HMS_Sheffield


「欧州海域戦」( 「ソロモン夜襲戦」 の欧州戦線版)でのバレンツ海海戦については、 先日紹介 した。前回のシナリオは史実の展開を重視し、海戦終盤に登場してきた英R部隊や海戦自体では殆ど活躍の機会がなかった装甲艦「リュッツォー」戦隊を敢えてOBから外した。
そこで今回のシナリオでは、R部隊や「リュッツォー」戦隊を加えた拡張版シナリオを紹介したい。このシナリオでは史実の展開よりもやや派手な展開を目指しており、そのためR部隊や「リュッツォー」戦隊が史実よりも1時間ほど早く戦闘に加入したことにしている。そのため勝利条件もやや見直しを行った。ドイツ軍としては必ずしも輸送船団に固執する必要はなく、R部隊を壊滅させれば勝利できるようにもなっている(自軍側に全く損害がなければだが)。

それでは早速始めてみよう。

テスト状況

1Turn

CW_DD1aJW51Bの左後方から近づくドイツ重巡「ヒッパー」に対して、JW51Bを直接護衛している2隻の英駆逐艦「オンズロー」「オーウェル」が果敢に挑んだ。距離10,500m(7Hex)から「ヒッパー」に連続射撃を浴びせかける英駆逐艦。2発が相次いで「ヒッパー」に命中。その1発が「ヒッパー」の方位盤基部に命中。一時的に「ヒッパー」は射撃能力を失う。



写真01


2Turn

損害を被った「ヒッパー」は、英駆逐艦との交戦を回避すべく左へ変針する。それを追う4隻の英駆逐艦。

3Turn

「ヒッパー」と英駆逐艦2隻は距離6,000m(4Hex)で並行砲戦に入る。英駆逐艦は連続射撃を浴びせるも、命中弾はなかった。一方、「ヒッパー」の後方6,000mを続行中のドイツ駆逐艦4隻が、右から接近中の英駆逐艦に砲火を浴びせた。英駆逐艦「オンズロー」と「オブデュレイト」が被弾。小破する。

写真02


4Turn

Torp9La「ヒッパー」の方位盤が修理完了。直ちに並行砲戦中の英駆逐艦に反撃の砲火を浴びせる。旗艦「オンズロー」がまたもや命中弾を受け「オンズロー」中破。英駆逐艦「オーウェル」は「ヒッパー」に向けて魚雷4本を発射する。





5Turn

「ヒッパー」は接近する魚雷を回避すべく左に舵を切る。英駆逐艦も重巡との交戦は不利と判断し、煙幕を吐きつつ右へ回頭する。

写真03


6Turn

CW_CL50a英駆逐艦の放った魚雷は「ヒッパー」の舷側をかすめて通過していった。その時、「ヒッパー」の右舷艦首約10,000mに2隻の戦闘艦が横切った。英バーネット少将麾下のR部隊。大型軽巡「シェフィールド」と「ジャマイカ」である。いずれも6インチ砲12門を備える有力艦だ。「ヒッパー」にとっては強敵である。



HMS_Jamaica


GE_CA4a先手を取った2隻の英大型軽巡は「ヒッパー」に向けて砲火を開いた。しかし英軽巡の砲火は不正確で夾叉弾はない。ただちに「ヒッパー」も反撃を行う。目標は先頭を走る「シェフィールド」。「ヒッパー」の射撃は正確で、初弾から夾叉弾を得た。続いて2発の20cm砲弾が「シェフィールド」に命中。その1発が「シェフィールド」の司令塔付近に命中し、スプリンターによってバーネット少将に軽傷を負わせた。


写真04


7Turn

ドイツ艦隊は「世界の果て」(盤端)を避けるために右へ120度回頭を行い、英艦隊と並行砲戦に入る。回頭を行ったドイツ艦隊は一時的に射撃を中断する。一方、バーネット少将の軽巡2隻は、ここぞとばかり猛烈な砲撃を「ヒッパー」に浴びせかける。回頭中の艦隊が砲撃を受ける様は、まるで日本海海戦の冒頭シーンのようだ。特に「ヒッパー」から2発の命中弾を受けていた「シェフィールド」の砲火は凄まじく、執念が乗り移ったかのようであった。「シェフィールド」の砲撃が「ヒッパー」を夾叉し、6インチ砲弾2発が「ヒッパー」に命中した。
写真05


8-9Turn

GE_DD1a態勢を立て直したドイツ艦隊は、英R部隊に対する砲撃を再開する。「ヒッパー」の射撃は相変わらず正確で、「シェフィールド」を確実に夾叉していた。たまらず「シェフィールド」はS字運動で「ヒッパー」の砲撃を躱す。「ヒッパー」に続行する「1934年型」ドイツ駆逐艦3隻は、5インチ砲で2番艦「ジャマイカ」をつるべ撃ちする。駆逐艦の砲撃は比較的不正確であったが、それでも「数撃ちゃ当たる」。5インチ砲弾1発が「ジャマイカ」の射撃指揮所に命中し、同艦の砲術長が重傷を負ったため、「ジャマイカ」は一時的に主砲射撃不能となった。

写真06


10-11Turn

CW_DD2a「ヒッパー」がさらに「シェフィールド」に命中弾を与えていた。X砲塔に命中した1発は同砲塔を使用不能にしていた。味方巡洋艦の苦戦を見た英駆逐艦は、ドイツ艦隊の艦首を横切る方向に針路を変更。距離10,500m(7Hex)の距離から魚雷攻撃を仕掛けてドイツ艦隊を牽制する。さらに近づいてくるドイツ艦隊に対して英駆逐艦は魚雷攻撃の第2波を仕掛ける。日本駆逐艦のように「大量の魚雷を一斉に発射」するのではなく、少量の魚雷を逐次投入する戦術だ。兵力的に劣勢下にある英艦隊にとっては、時間稼ぎが最大の戦術になる。
むろんそのような戦術が犠牲を伴わないはずがない。英駆逐艦隊の旗艦「オンズロー」はドイツ駆逐艦からの砲撃を受けて大破。戦闘能力を失う。

写真07


つづく