太平洋戦争全体を詳細かつプレイアブルに描いたPacific Fleet(邦題:太平洋艦隊)は、ウォーゲーム史に残る傑作ゲームです。かくいう私も学生時代以来、何度も本作をプレイしました。

ところでこのPacific Fleet、これまでVASSALモジュールがありませんでした(私が知らないだけかもしれませんが・・・)。それなら「俺が作ってやろう」ということで、Pacific FleetのVASSALモジュールにチャレンジしてみました。
今回は、現在作成中のPacific Fleet VASSALモジュールについてその内容を紹介させて頂きます。

まず起動画面はシンプルにこんな感じです。元々のコンポーネントやルールがSSG版に準拠しているので、表紙はSSG版に合わせました。HJ版の表紙も好きなんですけどね・・・。

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起動後に現れるメインマップのイメージです。SSG版のコンポーネントに合わせてあります。

写真2


"Unit Tray"というボタンは、文字通りトレイです。ただしマーカー類は含まれていません。マーカー類と守備隊やLACのような数量制限のないユニットはその横の"Marker/Unit"というボタンで現れるようになっています。

写真3


MiniMapは当然日本軍用、連合軍用でそれぞれ用意されています。日本軍用はオリジナル通りのデザインですが、連合軍用はオリジナルから下部を少し拡張し、TF11~20の欄を追加しました。特に戦争後半の連合軍は、TF10個だと辛いので、TF20個で無理なく行動できるように工夫しています。

写真4


ターントラックは別ウィンドウ化しました。その方が取り回しが良いと思えたらからです。また日本軍のVPトラックは上下反転させています。

写真5


シナリオについては現在作成中ですが、HJ版オリジナルのものとSSG版で追加されたシナリオはプリセットする予定です。またキャンペーンシナリオについては標準版と拡張版(大陸戦線を加えたもの)の2種類を用意する予定です。

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他に工夫した所としては、両陣営それぞれ2名まで参加可能としました。ネット対戦の場合、プレイヤーサイドの数とプレイヤー数が1対1対応になるので、多人数プレイの場合、プレイヤーサイドを複数用意する必要があります。通常の陸戦ゲームなら、"observer"(observerは人数制限がない)で参加する手もあるのですが、海空戦の場合は情報秘匿の問題があるので"observer"は使えません。上記の対応により、本モジュールでは最大4名まで参加可能となりました。

現在の所、基本機能はほぼ完成しており、あとはシナリオのプリセットファイル作成とテストが残っているだけです。順調に行けば、今月中には完成版をサンセットゲームズさんにお渡しできる予定です。

コロナ禍の中、巣籠りを余儀なくされている皆様。ネット対戦で新しいゲームの世界を開いてみませんか。