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「戦略級銀英伝」は1995年に旧Game Journal40号の付録ゲームとして発表された作品である。この「戦略級銀英伝」をVASSALで通信対戦してみましょう、ということになり、練習も兼ねてソロプレイしてみた。

実はAARを仕上げた後に気づいたのですが、戦闘ルールに重大なミスがありました。近距離を距離0のみと思い込み(実際には0~1が近距離)、戦艦を過大評価、空母を過小評価をしております。正しいルールでプレイすると、戦艦が一度懐に飛び込まれると、殆ど対象不能になるのですが、そのことを誤解しておりました。以下の駄文はそのつもりでお読み下さい。

ここまでの展開 --> こちら

第2Turn(UC796/RC487:4-6月)

第7次イゼルローン攻防戦は、帝国側にとって軍事的な大敗北であったのみならず、艦隊指揮官のラインハルトと要塞守備隊のリッテンハイム公の両者を一時に失うという大損失となった。帝国軍は新たに名門ブラウンシュバイク公(0-1-0★★)を帝国艦隊司令長官に任命したが、無能すぎて使えない。その隙を就いて同盟軍は帝国領内に侵攻。アムリッツア星系とヨーツンヘイム星系を支配下に置いた。

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第3Turn(UC796/RC487:7-9月)

帝国軍に救世主が登場する。「赤毛の名将」ことジークフリート・キルヒアイス中将(3-3-3★★)だ。ヤンウェンリーと互角の能力を持つキルヒアイス。ヤン艦隊が滞在するアムリッツア星系に向けてキルヒアイス艦隊は出撃していった。

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ヤン艦隊には2つの選択肢がある。決戦を回避するか、決戦に応じるかだ。決戦を回避した場合のメリットは、キルヒアイス自身が暗殺によって自滅する可能性があること(キルヒアイスは毎Turn1/6の確率で暗殺者の凶弾に倒れる)。一方でデメリットはキルヒアイスが自動的に昇進するため、ヤンとキルヒアイスの直接対決ではキルヒアイスが優位に立てる点だ。さらに言えば、ここでヤンがキルヒアイスに大勝すれば、もはや帝国にとってヤンの進撃を止める能力を持った指揮官は存在しなくなる。
ヤンは決戦に応じた。後にアムリッツア星系会戦と呼ばれる宇宙会戦は激しい消耗戦となり、ヤン艦隊もキルヒアイス艦隊も大損害を被った。最終的な勝者は巡航艦多数を揃えたキルヒアイス艦隊が戦艦中心のヤン艦隊を撃破。ヤン艦隊の撤退によってアムリッツア星系会戦は終了した。しかしこの戦いでキルヒアイス中将の旗艦「バルバロッサ」が敵弾を受けて大破。キルヒアイス中将自身も重傷を負ってしまう。

Turn03a
Turn03b


なお、この戦いでキルヒアイス艦隊の側面を援護していたリッテンハイム公の艦隊がアムリッツア星系に逆侵攻を行い、同星系を奪回した。この功でリッテンハイム公は元帥に昇進する。

Turn03c

第4Turn(UC796/RC487:10-12月)

リッテンハイム公の帝国艦隊と同盟軍パエッタ中将の第2艦隊がヨーツンヘイム星系で激突する。大艦隊同士の激突で両艦隊とも壊滅的な損害を被る。今まで何度も命拾いしていたパエッタ中将はここで遂に戦死。帝国側のリッテンハイム公も負傷退場する。

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同盟軍は新たにアルヴィース星系に侵攻。同地を占領していた。その先鋒に立つのは「不敗の魔術師」ヤン・ウェンリーである。

Turn04a


第5Turn(UC797/RC488:1-3月)

フィッシャーBヤヴァンハール星系に進出してきた同盟軍フィッシャー中将(1-1-3★★)麾下の艦隊に対し、帝国軍のルッツ中将(2-1-1★)とケスラー中将(2-1-1★)麾下の艦隊が交戦する。フィッシャー艦隊は善戦したが、帝国軍2個艦隊の連続攻撃を受けて壊滅。フィッシャー中将も重傷を負って戦線を離れる。

Turn05a


第6Turn(UC797/RC488:4-6月)

ラインハルトB負傷の癒えたラインハルトが前線に復帰した。ラインハルトは艦隊を率いて首都オーディンの目の前にあるアルテナ星系に進出した。アルテナ星系には、新任のアッテンボロー中将(2-2-2★★)指揮の同盟軍第12艦隊が位置していたが、アッテンボローはラインハルトとの正面対決を避けて後退した。

第7Turn(UC797/RC488:7-9月)

キルヒアイスBキルヒアイス大将が負傷を癒えて現場に復帰した。ラインハルト、キルヒアイスの両提督がヤヴァンハール星系で同盟軍の主力艦隊と激突する。ヤヴァンハール星系で帝国艦隊を迎え撃ったのは、同盟軍が誇る2人の名将、ヤン・ウェンリー中将とアッテンボロー中将である。アッテンボローはラインハルトの親衛艦隊と激突。しかしあまりに格が違った。ラインハルト艦隊は1艦も失うことなくアッテンボロー艦隊の1/3を撃破。勝ち目がないと悟ったアッテンボローは、急遽戦場を離脱していった。
ヤンとキルヒアイスが2度目の直接対決。今度はキルヒアイスが強かった。ヤン艦隊に反撃の隙を与えず次々とこれを撃破していく。キルヒアイス艦隊も約半数の艦艇を失う損害を被ったが、ヤン艦隊はほぼ壊滅。ヤン中将自身も重傷を負った。
同盟による帝国領侵攻は名将を失って頓挫。同盟はイゼルローン要塞の守りを固めるため、要塞司令官に勇猛を以て鳴るグエン・バン・ヒュー少将(3-0-0★)を就任させた。

Turn07b


第8Turn(UC797/RC488:10-12月)

帝国はアムリッツア星系とヨーツンヘイム星系を奪回した。ヤン・ウェンリーを欠く同盟軍に対応の術はない。帝国はイゼルローン回廊から内側の全領域を奪回した。

つづく