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以前に 個人的なシミュレーションゲーム・ベスト50 という記事を書きました。この記事は自身が好きなシミュレーションゲームを50個取り上げたものです。 そこで今回は「ベスト5」まで絞り込んでみました。
色々悩みましたが(実はあまり悩んでいなかったりして・・・)、選択したのは以下のゲーム群です。なお、今回は選択対象から自作ゲームと電脳ゲームは除きました。

・熱闘12球団ペナントレース(HJ)(1984)
・The Third World War(GDW)(1984)
・7th Fleet(VG)(1987)
・Air Superiority/Air Strike(GDW/HJ)(1987)
・Red Storm(GMT)(2019)


それでは順番に見てみましょう。

「熱闘12球団ペナントレース」

いきなり変化球ですが、多分私の一生の中で一番プレイ機会の多い市販ゲームだと思います。このゲームが発売されたのは1984年夏ですが、同じ時期にGDWのRPG「トラベラー」が発売され、少しだけ悩んだ挙句に「トラベラー」の方を購入しました。
その後、しばらく経った後で本作を手にした時には、本当に感動しました。1打席をダイス一振りで解決するというシンプルさもさることながら、実在選手の能力がカード1枚に見事に表現されている点や投手の好不調を再現するルールには唸りました。「一発屋が有利」だとか、「四球攻撃が有利」だとか、一部の選手データが異常だとか、細かい欠点はありましたが、それらはローカルルールで解消可能なものや致命的ではないものばかりだったので、プレイするに支障はありませんでした。

本作で一番の思い出は1985年版データと1992年版データです。
1985年データは言わずもがな、猛虎フィーバーの年で、BKO(バース、掛布、岡田)砲の威力に酔いました。関西人で虎党であった私にとって、この年のデータカードは宝物です(引っ越しのドサクサでどこかに消えてしまったのが残念・・・)。
1992年データは、Hobby Japanから発売されていたデータではなく、自作のデータです。私の友人達が実戦データをカードデータに変換するプログラムソフトを開発し、それに基づいてデータを自作したものです。1992年といえば、万年最下位状態であった虎が唯一リーグ優勝に近づいた年。主力は和田豊、オマリー、亀山努、藪恵壹など。そういえば、あの新庄剛志がルーキーとしてデビューした年です。
ちなみにこの年のカードで猛虎を率いた私は、巨人との激烈なデッドヒートを制して130試合ペナントレースを制しました。私のゲームライフに残る快挙です。

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The Third World War(GDW)

1990年における東西対決を想定した仮想戦ゲームです。1Hex=45km、1Turn=1週間、1ユニット=連隊~師団の規模で描きます。このゲームの魅力は比較的シンプルなルールで陸上戦闘、航空戦闘、立体戦、上陸戦闘、そして戦術核戦争等、現代戦の様々な場面を描いています。
本作の魅力は2つ。1つは機種名入りの航空ユニットで再現される航空戦ルール。シンプルなルールながら、航空撃滅戦、補給攻撃、航空阻止、そして近接航空支援を再現可能です。A-10の存在がNATOにとってなんとも心強いことか・・・。
もう1つの魅力は北欧から南欧、さらにはペルシャ湾まで広がる広大な戦場で戦われる第3次世界大戦を同じルールで楽しめるという所。実際には中欧戦線と南欧戦線の結合ゲームぐらいが現実的にプレイできる限界か。
現在、CompassGamesでリメイク版を開発が進められており、約35年前の傑作ゲームがどのような形で復活を遂げるのか今から楽しみです。

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7th Fleet(VG)

これも1990年における東西対決を想定した仮想戦ゲーム。しかし本作の舞台はヨーロッパ大陸ではなく西太平洋です。当然ながら自衛隊も登場します。私の知る限り、海上自衛隊や航空自衛隊がまとまった兵力で登場するゲームは、本作が初めてではないかと思います。
海戦ゲームで、1Hex=45海里、1Turn=8時間、1ユニット=艦船1隻(一部は数隻)、航空機1個中隊。フルマップ3枚で表現される西太平洋は広大で、カムチャッカ半島から日本列島を経て台湾、フィリピン、ベトナム、そしてグアム島等がマップに含まれています。西側の主力は米第7艦隊と在日米軍。特に第7艦隊は「ミッドウェー」「カールビンソン」「キティホーク」の3空母が登場し、日米陣営の主力となります。日本の自衛隊、特に海上自衛隊は残念ながら序盤におけるソ連側の猛攻で壊滅的な損害を被る運命ですが、それでも航空自衛隊のF-15戦闘機はゲーム終盤まで日本列島の制空権を保持し続けるでしょう。
ソ連側の編成がややショボく、キーロフ級打撃巡洋艦の艦名が「リガ」という架空の名前になっているのがやや残念ですが(「フルンゼ」か「カリーニン」にして欲しかった・・・)、それでも日本近海という我々にとって馴染の深い海での米ソ両海軍の対決というのは、ゲーマーとしては一度はプレイしてみたいテーマではないかと・・・。

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Air Superiority/Air Strike(GDW/HJ)

本作については、Tactics誌に掲載された有坂純氏のゲームレビューが素晴らしかったですね。当時Air Warがサイコーの空戦ゲームだと思っていた私は、このレビュー記事を読んで認識を改めました。ただし本作を購入した1980年代後半では、私にとって本作の価値は「現在空戦ゲームをデザインする際のデータベース」という意味の方が大きかったです。

1Turnが12秒、1Hexが1/3マイル、1ユニットが1機の航空機を表します。本作の凄い所は、単なる空戦ゲームではなく対地攻撃や地対空戦闘も再現しているという所。しかも前作であるAir Warに比べて各種テクノロジーデバイスの再現性では数段勝っています。Air Warではうまく再現できていなかった囮を使って対空ミサイルを回避する戦術(いわゆる「フレア、フレア、フレア」ってやつですな)も本作では見事に再現されています。

実の所、本作をまともにプレイしたのは、実は21世紀になったからでした。最近Twitterで過去にプレイした朝鮮戦争シナリオのプレイ例を紹介してみましたが、それ以外に 中東戦争のシナリオベトナム戦争のシナリオ 等をプレイしました。ちなみに現在ではより洗練された形で整理された"Air Power"シリーズのルールが発表されており、現行ではそちらのルールが準正式版として扱われています。ただ残念なことに"Air Power"シリーズとして現実に発表されたのは、Clash of Arms社の"The Speed of Heat"のみなので、他のゲームに登場する機体やデータを使用する場合には、補正作業が必要になります。さらにいえば、近年は有志によって Air Powerシリーズのルールで再現されたデータ集 が発表されているので、それらを使用するのが良いと思います。

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Red Storm(GMT)

これまで紹介したゲームはいずれも20世紀に開発されたゲームです。裏返せば現在に至ってもなお「My favorite Games」の殆どは20世紀に開発されたいわば「古典」達だということです。しかしこのRed Stormだけは例外で、2019年、つまり1年前に発売された出来立てホヤホヤのゲームです。

テーマは1987年における東西対決。またもや架空戦ですが、これまで紹介した作品群は近未来戦つまり「明日になれば現実になるかもしれない戦い」を描いたものなのに対し、本作は完全な架空戦です。何故なら本作が扱っているのは、「現実には起こらないことがわかっている1987年の戦争」だからです。

本作の特徴は航空戦ゲームながらも1対1の空中戦ではなく、大規模な航空編隊による航空攻撃とそれを迎え撃つ戦闘機や地対空ミサイル網との描いた作品です。1本のシナリオには100機近い航空機が登場し、それが敵味方に分かれて戦います。単なる空戦ではなく航空攻撃全体を描いた作品なので、制空戦闘機よりもSAM制圧にあたるSEAD機の方が重要だったりします。

ジェット機同士の空中戦を異色のスケールと視点で描いた本作。私にとっては今後最もプレイに力を入れたい作品の1つです。

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