201106_超入門空気の研究

「超」入門 空気の研究

鈴木博毅 ダイヤモンド社

以前に紹介した山本七平著の「空気の研究」 。タイトルからして興味深く、我々を縛る「空気」の正体がわかるのではないか。そう思って読んでみた。が、とにかく難解である。また哲学や1970年代の時事情報などに対するある程度の知識を前提とした書き方になっており、それらの前提知識を持たない私のとっては結構理解するのが辛い著作であった。
そこで手に取ったのが本作である。山本七平が「空気の研究」で言いたかったことは何か。それを掴めるのではないか、という期待を込めて本作を読んでみた。
なるほど、わかりやすい。山本氏が言いたかった「空気」の正体が手に取るようにわかる。空気とは要するに「人工的な前提」のこと。例えば社長が出席するプレゼンの席上で「社長よりも先に質問してはいけない」といったこと。この「前提」を無視した者は「空気が読めない」として排斥される。 本書では「空気」の仕組み。「空気」の弊害。なぜ日本人が「空気」に流されるのか、「空気」を打破するにはどうしたら良いか、等について詳しく記載されている。
「空気の研究」を読んでよくわからなかったそこのアナタ(=私のことです)。そんなアナタに本書はお奨めできる。

お奨め度★★★★