もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:ゲーム > 戦術級ゲーム

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Clash of Arms社から出版されているミニチュア海戦ゲーム"Command at Sea"(以下、本作)。本作の内容は 以前に紹介しました

今回、本作のVASSAL版を作ってみました(誰も公開していないみたいなので・・・)。とはいえ、膨大なルールとサプリメントを誇る本作の全体像をVASSAL化するのはかなり大変。ということで、今回は「サボ島沖海戦」をプレイするために必要な最小限の艦艇のみを準備しました(夜間観測機も登場しますが、今回はオミット)。
全体像はこんな感じです。日本艦隊と米艦隊が距離約13,000ヤードで接触しました。ちなみにグリッドの1辺が1,000ヤードです。両艦隊とも20~30ktの高速で移動中なので、1Turn(3分)後には2,000~3,000ヤード移動することになります。

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これが日本艦隊です。重巡2隻を中心に配置し、両翼に駆逐艦2隻を警戒配備した進撃隊形です。今回は「青葉」と警戒駆逐艦との距離を3,000ヤードに設定しましたが、実際は3,000mなので、もう少し間隔が開くはず。

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こちらはさらに拡大しました。日本艦隊の主力を成す第6戦隊の重巡3隻です。カウンターのデザインは、元ゲームを参考にしつつ、私が独自に作成しました。カウンターの隅に現在の針路と速度を表示するようにしています(VASSALならでは)。

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下の写真は「非視認状態」です。この状態だと、レフリーと日本軍プレイヤーのみが存在を把握できます。VASSALならではの機能と言えます。

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こちらは米艦隊。隻数が多いので結構長大な陣形になっています。各艦の前後間隔は900ヤードにしました。実際はどうだったのかな?。今、手元にモリソン戦記がないのでわかりませんです。

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今回、VASSAL版でやらせたいことは、艦の位置管理が一番。ミニチュアゲームで駒を並べてプレイするのは結構大変です。そこで今回プレイヤー/レフリー双方の負担軽減を企図してこのようなモノを作ってみました。

今回、ユニットは最小限度のものしか用意しませんでしたが、今後別シナリオをプレイする際には、カウンターを追加していきます。

なお、折角プレイ環境を準備できたので、機会があればこの「サボ島沖海戦」を実際にプレイしてみたいですね。

信長最大の危機紹介

YouTubeチャンネル「もりつちのウォーゲーム情報」Game Journal誌別冊「信長最大の危機」 の紹介動画を作成しました。

こんな感じです。



今回は、自作ゲームを離れ、市販ゲームの紹介動画にチャレンジしてみました。次回作は未定ですが、市販ゲームの紹介又は自作ゲームの紹介動画をアップしたいと思います。予定では、2週間後の水曜日20時に公開を予定しています。
今後ともよろしくお願いいたします。

第1次世界大戦をプレイした 後、引き続いてプレイしたのが、Sticks and Stonesに(以下、本作)です。
本作については、 以前に紹介 しました。「もし1987年に米ソ間で核戦争が起こり、その後西ヨーロッパを舞台とした地上戦が起こったら・・・」という設定に基づいた戦術級陸戦ゲームです。基本システムについては、 以前に紹介 で紹介した通りです。

今回、BAZAIまがじん第10号の付録ゲームとして本作が完全日本語版として発売されました。そこでこの機会に再戦してみました。

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シナリオ1.近すぎた橋

ソ連軍戦車連隊の先鋒大隊が米軍の混成大隊の守るGersbach(ゲルスバッハ)を攻撃せんとするもの。兵力はソ連側がT-72戦車10個小隊。対する米軍はエイブラムス戦車2個小隊、M901対戦車自走砲(TOWミサイル搭載)2個小隊、歩兵小隊、ドラゴンチーム、M113兵員輸送車1個小隊である。ユニット数は10対7とそれほど乖離はないが、戦車10ユニットのソ連軍に対して米軍は戦車2ユニットのみ。それを補うTOW対戦車ミサイルを搭載したM901が2ユニット、ドラゴン対戦車ミサイルを装備した1ユニットを合わせて5ユニットで、それを加味しても兵力比は2:1とソ連側が有利である。
一方で戦術的状況は待ち伏せしている米軍が有利で、地形を生かした待ち伏せ攻撃が可能になっている。また戦車性能では米側が大きく優越しており、火力や装甲の優越だけではなく、有効射程距離や士気の面でも優越しているので、戦車同士の撃ち合いなら米側が遅れをとることはない。
このシナリオではソ連軍の進攻方向が限定されているため、米軍は兵力を集中してこれを待ち受けることができる。稜線を超えてゲルスバッハを目指すソ連軍戦車大隊は、距離1200~1500m(8~10Hex)の中距離からエイブラムスやTOWミサイルによる的確な射撃を受けた。待ち伏せにより先制の利を持つ米軍に対し、ソ連軍戦車も反撃を試みるが、距離が遠く有効弾が得られない。
結局ソ連戦車はゲルスバッハに近づく前に兵力の大半を失い、戦闘力を失った。

後から考えると、ソ連戦車は米戦車と撃ち合いをするのではなく、行進間射撃を利用して距離を詰めてから撃った方が良かったように思う。距離が遠いと両者の性能差がモロに出てしまうので、「損害上等」で一気に間合いを詰めて近距離から撃ちあうのが良いのかな。さらに距離を詰めて近接戦闘に持ち込めれば、性能差が埋められる。米軍としては接近戦での不利を避けるために歩戦共同が欠かせないだろう。なお、装甲の弱いM901は最優先で無力化しなければならないと思う。

シナリオ4.俺たちの戦い

先ほどのシナリオは練習戦ということで、次に挑戦したのは本作で最も規模の大きなシナリオである。全10Turnに渡ってマップ全域に広がる市街地の支配を争うシナリオである。私は米軍を担当した。

両軍の兵力を見てみる。
まず攻撃側であるソ連軍。T-72戦車10個小隊、BMP歩兵戦闘車9個小隊、歩兵9個小隊、さらに親衛第1戦車連隊所属のT-80戦車3個小隊である。兵力的には1個連隊(あるいはタスクフォース)相当の兵力になる。ユニット数は合計31個。そのうち(近接戦闘以外で)対戦車戦闘可能なものは22個である。その中でアタッチされているT-80戦車は、エリート部隊扱いで士気値が他のユニットよりも優れている。
対する米軍部隊は、エイブラムス戦車6個小隊、M901対戦車自走砲2個小隊、ドラゴンチーム2個、歩兵4個小隊、M113兵員輸送車4個小隊。ユニット数は計18個。(近接戦闘以外で)対戦車戦闘可能なものは10個である。先ほどのシナリオ同様、兵力ではソ連軍が勝っているが、地の利や兵器の性能では米側が優位になっている。

前回のシナリオとは違い、今回のシナリオではソ連軍は2つの進撃方向を設定できる。1つは先ほどのシナリオでも利用したゲルスバッハを目指す南方ルート。このルートは兵力展開する十分な地積があり、かつ主攻撃目標のゲルスバッハを直撃できるので、ソ連側の主攻撃ルートになると思われる。
もう1つはマップ北部Seehof(ジーホフ)を通るルート。このルートはジーホフの近くに道路トンネルがあり、そこを抜けてくるルートがある。このルートは兵力展開の地積が少なく、さらにこの一帯を制圧してもソ連軍が勝利するにはVPが足らない。従って同方面はソ連軍の牽制攻撃が行われると想定できる。

それに対して我が米軍は主攻撃が予想されるゲルスバッハに主力部隊を配置し、別動隊をジーホフ・トンネル出口に位置するSalzwoog(サルツウーグ)に配置した。また両者の中間にある小高い丘(F7)にはM901対戦車ミサイル小隊2個を配置した。ここは制高点に位置して視界が広く取れる上、前面を川に守られているため歩兵や戦車の接近攻撃を受ける危険性が少ない。先ほどのシナリオでもここをもう少し有効活用すればよかったと少し後悔した。

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序盤、ソ連軍はT-72戦車大隊をゲルスバッハ正面に展開し、その後方からBMP歩兵戦闘車を続行させる。BMPは米側の視認外で歩兵を降ろし、自らは稜線を超えていく。
ゲルスバッハに集結していたが、戦車は前方の森とハーネンルーヘの市街地へ進出させてソ連軍と対峙させる。エイブラムスの主砲が火を噴き、近づくT-72戦車を次々と撃破。T-72も反撃を仕掛けるが、今の所はエイブラムス側に重大な被害は出ていない。

「これは行けそうだ」

とほくそ笑んだが、それも束の間、T-72戦車に引き続いて対戦車ミサイルを備えたBMP歩兵戦闘車が視界内に現れた。

「飛んで火にいる夏の虫」

という訳で装甲の弱いBMPを狙い撃ち。次々と炎上する歩兵戦闘車。しかしBMPにも強力な対戦車ミサイルを搭載している。ミサイルを浴びて撃破される米戦車が出てきた。なんせ敵は数が多い。

その間、北方のジーホフ付近ではトンネルを通って北から突破を図ってくるソ連軍親衛戦車大隊麾下のT-80戦車中隊に対して、トンネルの出口を扼するサルツウーグに布陣したエイブラムス小隊が撃ちまくる。エイブラムスの徹甲弾はトンネルを真っ直ぐ抜けてトンネル内のソ連戦車を撃つ。トンネルの反対側入り口付近では命中弾を受けたT-80戦車1個小隊がスクラップと化した。別の戦車小隊はトンネル内で被弾し、一部がトンネル内部で立ち往生する。しかし残ったT-80はトンネル内から行進間射撃を行い、エイブラムスを撃つ。命中弾を受けたエイブラムスが爆発。遂にトンネルを突破されてしまう。

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主戦場に目を戻すと、装甲車両同士の激しい撃ち合いの最中、稜線を超えて前進してきたソ連軍歩兵がエイブラムス戦車に対して近接突撃を敢行した。車両同士の撃ち合いなら無類の強さを発揮するエイブラムスだが、歩兵の接近戦に対しては脆い。しかも米側は悪いことに戦車を援護する歩兵を随伴させていなかった。今更ながら歩戦共同の重要性を思い知らされた米軍であったが、時すでに遅し。

一連の戦闘でエイブラムス戦車は6個小隊のうち実に5個小隊を失い、残り1個小隊は辛うじてゲルスバッハに逃げ込んで防衛ラインを構築する。しかしソ連側も戦闘車両の大半を失い、残りは歩兵戦力のみ。ゲルスバッハを制圧するのが先か、ゲームエンドが先か。ソ連軍歩兵が最後の突撃を敢行する。

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結局ソ連軍はゲルスバッハに入ることはおろか、近づくことすらできなかった。ゲルスバッハには米軍の歩兵と生き残りのエイブラムス戦車がガッチリ守りを固めており、近づくソ連軍歩兵は米歩兵、M113兵員輸送車の銃撃を受けて次々と打倒されていく。歩兵の強さは地形に頼った防御力にあるのであって、平地を漫然と歩く歩兵ほど脆いものはないのだ。

最終Turnを終了した時点で米軍はゲルスバッハの市街地10ヘクス全部を確保しており、そこから2ヘクス離れた所では銃撃を受けて動けなくなったソ連軍歩兵が蹲っていた。米軍の勝利である。

下図はこのシナリオにおける両軍の損害である。

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感想

射撃や近接戦闘がCRT1発解決ではなく、CRTで出た結果を再度ダイスを振って損害判定するというシステムなのでやや面倒に感じました。このあたり、ゲームテンポよりもダイスを振ることによるワクワク感を重視するのは最近の戦術級ゲームの流行なのでしょうか。
指揮系統や弾切れ等の面倒な部分を思い切ってオミットし、戦車・歩兵同士の撃ち合いに焦点を絞ったのは、1つの見識と言えるでしょう。その分複雑な現代戦をシンプルに再現できる点は評価したいです。
逆に言うと砲兵や航空支援、電子戦といった要素は本作では無視されているので、小隊規模のゲームとしてはやや物足りない感もありますが、現在戦をシンプルに楽しみたい向きには丁度良い作品と言えるでしょう。

なお本作は第3次世界大戦ではなく、第4次世界大戦を扱った作品です。何故第4次世界大戦なのかは、冒頭にも少し触れましたが、詳しくはルールブックを読んで下さい。上に挙げた砲兵等がオミットされている理由も、設定の特殊性に由来するものなのかもしれません。

つづく

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「Operation Dauntless」(以下、本作)は、1944年6月のノルマンディ上陸作戦に伴うカーン西方の戦いを戦術レベルで再現したシミュレーションゲームだ。1ユニット=小隊~中隊、1Hex=425ヤード、1Turn=90分(夜間は330分)というスケールから分かる通り、やや大きめの戦術級ゲーム(戦術作戦級)と言って良い。
本作のシステムについては、 以前の記事 で紹介済なので、詳細はそちらを参照されたい。

前回 はキャンペーンシナリオの序盤戦を紹介した。その時、選択ルールの採用がバランスをより悪化させているという意見が出たため、改めて選択ルールなしでキャンペーンシナリオを仕切り直すことにした。

私の担当は前回同様ドイツ軍である。

ここまでの展開 --> こちら

6Turn

UK49D_6pdr_AT_7DWR第12SS装甲師団戦区で防衛線の一角が破られた。英軍部隊がフォントネ村の東北端を占拠し、そこに拠点を構えたのである。同師団所属の4号中戦車は敵対戦車砲と激しく交戦。6ポンド対戦車砲2ユニットを撃破したが、敵の反撃によって4号戦車も2ステップの損害を出してしまう。あー、やはりティーガー重戦車が欲しい・・・。
敵対戦車砲の脅威を受けて、ドイツ軍戦車部隊はボウデル川のラインの南に下がる。

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7~8Turn

GE12SS_SP_12_26独軍戦車の後退によって戦車同士の戦闘がなくなったため、ゲームが淡々と進むようになった。英軍は確実にフォントネ村の支配領域を広げていくが、ドイツ軍も撤退しつつ英軍に損害を強いていく。
麾下歩兵の損害に業を煮やしたのか、途中から英軍はAFVだけによる通常戦闘で土地の占領を図ってきた。この方法は有効で(理由は後述)、英軍は大きな損害を受けることなくフォントネ村の支配領域を拡大していく。
ドイツ軍は第10Turnになると第12SS装甲師団に所属する強力なパンター戦車等を投入可能になるので、それまでは忍の一手だ。

第8Turnの終了時点までプレイして英軍はフォントネ村の5Hexを支配下におさめた。フォントネ村全体で14Hexなので、約1/3を支配下に置いたことになる。勝利条件的には、やはり独軍の勝利であった。

今回のプレイ時間はセットアップを含めて約8時間。デザイナーの見積値の約2倍である。

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教訓

今回のプレイで得た教訓をいくつか列挙してみた。

・戦車を単独で配置してはいけない。敵戦車スタックの良い餌になる。
・アクション終了時点における友軍装甲車両の配置に注意。敵前に放置していると敵側のアクションフェイズと戦闘フェイズで2回タコ殴りされるので、不用意に前線には置かない。
・歩兵の回復(ルール13.3)は重要。ステップロスした歩兵は速やかに後退させ、回復によりステップ回復させるべきである。補充(ルール13.2)よりも速やかにかつ確実に回復できる。適用範囲が広い(キャリア小隊やスカウト小隊も回復可能)な点にも注意せよ。
・平地から攻撃する際には可能な限り築壕すること。DRM-1の効果は予想以上に大きい。
・英軍は平地に歩兵2個中隊以上をスタックさせてはいけない。間接砲撃の好餌になる。
・通常戦闘の際、AFVのみによる攻撃は、意外と有効である。何故ならAFVは通常戦闘の戦闘結果の適用対象外になるので、攻撃側にリスクが殆どないのである(一寸ズルい気もしなくはないが)。
・通常戦闘で敵の後退が予想される際、後退路に平地(畑)があるのであれば、そこを射撃できる友軍ユニットを残しておくこと。後退時の干渉射撃(FF)によって損害を強いることが期待できる。
・ドイツ軍の場合、重戦車/重駆逐戦車と通常の中戦車をスタックのは有効である。重戦車/重駆逐戦車が敵戦車/対戦車砲からの盾になってくれる(撃破された時のショックが大きいので運用は慎重になるべきだが)。

感想

未だにドイツ軍が有利過ぎる感が強い。選択ルール19.1は個人的に好きなルールなのだが、ただでさえドイツ軍有利なゲームなので、対人戦では上記選択ルールは封印した方が良いのかもしれない。何とか英軍側の勝ち筋が見えてくれば良いのだが・・・。現時点では英軍にとって辛いゲームという印象は変わらない。キャンペーンシナリオで英軍を担当する場合には、強靭な精神力が必要になるだろう(あるいはキャンペーンシナリオ以外をプレイする手もある)。
とはいえ、本作のシステムはWW2における機甲戦闘を再現するのに極めて優れたシステムであると言える。システム面で本作の優れた点はいくつもあるが、小隊~中隊規模の戦術級ゲームでありながら戦車の性能や性格の違い(例えばティーガーとヤクトパンターの違い、ファイアフライの優秀さ等)が見事に再現されている点。あるいは歩兵戦車共同の重要性の再現。さらには大兵力による突撃が容易に大虐殺に変わってしまう点を見事に再現している点は感嘆するしかない。ライバルであるCSSが「砲兵のゲーム」であって機甲戦闘の再現性が今一つだったのに比べると、本作では戦車同士のハードバトルが見事に再現されている。もちろん、歩兵や砲兵に関する再現性も素晴らしい。ゲームバランスの面を除けば、本作は現在プレイ可能な小隊~中隊クラスの戦術級ゲームではベストワンだと思う。

惜しむらくは、(ゲームバランス以外の点として)「ドーントレス作戦」という些かマイナーなテーマを扱っているためにプレイされる機会が少ないこと。また連合軍の雄である米軍とロシア軍が登場しないことが挙げられる。できればこのシステムを流用して米独戦(ノルマンディとかアルデンヌとか)や独ソ戦テーマの作品をデザインして頂きたいものである。
あるいは現在戦(今流行の198x年WW3テーマ)等も面白そうだ。

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「Operation Dauntless」(以下、本作)は、1944年6月のノルマンディ上陸作戦に伴うカーン西方の戦いを戦術レベルで再現したシミュレーションゲームだ。1ユニット=小隊~中隊、1Hex=425ヤード、1Turn=90分(夜間は330分)というスケールから分かる通り、やや大きめの戦術級ゲーム(戦術作戦級)と言って良い。
本作のシステムについては、 以前の記事 で紹介済なので、詳細はそちらを参照されたい。

前回 はキャンペーンシナリオの序盤戦を紹介した。その時、選択ルールの採用がバランスをより悪化させているという意見が出たため、改めて選択ルールなしでキャンペーンシナリオを仕切り直すことにした。

私の担当は前回同様ドイツ軍である。

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1Turn

英軍は前回の教訓により第1Turnは積極的な攻撃を行わない。フォントネ村の前面に進出して様子を伺う。

2Turn

GE12SS_Pz4_8_Pz12「今回はオーソドックスにプレイします」

という舌の根も乾かぬうちに、英軍プレイヤーは奇策を弄してきた。戦車を広く散開させて独軍陣地帯の後方に展開せしめてきたのである。しかしこの戦術は独軍にとってはチャンスである。散開した戦車は、戦車同士の接近戦に脆いのだ。4号戦車3個小隊をスタックした打撃部隊を編制したドイツ軍は、シャーマン戦車の小隊に対して接近戦を挑む。最初のシャーマンとの交戦で1ステップロスの損害を与えてこちらは無傷。幸先良し、ということになるが、シャーマンを殲滅できなかったため、突撃はこの時点で頓挫してしまう。ちょっと残念である。

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3Turn

UK8B_FireFly_A_24Lさすがに英軍は戦車を散開させる不利を悟ったのか、戦車を集結させて歩兵によって援護させる態勢に入った。この態勢だと独軍としても軽々しく接近戦を仕掛けることができなくなる。それでも独軍は強敵ファイアフライ戦車に打撃を与えるチャンスと見、霧の中、ファイアフライのスタックに対して戦車同士のドッグファイトを挑んだ。運命のチット引き。しかし霧の中なので攻撃側が有利な近接戦闘であったが、あまり良いチットが出なかったので戦車戦は不発に終わってしまう。

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4Turn

次のTurnから霧が明ける。敵中深くに入り込んでいた英軍はスリスリと撤退していく。また英軍はフォントネ村前面に突撃用の塹壕戦を構築。次turnにおける総攻撃準備に入る。

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5Turn

GE12SS_AT_12_26霧が晴れ上がった。青空に覆われたフォントネ村の前面では、激しい戦いが巻き起こる。
まず戦線右翼で戦いの幕が上がった。最前線に進出していた独軍装甲車に対してシャーマン戦車が射撃を加えてきた。装甲車は命中弾を受けて爆発する。それを見たドイツ75mm対戦車砲。シャーマン戦車に対して報復の射弾を見舞う。

「一撃必殺」

を期待したが、無情にも出目は低く、攻撃失敗。それを見たシャーマン戦車が75mm砲に対して反撃を仕掛ける。

「トーチカに守られた75mm砲が簡単に撃破されるはずはないさ」

と高を括っていたドイツ軍プレイヤー(筆者)は、英軍のダイス目に見事に裏切られる。英軍が出した出目はなんと"12"(2d6)。期待の75mm対戦車砲は序盤でアッサリと撃破されてしまった。これにより戦線右翼でシャーマンの跳梁を阻む手段が(一時的に)なくなってしまう。

ちなみに後で計算してみると、トーチカに守られた対戦車砲をシャーマン戦車の反応射撃で撃破できる可能性は、約8%(2d6で11以上、火力5の場合)であった。

戦線右翼でも英軍による跳梁が続く。装甲車やハーフトラックとシャーマン戦車では勝負にならない。霧が晴れる前に装甲の弱い車両群を後方に下げるべきであったか、と、後悔するドイツ軍であったが、後の祭り。白兵戦でのAFV支援効果に期待したドイツ軍の貧乏根性が裏目に出た感がある。ドイツ軍が失った装甲車/ハーフトラックは合計6ステップにも及んだ。
それでもフォントネ村を守るドイツ軍歩兵は善戦を見せ、各地で英軍の攻撃を撃退。強力な盤外砲撃を使って英軍に出血を強い続ける。フォントネ村の1ヶ所で防衛ラインを食い破られたが、その後の白兵戦で街の一角を取り返した。

GELehr_2_654ドイツ軍は増援としてヤークトパンター駆逐戦車を装備した第654重駆逐戦車大隊と4号戦車装備の戦車中隊を増援として投入した。前回活躍したティーガー重戦車は、コスパが良くない(選択ルールなしなので練度優越が使えない)ので今回は投入を見合わせる。

ティーガーは1ユニット(1ステップ)あたり3円、ヤークトパンターは同2円、4号戦車は同1円である。ティーガーは論外としても、ヤークトパンターも「割高」感は拭えない。しかし敵対戦車火器に直面した際、やはり重戦車/重駆逐戦車の重装甲は頼もしい。数が必要な分では4号戦車を揃え、強力な敵を排除する際には重戦車/重駆逐戦車と組み合わせる。いわゆる「ハイ&ローミックス」戦法が有効であると感じた。

重駆逐戦車と4号戦車の組み合わせは効果的で、前線に現れたシャーマン戦車に痛打を浴びせ続けた。シャーマン戦車6ステップと6ポンド対戦車砲2ユニットを撃破。こちらは4号戦車2ステップを失ったのみであった。それでも装甲の弱い4号戦車が6ポンド対戦車砲を前に逡巡する場面も見られ、対戦車砲の厭らしさを感じた。

OpD15


つづく

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