もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:ゲーム > 戦術級ゲーム

RfB表紙


Race for Bastogne(以下、本作)は、米国MMP社が2022年に発売したシミュレーション・ウォーゲームである。テーマは1944年12月のアルデンヌ攻防戦で、この戦いを1Hex=500m、1ユニット=1個中隊、1Turn=2時間で再現する。無論、アルデンヌ戦をこのスケールで全部を再現するのは無理なので、本作では、ドイツ第5装甲軍団によるバストーニュへ向けた突進と、それに対する米軍の抵抗を描いている。

本作は、GTS(Grand Tactical Series)と呼ばれている作品群の1つである。GTSには、マーケットガーデン作戦、ノルマンディ上陸作戦、クレタ島降下作戦といった大規模な戦いを精密に描いた作品群が含まれている。本作もこれらの流れを汲んでおり、アルデンヌ攻勢という有名な戦いの一側面を詳細なスケールで描いている点が特徴である。

今回は、本作のシナリオ3「Hold Your Position At All Cost」を3人(ドイツ軍2名、米軍1名)でプレイしてみた。このシナリオはアルデンヌ攻勢最初の2日間を描いたシナリオで、ドイツ軍は最初の障害であるオウル川を渡河し、クレルヴォ―(Clervaux)に向けて突進する。ドイツ軍の勝利条件はクレルヴォ―やその他Clerf川への到達が求められており、勝利条件を達成するために要したTurn数で勝利レベルが決まる。

私は今回初参加なので、一番負荷の軽そうなドイツ軍第2装甲師団を担当した。

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12/15 夜間

我が第2装甲師団はオウル川を渡って前進。前方に米軍の観測陣地が存在するので、距離1500m(3hex)まで接近し、突撃の布陣をしく。

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12/16 07:00

米軍の観測地点に接敵し砲撃を浴びせるも、米軍の抵抗は激しく、これを突破するには至らず。逆に米軍の反撃によりドイツ側に死傷者が出始める。

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12/16 09:00

Dispatchポイントを足らないので、我が第2装甲師団の前進は止まってしまう。損害を受けた部隊を後退させた。残りはクレルヴォーに向けて前進するも米軍の砲火はなおも激しい。

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12/16 11:00

霧が晴れたので視界が開けた。ただし上空は厚い雲が覆っているので、航空支援は期待できない。ドイツ軍にとっては理想的な天候である。
前進を続ける第2装甲師団は遂にクレルヴォーに接触。歩兵部隊が射撃を開始する。その後方の観測拠点に対しても間接射撃で打撃を加え続けている。奮戦を続ける米軍部隊もそろそろ破断界か・・・?。
「あと一押し」と思った矢先に砲兵隊との無線連絡が破断してしまう。この期に及んで・・・。
反撃の為に前進してきた米シャーマン戦車をドイツ歩兵が迎え撃つ。パンツァーファウストの射撃が命中したのか、行軍隊形のシャーマン戦車は制圧状態となってしまう。

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感想

さあこれから、といった所だが、今回はここで時間切れ。プレイ時間は正味6.5時間。1Turnの平均所要時間は約1.5時間であった。案外サクサク進んだ感じもしたが、今回のシナリオでも全部で15Turnなので、ちゃんとプレイしようと思えば丸々2~3日ぐらいは欲しい所だ。
GTSは一見するとルールが多いのだが、基本システムはそれほど複雑ではない。ルールに詳しい人がレクチャーすれば、初心者でもプレイは可能だろう。しかも史実地形による戦術級ゲームというのは、他の作品ではなかなか見られない本シリーズの魅力といって良い。機会を見つけて再戦したいシリーズだ。

USA_M4Sherman_1944Sep_Arracout

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オペレーション・ドーントレス(以下、本作)は、1944年6月のノルマンディ上陸作戦に伴うカーン西方の戦いを戦術レベルで再現したシミュレーションゲームだ。1ユニット=小隊~中隊、1Hex=425ヤード、1Turn=90分(夜間は330分)というスケールから分かる通り、やや大きめの戦術級ゲーム(戦術作戦級)と言って良い。

今回、久しぶりに対人戦でのキャンペーンシナリオに挑戦してみた。 前回本作をプレイしたのは1年前のGW。約1年ぶりの対戦になる。前回私はドイツ軍を担当したが、今回は英軍を担当することになった。

ちなみに選択ルールについては、今回は使用しなかった。

なお本作の解説動画を以下の通り作成したので、併せて見て頂きたい。




前回までの展開 --> こちらく

9Turn(6/25 16:00)

GELehr_2_654テセルの森を巡って両軍の激しい戦いが繰り広げられる。ドイツ軍が増援で投入したヤークトパンター駆逐戦車び1個小隊が英軍のアキリーズ駆逐戦車の1個中隊と激しく撃ち合う。アキリーズ半個小隊が撃破されたが、反撃でヤークトパンターの小隊を撃破した。対戦車火力の中核を失ったテセルの森は、英軍によって包囲されてしまう。

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GE12SS_Inf_4_Aufドイツ軍は戦線東側で反撃を実施。第12SS装甲師団の歩兵部隊が英軍の歩戦連合部隊に対して近接突撃を仕掛けてきた。シャーマン1個小隊が撃破され、歩兵部隊が後退していくが、残ったシャーマン小隊が半数を失いながらも拠点を守り続けた。

戦線西側でもドイツ軍は反撃を実施する。ドイツ軍は一部で17ポンド対戦車砲を撃破するなどの戦果を挙げたが、防御の主力となる歩兵中隊が壊滅するなど、多大な損害を出してしまう。

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10Turn(6/25 17:30)

UK79AD_Churchill_141RACテセルの森に残っていたドイツ軍の最後の拠点に対し、クロコダイル火炎放射戦車を含む英軍突撃部隊が総攻撃を仕掛けた。強固な防御拠点に籠ったドイツ軍部隊であったが、火炎放射器の猛攻には耐えられずに壊滅。テセルの森は英軍の支配する所となる。

フォントネ村では、ドイツ軍の拠点2か所を英軍が占領し、遂に同村でドイツ軍が保持するヘクスは残り1ヘクスとなる。

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しかしこのTurn、遂にドイツ側に大規模な増援部隊が戦場に到着した。パンター戦車装備の1個戦車大隊(9ユニット)、さらに工兵2個中隊(工兵6ユニット、迫撃砲2ユニット)である。 前回のプレイく では失念していたのだが、このTurn、ドイツ軍はボーナスとして10補充ポイントを得る。これは戦車1個大隊にも相当する大兵力で、ドイツ軍としては劣勢を一気に覆せるだけの戦力と言える。

[GE12SS_Pz5_1_Pz12] そしてドイツ軍パンター戦車部隊の一部は快速を生かしてボウデル川の橋梁を超えて戦車教導師団の戦区にまで進出。テセルの森に布陣していた英アキリーズ駆逐戦車と激しく撃ち合う。両者の戦いは殆ど互角であったが、兵力に劣る英側が損害を恐れて戦いを打ち切る。

フォントネ村方面でもパンター戦車の1個中隊が、同村で最後に残っていた拠点に進出する。強力なパンターの進出は英軍を警戒させずにはおかなかった。

11Turn(6/25 19:00)

GELehr_1P130大兵力を得たドイツ軍が全戦線で攻勢を行ってくる。戦線中央テセルの森では、パンター戦車と工兵部隊が共同で守る英軍を攻める。英軍も反撃し、盤外砲撃でドイツ第192連隊の歩兵2個中隊をまとめて葬ったり、パンターの1個中隊(3ユニット)に壊滅的な損害を与える等の戦果を挙げていたが、英軍もシャーマン戦車3ユニットが壊滅。さらに虎の子クロコダイル火炎放射戦車1ユニットを失う等の損害を被り、テセルの森も全4Hexのうち、2Hexをドイツ軍によって奪回されてしまう。

ここに来て英軍の歩兵戦力不足が露呈してしまった感がある。戦車に増援ポイントを優先的に回したことが仇となったが、防御の際には歩兵の方が粘れたかもしれない。ただし歩兵1個大隊で12増援ポイント。これは戦車2個中隊に相当する。しかも歩兵は退路が断たれると案外脆い。そう考えると、歩兵とか戦車とかの問題よりも、テセルの森で本格的な防衛は難しかったということかもしれないが・・・。

フォントネ村ではドイツ軍は戦車戦力を中心として反撃を仕掛けてきたが、こちらでは英軍部隊ががっちりと守りを固めており、戦線に動きはなかった。

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今回はこの時点で終了であった。プレイ時間は正味16時間ほどであった。

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感想

2日間のプレイであったが、思いのほか時間がかかってしまった。今回は相手プレイヤーが本作の初心者であったため、不慣れな面があったと思う。盤面の戦況が全般的に有利なのも習熟度の違いが大きいだろう。とはいえ、対戦相手の長考ぶりにはやや辟易したのは事実。対戦型のゲームだから仕方がないが、そういった意味では自分のペースでプレイできるソロプレイの価値を再認識した。

今回のプレイで 前回のプレイ でいくつかミスをしていたことに気づいた。

1つはセットアップ。戦車教導師団は「ボウセル川の西岸」と書かれていたので、ヘクス0610~0810には初期配置できないと思っていた。しかし別紙のセットアップ表を見ると、フォントネ村の各ヘクスにドイツ軍は初期配置できるらしい。そのため序盤のイギリス軍は、 前回のプレイ よりも間違いなく苦戦することになりそうだ。

もう1つは第10Turnのドイツ軍増援である。ボーナスで10増援ポイントを得られる点を無視していたので、ドイツ軍は苦戦を強いられた。もしこの増援があれば、 前回のプレイ でもドイツ軍はもっと抵抗できただろう。

さて、 前回のプレイ では英軍の「勝ち筋」が見えてきたが、今回のプレイで「やはりドイツ軍有利は動かないか?」という状況になってきた。その中でも序盤の戦い方について、プレイヤー間でも意見が分かれていたので、整理しておきたい。
私の所属するゲーム会では、最初の4Turn(霧のTurn)での英軍の戦い方について、「積極的な攻勢は避けるべき」という意見が有力であった。つまり霧の間は英軍はフォントネ村に突入せず、霧が晴れてから突入するのが得策、という説である。この方法だと序盤4Turnを無為に過ごすことになるので、英軍としては「持ち時間」が減ってしまう、という難点がある。利点としては、霧が晴れると英軍は有力な砲兵力や支援戦車を利用できるというものがある。
やや中間的な方法としては、第5Turnまで待たずに第3Turnから本格攻撃を開始するというのもある。この方法は、英軍のAVRE支援戦車を利用できることにある。歩兵2ユニット、スカウト1ユニット、AVRE1ユニットで打撃グループを編制し、攻撃を仕掛けた場合、かなりの高確率で援護のドイツ軍ハーフトラックを撃破できる。仮にハーフトラックを撃破した場合、近接突撃では素で2-1、コラムシフトが(相手が塹壕地形の場合)なしなので、2d6出目7以上でドイツ軍を追い出すことができる。たられば、が多い話なので、成功率はあまり高くはないが、試してみる価値はありそうだ。

因みにキャンペーンシナリオの序盤戦については、 Board Game Geek でも議論されていて、プレイヤーからは「序盤の英軍は自殺攻撃だ」的な意見が多く寄せられていた。それに対してデザイナー氏からは「テストプレイでは序盤に英軍が攻め込んだ例もあった」とのこと。しかしデザイナーの見解は些か甘いのではないかな、というのが私の感想。序盤の英軍はやはり苦しいというのが、現時点での見解である。

この後、ソロプレイで色々試してみたが、「運が良ければ」第1Turnでも英軍がフォントネ村に突入できることがわかった。ただし下手をするとバカにならない損害が出るので、難しい所である。

Churchill_Crocodile

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オペレーション・ドーントレス(以下、本作)は、1944年6月のノルマンディ上陸作戦に伴うカーン西方の戦いを戦術レベルで再現したシミュレーションゲームだ。1ユニット=小隊~中隊、1Hex=425ヤード、1Turn=90分(夜間は330分)というスケールから分かる通り、やや大きめの戦術級ゲーム(戦術作戦級)と言って良い。

今回、久しぶりに対人戦でのキャンペーンシナリオに挑戦してみた。 前回本作をプレイしたのは1年前のGW。約1年ぶりの対戦になる。前回私はドイツ軍を担当したが、今回は英軍を担当することになった。

ちなみに選択ルールについては、今回は使用しなかった。

なお本作の解説動画を以下の通り作成したので、併せて見て頂きたい。



1Turn(6/25 04:00)

UK49D_A_Lincドイツ軍は戦線西側を守る戦車教導師団がボウセル川の対岸に撤退。そのため英軍はボウセル川北岸のフォントネ村を労せず占領した。

一方、戦線東側のドイツ軍第2SS装甲師団線区。真田丸のように突出したドイツ軍拠点に対し、英xx大隊が濃霧の中強襲を仕掛けるも、ドイツ軍の激しい抵抗を浴びて歩兵2ステップを失う損害を被る。

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2Turn(6/25 05:30)

GE12SS_Inf_11_26英軍はフォントネ村で占領地を広げて、ボウセル川北岸部はほぼ制圧した。また第12SS装甲師団の「真田丸」は、背後を断たれて孤立する。

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3Turn(6/25 07:00)

GE_Tiger_1_101英軍は孤立していたドイツ軍「真田丸」を包囲殲滅した。さらにフォントネ村を東へ地歩を広げていく英軍は、ドイツ第12SS装甲師団の戦区に深く食い込み、ドイツ軍の諸兵科連合チーム1個をフォントネ村突出部に孤立せしめた。 一方のドイツ軍は増援部隊としてティーガー重戦車2個小隊を投入。制高点であるテセルの森に布陣させ、周囲を睥睨する。

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5Turn(6/25 10:00)

UK79AD_Churchill_82_RE霧が晴れた。眩い太陽の光が北フランスの田園地帯に降り注ぐ。開けた視界の中、英軍の猛攻が始まる。ドイツ戦車教導師団の戦区では、チャーチルAVRE戦車の支援を受けた英軍歩兵がボウデル川を渡河。対岸部に拠点を築く。

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6Turn(6/25 11:30)

UK49D_17pdr_217AT英軍は17ポンド対戦車砲部隊を最前線に展開。テセルの森に布陣するティーガー重戦車に対抗する構えを見せる。さらにボウデル川南岸に進出した英軍は地歩の拡大を図るも、ドイツ軍の頑強な抵抗に阻まれて前進できていない。

第12SS装甲師団線区では、孤立したドイツ軍諸兵科連合部隊に対し、英戦車2個中隊が集中攻撃。歩兵を伴わない戦車だけの攻撃であったが(理由:歩兵の損害を避けるため)、ドイツ軍の抵抗を排除できなかった。

7Turn(6/25 13:00)

UK49D_Achilles_146AT戦線西側の戦車教導師団線区では戦車同士の激しい戦いが繰り広げられる。テセルの森に布陣するティーガー重戦車中隊に対し、連合軍は多数の戦車と対戦車砲で対抗した。ティーガーを有効射程内に入れるべく距離750m以内に接近戦とするファイアフライとアキリーズ、それを掩護する17ポンド砲。ティーガーも連合軍戦車に対して反撃を試みるが、ダイスが振るわず命中弾が得られない。逆に750m以内に接近した連合軍戦車は、強力な17ポンド砲で的確にティーガーを狙い撃つ。僅か2個小隊のティーガー部隊は数に勝る連合軍戦車に圧倒されてしまう。

一方第12SS装甲師団の戦区では、先のドイツ軍突出部に対して英戦車部隊が2度目の総攻撃を敢行。今度は強力な支援射撃が功を奏し、ドイツ軍の抵抗を排除することに成功した。

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GE_21_1_192一方のドイツ軍もやられっ放しではない。戦車教導師団の戦区では、新たに増援部隊として第21装甲師団麾下の第192連隊をを投入。これまでドイツ軍を悩ませてきた英17ポンド対戦車砲陣地に対して歩兵による突撃を敢行する。英軍にとっては貴重な対戦車砲を失う危機。しかしここでもドイツ軍はダイス目に恵まれず、対戦車砲を撃破することに失敗。貴重な歩兵戦力を消耗してしまう。

戦線東側でもドイツ軍が連合軍の左翼に対して大々的な反撃を実施。連合軍側の砲兵戦力がやや枯渇気味であったところをついての攻撃であったため、連合軍側も苦戦を強いられる。この戦いで連合軍は歩兵1ステップを失ったが、何とか現有戦線は維持した。

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8Turn(6/25 14:30)

UK_TacRecon英空軍の航空偵察機が飛来したので、観測射撃の精度が上昇する。その勢いを得てフォントネ村では英軍の猛攻撃。ドイツ軍の拠点2か所を占領し、フォントネ村の11ヘクスを支配。同地におけるドイツ軍の占領ヘクスは3ヘクスまで減った。

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戦線中央テセルの森にも英軍の歩戦連合部隊が接近。同地を守っていた戦車教導師団の4号戦車2個小隊を激しい射撃戦の末に排除した。

GE12SS_Pz4_8_Pz12戦線東翼では第12SS装甲師団の4号戦車小隊と英軍第8機甲旅団苧のシャーマンファイアフライが激しい戦車戦を交える。ここではドイツ軍戦車が奮戦。最終的には4号戦車2個小隊壊滅と引き換えに、シャーマン3個小隊を完全撃破し、ドイツ軍戦車の質的優位を(ここでは)見せつけた。

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つづく

HereComeTheRebel


GCACWシリーズとは、Great Campaigns of the American Civil Warの略で、南北戦争を扱った一連の作品群の総称である。1Hexは1マイル、1Turnは実際の1日に相当し、1ユニットは師団・旅団規模である。

以前の記事 でGCACWのソロプレイを紹介した。
そこで今回はVASSALを使った対人戦に挑戦した。なお、GCACWの基本システムについては、上記記事を参照頂きたい。

まずは前回もプレイしたシナリオ1「South Mountain」をプレイ。今回私は北軍を担当したが、南軍の素早い対応に阻まれて勝ち目がなくなったので投了を宣言。早々に本格的シナリオに挑戦することとなった。

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次に選択したのは、シナリオ3「マクレランの好機」である。このシナリオは1862年9月17日アンティータムの戦いとその直前の動きを描いたシナリオである。シナリオは1862年9月15日に始まり、同17日に終了する。長さは3Turnと短い。私は北軍を担当した。

1Turn(1862年9月15日)

このシナリオでは最初に南軍側に2度の移動機会が与えられている。そこで南軍は北部戦線を守るロングストリート(LongStreet)麾下の師団をアンティータム・クリーク沿いに後退させていく。
一方の北軍。アンティータム方面の戦線は後回しにし、まずは南部ハーパーズ・フェリー(Harpers Ferry 2521)へ向かうプレザント・バレー方面に兵力を向けた。このシナリオ。北軍には北部のシャープスバーグ(Sharpsburg 2413)と南のハーパーズ・フェリーが勝利目標として設定されており、北軍としてはどちらか一方を取りたい所である。
プレザント・バレー方面に向かったのは、北軍フランクリン(Franklin)麾下の3個師団。それに対して南軍はロングストリート軍団の別動隊が展開していたが、いずれも兵力不足と度重なる戦闘による疲労蓄積に悩まされていた。

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アンティータム・クリークに目を戻すと、北軍フッカー(Hooker)の軍団がアンティータム・クリークの浅瀬を攻撃し、対岸に陣取る南軍リー騎兵旅団を撃破。渡河点を確保した。疲労困憊のフッカー軍団を超越して北軍サムナー(Sumner)麾下の軍団がアンティータム・クリーク西岸に進出。メリーランドに展開する南軍を南北に分断する位置に進出する。
さらに主力のマンスフィールド(Mansfield)軍団はシャープスバーグに向けて真っすぐ前進。アンティータム・クリークを挟んで南軍ロングストリートと対峙する。

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マンスフィールドは南軍ロングストリートを撃破してアンティータム・クリークを渡河。シャープスバーグ前面まで駒を進めた。
第1Turn終了時の状況は以下の通りである。兵力に勝る北軍が各戦線で南軍を圧倒しつつあった 。

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2Turn(1862年9月16日)

プレザント・バレーでは南軍は反撃に出る。「ストーンウォール」ジャクソン麾下の南軍部隊が北軍に反撃を実施。北軍ポーター(Porter)麾下の部隊と激戦を交える。辛くも南軍が勝利し、北軍部隊は後退を余儀なくされたが、ジャクソン軍団も疲労激しく、これ以上の前進は困難になる。

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シャープスバーグ方面に目を移すと、北軍サムナー軍団がシャープスバーグの北側から回り込み、シャープスバーグに籠る南軍リー麾下の部隊を半包囲した。南軍はシャープスバーグの保持は困難と判断し、ポトマック川の西岸のシェパーズタウンに後退した。

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その他の戦線でも両軍は細かい移動を実施したが、先のTurnに比べると両軍とも動きがやや緩慢になった。先のTurnで両軍とも疲労上限まで動き回った結果、麾下の部隊がボロボロ、疲労困憊してしまい、戦力が大幅に下がってしまった。そこでこのTurnは両軍とも出来る限り多くの部隊を疲労レベル1にとどめておき、次Turnに向けた戦力回復を図った訳である。

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3Turn(1862年9月17日)

最終Turnである。現時点では北軍はシャープスバーグ占領で10VP、敵の戦力減少で6VPで合計16VPである。一方の南軍は、敵の戦力減少で11VPのみ。差は+5である。差が+4以上で北軍の勝利(辛勝)なので、北軍としてはこれ以上損害を出して「辛勝」から「惜敗」に転落することは避けたい。
一方南軍である。このままでは「惜敗」なので、何とか逆転したい。そこでまず南部戦線で北軍師団の後方を遮断し、包囲攻撃で損害を強いて逆転を狙ってきた。南軍Walker師団が北軍が布陣するWavertonの背後でポトマック川を渡河し、北軍ポーターを包囲する態勢に入る。そこに南軍最強のジャクソン軍団が正面攻撃をしかけるも、北軍部隊が南軍の攻撃を撃退し、南軍側だけが兵力を失う結果となった。

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続いて南軍はシャープスバーグを奪回すべく、名将リー自らが率いて総突撃を仕掛ける。ポトマック川を挟んで北軍サムナー将軍が対峙する。さすがにリーは強く、サムナー将軍は撃破されて後退を余儀なくされる。

Scn03_Turn03b


南軍部隊はポトマック川を渡河。シャープスバーグへの攻撃を仕掛けようとするが、リー部隊の多くが疲労レベル4に達したため、シャープスバーグ攻撃は困難となり、この時点でゲーム終了とした。この時点でVPは北軍20VP、南軍11VPで、差+9となり、結果は「北軍辛勝」となった。

Scn03_Turn03c


感想

プレイ時間は4時間強。午後のひと時で気楽に楽しめる長さである。それでもマップの広い領域を使って複数の目標を巡る戦いなので、「サウスマウンテン」とはまた違った面白さがある。戦線という概念が未成熟な、プレ20世紀の戦争スタイルを堪能できる作品といえるだろう。

作品自体は1990年代の作品でやや古いが、ダウンタイムが少なく、両軍とも楽しめるスタイルが嬉しい。戦闘システムも攻撃側が一方的にダイスを振るシステムではなく、両軍でダイスを振り合うシステムなので、盛り上がること請け合いである。

今回は比較的短いシナリオであったが、次回はキャンペーンシナリオにも挑戦してみたい。短めのキャンペーンシナリオなら、1日あれば十分プレイできそうだ。

Battle_of_Antietam2

OpD



オペレーション・ドーントレスは、1944年6月のノルマンディ上陸作戦に伴うカーン西方の戦いを戦術レベルで再現したシミュレーションゲームだ。1ユニット=小隊~中隊、1Hex=425ヤード、1Turn=90分(夜間は330分)というスケールから分かる通り、やや大きめの戦術級ゲーム(戦術作戦級)と言って良い。

今回、VASSALを使ったソロプレイで本作のキャンペーンシナリオに挑戦してみた。これまで何度か本作をプレイしたのだが、キャンペーンの結末を見る所までは行かなかった。そこで今回はキャンペーンの最終決着はどうなるのかを見てみたいと思う。

ちなみに選択ルールは、19.1「射撃統制」と19.7「イギリス軍の装弾筒弾」を採用した。

注:本作の解説動画を以下の通り作成したので、併せて見て頂きたい。



前回までの展開 --> こちら

1944年6月26日

1730

GE12SS_Pz5_4_Pz12英軍は戦列を整理し、次の総攻撃に備えて部隊を再配置する。後方に取り残されたドイツ軍拠点は掃討され、主力は泥をかき分けて前進する。ドイツ軍はパンター中隊がまたもや機動戦を展開。英軍突撃戦力の主力というべきチャーチルAVRE1個小隊をスクラップに変えた。

Turn23


1900

UK49D_CP_Lincこの時点で一旦VPを計算してみよう。英軍は敵の撃破で131VP、フォントネ村、テセルの森、ローレ村の支配で130VP、その他で2VPの計263VP。一方のドイツ軍は敵の撃破で107VP、その他で48VPで計155VP。差は108でVPラインは「ドイツ軍の辛勝」である。盤面では英軍が圧倒しているようにも見えるが、VP的にはまだまだ苦しい英軍であった。

ドイツ軍パンター中隊の跳梁に手を焼いた英軍は、一旦前線部隊を後退させ、対戦車砲や駆逐戦車、ファイアフライ戦車を前線に配置し、パンターの逆襲に備えた布陣を敷く。英軍の攻勢はボウデル川西岸地区の戦車教導師団戦区で実施。重要拠点である124高地に戦車部隊による突撃を繰り返す。ドイツ歩兵部隊の近接火器(パンツァーファウスト)によって戦車1個小隊がステップロスしたが、遂に124高地は英軍の手に落ちた。

ドイツ軍は部隊をさらに後退させ、半円周上の陣形で英軍の攻撃に備える。そして戦車教導師団最後の工兵中隊を登場させ、防御ラインの守りを固める。

Turn24


2030

GE12SS_Inf_4_Auf夕日が沈み、夜の帳が戦場を覆った。英軍は明らかに攻撃の軸をボウデル川西岸地区のドイツ戦車教導師団戦区に向けている。新たに歩兵1個大隊を投入し、ドイツ戦車教導師団戦区に投入する。戦車を主力とする機甲戦でドイツ軍歩兵を圧迫。遂にマップ南端の補給源に隣接する所まで進出してきた。
ドイツ軍は歩兵部隊を中心とした反撃を実施。強力な88mm砲による援護射撃に加え、温存していた虎の子ロケット砲ネーベルヴェルファーも投入した。戦車と対戦車砲中心の編成であった英軍は不意を突かれた。アキリーズ駆逐戦車1ステップ、水陸両用戦車1ステップが近接戦闘により撃破され、6ポンド対戦車砲も1小隊が撃破された。しかしドイツ軍が最も重視したマップ南端付近のボウデル渡河点では、英軍側は大損害を被ったものの、英軍がなおも支配下していた。

Turn25


夜間

UK49D_AC_Rec夜間Turnである。英軍は増援ポイントを利用して偵察部隊を投入。ドイツ戦車教導師団に止めを刺すべく戦場に投入した。夜間Turnは移動力が2倍になる。そのため英軍部隊は盤の南北を一気に横断し、ボウデル川西岸のドイツ戦車教導師団との最前線に進出した。
戦車教導師団は今や全ての戦車、駆逐戦車、対戦車砲を失い、残るは中口径対戦車砲を搭載した装甲車が数両と、あとは歩兵が装備する近接用対戦車火器しかない。そのような火力でシャーマン戦車に対抗できるはずもなく、ドイツ装甲車や自走砲はシャーマン戦車の砲火によって撃破され、残った歩兵部隊は歩戦連合で攻撃してくる英軍部隊によって撃破されていく。既に後背地がなくなったドイツ歩兵は、後退することもできずに壊滅するしかなかった。

英軍Turn終了時点で英軍はマップ南端の戦車教導師団補給源1ヶ所を占領。残り1ヶ所も最早風前の灯である。戦車教導師団の補給源が全て英軍によって支配された時点で英軍のサドンデス勝利となる。この時点でドイツ側の勝利はないと判断し、残り1日という状況だったがゲーム終了とした。

ちなみにこの時点で一応VPを計算してみた。
まず英軍。敵の撃破で146VP、フォントネ村、テセルの森、ローレ村、110高地、124高地のの支配で150VP、盤南端の補給源を1ヘクス占領で10VP、その他で2VPの計308VPである。一方のドイツ軍は、敵の撃破で103VP、その他で48VPで計151VP。差は159である。VPラインはギリギリ「引き分け」であった。ただ、この後さらに戦い続ければVP差はさらに広がる筈なので、英軍の勝利は動かないだろう。なお、ドイツ軍のVPが前回と比べて少し減少しているのは、夜間の補充ルールによって英軍部隊がいくつか回復したことの影響である。

Turn26
Turn26b

感想

UK79AD_Churchill_141RACこれまで本作のプレイ例は何度か紹介したが、殆どの場合、ドイツ軍の圧勝であった。これまでの展開では平地(このゲームでは「畑」と呼称している)から通常攻撃を仕掛けた英軍歩兵がドイツ軍の突撃破砕射撃をまともに受けて壊滅的な打撃を受けて攻撃力損失、という展開だった。そこで今回、英軍は、対歩兵戦闘で通常攻撃ではなく近接戦闘(移動中に行う戦闘)を多用。近接戦闘の場合、攻撃可能なのが1スタックのみになるという欠点があるが、突撃破砕射撃を受けないこと。さらに黄色の攻撃力が参加すると、1ユニット毎に1コラムシフトが得られるというメリットもある。後者については、英軍のチャーチルAVREやクロコダイル火炎放射戦車が黄色攻撃力なので、例えば英軍の機械化歩兵1ユニットとこれら歩兵支援戦車3ユニットで突撃部隊を編制すれば、ドイツ軍の防御拠点を比較的容易に奪取できる。
この戦法で問題となるのはドイツ側の装甲兵力である。特にパンターやティーガーが陣取っている場合、重装甲のチャーチルやクロコダイルであっても、不用意に接近するのは危険だ。その場合はファイアフライ4ユニットで作った「戦車キラースタック」をぶつけて「虎狩り、豹狩り」を行おう。

UK49D_6pdr_AT_7DWRさらに戦車キラーとして今回のプレイで有効だったのは、英軍の6ポンド対戦車砲。今回、選択ルール19.1「射撃統制」を導入したことに対するカウンターパートとして、19.7「イギリス軍の装弾筒弾」を採用。これによって隣接ヘクスの6ポンド対戦車砲は恐るべき対戦車火器となった。しかも本作での対戦車砲は非常に手強い。仮に輸送中に輸送車両を撃破したとしても、確率2/3で対戦車砲は生き残ってしまう。しかも英軍の6ポンド対戦車砲は数が多いので、まとめて投入してきたらドイツ軍にとっては対抗が困難だ。今回の中盤以降、ドイツ軍の装甲部隊が成す術もなく後退を繰り返したのは、英軍6ポンド対戦車砲の威力に依る所が大きい。

余談だが、ドイツ軍に有利な選択ルールを採用させる代償として、19.7「イギリス軍の装弾筒弾」を採用することは、英軍にとって大きな利益を得ることになるだろう。

さて、今回のプレイで英軍の戦い方はある程度見えてきたが、ドイツ軍はどのように対抗すべきか?。今回は主に英軍視点でプレイしていたので、ドイツ軍は無策に近かった。しかし自身がドイツ軍を担当する場合、どのような戦い方があるか、考えてみたい。
まずドイツ軍は英軍のスタック構成を見て、それに対抗できるように機動的な運用を心掛けるべきだと思う 。例えば英軍が歩兵+突撃戦車による近接戦闘用のスタックを作ってきたら、それに対して対戦車火力に優れた装甲部隊で対抗する。また対戦車砲をどっさり積んできたら、それに対して例えば歩兵部隊で近接突撃や通常戦闘を仕掛けて対戦車砲の排除を図る等。
またドイツ軍が今回失敗したのは、不利な状況で安易に後退を繰り返したこと。戦術級ゲームでは後背地が重要になるので、損害を度外視しても前線を守る必要がある。特にテセルの森からフォントネ村南部のラインは可能な限り保持したい。いかなる損害を出しても・・・。

うーん、オペドンは奥が深いなぁ。プレイに時間がかかる、という欠点はあるものの、機甲戦闘を再現する小隊・中隊規模の戦術級ゲームとしては最高傑作だと思う。GTSもCSSも装甲擲弾兵も本作の敵ではない(と、思う)。
また対人戦をプレイしたいなぁ。

Sherman_Firefly


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