もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:ゲーム > 戦略級ゲーム

戦国大名00


「戦国大名」(以下、本作)は、1980年代にエポック社から発売されたシミュレーション・ウォーゲームである。テーマは戦国時代における群雄割拠の時代で、プレイヤーは織田信長、武田信玄、上杉謙信等の戦国大名の立場となり、時には他国と共同で、時には同盟国を裏切ったりしながら、天下統一を目指して戦う。

今回、本作をお試しでプレイしてみた。以下はその記録である。

前回までの展開は --> こちらく

織田対朝倉

さて、次に選んだのはシナリオD「織田対朝倉」である。織田(+徳川)と朝倉(+浅井)が京へ向けてのレースを繰り広げるという対戦型のシナリオだ。「戦国大名」は多人数プレイが魅力のマルチプレイヤーズゲームだが、先にも上げたソロプレイシナリオや、今回紹介する対戦型シナリオのような小規模シナリオも結構充実している。

0Turn

このシナリオでは、現在の京都、福井、滋賀、三重、岐阜、愛知県を利用する。織田の本拠地尾張、朝倉の本拠地越前には中立勢力が発生しない。が、他の諸国にはワラワラと中立勢力がワラワラと発生した。

戦国大名14


1Turn

織田側は美濃を制圧すべく出陣。服従工作に努めたがこれが大失敗。中立勢力の大発生を招いてしまう。

戦国大名15


2Turn

織田は美濃、朝倉は北近江の平定を進める。なお、このTurn、南近江を支配した朝倉側の国力が29になり、国力25の織田を追い抜いた。

戦国大名16


3Turn

織田側で国内に不穏な動きが起こり、そのために徴税が困難になってしまう。それでも織田方は美濃の中立勢力を攻撃し、ようやくこれを一掃した。
一方、南北近江の平定を終えた朝倉は、無名将軍指揮下で伊勢に侵攻する。

戦国大名17


4Turn

事件が発生する。朝倉義景が死亡したのだ。朝倉義景は(少なくとも本作の中では)無能な大名であったが、それでも「扇の要」としての意味はある。逆に彼の死亡は朝倉家内で内乱を引き起こした。次の当主は前当主(=朝倉義景)よりも数倍有能であったが、それでも無名武将が反旗を翻して小谷に籠城。北近江は朝倉の支配から離れてしまう。

戦国大名18


5Turn

またもや事件である。織田側で無名武将が反乱を起こし、三河を奪取した。織田方は三河の奪還を諦め、全戦力で伊勢に侵攻する。早くも「吉凶札」がその猛威を振るった感がある。
一方の朝倉は、近江で反乱がおこり、中立勢力が林立した。そのため、この年は南近江の鎮圧に奔走することになる。

戦国大名19


6Turn

この年には大きな事件はなかった。一時は破産状態に近かった織田方の財政事情も、この年の重税成功や国力増大によってかなり潤ってきた。織田方は伊勢の中立勢力を攻め滅ぼした。一方の朝倉も南近江での反乱は鎮圧し、引き続いて北近江平定に進む。ちなみに現在の国力は、織田が42で朝倉が24。朝倉としてはできるだけ差を詰めておきたい所だ。

7Turn

またもや朝倉家で大名が死亡した。跡継ぎは前任者よりも能力に劣る。武将たちの離反が相次ぎ、折角支配を固めた南近江が独立勢力によって支配されてしまう(六角か?)。その南近江に攻め込んだのは織田勢。約4万の大兵力を率いて侵攻してきたが、南近江を平定するには至らず。

戦国大名20


8Turn

朝倉にまたもや不幸が襲う。織田方が刺客を放ち、朝倉型唯一の有名武将である浅井長政が刺客の手にかかって無念の死を遂げてしまう。さらに第3者が調略を行って無名武将が反旗を翻した。朝倉の本拠である越前が失われてしまう。朝倉の国力は遂に5まで低下。残った兵力を率いて北近江を引き払った朝倉勢は越前まで下がっていく。
織田方は4万の大兵力で一気に南近江制圧を図るが、服従工作に失敗し、思わぬ苦戦を強いられる。

戦国大名21


9Turn

最早朝倉はボロボロ。越前での服従工作に失敗し、越前すら支配が怪しい状況。麾下兵力2万を抱えているが、その維持すら困難な状況になっている。
一方の織田方は南近江の攻略を進めるが、中立勢力の抵抗は未だ激しく、これを完全制圧するには至らず。しかし信長公は南近江の制圧を徳川家康に任せ、自らは1万余の兵力を率いて京に入った。

戦国大名22


10Turn

勝利目前の織田方に激震が走った。本能寺に入っていた信長公が無名武将(仮に明智光秀、としておこう)によって討ち取られたのである。これで織田家家内は大混乱、となるはずだったが、意外と光秀がすんなりと天下人に収まり、徳川家康、柴田勝家と言った同盟者、宿将たちも特に反旗を翻すことなく光秀の配下に収まった。
一方の朝倉はまたもや服従工作に失敗。遂に越前支配も失い、国力もゼロになってしまう。破産だな、こりゃ。
最終的に織田が京を押さえたため、織田の勝利となった。

戦国大名23


感想

「吉凶札」の影響がすごくデカイ。1対1なら「吉凶札」だけで決まりそうな雰囲気もある。吉凶札の例でもわかるが、「戦国大名」は「真面目なシミュレーション」というよりは、「戦国のエッセンスを使ってワイワイガヤガヤ楽しむゲーム」といった雰囲気が強い。シミュレーション・ゲームの例に漏れずルールはやや多いが、それでもルールの概念はシンプルである。吉凶札の影響が大きいゲームなので、本作をプレイする際には、あまり勝敗に拘らず、戦国の雰囲気を味わいながら楽しむゲーム、という楽しみ方が良いと思う。

多人数シナリオねぇ。5人戦ぐらいまでなら機会を見つけてプレイしてみたい気もするが、それ以上の規模だと「血を見る」展開になりそうでコワイ。

戦国大名00


「戦国大名」(以下、本作)は、1980年代にエポック社から発売されたシミュレーション・ウォーゲームである。テーマは戦国時代における群雄割拠の時代で、プレイヤーは織田信長、武田信玄、上杉謙信等の戦国大名の立場となり、時には他国と共同で、時には同盟国を裏切ったりしながら、天下統一を目指して戦う。
本作はいわゆる「マルチプレイヤーズ・ゲーム」であり、最大16名(実質的には8名が上限か?)のプレイヤーが参加できる。マップはエリア方式で、旧国で区分されている。ユニットは、武将、兵力、城塞を表す駒がそれぞれ用意されており、プレイヤーが指揮するユニットの他、プレイヤーとは関係なく障害物となる中立勢力や一揆勢等を表すものがある。1Turnは実際の1年に相当する。

今回、本作をお試しでプレイしてみた。以下はその記録である。

四国統一

このシナリオは、長宗我部氏による四国統一を扱う1人用シナリオである。プレイヤーは長宗我部を担当し、10年以内の四国平定を目指す。

0Turn

ゲーム開始前に長宗我部氏が展開する土佐での中立勢力発生をチェックする。出目は"1"で中立勢力発生なし。土佐は労せずして長宗我部の手に落ちた。

戦国大名01


1Turn

労せずして土佐を手に入れた長宗我部氏は、次の目標である隣国阿波に攻め込んだ。阿波には5戦力の中立勢力が発生したが、長宗我部側は兵力不足なので攻撃は出られなかった。

戦国大名02


3Turn

長宗我部の戦力が10戦力に強化された。阿波の中立勢力を包囲し、これを鎮圧。阿波も長宗我部の支配下に落ちた。

戦国大名03


4Turn

長宗我部はさらに讃岐へ攻め込んだ。中立勢力は瞬時に制圧され、讃岐は長宗我部の支配する所となった。

戦国大名04


5Turn

長宗我部は四国最後の未開の地である伊予に攻め込んだ。しかし伊予は肥沃な土地であり、中立勢力も強かった。15戦力の城郭に対してはさすがの長宗我部勢も手も足も出ない。長宗我部勢は兵力を整備するしかなかった。

6Turn

長宗我部氏は中立勢力に対して服従工作を試みたが、これが大失敗。中立勢力の増加を招いてしまう。長宗我部は発生した中立勢力に対して各個撃破を狙う。

戦国大名05


8Turn

国力を超える大兵力を一時的に動員した長宗我部は、計3万の大兵力で伊予の中立兵力を攻めた。さすがに3万の兵力では中立豪族に抗すべくもなく壊滅。ここに長宗我部による四国統一が完成した。

中国統一

次に挑戦したのは、シナリオB「中国統一」である。このシナリオも1人用シナリオで、毛利家を率いて20年以内の中国全域支配を目指す。このシナリオは、「四国統一」シナリオでは使わなかった「吉凶札」を使用する。これはイベントカードのようなものだが、その効果は結構えげつない。それは実際のプレイで明らかになる。

0Turn

先ほどの四国統一とは異なり、安芸にいきなり強力な中立勢力が発生してしまう。

戦国大名06


3Turn

10戦力の中立勢力は強力であり、なかなか制圧できなかった。しかし3年目にようやく服従工作に成功。安芸の支配を確立した。

戦国大名07


4Turn

安芸を制圧した毛利家は、次に隣接する備後に攻め込んだ。備後には中立勢力が存在したため、簡単には制圧できない。

戦国大名08


5Turn

備後を制圧して国力が12に増大した。

6Turn

事件発生。当主の毛利元就が死亡した。跡継ぎの毛利輝元は予想外の逸材。しかし跡目争いの混乱で優秀な武将が離反してしまう。そのどさくさに紛れて安芸に中立勢力が発生した。
新たに毛利勢が備中に侵攻し、ここを制圧した。

戦国大名09


7Turn

毛利家は周防と備前に侵攻する。備前の抵抗は小さく、その制圧は時間の問題だった。しかし周防は抵抗が激しく、今の所制圧の目途は立っていない。

戦国大名10


8Turn

毛利家は備前を制圧した。周防の制圧も時間の問題である。

戦国大名11


9Turn

毛利家は山陰地方にも進出し、出雲を制圧した。

戦国大名12


11Turn

因幡、美作、長門を制圧し、ここに毛利家による中国地方制圧が完了した。

戦国大名13


感想

このシナリオが終わった後に気が付いたが、行軍費用の支払いを忘れていた。何だか「ユルいなぁ」と思っていたが、ちゃんと行軍費用を支払えば、もっと厳しい展開が予想される。

つづく

表紙


「孤高の信長:一五七〇」(以下、本作)は、2022年に発表されたGame Journal#82の付録ゲームである。テーマは織田信長による全国平定戦。プレイヤーは織田信長となり、信長包囲網と戦う。
基本システムはカードドリブンで、山札からランダムに1枚引いてきて、カードで示された陣営が活動する。カードには織田方・反織田方の武将が記されており、織田方武将を引いた場合にはプレイヤーが該当する武将を自由に活動させることができる。逆に反織田方武将を引いた場合には、ルールに従って自動的に活動する。

今回、本作をプレイしてみた。なお、以下でTurnと書かれているのは、山札を切り直したタイミングをTurnの区切りとしている。本作にTurnという概念はない。

Turn00


1Turn

まずは最大の脅威となる浅井・朝倉を叩くべく北近江へ進攻する。当初は浅井・朝倉に先手を取られて(姉川の合戦)苦戦したが、明智光秀、羽柴秀吉、さらに信長公直率の兵で反撃し、浅井、朝倉軍に大損害を与えた。

Turn01


2Turn

小谷が落城し、浅井が滅亡した。明智光秀、羽柴秀吉麾下の計12戦力(約3万)が越前に侵攻する。その頃、東の甲斐を出陣してきた武田信玄が遠江に進出。徳川領内を侵しつつあった。

Turn02


3Turn

越前北ノ庄が陥落し、朝倉も滅亡した。さらに柴田勝家、徳川家康の連合軍が長島一向宗を制圧した。石山本願寺を攻めている丹波長秀、松永久秀も本願寺勢を追い詰めつつある。

Turn03


4Turn

織田側4将が石山本願寺攻めに集結した。圧倒的な兵力で石山本願寺勢を一掃。同地を占領する。この4将集結の形ができれば、織田方の勝利は固い。

Turn04


5Turn

武田信玄が遠江を制圧した。織田方は主力部隊で紀伊を制圧して雑賀孫一を追い払った。その後主力部隊は一旦北近江に引き返し、武田の西進に備える。徳川家康は三河に戻り、防衛体制を固める。

Turn05


6Turn

三河に攻め込んだ武田勢を長篠の地で迎え撃った織田・徳川連合軍は、圧倒的な兵力で武田勢を撃破した。武田の脅威は一掃されたが、まだ武田家が滅んだわけではない。

Turn06


7Turn

武田が滅んだ。織田側の全力攻撃の前にはひとたまりもない。残るは上杉、毛利、宇喜多、三好である。織田軍主力は南近江に再集結し、次の攻勢に備えて兵力を補充する。

8Turn

織田軍主力は加賀に侵攻。一向一揆勢をなで斬りにした後、南へ転進する。目指すは四国三好の本拠である阿波国。これまで松永久秀が三好と鍔迫り合いを続けていたが、織田の大軍の前には三好もひとたまりもなかった。

9Turn

北陸で上杉謙信が動き始めた。先手を取った織田方は全兵力を北へ向かわせた越中の地で上杉軍の対峙した織田側。さすがに謙信は強く、織田勢も多大な損害を強いられたが、最終的には圧倒的な兵力に抗すべくもなく上杉勢は壊滅する。その頃、西の播磨では毛利・宇喜多勢が播磨を制圧し、京を目指して進みつつあった。

Turn09


10Turn

宇喜多勢が摂津に侵入してきた。織田側は全戦力を集結して摂津に出陣。宇喜多勢を殲滅する。しかし続いて毛利勢が摂津に侵入してきた。毛利と織田の決戦が始まる。

Turn10


11Turn

摂津表での毛利と織田の決戦は、兵力に勝る織田側の勝利に終わった。この機会を逃さじ。織田側の主力あ西に向けて進撃を開始する。

Turn11


感想

この後は掃討戦である。宇喜多、毛利主力を相次いで撃破し、山陽道を制圧。その後は織田軍主力が神速で山陰道に向かい、最後は鳥取城に吉川広家を囲んで殲滅した。

Turn12


以下感想。ただしルール解釈ミスが含まれている場合もあるので、その点はご容赦下さい。
まず序盤。何もしないでサドンデス負け食らう可能性があります。つまり織田方の武将を引く前に「浅井・朝倉」を引けば、そのまま浅井軍が西美濃に進入し、そのままアウトです。これを避けるためには、とにかく浅井の動きを封じるため北近江に攻め込む必要があります。
浅井、朝倉を制圧すれば、後は織田方の4将をスタックさせて機動戦力全部をそこに投入。あとは圧倒的兵力に物を言わせて畿内に近づいて来た敵を各個撃破すればOK。今回でいえば4Turnの状況になれば、あとは掃討戦。プレイヤー(織田方)が負ける余地は殆どないように思われます。そういった意味で本作は、ソロプレイ用ゲームとしてはかなり「緩い」ゲームと言えるのではないでしょうか。

1回のプレイも1~2時間で終わるため、軽くプレイしてみるのも良いのではないかと。

TS

Twilight Struggle(以下、本作)は、米GMT社が2005年に発売したシミュレーションゲームだ。本作は、WW2終了直後から1989年冷戦終結までの約30年間にわたる約半世紀の冷戦時代を扱う。全10Turnなので、1Turnは実際の4~5年間に相当する。プレイヤーは米ソそれぞれの首脳を演じる。

今回は、本作をVASSALでソロプレイしてみた。以下はその記録である。

前回までの展開 --> こちらく

8Turn

Card107_チェゲバラこのTurnから終盤戦に入る。一旦捨て札を山札に戻し、終盤戦カードを加えてシャッフルし、デッキを再構築する。
ヘッドラインはソ連が「東南アジア得点」、米が「ベイルート米海兵隊兵舎爆破」。双方とも自軍に不利なカードであったが、イスラエルの支配権を失い、米軍の方が不利益が大きかっただろう。

米側は「ヨハネ・パウロ二世の教皇選出」でポーランドの共産党一党支配に楔を打ち込む。ソ連は直ちに反応してポーランドでの反政府運動を鎮圧するが、さらに米国は西ドイツにも楔を打ち込み、ヨーロッパでのソ連側の優越に

アフリカ、南米では、「チェ・ゲバラ」がアフリカ、カメルーンでクーデターを起こして現政権を転覆。さらに南米ウルグアイでもクーデターを起こすが、こちらは政権転覆には至らず。

このTurn終了時点でのVPは米側11点

pic8

9Turn

Card26_CIAの工作このTurn、ソ連側に得点カードが3枚やってきた。「欧州」「中東」「南米」である。作戦ポイントを使って地歩を広げたいソ連側にとって、あまり嬉しい状況ではない。しかし欧州で有利な状況を作り出し、得点差を縮めるという意味ではチャンスでもある。
ヘッドラインはソ連が「スエズ動乱」、米が「CIAの工作」。ソ連側の意図としては「スエズ動乱」でフランスの支配を崩し、欧州で優越を得た上で、「欧州得点」カードを出してVPを稼ぐ魂胆である。 しかし米側が「CIAの工作」を出したことでその意図はほぼ露呈してしまう。ソ連側としては苦々しい展開だ。




Turn09a


ソ連側予定通り「欧州得点」を出して5VPを獲得。得点差を詰める。その後焦点は南米と中東に。まずアメリカが「フンタ」でペルーの親ソ政権に揺さぶりをかけた後、クーデターで政権転覆を狙うが、これは失敗。一方のソ連は3OPでベネゼエラでクーデターを仕掛けて政権転覆に成功した。それに対してアメリカは積極的な対抗手段には出ず、4OPを使ってフランス、イスラエル、ウルグアイで政権固めを行う。
ソ連が「南米得点」カードで空しく得点を数えているのを尻目に、アメリカは「ウスリー川紛争」でソ連の生命線ともいうべき北朝鮮とアフガニスタンに浸透を開始する。

Turn09b


当然ソ連側もこの動きは対処せざるを得ず、北朝鮮に2OPを使って支配固めをする。しかしアメリカも強力な4OPカードで金王朝に圧力をかけ続ける。結局カードの差がモノを言って最終的に金王朝は倒され、北朝鮮に親米政権が樹立した。

このTurn終了時点でのVPは米側8点

pic9


Card100_ウォーゲームちなみにこのTurn、米側に「ウォーゲーム」カードが来ていた。米側はこれをイベントとして発動することにより即座にゲームを終わらせることができる。そしてその場合、VP差でアメリカが勝利できたことはほぼ間違いない。対人戦であれば間違いなくそうしていただろう。しかし今回はソロプレイなので、最後まで見てみたい気持ちがあったので、あえて最善手は採らなかった。







10Turn

Card89_大韓航空機撃墜最終Turnである。既に大勢は決しているが、ソ連としてはどこまで盛り返せるか・・・。
ヘッドラインはソ連が「アンドロポフ書記長への手紙」、米が「大韓航空機撃墜」。ソ連側はささやかなVP獲得を狙ったカードである。一方のアメリカは強力な火0度を序盤に使用した。「大韓航空機撃墜」カードは非常に強力なカードであるが、デフコン値を下げてしまうという副作用がある。つまりデフコン値2の時は核戦争の引き金になるので使えない。現在のデフコン値は3であり、ソ連側がクーデター等でデフコン値を下げる可能性は高い。そこでその前に使ってしまおうという魂胆だ。
因みに、もしこの時ソ連側がデフコン値を下げるようなカード(例えば「オリンピック開催」)を使用した場合、デフコン値が一気に1まで下がって核戦争になる。この場合、最終的な核戦争の原因となるカードを使った側(この場合はソ連側)が敗北になるので、アメリカとしては痛くはない。もっとも、ゲームが「核戦争勃発」で終わってしまうのは、両プレイヤーにとってあまり気持ちの良いものではないと思うが・・・。

核爆発


アメリカが西ドイツで攻勢を強めてくる。それに対してソ連は対応せず、「イラン革命」で中東での勢力拡大を図る。アメリカは「ジハード」カードを「国連調停」で無効化し、4OPを使って一気に西ドイツ支配を固める。
ソ連はそれに対抗せず、宇宙開発に精を出す。「小さな一歩」を月面に記したのはソ連の宇宙飛行士であった。年齢的に見てガガーリンではないと思うが、1980年代で現役バリバリの宇宙飛行士と言えば・・・、ま、誰でも良いか・・・。
さらにソ連はなけなしの3OPカードを使ってスペースシャトルの打ち上げを試みる。成功すれば4VPと結構大きな得点になるが、出目に恵まれず失敗。ソ連邦存続の夢を賭けた宇宙往還機は無残にも爆散した。

シャトル爆発


その間、アメリカは「パナマ運河を返還」し、パナマ、コスタリカの親米政権を支援。ベネゼエラの共産政権に圧力をかける。さすがにベネゼエラをソ連としても無視できず、こちらに影響を行使する。するとアメリカは今度はヨーロッパに影響拡大。デンマークを親米化する。
ソ連は一か八かの「サミット」を開催。それが奏功してソ連が2VP獲得。その後は中米とヨーロッパで勢力争いになる。劣勢なソ連側は、それでも中米で拮抗を維持したが、ヨーロッパでは東ドイツで親米政権樹立(ベルリンの壁崩壊か?)、ポーランドでも共産党の一党独裁が揺らいだ。

Turn終了時点でのVPは米3VP。その後最終結果判定でヨーロッパはアメリカ優勢(+8)(カッコ内の数値は当該地域における勝利得点の差分、主戦場国や隣接国支配の修正は適用済み)、アジアはアメリカ支配(+13)、中東はソ連支配(-4)、アフリカは拮抗(-1)、中米は拮抗(+1)、南米は拮抗(0)。最終結果は米20VPとなり、史実通り冷戦に勝利したのはアメリカ合衆国であった。

pic10



感想

Card94_チェルノブイリまずはルールについて。
今回もいくつかのルールミスを犯した。一つは敵側イベントの発動について。敵側イベントが発動した際、その効果を適用するのはカードを使わなかった側なのだが、それを逆にして適用してしまった。
例を上げよう。「スエズ動乱」というソ連側に有利なカードがある。このカードでイベントが発動した場合、イギリス、フランス、イスラエルのいずれから合計4ポイントの米国側影響ポイントを取り除かなければならない。この時、仮にカードを使ったのがアメリカプレイヤーだったとしても、どこの国から取り除くかを決めるのは、常にソ連側プレイヤーになるということだ。そこを間違えて「カードを使ったプレイヤーが選択する」としてしまった。途中で気が付いて修正したが、序盤、ソ連が有利な時に間違ったルールを適用したから、ソ連側に不利に働いたことは否めない。

もう1つはカードの効果だ。いくつかのイベントカードには、そのカードを無効化するカードが設定されているのだが、あるイベントカードを出した時に既に無効化するカードが有効だった場合、イベントは無効化されるのだろうか?。
例を上げよう。「NORAD」というカードは、「ベトナムの泥沼」が有効になった時点で無効化される。では、既に「ベトナムの泥沼」がイベントとしてプレイされた後に「NORAD」をプレイした場合はどうなるのだろう。
この点、最初は「無効化しない」としてプレイしていたが、ルールを読むとやはり「無効化される」が正しいようだ。この間違いも少しばかりアメリカ側に利していたように思う。

ゲームとしては素直に面白いと思う。まず設定が秀逸。1945~1990年の冷戦時代。それを皆が良く知る歴史的事件(例えば「大韓航空機撃墜」「朝鮮戦争」「ベルリン封鎖」等)をゲーム上で再現でき、しかもルールが簡単でエキサイティング。ゲームとしての面白さと歴史ゲームとしてのフレーバーが上手く調和した作品といえる。無論、描かれている歴史的状況はかなり抽象化されており、シミュレーションゲームというに相応しいかどうかはやや疑問が残るが、そういった点を差し引いても本作は優れたゲームであると言えよう。

TS


Twilight Struggle(以下、本作)は、米GMT社が2005年に発売したシミュレーションゲームだ。本作は、WW2終了直後から1989年冷戦終結までの約30年間にわたる約半世紀の冷戦時代を扱う。全10Turnなので、1Turnは実際の4~5年間に相当する。プレイヤーは米ソそれぞれの首脳を演じる。2014年には完全日本語版も発売されており、日本でもプレイし易くなった。
本作のシステムについては、 以前の記事 で紹介しているので、そちらを参照されたい。

今回は、本作をVASSALでソロプレイしてみた。以下はその記録である。

1Turn

Card11_朝鮮戦争ヘッドラインはソ連が「朝鮮戦争」、米が「封じ込め政策」。「朝鮮戦争」は史実通り痛み分けに終わり、韓国は緩い親米政権に留まる。

朝鮮戦争に失敗したソ連は韓国(南朝鮮)に対して政治的浸透を実施。早くも親ソ政権を韓国に樹立することに成功した。史実よりも約70年早い文在寅政権の誕生か?。米側は日本と台湾に強力な親米政権を樹立。「ドミノ理論」でアジアにおける共産勢力拡大を阻止する。







Turn01a


ヨーロッパでは米側はイギリス、フランス、西ドイツの3ヵ国をガッチリ固めていたが、その間ソ連はワルシャワ条約機構を成立させるなど、着々と鉄のカーテンの東側で地歩を固めていく。

逆に中東方面では米側がイスラエルを拠点としてエジプト、湾岸諸国に地歩を固めていく。さらにイランにも親米政権を樹立した。

Turn01b

最後に宇宙開発だが、ソ連が世界初の人工衛星スプートニクの打ち上げに成功している。

このTurn終了時点でのVPはソ連側2点

Pic1


2Turn

Card09_ベルリン封鎖ヘッドラインはソ連が「ベルリン封鎖」、米が「トルーマンドクトリン」。「ベルリン封鎖」に対して西側陣営が対抗できなかったため、西ドイツが崩壊。ドイツ全土を共産勢力が支配した。統一ドイツ人民共和国の成立である。これによってヨーロッパでは東側が優勢となり、VP獲得に成功した。

中東ではこれまでは米側が一方的に支配していたが、ソ連側が急速に勢力を拡大。イラクを支配し、サウジアラビアを支配し、さらにエジプトではナセル政権が樹立されてソ連側が勢力を拡大した。

米側は欧州でも中東でも防戦一方だが、その理由はこのTurnに引いたカードのOPが低すぎることだ。3OP以上のカードがないのだから、手の打ちようがない、というのが実態だ。ここは耐えるしかない。

宇宙では、ソ連が犬の乗せた人工衛星を周回軌道に投入した。対するNASAは未だに人工衛星すら打ち上げることができない。アメリカではミサイルギャップ論が盛んになる。

このTurn終了時点でのVPはソ連側6点

Pic2


3Turn

Card08_カストロヘッドラインはソ連が「社会党政権」、米が「5か年計画」。ソ連側はイタリアで社会党政権を樹立し、さらに米側の地盤を弱めていく。一方で「日米安保条約」が締結され、東アジアにおいては米側が地歩を固めていく。

ソ連はイタリアを支配した後、ドゴール政権がフランスに樹立されたのに合わせてフランスに対しても浸透した。しかし米側も黙っていない。イタリアでクーデターを仕掛けて親ソ政権を転覆。フランスにも影響力を投入して親米政権に戻した。

中南米ではキューバで革命が起こり、カストロが政権を把握。アメリカは自らの膝元に共産勢力の存在を抱えることになる。

このTurn終了時点でのVPは0点。ソ連側は軍事行動を行わなかったことによる失点が大きかった。

Pic3

4Turn

Card77_国が何をしてくれるかではなくこのTurnから中盤戦に入る。一旦捨て札を山札に戻し、中盤戦カードを加えてシャッフルし、デッキを再構築する。
ヘッドラインはソ連が「ケンブリッジファイブ」、米が「中東得点」。まあそんなものでしょう。米は中東で3点を獲得し、初めてVPで優位にたった。

このTurnは南米、アフリカ、西アジアで両陣営が覇を競った。ソ連側が「お前らを埋めるのは我らだ」というオッかないカードを使ったとか。アメリカでは新大統領J.F.ケネディが叫ぶ。「国があなたに何をできるかではなく・・・」。
アジア方面では、アフガニスタンから南下を目指すソ連側はパキスタンに親ソ政権を樹立(イスラム教と共産主義は親和性が高い???)。対する米側はインドに親米政権を樹立して共産主義に対する阻止線とする。

さらにこのTurnは南米が新たな係争地となる。まずソ連側がチリに親ソ政権を樹立すると、米側もすかさず隣接するアルゼンチンに親米政権を樹立。その後ソ連は太平洋岸に沿ってペルー、エクアドルを支配。対する米陣営は、大西洋岸に沿ってウルグアイ、ブラジルへと地歩を広げる。

Turn04a


このTurn終了時点でのVPは米側3点

Pic4


5Turn

Card80_一人の人間にヘッドラインはソ連が「欧州得点」、米が「ワン・スモール・ステップ」。欧州で優勢に立っているソ連側は一気に5点を獲得する。一方アメリカ陣営は人工衛星を打ち上げた後、ハムという名前のついた猿を宇宙に打ち上げた。次は有人宇宙飛行をどちらが最初に行うかである。

ソ連側は「ベトナム革命」で東南アジアの一角に拠点を築き、さらにラオス/カンボジア、ビルマへ共産勢力を拡大。さらに親米政権が支配するタイにも進出し、タイを政情不安に陥れる。対する米側はタイで共産側の勢力拡大に対抗する一方、「ボイス・オブ・アメリカ」により韓国の左派勢力に揺さぶりをかけた。

宇宙では、一度はアメリカがソ連に追いついたが、ソ連はガガーリン少佐による初の有人宇宙飛行に成功し、宇宙開発でまたもやソ連が一歩リードした。

そして突然に「ニクソン訪中」によってこれまで犬猿の仲であった米国と共産中国がアジアで手を握った。世界はまたもや新しい方向に向かって進み始めることになる。

このTurn終了時点でのVPはソ連側2点

pic5


6Turn

42_ベトナムの泥沼 ヘッドラインはソ連が「ベトナムの泥沼」、米が「ソ連の小麦輸入」。遂にアメリカがベトナムの泥沼に足を取られることになる。

何とかベトナム戦争を始末した(多分撤退したのだろう)アメリカは、アジア方面で攻勢を強める。パキスタンでクーデターを起こして共産勢力を排除。親米軍事政権を打ち立てる。また韓国では親ソ左派の現行政権に揺さぶりをかける。対するソ連は日本で共産活動を活発化させるが、共産主義嫌いの日本で共産主義が浸透する訳もなく、すぐに沈静化されてしまう。

このTurn終了時点でのVPは0点



pic6


7Turn

Card36_限定戦争ヘッドラインはソ連が「地域紛争」、米が「処刑部隊」。ソ連はブラジルで地域紛争を起こし、現政権を打倒。した。一方アメリカは中南米でのクーデター攻勢を準備する。

今度はソ連軍はアフガンの泥沼に両足を捉えられる。「ベアトラップ」。ソ連がアフガンで藻掻いている間、米側は「ラテンアメリカ処刑部隊」を駆使して中南米でクーデター攻勢を仕掛ける。ブラジルで一度は親ソ政権が樹立されるも、すぐにクーデターで親米軍事政権を樹立する。さらにベネゼエラ、パナマに親米政権を樹立し、南米で米側が有利に立った。
さらにアジアで優位に立つ米側は「アジア得点」で大きく加点した。

このTurn終了時点でのVPは米側8点

pic7


つづく

↑このページのトップヘ