もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:読書 > IT関連

220329_AI

いまこそ知りたいAIビジネス

石角友愛 ディスカヴァー・トゥエンティワン

AIとAIを使ったビジネスの現状、将来像について、AIについて実務経験豊富な筆者が語ったものである。私が一番興味を惹いたのは、AI時代に必要な人材とAI時代の働き方である。今日でもデジタル・ディバイドが問題視されているが、AIの普及によって益々情報格差が進み、格差が増大していくのではないだろうか。そういった意味では、個人として今後どのようにAIや情報機器と向き合っていくべきなのか、参考になった。

お奨め度★★★

4

220305_VUCA

本当は大切なのに誰も教えてくれないVUCA時代の仕事の基本

河野英太郎 PHP電子

VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の略で、現在の予測のつかない複雑なビジネス環境を表現する言葉として近年しばしば使われるようになった。本書では、VUCA時代における仕事の進め方について、筆者の持論をわかりやすく記載している。
筆者によれば、VUCA時代に求められる仕事の仕方は、「限られた時間で成果を出す」「答えのない問いに答えを出す」「多様なメンバーをまとめる」「働き方の持続可能性を高める」の4つだとしている。何のことはない。今までも重視されていた事項が改めて示されているに過ぎない。ただ、その「やり方」が変わってきたにすぎない。例えば「限られた時間で成果を出す」について、一言で言えば「生産性向上」だが、かつての日本では価値÷時間の価値を高めることに注力してきた。しかし筆者によれば、VUCA時代には価値の向上ではなく時間削減をこそ求めるべきだとしている。つまり「やらなくても良い仕事はやるな」という訳だ。
その他にも筆者の主張は地に足のついたものが殆どで、自身の仕事やキャリアアップを考える上で大変参考になった。すくなくとも たかがビジネス環境の変化を環境問題や資本主義に結び付けて大袈裟に論じる本 よりは好感を持って読むことができた。

お奨め度★★★★

3
220218_YouTube

これからの集客はYouTubeが9割

大原昌人 青春出版社

YouTube発信でも始めようかな、と思って読んだ本。どちらかといえばビジネス向けのノウハウ本なので、YouTubeコンテンツの作り方よりは、どういったYouTubeコンテンツにすれば集客できるかとか、チャンネル登録数が増えるかとか、そういった観点の内容が中心であった。シンプルな内容で小一時間あれば読み終えられる。

お奨め度★★★

4

220102_NewType

NEWTYPEの時代

山口周 ダイヤモンド社

かつて多くの人々を魅了した共産主義であったが、ソビエト連邦の崩壊によってその化けの皮が剥がされ、資本主義を前に完全な敗北を喫した。とはいえ、勝利した資本主義も決して万能ではなく、地球環境問題を初めとする様々な問題に直面している。
筆者は現在我々が直面している地球的な課題の真因を資本主義システムに求めつつ、資本主義システムそのものは肯定しながらもその中での人間の行動様式を変えることで資本主義社会が直面している課題の解決を目指している。そして筆者は、かつて資本主義社会では賞賛されつつも今では無価値となりつつある行動様式を「オールドタイプ」と定義し、逆にかつては資本主義社会であまり賞賛されなかったが今ではより望ましいと思われる行動様式「ニュータイプ」と定義。それぞれの特性を論じている。
本書の内容を要約すると、「生産性向上へのあくなき取り組みは問題を拡大再生産している」「量よりも質を求めよ」「解決策よりも課題設定が重要」「論理だけに頼らずに直感を重視せよ」「ルールに従うのではなく自らの価値観を持て」「経験の大小は意味を失う」「リーダーシップは権威からではなく問題意識から生まれる」等
筆者の主張は理解できるし、現実に起こっている出来事を見ると、筆者の主張を首肯させられる面も多い。しかし私自身は筆者の主張にどうしても同意できない部分、あるいは違和感のようなものが拭えなかった。それは何か。
筆者はスティーブ・ジョブス、チェ・ゲバラ、キング牧師といった人々を所謂「望ましい人格」の事例として挙げている。しかし果たしてそうだろうか?。彼らは確かに「成功者」であったかもしれないが、筆者が危惧する「資本主義社会の歪み」の解決に寄与したとは必ずしも言えない面がある。逆にナポレオンやヒトラーを筆者は評価しないようだが、もし彼らが「成功者」であったら筆者は無批判に評価したのか?。あるいは「成功者」とも評価できる毛沢東や金正恩についてはどのような評価を下すのか?。
結局の所、筆者の主張は特定個人の様々な側面から、筆者の主張する特定の面のみ取り上げ、そのことにより自身の主張を代弁させているように思える。そういった意味において筆者の主張は表面的かつ独善的であるとも言えよう。

お奨め度★★★★

3
211023_アジャイル

いちばんやさしいアジャイル開発の教本

インプレス

本書はアジャイル開発について記した著作である。アジャイル開発が提唱されてから約20年。ソフトウェア開発で効果があると言われながらなかなか現場で普及しないアジャイル開発について、本書ではあくまでも現場での適用を念頭に置いてアジャイル開発を導入する方法や効果を出すためのコツについて記されている。ともすれば理論が先行して実践的な解説に乏しかったアジャイル開発だが、本書はそのようなギャップを埋める存在と言えよう。また本書では実際に日本の現場でアジャイル開発に取り組んできた人々が綴った著作になっており、そのため単にアジャイル開発を「魔法の杖」のようには扱っていない。「日本におけるアジャイル開発は失敗の連続であった」という著者の言葉は、本書の性格を端的に表していると言えよう。
これからアジャイル開発に取り組む組織やアジャイル開発に取り組んでいるがなかなか効果を出せない組織にとって貴重な著作と言えよう。

お奨め度★★★

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