もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:読書 > 読書(洋書)

4

200419_WaratSea

War at Sea - A Naval Atlas 1939-1945

Marcus Faulkner Naval Institute Press

WW2期における海戦や海軍作戦について地図を提供している。個々の海戦については比較的簡素な内容で、例えばマリアナ沖海戦やミッドウェー海戦でも見開き1ページに記されているのみである。その一方で海戦とは言えない海上作戦についてもページ数を割いており、例えば硫黄島上陸戦やノルマンディ上陸戦、あるいは194x年におけるUボート作戦のような少し幅の広い作戦についても取り上げている。
海上作戦の二次元的な理解を深めるという意味では好適な著作である。本自体が大型なので可搬性には欠けるが、地図というテーマを扱っているのだから仕方がないだろう。

実用性が高く、色々と重宝している。

お奨め度★★★★

200321_Guadalcanal

Guadalcanal 1942-43

Mark Stille  Osprey

ガダルカナル島を廻る航空戦、特に日本軍基地航空部隊とカクタス飛行隊の戦いを追った著作です。オスプレイの他のシリーズと同様、全体的に記述はアッサリしていますが、数値面でのこだわりはかなりねちっこく、例えば11月14日の日本軍輸送船団壊滅(11隻中7隻が途中で撃沈破され、生き残った4隻も島の近くで全部沈められた)については、米攻撃隊と日本側CAP機の細かい編成と両者の損失が詳細に記載されています。
これらの兵力や損害に関する数値について米側の数値はもちろん、日本側の数値についてもかなり正確で、本書を読むだけでガダルカナル上空の戦いの数値的な面を知ることができます。
空母戦についての記述が殆どないとか、ニューギニア戦線が無視されているなどの問題もありますが、逆に言えばテーマを絞り込んでコンパクトにまとめた良書と言えよう。英文も比較的平易なので、日本の読者にもお奨めしたいです。

お奨め度★★★★

4

200216_BritshCruiserWarfere

British Cruiser Warfare - The Lessons of the Early War, 1939-1941

Alan Raven Seaforth Publishing

WW2で活躍した英国海軍の巡洋艦について、1939~41年における活動と、活動に基づく教訓や考察を記した著作である。初版が2019年となっているので、比較的新しい著作と言える。
本書の前半は”Chronology of Events"というタイトルで、延々約150ページに渡って1939~41年における英海軍巡洋艦の活動が日記風に紹介されている。
内容はかなり詳細で、例えば

「1939年10月16日、巡洋艦SouthamptonとEdingburghがRosythで空襲を受け、Southamptonは直撃弾1、至近弾2により損傷。直撃弾は2層のデッキを貫いて艦外に飛び出して水中で爆発・・・・」

みたいなことが書かれている。

後半は"Summaries"ということで、対水上戦、対地砲撃、対空戦、ダメコン、電子戦等、様々な分野から英巡洋艦の実力について検証している。さらには彼らのライバルであったイタリア、ドイツ海軍の実力についても筆が及んでいる。興味深い事に、本書ではドイツ海軍の砲戦技術について必ずしも高くは評価せず、むしろ「シュペーの主砲は発射速度が低くて英軍にとっては助かった」とか、「英海軍の6インチ巡洋艦の測距儀は、独伊のそれよりイケてない」とか、英独伊の海軍について先入観を取り払った評価を展開している。そういった観点でこれらの海軍についての冷静な判断を行う上で、本書は一助になろう。
英海軍巡洋艦というととかく地味な存在だが、彼らが不利な状況下で黙々と任務を遂行し、最終的な連合国の勝利に貢献したことが本書を読めばよくわかる。

お奨め度★★★★

3

190814MALTA

MALTA 1940-1942

Ryan K.Noppen Ospley

マルタ島を巡る航空戦をキャンペーンレベルで分析した著作である。イタリアの参戦から始まってイタリア軍のマルタ島への爆撃開始と英ハリケーン戦闘機の迎撃。ドイツ軍の介入。英スピットファイア戦闘機の投入。マルタ侵攻作戦の中止などが記されている。オスプレイの書籍らしく、単純な戦記ではなく、両軍の兵力やハードウェア比較等にページを割いており、特に英独伊各国の航空部隊についての戦闘序列は資料的に価値が高い。
全般的な記述量は少なめだが、それだけに読みやすく、また数値的な記述も比較的豊富なのが嬉しい。

お奨め度★★★

3

Tank Killers: A History of America's World War II Tank Destroyer Force

Harry Yeide Casemate

WW2期における米駆逐戦車大隊の戦いを俯瞰的に記した著作である。個人的にM10、M18、M36等の駆逐戦車は好きだし、値段(500円弱)の割にボリュームがあったの(英文357ページ)で購入した。北アフリカからイタリア、ノルマンディ、西部防壁、アルデンヌ、ライン川等での米駆逐戦車大隊とドイツ装甲部隊の戦いを描いている。駆逐戦車大隊といっても所謂駆逐戦車だけではなく、自走式の対戦車砲やハーフトラック、装甲車等を改造した機動自動砲にも触れている。米駆逐戦車の戦いについて概要を知るには良い著作。巻末の大隊別の概略には一軒の価値あり。ただ、なぜ戦後駆逐戦車が消えてしまったかについては、もう少し突っ込んだ考察が読みたかった。

お奨め度★★★

190527_TheTankKillers

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