もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:読書 > 読書(洋書)

3
220418_ForceZ

SINKING FORCE Z 1941

Angus Konstam Osprey Publishing

英海軍モノの著作が得意のAngus Konstamが記したマレー沖海戦の記録である。Ospreyの作品らしく事実関係が時系列的に整理され、読みやすい。また図表類やイラスト類も豊富で、資料性は高い。文章が少ないのがやや残念な所だが、我々非英語圏の人間にとっては、むしろその方が読みやすくて良い。

お奨め度★★★

4
220325_P47vsKi43

P-47D Thunderbolt vs Ki-43-II Oscar

Michael John Claringbould Osprey Publishing

ニューギニア戦線におけるP-47サンダーボルトと一式戦の対決を描いたオスプレイの一作。まず扱っているテーマがマイナーで良い。P-47サンダーボルトと言えば、欧州戦線での活躍が有名である。しかし太平洋戦線ではP-38ライトニングやP-51マスタングの活躍が目立っているので、P-47はそれほどメジャーな存在ではない。また一方の一式戦についても、ソロモン方面での海軍航空隊の活躍に比してニューギニア方面での陸軍航空隊の知名度は今一つというのが実情だ。
本書はこのようなマイナーな戦いに焦点をあて、日米双方の資料を丹念に調べ上げて、個別の空戦についてその実態を明らかにしている。Osperyの作品ということでボリュームにはやや不満が残るが、その分ポイントは確実に押さえているので好感が持てる。また我々の立場から見ると、ニューギニアで戦っていた米陸軍航空軍の姿を目にすることができ、そういった点でも有益な著作であった。

お奨め度★★★★

4
220317_USNavyvsIJNAF

US Navy Ships vs Japanese Attack Aircraft;1941-1942

Mark Stille Osprey

オスプレイの対決シリーズで、太平洋戦争前半期における日本海軍航空隊と米艦隊との対決を描いている。真珠湾攻撃やマレー沖海戦、ジャワ島攻略戦の頃までは日本海軍航空隊が優勢であったが、早くも1942年2月のニューギニア沖海戦では、護衛を伴わない陸攻隊が空母「レキシントン」の防空戦闘によって壊滅的な打撃を被る。その後、珊瑚海海戦、ミッドウェー海戦、ガダルカナル島の攻防など、日に日に強化される米海軍の防空能力に対して、日本海軍航空隊は多大な犠牲を強いられていく。
本書では、両者の対決に焦点を当てて、その実情について数値データに基づいて記している。真珠湾攻撃時の急行か爆撃隊は命中率20%以下であったこと。雷撃隊も命中率が50%に届かったことなど、日本人にとって意外なデータも含まれており(インド洋における命中率80%の真相や如何に?)、数値を見ているだけでも興味深い。さらに1942年まで日本機にとって最も脅威度の高い対空火器が実はxxxであったことは、一連の空母戦での勝敗とも絡んできて興味深いものであった。
例によって我々にとっても分かりやすい英文で書かれており、太平洋戦争における空母戦に興味のある向きには一読をお奨めしたい1作だ。

お奨め度★★★★

4
220313_A6M2vsP-40E

P-40E Warhawk vs A6M2 Zero-sen: East Indies and Darwin

Peter Ingman Osprey Publishing

1942年前半におけるジャワ上空及び豪北地区における零戦と米陸軍航空軍のP-40Eの対決というやや異色のテーマである。日本側の主役は第3航空隊。ポートダーウィン上空でスピットファイア相手に大勝したことで知られる零戦部隊だ。対する米軍は第49戦闘グループ。これまた戦争全期間を通じて667機の撃墜を記録した歴戦部隊だ。本書は上記の戦いを簡潔かつ的確に記載している。Ospreyの他の作品と同じく文書量は少ないが、英文は平易で読みやすい。また事実関係も押さえてあり(零戦とP-40Eのキルレシオも記載されている)、資料性もそこそこある。ジャワ及び豪北方面での戦いといったこれまであまり焦点が当てられなかった戦いについて知ることができる良書。

お奨め度★★★★

4
220309_JavaSea

Java Sea 1942: Japan's conquest of the Netherlands East Indies

Mark Stiile Osprey Publishing

サブタイトルが「日本軍によるオランダ領東インド征服」とあるが、実際には1942年に蘭印地区で発生した日本と連合国との水上戦闘を扱ったものである。バリクパパン沖海戦、バリ島沖海戦、スラバヤ沖海戦、バタビヤ沖海戦が主なテーマで、これらの戦いの戦術的、技術的な面での調査と考察を記している。Ospreyの他の作品と同じく簡潔で読み易く、非英語圏の人間でも苦も無く読める。細かいレベルでの記載は弱いが、ポイントは押さえてあり、例えばスラバヤ沖海戦で日本重巡の8インチ砲弾が何発命中したか、等の所説入り混じっている事項についてもしっかりと記載されている。
洋書なので値段がやや高いという難点はあるが、洋書としては廉価であり、しかも読みやすいので、コストパフォーマンスは十分に高い。

お奨め度★★★★

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