もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:ゲーム > SFアニメゲーム

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5年前に発売開始し、2年前に絶版になった「決戦、ア〇オアクー」DX版ですが、この度再版することになりました。

今回の変更内容は 以前の記事で紹介した 通りですが、
 1)カウンターのレイアウト見直し
 2)カウンターに全て英語表記を追記
 3)ショートシナリオの追加
です。

2023年5月のゲームマーケット2023春でも発表の予定ですが、通販にも対応しております。
通販を希望される場合は、こちらの記事 をご参照下さい。

それでは、今後とも「決戦、アバ〇アクー」DX版を宜しくお願いします。

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こちらはマップ。基本的なデザインは変わっていませんが、所々を英語表記にしています。

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「決戦!アバ〇アクー」の第2版を準備中です。
今回、基本的には初版と同じにしていますが、主な変更箇所は以下の通りです。

 ・カウンターのレイアウトを見直し。前回は数値を端に寄せすぎてギリギリだったので、数値その他をカウンターの真ん中付近に移動させました。これでレイアウトに余裕が出るはず
 ・カウンターに全て英語表記を追記しました。まあRX-78とMS-06は今までも英語だったのですが、「要塞兵器」とか「ミノフスキー粒子」等が日本語表記だったので、全てに英語表記を併記することにしました。理由は英語圏の人たちにもプレイしてもらいため。ルールブックも当面は日本語のみですが、今年中に英語版のルールブックを無料配布できるようにしたいと思っています。
 ・別の場所で発表したショートシナリオを追加する

まあこんな感じですかね。
現在作成中のカウンターシートはこんな感じです。

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「決戦!アバオ〇クー」第2版は、5月のゲームマーケットに間に合わせるべく準備中なので、乞うご期待下さい。




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昔、「太陽の牙ダグラム」というアニメ作品があった。
キャラクターの造形的にはあまり好きではないし、ストーリー的にも主人公側には思い入れできない(こいつら、結局の所、ただのテロリストじゃね?)。
そういえば、以前に読んだ 大田垣氏の漫画 では、テロ行為を主人公が正当化しているような発言があって、面白かったなぁ・・・。

ただ、この作品、僕的にはすごく気にいっている所がある。

それはメカ設定だ。

特に敵役、地球連邦側に登場する多彩なコンバットアーマー(本作に登場する戦闘用ロボットの呼称)たちだ。序盤では主人公達も搭乗して暫定主力機であった「ラウンドフェイサー」(作中では「ソルティック」と呼ばれていた)。初めて登場した複座型の二足歩行機で性能面では主人公機に匹敵すると言わしめた「ブロックヘッド」(それでも登場回でアッサリ撃破されるのは、お約束)。重装甲と大火力で主人公を苦しめ、後にはゲリラ側の主力機となった「ヘイスティ」(これも作中では「アイアンフット」と呼ばれていた)。そして砂漠戦で主人公機を圧倒した「デザートガンナー」等等。
これらのメカ達が大活躍できる場面をゲームで再現できないものか・・・。

現在構想しているのは、1機1ユニットの戦術級ゲーム(戦闘級という呼称は好きではない)。歩兵は1チーム1ユニットで、太陽の牙は1ユニット、連邦軍は1個分隊ぐらいか・・・。

問題はシナリオ。基本的には原作のものから面白そうなシチュエーションをいくつかピックアップしてみたいが、連邦軍兵士が「コンバットに登場するドイツ兵」みたいに倒されるような場面をゲーム化するのも面白くない。とはいえ、主人公側が連邦軍の物量攻勢に潰されるようなゲームもどうかなぁ・・・。原作から持ってくるシナリオと、あとはこちらで想定したシナリオ(ウルナ基地版乱後で反乱軍が成立した後の中隊規模同士の遭遇戦や、スタンレー高地の戦いで主人公達が登場しない場面等)を組んでみようか・・・。

あと、パイロットの練度ルールだが、「ダグラム」では「ガンダム」ほどには主人公達と雑魚キャラのパイロット練度に差がなく、ゲーム化する際には有難い(あまりに能力差があり過ぎると、ゲームとしては成立し辛くなる)。とはいえ、パイロット能力差も完全に無視するのも興ざめなので、一般的なレベルでもパイロット能力の差はルール化したいと思っている。

という感じで構想してみたが、果たしてどうなることやら。1ユニット1機に拘らず、例えば小隊規模にしてスタンレー高地の攻略戦に絞ってゲーム化してみるのも面白いかも・・・。


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最近のアニメ作品については詳しくないので「オッサン視点」と開き直って書きます。 今でいう所の「ファースト・ガンダム」って実はすごくウォーゲーム化しやすい作品なのではないかと思っています。実際、出版されているウォーゲームもファースト・ガンダムのものが多いように思えます。
で、今回、何故「ファースト・ガンダム」がウォーゲーム向きなのか、ついて考察してみました(大した考察じゃないけどね)。

一応、その理由について3点を挙げてみました。

1)全面戦争であること。
2)敵味方の実力がある程度拮抗していること。
3)敵味方が諸兵科連合であること。


1)全面戦争であること

分かりやすい反例が「Zガンダム」とか「ダグラム」「ボトムズ」ですね。これらの作品は戦術レベルではゲーム化可能なのですが、作戦レベル以上になるとゲーム化が難しい。

2)敵味方の実力がある程度拮抗していること

反例としては「イデオン」「ヤマト」「マクロス」等が挙げられます。「ヤマト」は全面戦争には違いないのですが、「ヤマト」がいない所では地球側が弱すぎ、逆に「ヤマト」がいると敵側が弱すぎるということで、実力が拮抗していません。「マクロス」も全面戦争には違いないのですが、敵が巨大過ぎてゲームにはなりません。

3)敵味方が諸兵科連合であること

実はこれが結構重要なのではないかと。ガンダム、ガンキャノン、ガンタンクと性格の異なる機体が登場し、さらにコアファイター、Gファイター、ガンベリー、ホワイトベース。主役側だけでもこれだけ多彩な兵科が登場するので、その組み合わせが面白い。さらにスケールを広げると、地球側にはマゼランやサラミス、ジムにボール。敵側にも各種宇宙戦艦やモビルスーツだけではなく、戦闘機や戦車、突撃艇まで多彩な陣容。これだけ組み合わせがあるとゲームとして楽しい。
例えば「ダグラム」や「バイファム」等と比較しても一目瞭然。「銀英伝」も上記1)2)は満足しているのですが、兵器の多彩さではやや見劣りします。さらに同じガンダムシリーズでも、SEEDとかも味方側のバリエーションが乏しいのが難点かな(SEEDはあまりちゃんと見ていないので、上手く料理すれば面白いウォーゲームに化けるかも)。

余談ですが、「ダグラム」って第5話、第6話あたりをゲーム化すると結構面白いかも・・・。

結論

ちなみに「ファースト・ガンダム」以外で1)2)3)に該当する作品と言えば・・・、作品全体ではないのですが「宇宙戦艦ヤマト2」の地球vs白色彗星があげられます。「ダンバイン」は兵器の多彩さがやや微妙かな。

まあ、そんな所です。

あとおまけとして、ストーリーがあまりぶっ飛んでいないというのも大事かも。
「リックドム12機が全滅、3分も経たずにか・・・」
と驚いているぐらいなら良いのですが、
「敵の戦艦250万隻、波動砲の一撃で全艦戦闘不能」
とかいうレベルだと、もう戦争じゃないです。

ガンダムでも比較的新しい作品はぶっ飛んでいる事例が多くてゲーム作る側としてはあまり興味がそそられません(イグルーの後半部分とか・・・)


ラグナロック作戦

ツクダホビーから1990年に発表された「ラグナロック作戦」(以下、本作)は、田中芳樹氏の小説「銀河英雄伝説」(以下、銀英伝)の一場面であるラグナロック作戦を作戦級で描いたシミュレーションゲームである・・・・
というような説明は 以前に紹介した記事 を参考にされたい。

今回、本作を再び対戦することになった。下名は自由惑星同盟軍を担当する。

前回までの展開 --> こちら

7Turn

次第に同盟の首都星ハイネセンに近づく帝国軍。しかもその間、同盟領内の惑星は次々と帝国の軍門に下って行った。ハイネセンではカールセン中将率いる第15艦隊が急遽編成されて出撃していく。さらにビュコック大将率いる同盟総予備艦隊も編成され、慌ただしくハイネセンを後にした。

帝国側コメント:ヤンを発見、フェザーンを狙っていた模様。戦線が伸びて苦しくなる。メックリンガー来ないかな。4ヘクスごとに艦隊を配置し、会敵しても連携できる態勢をとる。スチームローラーだ。プロージット!

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8Turn

遂に絶対防衛線を突破してきた帝国軍に対し、同盟軍はヤン中将麾下の稼働全艦艇を結集してトリブラ星系付近で帝国軍の有力な艦隊を捕捉した。帝国軍ミュラー、シュタインメッツ両提督が指揮する艦隊である。同盟軍は約42,000隻(42戦力)、帝国軍は26,000隻である。兵力に勝る同盟軍。しかも指揮官はミラクルヤンである。ここで同盟としては帝国軍の一翼に痛打を与えたい所だ。戦闘は3ラウンドに渡って繰り広げられ、帝国軍シュタインメッツ艦隊は大打撃を受けて後退。ミュラー艦隊もあと一歩の所まで追い詰めたが決着がつかず。

帝国側コメント:ミュラーとシュタインメッツ艦隊が同盟勢力と会敵。予定の増援はやってこなかった。シュタインメッツ艦隊は撃破されて敗走する。

シュタインメッツ



引き続いて帝国軍のワーレン、ファーレンハイト、そしてラインハルト自ら率いる艦隊が戦場に到着した。同盟軍約44,000(先ほどの戦いから損害分を取り除き、増援部隊が合流して火力がアップした分)、帝国軍52,000隻が交戦する。兵力ではやや劣る同盟軍であったが、指揮能力の優越を生かしてしばしば帝国軍を圧倒する。ミラクルヤンの本領発揮か。

帝国側コメント:遂に決戦となった。勝利の女神が下着をちらつかせているぞ。プロージット!
カイザー参戦するも形勢利非ず、「キルヒアイス・・・・、以下略」

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しかしヤンの神業的抵抗も結局は無意味であった。同盟艦隊不在を付いて長駆首都星ハイネセンを突いたルッツ提督の艦隊が自由惑星同盟政府に降伏を迫る。自由惑星同盟首脳の多くは徹底抗戦を主張したが、最高評議会議長ヨブ・トリューニヒトは自らの保身のために帝国との停戦を受け入れたため、同盟軍の敗北が確定した。

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感想

結果的に最終Turnを待たずして敗北してしまった。敗因は色々あるが、やはり「カイザー発病」が出なかったことが最大の要因だと思う(笑)。

それはとにかく、最終決戦をハイネセン前面ではなく、帝国軍の後尾に位置していたミュラー艦隊を狙ったことが結果的には直接の敗因となった。帝国軍がルッツ艦隊を餌にしてヤンを大兵力で押しつぶそうとしている意図が見え見えだったので、「その手には乗るか」と意地になってしまったが、ここは「見え見え」でも最大の脅威対象を潰しておくべきであった。その結果艦隊決戦でヤンが敗れるにしても、まだ全力を尽くして戦ったという満足感が得られたかもしれない。

ただしハイネセンでの決戦云々は主たる敗因ではない。むしろイゼルローン回廊からロイエンタール艦隊の早期突破を許してしまい、イゼルローン回廊出口付近の同盟領惑星が次々と帝国軍によって占領されたことが最も大きな敗因だと思う。イゼルローンに守備隊を残さなかったのは大きな失敗だった。例えばムライ提督がイゼルローンに残っていれば、要塞は約56%の確率で長期抵抗が可能であった(降伏勧告以外でイゼルローンを陥落させることはほぼ不可能だと思う)。その場合、帝国軍はイゼルローンを直接攻撃せず、軌道上に封鎖艦隊を配置してイゼルローン回廊の突破を図ることになるだろう。帝国軍にとってはレンネンカンプあたりに2~3ユニット程度で艦隊を組ませて、イゼルローン付近に遊弋させることになるだろう。それでも帝国軍の指揮官1人を拘束できる意味は決して小さくないと思う。

本作の問題点としてイゼルローンでヤンが防衛戦闘ができないことがある。この点については第1回目の対戦で対戦相手氏から教えてもらう形となったが、同盟側としては納得しかねる部分である。史実(?)では、ヤン艦隊はイゼルローン要塞の助けを借りてロイエンタール艦隊と互角以上の戦いを演じた後、ラインハルト艦隊によるフェザーン回廊突破の報を受けてイゼルローンを放棄している。つまりヤンはロイエンタール艦隊による包囲攻撃を避けるために後退したのではなく、戦略的な判断に基づいて自主的に撤退したのだ。そして帝国軍はイゼルローン要塞の後方へ下がっていくヤン艦隊を追撃できなかったのだ。
しかし本作では違う。そもそもヤン艦隊によるイゼルローン防衛自体が自殺行為になるため、第1Turnにヤンがイゼルローンを放棄せざるを得ないのだ。我々のルール解釈が間違っていなければゲーム上はこれが同盟軍にとってベストな戦略と思われるが、原作を知る者にとっては甚だ不愉快な選択になる。
ちなみに出所不明の改定ルールによるとイゼルローン要塞の耐久力が40になっているという(元々は10)。これならイゼルローンからの包囲突破戦の際にヤン艦隊がかなり有利になるため、イゼルローン上空を帝国軍が封鎖しても、ヤン艦隊がそれを突破して後方へ逃れることは可能になる。ちなみに耐久力が10でも40でもイゼルローン要塞自体は降伏勧告以外で落すことはほぼ不可能なので、耐久力40にするのは意味がありそう。ただ、耐久力40にしてしまうと、今度はイゼルローン要塞が難攻不落の大要塞となる可能性がある。例えば同盟側がフィッシャー提督あたりをイゼルローンに残し、帝国側の降伏勧告を拒否で切り抜けると、イゼルローン要塞が帝国にとって棘のような存在になる。例えば帝国側がレンネンカンプあたりの艦隊をイゼルローン包囲に残したとしても、フィッシャーが軌道包囲突破を試みた場合、フィッシャーは42火力でレンネンカンプに襲いかかることが可能になる。これは帝国側にとって厄介な話となる。結局の所、フィッシャーなりムライなりが一人でイゼルローンに頑張っていた場合、「降伏勧告が成功するか否か」で決着がつくというかなり大雑把な展開になりそうだ。

そんなこんなで下名が提唱するハウスルールは以下の通りだ。
 ・イゼルローンの耐久力を40にする。
 ・イゼルローン要塞を占領していない場合、要塞の向こう側へ抜けることは禁止。
 ・ヤンがイゼルローンから離れる場合、残置戦力をイゼルローンに残してはいけない。
 ・危険宙域には後退以外で進入禁止。後退の場合も危険宙域で後退を終了してはいけない(その場合は全滅)。

何だかスマートさに欠けるハウスルールで、そこまで手を加えるのもやや気が引けるが、原作の雰囲気を出すためにはそれぐらい修正したい所だ。

最後になりますが、今回の対戦に快く応じて頂き、見事な作戦を披露していただいた上、秀逸なコメントまでご提供頂いた対戦相手氏に心から感謝致します。


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