もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:世界の軍隊 > 旧日本陸軍・海軍

3
230220_歴史群像

歴史群像2023年2月

学研

特集は日本巡洋艦。戦前から戦中にかけての日本巡洋艦の整備計画と実戦での戦いぶりを追ったものである。うーん、まあ面白かった・・・、かな。逆に読んでいて面白かったのは、ウクライナ戦争に関する有坂純氏の記事、戦後日本戦車発展史(古峰文三氏)、そしてWW2歩兵携行式対戦車兵器に関する白石光氏の記事である。
全般的にはまあ面白かった

お奨め度★★★


3
221217_ミリクラ

Military Classics Vol.79

イカロス出版

特集は高雄型重巡。ちょっと地味な感じは否めない。ミリクラらしくやたらメッタら詳しい特集記事だが、高雄型重巡にそこまでシンパシーを感じる人間が多いのだろうか。ちょっと疑問。
それよりは第2特集のSM.79の方が面白かった。機体自体はそこそこ有名だけど、その活躍はあまり知られていない。やられメカと思いきや、実は・・・、という意外さがある。まあ、このあたりは個人的な趣味だけどね。
いずれにしてもKinlde Unlimitedなので使わないと損なので、使いましたとさ。

お奨め度★★★

4
221121_牟田口

牟田口廉也とインパール作戦

関口高史 光文社新書

本書は、日本陸軍の中でも悪名高い牟田口廉也と彼のインパール作戦における戦いを再評価した著作である。本書は基本的に牟田口廉也を擁護するために書かれた著作と言えるもので、世評における牟田口評をほぼ完全に否定する。
牟田口が批判されるのは、何と言ってもあの悲惨なインパール作戦を指揮し、大敗を喫したからである。無論太平洋戦争の中ではインパール作戦に比すべき悲惨な戦いがいくつもあり、ニューギニア、フィリピン、沖縄等の戦い等は、死者数においてインパール作戦を凌駕する。しかしインパール作戦とこれらの作戦の違いは、インパール作戦は専ら日本側が望んで起こした戦いだということ。従って、ある意味「必要がなければ実施しなくても良かった」戦いと言える点だ。牟田口が批判されるのは、「やらなくても良い作戦」を強引に推し進め、「止めれば良いのに」止めずに被害を拡大した点にある。その点を本書はどのように評価しているのか。
筆者の主張によれば、インパール作戦は大本営も含めた日本陸軍の総意であったとしている。従って牟田口個人に責任を擦り付けるのは間違いだとしている。さらに作戦の失敗については、牟田口自身は作戦完遂のために尽力したにもかかわらず、無責任な参謀や部下たちが足を引っ張った、とのこと。
筆者の主張をどう感じるかは読者次第だが、私自身はやや過剰な「牟田口擁護」が気になった。ただ、読んでいて面白い本だったことは確かだ。

お奨め度★★★★

3
220901_MC

Miltary Classics Vol.77

イカロス出版

特集は「艦上爆撃機彗星」と「ヒッパー級重巡洋艦」。彗星と言えば、高速力と大航続力を併せ持った帝国海軍艦爆隊の切り札として対空母攻撃の主役と期待された機体である。しかし登場時期に恵まれず、戦争後半となったため、圧倒的に優勢な米艦上戦闘機群相手に苦戦を強いられることになった。本書では、彗星艦爆の開発経緯や運用・部隊編成、そして戦場での活躍を記している。記事自体はかなり重厚で読み応えがあった。ただし、文字がやや小さいのには閉口した。この歳になると小さい文字は結構辛い。
第2特集のヒッパー級重巡については、ライン演習やチャンネルダッシュ、バレンツ海海戦といった有名どころに混じって、ヒッパー級の船団攻撃やユーノー作戦といった比較的マイナーな戦いについても記載されており、興味深かった。
全般的には読みごたえがある内容であり、こういうのがKindle Unlimitedで読めるのは有難い。

お奨め度★★★

4
220816_歴史群像

歴史群像2022年8月号

学研

特集は日本海軍。日本海軍について、戦艦の発展、艦政本部と航空本部の対立、東郷平八郎研究という3つの視点からの論文が紹介されていた。いずれも読みごたえがあり、面白かった。また第4の記事として日本海軍の歴史に関する記事も面白い。特集記事以外では、対艦ミサイル飽和攻撃とそれに対抗する米海軍防空システム、ユンカースJu52に関する記事も興味深かった。
今回は電子書籍ではなく本として購入したが、その理由は付録の「海軍智識」が読みたかったから。昭和15年に敢行された「海軍智識」という書物を現在に復刻したもので、往時の雰囲気や一般的な海軍智識について理解できる好著であると言える。

お奨め度★★★★

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