もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:世界の軍隊 > 米軍

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221106_米戦艦

世界の艦船:傑作軍艦アーカイブ(12)

米戦艦「ノース・カロライナ」級、「サウス・ダコタ」級

海人社

米海軍の新鋭戦艦は個人的には好きなクラスで、特にこの2クラスはソロモン海域で日本艦隊と激闘を交えた「ライヴァル」なので、興味は尽きない。
本書は他の傑作軍艦アーカイブシリーズと同じく個鑑別の掲載写真が大きな魅力だ。また本文記事も充実していて、「ノース・カロライナ」「サウス・ダコタ」級の船体構造、兵装等の基本的な解説記事や戦記の他、米海軍のレーダー発展史や艦載水上機の記事などもあって結構読み応えがあった。
これもKindle Unlimittedで入手可能なので、読んでみて損はないと思う。

お奨め度★★★

3
221105_世界の艦船

世界の艦船増刊 第191集 アメリカ海軍

海人社

アメリカ海軍の最新状況をコンパクトにまとめた1冊。昨今のアメリカ海軍の話題といえば、コンステレーション級FFG、F-35B/C戦闘機、フォード級空母等があるが、全体的にシュリンクしている感は否めない。コンステレーション級以外には10年来同じ話題といった感がある。
本書は写真が全体の8割で、文章は残り2割。データが多いのでそこそこ資料性は高い。文章記事はアメリカ海軍の現況、艦船・航空機解説、武器解説等。無人艦の話が目新しい。
Kindle Unlimittedで安く読めるので、読んでみて損はないと思う。

お奨め度★★★

2
210910_世界の艦船

世界の艦船2021年1月号増刊-アメリカ海軍2021

海人社

2021年のアメリカ海軍について、艦船、航空機、編成、制服などを整理して記載した著作である。概ね3年に1回のペースでアメリカ海軍の増刊号が出ているが、3年間で早々変わるものでもない。めぼしい所では、F-35Cの実戦部隊が実戦展開を開始したとか、LCSの後継となる新型フリゲート艦「コンステレーション」級あたりが目ぼしい所であった。

お奨め度★★

3

210702_世界の艦船

世界の艦船2020年12月号増刊-米イージス艦「アーレイ・バーク」級

海人社

1991年に1番艦の「アーレイ・バーグ」が就役して以来30年の間に計68隻が就役し、さらに未だに新規建造が続いているという米水上戦闘艦としては戦後最大の建造隻数を誇る「アーレイ・バーグ」級駆逐艦について、様々な角度から分析した著作である。本書は写真や要目よりも記事が中心の内容であり、ページ数の割には読む所が多い。「世界の艦船」誌に過去に記載されていた記事の再掲載が多いが、こうして1冊にまとまっていると便利なことは確かである。

お奨め度★★★

4
210609_SB2C

Curtiss SB2C Helldiver

Peter C.Smith The Crowood Press

カーチスSB2Cヘルダイバー。大戦後半の米空母部隊における主力艦爆だ。しかしこのヘルダイバー、何故かあまり評判が良くない。先行機のSBDドーントレスが押しも押されぬ傑作機であったため、その分損をしている感はある。また初期バージョンは御多分に漏れず初期故障に悩まされていたため、さらに評判を落としたこともある。
ただこのヘルダイバー、艦爆としてはドーントレスを凌ぐ高性能機であった。最大速度や航続距離でドーントレスを上回っていただけではなく、爆弾搭載量もドーントレスを遥かに凌いでいた。しかも魚雷搭載能力を持ち、艦爆艦攻を統合できる機種でもあった。その優秀性は、戦後にF6FヘルキャットやTBF/Mアヴェンジャーが第1線から姿を消した後も、ヘルダイバーはコルセアやベアキャットと共に第1線に留まり続けたのである。さらに言えば、ADスカイレイダーに先立って米空母艦載機として初めて艦爆・艦攻を統合したのがSB2Cヘルダイバーであった。
本書はヘルダイバーの開発から運用開始、実戦運用、戦後の活躍等を体系的に記した著作である。個人的に興味を引いたのは当然戦史の部分で、ラバウル攻撃に始まり、トラック空襲、マリアナ沖海戦、レイテ沖海戦、そして坊ケ崎海戦等の記述は興味深く読めた。これらの海戦でヘルダイバーがどのような武装をしていたのかは個人的に長らく謎だったが、爆弾倉に1000ポンドのAP,SAP,GP弾のいずれか1発と250ポンドGP弾を翼下に各1発の計1,500ポンドというのが標準装備だったらしい。カタログスペック的には1,600ポンド爆弾や魚雷も搭載できたようだが、空母の兵器倉には1,600ポンド爆弾はなかったらしい。
本書では戦時中のみならず戦後におけるヘルダイバーの活躍についても触れられており、「駄作機」と評されることの多いヘルダイバーが戦後長きに渡って活躍したことが記されている。

お奨め度★★★★

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