もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:読書 > ノウハウ

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ムカつく相手を一発で黙らせるオトナの対話術

バルバラ・ベルクハン 小川捷子訳 CCメディアハウス

「ムカつく」シリーズの第1弾である。タイトルを見ると「意地悪な相手に強烈な反撃を食わせる」ような内容だと思わせるものだが、内容は違う。相手の不当な攻撃から自身が被害を被らないようにするノウハウ集と言って良い。直ぐに実生活に使える内容なので、万人にお奨めできる良作である。
面白いのは「議論」や「論争」について書かれている部分。「議論」や「論争」が「有意義」だと思っている人達には是非読んで頂きたい。「議論」「論争」が「有意義」だというのは完全な幻想で、むしろ人間関係を破壊するという意味で「有害」だということが理解できよう。議論の全てが無用ではないが(そのことは本書にも書かれている)、賢明な人物なら無駄な「議論」には参加せず、距離を置くのが得策だといえる。

お奨め度★★★★★

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平成関東大震災-いつか来るとは知っていたが今日来るとは思わなかった

福井晴敏 講談社文庫

福井晴敏氏といえば、「終戦のローレライ」とか「機動戦士ガンダムUC」とかいった作品で知られた小説家であり、少なくとも私の周囲では毀誉褒貶が激しい(どちらかと言えば毀貶の方が多いかな?)人物です。この作品は、その福井氏が書いた第2次関東大震災を描いた短編です。本書の主人公は東京都庁で地震に遭遇し、その後様々な困難を経て自宅のある墨田区まで帰宅するというストーリーです。この話は極端なパニック小説ではなく、どちらかといえば等身大の主人公が大地震という非常事態に対して等身大に対応する話です。もし本当に関東大震災が発生したら、我々自身が遭遇するであろう場面をリアルに再現しています。
1~2時間程度で読み終わる短いストーリーですが、内容は面白く、また防災に関する知識もさり気なく書かれているので、万人にお奨めできます。
なお、本書の初版は2007年なので今から11年前。東日本大震災はまだ起こっていません。それでも本書の内容を古臭く感じないのは何故でしょう。

お奨め度★★★★

ムカつく相手にガツンと言ってやるオトナの批判術

バルバラ・ベルクハン 小川捷子訳 CCメディアハウス

タイトルは過激だが内容は至って平凡な交渉術のノウハウ本だ。平凡だが学ぶべき点は多い。とはいえ、ある程度社会生活を真っ当に営んできた人たちにとっては当たり前の内容ばかりなのだが。
本書は大きく分けて2つのパートに分かれている。自分が他人を批判する場合と他人が自分を批判する場合とだ。前者はいわゆる交渉術に関する部分であり、多くの読者が注目する個所であろう。かくいう筆者もここを読みたかった。
書かれている内容のうち気になった点を列挙しよう。

 ・不満を溜め込んではいけない
 ・自分には変えられないことがあることを認める(相手は貴方の力を必要としていない)
 ・自分の影響が及ぼないものへの意見を差し控える。
 ・客観的で建設的な批判は人の助けになる。
 ・人に責任(罪)を問うてはいけない。
 ・自分を基準にして相手を評価してはいけない。
 ・「壊し屋」(人の成果物にケチをつける人物)を相手にしてはいけない。近くに「壊し屋」がいたら自分とは距離を取るようにする。
 ・「壊し屋」は子供でもできるが、オトナの「壊し屋」も多いので要注意
 ・全ての人が満足する解決方法はない。

とまあこんな感じだ。列挙してみると結構仰々しいが、常識人であれば普段の生活で自然に気をつけていることだろう。
後者はいわゆる自己確立の内容で自身が相手に批判された時、どのようにしてそれに耐えるかだ。これも自己が確立した人物であれば日ごろから自然と行っていることであり、敢えて列挙することはないだろう。
総じていえば交渉術についてコンパクトに纏めた良作といえよう。万人にお奨めしたい著作であり、無駄な争いを避けるための必読書ともいえる。

お奨め度★★★★★

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アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」の作り方

マイケル・アブラショフ 吉越浩一郎 三笠書房

アーレイ・バーグ級ミサイル駆逐艦「ベンフォールド」(USS Benfold, DDG-65)。米海軍では最も「ありふれた」水上艦艇である。本書は1997年~99年に本艦の艦長を務めた著者が、「ベンフォールド」を米海軍で「最も優れた戦闘艦」にする際の様々な活動について記した著作である。
本書では再三に渡って「部下を信じること」「自主的に行動できるような部下を育てること」「仕事を楽しむこと」といった、まるでビジネス書のリーダーシップ論のような言葉が続いている。これを読んでいると海軍の話というよりもどこかの企業における「カイゼン」事例のようにも思える。まあ軍隊も企業も同じ機能組織なので、改善の進め方にも共通性が強いことは否定できないが・・・。
記載されている内容は一見するとそれほど斬新な内容には思えないが、それだけに普遍的で解り易いリーダーシップ論であり、自身の今後に大いに役立つ内容であった。

お奨め度★★★

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高校数学でわかるフーリエ変換

竹内淳 講談社

高校時代までは数学か結構得意分野だった私だが、大学の数学は全く理解できなかった。テイラー展開、フーリエ変換、ラプラス変換など。一応単位は取った筈なのである程度は理解できていた筈なのだが、社会人になってからこれら数学的な概念を使う機会が殆どなかったので、すっかり忘れてしまったのかもしれない。
本書は高校レベルの数学の知識でフーリエ変換、ラプラス変換を説明している著作である。高校レベルの数学といっても今の私のとっては結構難しく、結局数式の部分は殆ど流し読みだった。それでもフーリエ変換やラプラス変換の意味や物理学での意義など、今まで理解できていなかった概念を理解できたので、本書は有益であった。また本書は数式の説明をする傍ら、フーリエ、ガウス、オイラー、ベルヌイ、ディラックといった数学者達の横顔を紹介している。読者は数式の羅列に疲れた後、数学者たちの姿を知ることで一服の清涼感を感じることになる。
学生時代に本書を読んでいれば、もう少し学生時代に数学に興味を持てただろう。今更ながらだが「少年老い易く学成り難し」を痛感した。

お奨め度★★★★

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