もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:読書 > ノウハウ

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210319_エンゲージメント

従業員のパフォーマンスを最大限に高めるエンゲージメントカンパニー

広瀬元義 ダイヤモンド社

近年、企業の「エンゲージメントスコア」なる言葉が流行っているという。エンゲージメントスコアといっても「社内結婚の割合」等ではなく、「従業員がどの程度仕事に満足しているか」を示すスコアのことらしい。本書はエンゲージメントに着目し、従業員が満足することが企業のパフォーマンス向上につながる、という観点でエンゲージメントを高めるための手法を紹介している。
本書の指摘は具体的だ。例えば「新人を孤独にさせてはダメ」「月曜日を入社日にするな」「新人にはルール厳守を徹底させる」「チームには具体的な目標が必要」等々。なるほどと思う部分もあり、ここは出来ていないなという部分もあり、色々と参考になる内容であった。
なかなか本書に書かれていることを実践できていない自分がいるのだが、まずは出来ることから始めていき、チームのパフォーマンス向上を進めたい。

お奨め度★★★★


201008_カスハラ

カスタマーハラスメント対応術-お客様は神様じゃない

山田泰造 経法ビジネス新書

「カスハラ」という言葉がある。カスタマーハラスメントの略称だ。自分勝手で理不尽なことを執拗に要求する顧客のことだ。かつては「クレーマー」とも呼ばれていたが、クレーマーといっても様々な種類があるので、近年ではカスハラという用語が用いられるという。例えば2020年9月にLCC機内における安全阻害行為によって途中降機を強いられた客が報じられたが、これこそまさに「カスハラ」の典型例である。
筆者によればクレーマーは「正当なクレーマー」「悪質なクレーマー」「カスハラ」の3種類に分かれていて、当然後2者が厄介な存在である。「悪質なクレーマー」と「カスハラ」の違いは、前者が確信犯的なのに対し、後者は「自分は正しい」と思い込んでいること。だから「悪質なクレーマー」は組織的かつ巧妙だが、「カスハラ」は脇が甘いく粘着質である。本書によれば、「悪質クレーマー」にしても「カスハラ」にしても、毅然とした態度が必要とこと。そういった意味では某LCC事件での航空会社側の態度は、カスハラ対策としては適切なものと認められる。
「カスハラ」の怖い所は、カスハラを行っている側にカスハラの自覚がないこと。ということは一つ間違えれば自身がカスハラになる可能性があるということだ。未だに「お客様は神様」とばかりに言いたい放題言っている客を稀に見かけるが、カスハラ対策に長けた相手であれば手痛いしっぺ返しを食らうだろう。そう、某LCCの乗客のように。

お奨め度★★★

200828_三色ボールペン

三色ボールペンで読む日本語

斉藤孝 角川文庫

10年ほど前に購入した本だが、完読していなかったので、一念発起して完読した。
一時期流行った「三色ボールペン読書」の啓蒙書である。実は10年ほど前に私も本書をつまみ食いした後、「これは良い」と思って三色ボールペン方式をマネしたことがある。それはそれで有益な方法だとは思ったが、三色ボールペンで特定の色が無くなってしまうと捨てるしかないんだよね。それがちょっと悲しかった。
あと、この10年間で電子書籍の割合が増え、現在ではプライベートで読む本の80%以上が電子書籍である。電子書籍の場合、使えるラインマーカーが「赤、青、緑」ではない場合が多く、そんなこんなで「三色ボールペン」から離れてしまったというのが実情である。
今回再度読み返してみると、読書する上でのコツ等も書かれてあったので、それなりに有益な著作だと思った。

お奨め度★★★

3
200523_他人を支配したがる人たち

他人を支配したがる人たち:身近にいる「マニピュレータ」の脅威

ジョージ。サイモン 秋山勝訳 草思社文庫

マニピュレータとは、言葉巧みに他人を支配し、自身の目的達成のために他人を誘導する人物のことだ。日本で最近しばしば語られる「モラハラ」に近いイメージだが、モラハラが暴言やイジメといった比較的「わかりやすい」態度を示すのに対し、本書で描かれているマニピュレータはもっと陰湿である。自分が「良い人」や「弱い人」になりすまし、巧みに人を誘導する人物のこと。例えば直接的な物言い(例えば「私は貴方が嫌いです」)をせず、遠回しに(例えば「みんな貴方を避けてるよ」)的な言い方をするケースも含まれるのかもしれない(1回、2回なら回りくどい表現も良いが、毎回毎回だとその人の「隠された攻撃性」を疑ったほうが良い)。
本書では、親子関係、夫婦関係、上司と部下等、いくつかの事例を挙げてマニピュレータがいかに人を欺き、人を巧みに誘導するかを実例を挙げて説明している。面白いのは、親子関係で必ずしも親がマニピュレータである場合ばかりではなく、子供の方がマニピュレータの場合もあること。そして子供がどのようにして親を欺き、親をコントロールしているかが描かれている。
本書を読んで感じた点は2つ。まず自身の行動を振り返ってみる必要があること。自身の行動にマニピュレータ的な側面がなかった。もちろんマニピュレータ的な行動の全てが悪いわけではない。筆者も「アグレッシブネス」と「アサーション」は違うとし、アサーション=明確な自己主張は奨励している。ただし過度に相手をコントロールしようとすると、マニピュレータになる。自身の性格がいわゆる「押しの強い」タイプなので、注意する必要がある。
もう1点は、マニピュレータからいかに身を守るか。本書の主眼はむしろそちらで、いくつかポイントがあるが「言い訳ではなく行動でその人を評価する」「自身が許容できる範囲と許容できない範囲を明確にする」等が挙げられている。
ボリューム的には大したことはないが、普段あまり馴染のない世界の著作であったため、新鮮な気持ちで読むことができた。

お奨め度★★★★

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ムカつく相手を一発で黙らせるオトナの対話術

バルバラ・ベルクハン 小川捷子訳 CCメディアハウス

「ムカつく」シリーズの第1弾である。タイトルを見ると「意地悪な相手に強烈な反撃を食わせる」ような内容だと思わせるものだが、内容は違う。相手の不当な攻撃から自身が被害を被らないようにするノウハウ集と言って良い。直ぐに実生活に使える内容なので、万人にお奨めできる良作である。
面白いのは「議論」や「論争」について書かれている部分。「議論」や「論争」が「有意義」だと思っている人達には是非読んで頂きたい。「議論」「論争」が「有意義」だというのは完全な幻想で、むしろ人間関係を破壊するという意味で「有害」だということが理解できよう。議論の全てが無用ではないが(そのことは本書にも書かれている)、賢明な人物なら無駄な「議論」には参加せず、距離を置くのが得策だといえる。

お奨め度★★★★★

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