もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ: 読書

3
240409_西南戦争

戦況図解西南戦争

原口泉 三栄書房

西南戦争を扱った書籍だが、西南戦争全体像ではなく、西南戦争における個々の戦いについて、個別に開設した著作である。西南戦争といえば、熊本城攻防戦とか田原坂の戦い等が有名だが、政府軍が田原坂を突破し、熊本城の攻囲が崩れた後も、人吉、都城、宮崎、延岡等で戦いが続いていた。本書ではこれらの細かい戦いを1つ1つ取り上げて、その戦況を解説している。さらに個々の戦いについて戦況図を着けることで、これらの戦いにおける両軍の動きを視覚的に示している。
そういった意味で資料性の高い著作と言えるが、惜しむらくは個々の戦いでの両軍の兵力についての記述が乏しいこと。また戦術レベルの説明ではなく作戦レベルや戦略レベルでの分析に乏しい点などがマイナス部分である。

5
240404_Midway

Midway Inquest

Dallas W. Isom Indiana University Press

5年ぶりに再読した。やはり面白い。
本書の主題はミッドウェー海戦における日本軍の決断について日本側の視点で分析することにある。筆者はミッドウェー海戦における日本側の決断は以下の3点としている。
1)第2次攻撃隊を雷装から爆装に変更させた
2)敵艦発見の報を受けて雷装に戻させた
3)「直ちに攻撃の要ありと認む」を採用せず正攻法の攻撃を選択した
筆者はその決断の根拠を明らかにするため、日本側の資料(主に「戦史叢書」と澤地久枝氏「滄海よ眠れ」を参照)を丹念に分析し、日本側の決断の根拠とその背景となった事実関係(例えば日本空母の兵装転換はどの程度進んでいたのか)調査・考察している。その中で筆者は日本側決断の主要要因として空母艦載機搭乗員の層の薄さ(全体でパイロット約400人のうち、ミッドウェー海戦までに既に約100人を失っていた)を上げ、そのため日本側としてはパイロットの損失を強いる「護衛なし攻撃」を実施し難かったと上げている(筆者の言葉を借りれば「日本軍は『ピュロスの勝利』を恐れた」とある)。
その上で筆者はミッドウェー海戦での日本側の最大の損失を「空母4隻の損失ではなく搭乗員の損害」とし、4隻の空母艦上で戦死(爆死又は焼死)したパイロットの数量を推測している。このような数値的分析は、日本側の資料ではなかなか見れないだけに、壮絶ですら思える(このあたりの数値分析は日本側の資料では避けて来た部分である)。
また本書後半には架空戦記として「もしミッドウェー海戦で日本軍が勝利していたら」的なサイドストーリーが長々と書かれている。この筆者はこういったストーリーが結構好きらしい。個人的にサイドストーリー自体はあまり興味を惹かなかったが、最終的なオチは面白かった。

お奨め度★★★★★

Midway Inquest: Why the Japanese Lost the Battle of Midway (Twentieth-Century Battles) (English Edition)

3

240402_インデックス投資

インデックス投資は勝者のゲーム

ジョン・C・ボーグル/藤原玄訳 パンローリング株式会社


株式投資について現在最も支持されているインデックス投資について、その重要性を説いた著作である。本書で繰り返し述べていることは、個別株投資や特定セクターに対する集中投資を避け、広く分散したインデックス投資をせよ、ということ。考え方は地味でつまらないが、世界一の投資家と言われているウォーレン・バフェット氏も推奨している方法なので信頼度は高い。
投資を始めようとする際には、まず読んでおきたい著作といえる。

お奨め度★★★

インデックス投資は勝者のゲーム ──株式市場から利益を得る常識的方法

3
240530_歴史群像

特集は「日本海海戦」。個人的には興味のあるテーマで読みごたえもあった。他には第4次中東戦争の記事が面白かった。イスラエル側だけではなく、アラブ側の事情にも踏み込んだ解説になっていた。シャーマン戦車の解説も面白かった。

お奨め度★★★

歴史群像 2024年6月号-日本海海戦/第4次中東戦争
歴史群像 2024年4月号-戦艦武蔵建造
歴史群像 2024年2月号-中東戦争航空戦1948-73
歴史群像 2023年12月号-日本機動部隊
歴史群像 2023年10月号-特集:ドイツ空軍の東部戦線
歴史群像2023年8月号-マリアナ沖海戦
歴史群像 2023年6月号-日本海軍駆逐艦全史
歴史群像 2023年4月号-海上護衛戦


4
240402_主婦と

2億円と専業主婦

橘玲 マガジンハウス

筆者はよく知らないのだが、最近の婚活市場では男女を問わずに「無職」というのが不利に働くらしい。だから結婚相談所では、無職の人に対しては「婚活よりもまず就活」と勧められるという話を聞いたことがある(繰り返すが、筆者は良く知らない)。
本書は元々「専業主婦は2億円損をする」というタイトルの書物を改題したものだという。「専業主婦は~」が出版された時には専業主婦が主流で、共働きはむしろ少数派であったそうである。しかし僅か数年で状況は大きく変わり、今では専業主婦が少数派になってきるとのこと。
本書の基本コンセプトは、専業主婦をディスること、ではなく、生きていく上で経済的合理性のある選択とは何かについて示唆することにある。その中の一つとして、専業主婦という選択肢が「経済的合理性に乏しい」選択の例として取り上げられているが、それ以外にも様々な観点から経済的合理的な選択について解説している。そういった意味で言えば、筆者のような独身者にとっても十分に価値のある著作であった。そういった意味で万人にお奨めしたい著作である。

お奨め度★★★★

2億円と専業主婦
専業主婦は2億円損をする

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