もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:戦史 > 第3次世界大戦

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Blue Water Navy(以下、本作)は、米Compass Games社が2019年に発売したシミュレーションゲームだ。テーマは1980年代における西半球全域を舞台とした米ソ両陣営の海上戦闘で、実際には起こらなかった第3次世界大戦を扱った仮想戦ゲームである。

本作の概要については、以下の動画でも示されているので、参照されたい。



これまでにも本作については、何度か紹介してきたが、それらはいずれもVASSALによる遠隔対戦又はVASSALを使ったソロプレイであった。
そこで今回、初めて本作の対面での対戦が実現した。シナリオは1983年の戦術的奇襲である。私はソ連側を担当した。

前回の展開は --> こちら

5-6日目

US_CV_Enterprise裏米本土に大規模な増援部隊が到着。欧州に向けた大規模船団の編成を進めている。その機先を制すべく、強化されたキューバ航空隊が3個連隊で出撃した。ニューヨーク沖に集結しつつある米輸送船団に対して多数の巡航ミサイルを発射。ただし大都市の近くなので核弾頭は使えない。それでも通常弾頭つきのミサイルによって米空母「エンタープライズ」が命中弾により中破。輸送船団も約20隻が沈没する。一方で米本土を発進した戦闘機の迎撃により約50機の爆撃機のうち20機近くが撃墜されてしまう。

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UK_STK_Buccaneerバルト海では、東へ向かうソ連バルチック艦隊を英空軍のバッカニア攻撃機が攻撃した。艦隊上空にはソ連空軍のMiG-25戦闘機が警戒に当たっていたが、バッカニア攻撃機は戦闘機の迎撃を掻い潜って対艦ミサイルを発射した。ミサイルの1発が軽空母「キエフ」に命中。さらに数発のミサイルが「キエフ」に命中し、「キエフ」は沈没してしまう。

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先に北極海から西へ向けて移動を開始したタイフーン型弾道ミサイル原潜部隊がグリーンランド北方の凍結した海を抜けてラブラドル海に姿を現した。超大型ミサイル原潜の突然の出現にNATO側は大いに驚愕したことだろう。

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NATO_ConvoyこのTurn、NATOの輸送船団がボロボロになりながらも何とかアントワープに到着した。これによって増援部隊を得たヨーロッパ正面のNATO軍は初めてソ連軍の進撃をストップさせることに成功した。ソ連軍の先鋒部隊はハンブルクを占領した時点で一時的にその進撃が停止してしまう。
一方、北部戦線ではソ連軍はノルウェー南部のオスロに到達。ノルウェー全土の制圧を完了していた。

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7-8日目

SO_Sveldrovラトビアの港湾都市リガで新たな上陸船団が編成された。デンマーク侵攻を目指す部隊である。バルチック艦隊に護衛された上陸部隊がリガを出航。バルト海を南西へ向かって進んでいく。西ドイツ軍のUボートは反撃を試みるが、今度は対潜ヘリ部隊や哨戒機部隊がバルチック艦隊の周辺海域を警戒しており、Uボートによる攻撃は困難を極めた。NATOはUボートだけではなく、米英の原潜部隊をも投入してバルチック艦隊の阻止を試みる。しかしソ連側の対潜防御は強力であり、NATO潜水艦の攻撃はなかなか奏功しない。ソ連軍は旧式巡洋艦「スヴェルドルフ」が機雷に触れて沈没するなどの被害を出したが、それでも上陸作戦を強行した。結局、バルチック艦隊による2回目のデンマーク上陸作戦は両軍共に多大な損害を出しながらもソ連側の勝利に終わった。

しかしNATOの反応は早かった。北海に集結していた米空母4隻からなる機動部隊がデンマークへ大規模な攻撃隊を発進させたのである。空母4隻分の攻撃力はすさまじいものがあり、デンマークに上陸したソ連軍は1週間近くも停滞を余儀なくされてしまう。

9-10日目

SO_SSN_Victor3大西洋でソ連原潜部隊が大戦果を上げた。凄腕のヴィクター3型原潜が米空母に護衛されたNATO輸送船団を攻撃。直径650mmの重魚雷を使って米空母部隊に対して遠距離攻撃を仕掛けたのである。小型核弾頭を搭載した重魚雷1発が見事に米大型空母「ニミッツ」に命中した。ミサイルに比べると弾頭威力が小さな核魚雷であったが、それでも通常弾頭の魚雷とは比べ物にならない威力を発揮した。そもそも直径650mmの重魚雷なら、通常弾頭であっても米空母に重大な損傷を与えることが期待できる。それが核弾頭を付けて舷側で炸裂したのだからさあ大変。「ニミッツ」は真っ二つに裂けて大西洋に沈んでいった。「ニミッツ」は第2次大戦以降で初めて撃沈された米空母であり、かつ実戦で核兵器を受けて沈没した最初の米空母となったのである。

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11-12日目

US_SSN_LosAngeles米本土沖に展開していた旧式のヤンキー型弾道ミサイル原潜は、米軍の対潜部隊による執拗な攻撃を受けて遂に全滅した。核戦力の均衡が失われたと恐怖するソ連共産党。その影響を受けて南部ヨーロッパでの進撃が一時停止してしまう。この状況を打破すべく、米本土近海に到達したタイフーン型超大型弾道ミサイル原潜がオンステーション。それに対して早くも米対潜部隊が攻撃を実施。危うくタイフーン型の1隻である「レッドオクトーバー」が対潜魚雷による攻撃を受けそうになったが、秘密兵器キャタピラードライブを使用して辛くも危機を脱した(セーブダイスに成功した)。

ソ連軍はヨーロッパ正面の状況を打破すべく化学兵器を使用。これにより全戦線でソ連軍が再び大きく前進した。西ドイツ戦線ではブレーメン、シュタットガルトからミュンスター、フランクフルトまで進出。南欧戦線ではイタリア半島を南下してローマに近づいていた。

そしてこのTurn終了時点でソ連軍は遂にルール工業地帯とローマに到達した。この時点でソ連軍が獲得した「鎌ハンマー」マークが5個になった。鎌ハンマーの数が4個でソ連軍の勝利となるので、この時点でソ連側の勝利が決定した。

感想

プレイ時間は2日間で実時間にして約15時間であった。今回のプレイでも明らかになったが、慣れれば2日間で十分に決着の付けられるゲームである。
今回についてはかなり致命的なルールミスを2つ犯してしまった。ソ連側の勝利もルールミスの影響が大きかったと言える。従って今回の勝敗はあまり意味がない。

1つ目はキューバの扱いである。キューバはソ連の消極的同盟国として扱われ、哨戒機(MP)1ユニットが基地として利用することができる(ルール21.5)。ただし攻撃機(STK)はキューバを基地として利用できない。今回、キューバを基地とするソ連軍爆撃機が大きな活躍を見せたが、正しいルールでプレイした場合にはこのようなことはなかった。まあ、今回はキューバ政府が予想以上の親ソ的であった場合を想定した演習であったと考えることにしよう。

もう1つはイベントカードの扱いである。イベントカードのイベントをアクションの一部として発動する場合、消費するOPが通常のOPに2加えるというルールがある(ルール16.6.5)。今回、このルールをすっかり失念し(両プレイヤー共)、イベントを発動してしまった。これは両プレイヤーとも誤って適用したので影響の程は不明であるが、ソ連側の方が積極的に利用していたように思う。その結果、ソ連側のカードの回りが良くなり、ソ連側に有利に作用した可能性は否定できない。

ルールミスについては言い訳をするつもりはないが、それにしてもこのゲーム、用語統一やルールの書き方が甘い。甘すぎる。同じ意味の事項を複数の言葉で説明したり、逆に定義されていない言葉が出てきたりするので混乱する。「言うは優しく、行うは難し」というのは理解できるのだが、もう少し何とかならないかと思ってしまう。

そんなこんなで今回のプレイでルールミスがいくつか明らかになったが、それを差し引いてもBlue Water Navyは面白い作品である。機会をみつけて再戦したい作品である。

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Blue Water Navy(以下、本作)は、米Compass Games社が2019年に発売したシミュレーションゲームだ。テーマは1980年代における西半球全域を舞台とした米ソ両陣営の海上戦闘で、実際には起こらなかった第3次世界大戦を扱った仮想戦ゲームである。

本作の概要については、以下の動画でも示されているので、参照されたい。



これまでにも本作については、何度か紹介してきたが、それらはいずれもVASSALによる遠隔対戦又はVASSALを使ったソロプレイであった。
そこで今回、初めて本作の対面での対戦が実現した。シナリオは1983年の戦術的奇襲である。私はソ連側を担当した。

1日目

ソ連側が開戦と同時に「KGBによる要人暗殺」を企てた。これは4OP消費するというコストの高いものだが、NATOの手札で最も強力なカードを捨て札とさせることができ、さらにこの日にNATOが使用できるOP値が6OPまで減ってしまうというものだ。これによって序盤におけるソ連側の優位が確立された。

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UK_CV_Illustriousソ連側は巡航ミサイル潜水艦(SSGN/SSG)を使って英本土の基地を攻撃する。攻撃は成功し、基地は一時的に使用不能となった。大西洋上にはソ連海軍最新鋭のヴィクター3型攻撃原潜(SSN)が展開し、NATOの輸送船団を追いかける。その1隻がNATOの輸送船団を捕捉し、英海軍の軽空母「イラストリアス」を雷撃した。しかし「イラストリアス」のプレリー・マスカーが奏功し、魚雷回避に成功。「イラストリアス」の艦上では「ルール・ブリタニア」の歌声が響き渡ったという。

USSR_Juliett級SSG


2日目

SO_STK_Tu95ソ連軍はキューバに爆撃機2個連隊を展開させた。このキューバ派遣航空隊が今回の戦いで大活躍を見せることになる。米軍はキューバ航空隊の動きを封じるべく、米本土を発進したF-15部隊でキューバ上空での制空任務を実施する。それに対してキューバ攻撃隊も米本土の空軍基地を巡航ミサイルで攻撃し、ローテーション中のF-15を地上で破壊した。

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zMarker_NuclearWeapons NATO側は米本土攻撃に対する報復としてソ連本土のコラ半島を巡航ミサイルで攻撃する。コラ半島の基地群は損害を受けたが、これは結果的にはNATOにとっては失敗だったと言えよう。この攻撃で「第1撃ポイント」(FSP)を1ポイント獲得したソ連軍は、海上での戦術核兵器が使用可能となったからである(別にイベントカードを使って2FSPを既に獲得していた)。デザイナー氏も書いているが、コラ半島への直接攻撃は、NATOにとっても状況の不安定化を招くことになるので、その実施には慎重な判断が必要となるだろう。

SO_STK_Tu16ヨーロッパ方面では、バルト海でソ連軍のTu16Gバジャー爆撃機2個連隊が西ドイツのNATO航空基地を攻撃。航空基地に打撃を与えて一時的に使用不能とした。またソ連の北方艦隊が北部ノルウェーのボーデに上陸作戦を敢行。ソ連軍の地上部隊がボーデに橋頭保を獲得した。

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3日目

SP_CV_Dedaloスペイン沖の地中海を航行中のNATO船団がキューバを発進した長距離爆撃機Tu95ベアのミサイル攻撃を受けた。この船団はスペイン空母「デダロ」と数隻の水上艦によって護衛されていたが、数十発の対艦ミサイル同時攻撃を防ぐには威力不足であった。10発以上の対艦ミサイルが防空網を潜り抜けて船団に到達したが、そのうちの3発には800ktという高威力の核弾頭が装備されていた。3発の核弾頭が船団の各所で炸裂。これによってNATO船団は大損害を被った。空母「デダロ」は轟沈し、護衛艦艇もその大半が大破又は沈没してしまう。船団そのものも半数以上が沈没し、沈没を免れた船舶もその多くが大破していた。

ソ連軍は遂に「使ってはいけない」兵器を使ってしまったのである。

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zMarker_1stStrike本作ではソ連軍のみが海上での戦術核兵器使用が認められている。戦術核兵器を使用するためには、「第一撃ポイント」(FSP)を3FSP消費しなければならない。ゲーム開始時時点でのFSPは0なので、ソ連軍はFSPを蓄えていく必要がある。今回のプレイではイベントカードで2FSPを獲得し、さらにNATO軍がコラ半島を爆撃したことにより1FSPを獲得した。NATOの立場で言えば、ソ連側に戦術核兵器を使わせないため、FSPの獲得量には注意を払う必要がある。
ちなみにNATO側は海上で核兵器を使用できない。NATO側は核兵器ではなく精密誘導兵器による攻撃に資源を集中投入していた、というのがデザイナーの見解であるらしい。また海上での核兵器はそれなりに強力ではあるが、決定的なものではなく、海上におけるNATOの優位を崩す程のものではない。


SO_CVH_Kievバルト海では、デンマーク侵攻を目指すソ連軍輸送船団が出航。空母「キエフ」、打撃巡洋艦「キーロフ」を含む強力な艦隊による援護を受けてバルト海を進む。それを攻撃するのはバルト海で活動する西ドイツ海軍のUボート部隊である。小型潜水艦を主力とする部隊であるが、数が集まると侮れない。執拗な攻撃を受けたソ連バルチック艦隊は、デンマークへの侵攻を諦めて東へ向けて後退していく。

4日目

US_BB_NJersey_Iowa禁断の兵器に手を染めたソ連軍は、大西洋各地で戦術核攻撃を繰り返す。しかしNATO艦隊もさるもの。強力な艦隊防空火力と対潜能力を生かしてソ連航空機や潜水艦の攻撃を再三に渡って跳ね返していた。強力な核ミサイル、核魚雷といえども、目標に到達しなければ意味がない。
そんな中、キューバを発進したバックファイアとバジャーの合同編隊がカナダ、ハリファックス近海を進むNATO輸送船団を捉えた。約100発の対艦ミサイルが発射されたが、その約3割が核弾頭搭載型である。対空ミサイルを潜り抜けた対艦ミサイルがNATO船団で炸裂。核攻撃に備えて広く散開していたNATO船団であったが、それでも輸送船15隻が沈没し、さらに戦艦「ニュージャージ」「アイオワ」も複数の核ミサイルによる直撃を受けて轟沈した。

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SO_SSBN_Typhoon米本土近海でパトロール中のソ連軍弾道ミサイル潜水艦。これまでも米本土に無言の圧力を加え続けていたが、米軍の激しい対潜攻撃を受けて既に半数が海の藻屑になっていた。そこで米国に対する圧力を継続するため、ソ連海軍は最新鋭のタイフーン型弾道ミサイル原潜(SSBN)を米本土東岸沖に派遣することに決定した。

Soviet_Typhoon_class_submarine


つづく

220601_BWNを紹介する改


以前にYouTubeチャンネル「もりつちのウォーゲーム情報」 で、 CompassGames「Blue Water Navy」 を紹介しましたが、前回動画の一部でルール認識間違いがあったので、修正版を作成しました。

こんな感じです。



今後ともよろしくお願いいたします。

bwn_boxv4


Blue Water Navy(以下、本作)は、米Compass Games社が2019年に発売したシミュレーションゲームだ。テーマは1980年代における西半球全域を舞台とした米ソ両陣営の海上戦闘である。実際には起こらなかった第3次世界大戦を扱った仮想戦ゲームだ。

本作の概要については、以下の動画でも示されているので、参照されたい。



以前に1983年キャンペーンシナリオの対人戦を紹介したことがあった。 そこで今回は、1989年キャンペーンシナリオをプレイしてみた。動員状況は「戦術的奇襲」を選択し、私はNATO側を担当した。プレイスタイルはVASSALによるオンライン対戦である。

前回までの展開は --> こちら

2日目(つづき)

US_CV_Kennedy一方、英本土西方海域に接近してきたNATOの大機動部隊はノルウェー海を遊弋しているソ連北方艦隊に対して大規模攻撃(アルファ・ストライク)を敢行した。ソ連北方艦隊はソ連初の本格空母「アドミラル・クズネツォフ」を初め、軽空母「ミンスク」、重打撃巡洋艦「カリーニン」といった錚々たるメンバーがそろっており、護衛艦艇も約20隻(3ユニット)を有していた。
対するNATO機動部隊。米英の空母5隻の他、護衛艦艇は約50隻(7ユニット)にも及び、兵力的にはソ連側を圧倒していた。4隻の米空母からは4個空母航空団のうち、攻撃隊は全力投入、護衛戦闘機(F-14)は半数の2個戦隊を投入した。護衛戦闘機の残り半数は自艦隊艦隊防空用に温存する。ソ連軍は基地航空隊のMiG-31フォックスハウンドを艦隊防空に回し、さらに「クズネツォフ」「ミンスク」の艦載戦闘機も迎撃に投入する。戦闘機同士による激しい戦いでソ連側迎撃戦闘機を一掃した米攻撃隊であったが、その代償として護衛のF-14トムキャット2個戦隊も壊滅してしまう。
攻撃隊主力は無傷でソ連艦隊上空に進入。200発近い対艦ミサイルを発射する。ソ連艦隊の対空砲火もまた熾烈で、対艦ミサイルの80%近くが撃墜されたり逸らされたりしたが、それでも約40発のハープーン対艦ミサイルがソ連艦隊に殺到した。護衛艦艇の数隻がミサイルを食らって轟沈。空母「アドミラル・クズネツォフ」にも数発の対艦ミサイルが命中して大破してしまう。

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SO_FTR_MiG31今度はソ連側の反撃である。英本土西方海域に展開するNATO大機動部隊に対してTu-22バックファイア2個戦隊、Tu-95ベアG1個戦隊を投入する。護衛は空中給油によって航続距離を延伸したMiG-31フォックスハウンドである。
ソ連側護衛戦闘機は奮戦し、F-14トムキャット1個戦隊を道連れにして壊滅。これによって米空母に残るF-14トムキャットは1個戦隊にまで減少した。そのためにソ連側爆撃隊は無傷でNATO機動部隊上空に進入。合計144発の対艦ミサイルを発射した。
小説「レッドストームライジング」の再現だが、小説の場面とは異なりNATO艦隊の対空火力は強力であった。空母を分散させずに局所集中したため、護衛兵力が分散しなかったことが功を奏した形である。ソ連側の放った対艦ミサイルはその大半がSAMによって撃墜され、防空網を突破した数発にミサイルもその悉くがCIWSや火砲によって始末された。

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3日目

NATO_TF_Hammerソ連軍はなおも米空母に対して攻撃を仕掛けていく。今度は護衛なしの裸の攻撃隊。Tu-22バックファイア1.5個戦隊、Tu-95ベアG2個戦隊を投入する。米空母のF-14トムキャット、英空母のシーハリアーが必死に迎撃する。バックファイアとベアの各0.5個戦隊を撃墜したが、ミサイルの発射を阻止することはできなかった。約170発と前回を上回る数の対艦ミサイルがNATOの機動部隊を襲う。しかしNATO側の対空ミサイルが再び大活躍。結局ソ連側対艦ミサイルの全てがNATO側防空網に阻まれた。

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US_STK_A6_SNATO機動部隊の反撃。4隻の米空母から再び攻撃隊が発進する。目標はノルウェー海に浮かぶソ連艦隊。最早ソ連側防空戦闘機の姿はなく、米空母艦載機は再び約200発の対艦ミサイルがソ連艦隊を襲う。対艦ミサイルが次々とソ連艦に命中する。重打撃巡洋艦「カリーニン」が数発のミサイルを食らって轟沈。軽空母「ミンスク」にもミサイルが命中して大破。残りの護衛艦艇も次々と命中弾を受けて沈没していく。攻撃が終わった時、洋上に残っていたのは大破した空母「アドミラル・クズネツォフ」と軽空母「キエフ」、そして数隻の駆逐艦だけであった。

SO_SS_Foxtrotその後米攻撃原潜の攻撃によってソ連艦隊は護衛の駆逐艦が全滅。「クズネツォフ」「キエフ」の2艦のみが這う這うの体でバレンツ海へ撤退していく。一方、米艦隊に対しては勇敢なソ連海軍フォクストロット型潜水艦が接近。防御スクリーンの間隙を抜いて魚雷攻撃を敢行。護衛艦艇数隻を撃沈破し、一矢を報いた。

ソ連艦隊がバレンツ海へ撤退。米空母群はそれを深追いせず、英本土西方海域に留まったまま、ノルウェー中部オーランド飛行場を襲撃した。護衛のF-14が迎撃戦闘機MiG-25を一撃で粉砕。4個空母航空団による爆撃はオーランド飛行場を瞬時にして灰燼に帰し、同基地に進出していたソ連海軍航空隊の爆撃2個戦隊は基地と運命を共にした。

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目を米本土西岸に向けると、米対潜部隊が第1撃用のソ連SSBNを追い回し、さらに1ステップロスの被害を与えていた。これにより米本土東岸沖に展開するソ連SSBNのペイロード値は4ポイントに減少し、そのためにFSP(第1撃ポイント)の蓄積が困難になっている。

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WG_SS_Type206そしてバルト海。ソ連にとっては内海といって良いバルト海方面であったが、同方面には強力な西ドイツ海軍のUボート部隊が展開しており、ソ連軍にとって容易な戦場ではない。デンマーク制圧を目指すソ連バルチック艦隊は、潜水艦を先頭に仕立ててバルト海に出撃する。西ドイツのUボート部隊がそれを迎撃。潜水艦同士の激しい戦いが行われるが、両軍ともまだ戦果・損害はない。 ポイント)の蓄積が困難になっている。

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感想

時間の関係で今回はここで終了となった。全12Turnのシナリオだが、今回は僅か1.5Turnしかプレイできなかった。ちなみにここまでの所要時間は約7時間(昼食休憩除く)である。 前回 よりはペースアップしたが、それでもまだまだ時間がかかる。
今回は前回気づかなかったいくつかのポイントを知ることができた。1つは戦略核戦略。米本土東岸に布陣するソ連SSBNの重要性とその影響度について理解を深めることができた。またヨーロッパにおける陸上戦闘の伸展とそれに対する影響の与え方についても理解できた。
また今回1989年シナリオをプレイしたが、このシナリオは両軍ともやや戦力がインフレ気味であり、大味な展開であったことは否めない。次回は未だプレイしていない1985年シナリオをプレイしてみよう。
という訳で例によって次のプレイが楽しみである。

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Blue Water Navy(以下、本作)は、米Compass Games社が2019年に発売したシミュレーションゲームだ。テーマは1980年代における西半球全域を舞台とした米ソ両陣営の海上戦闘である。実際には起こらなかった第3次世界大戦を扱った仮想戦ゲームだ。

本作の概要については、以下の動画でも示されているので、参照されたい。



以前に1983年キャンペーンシナリオの対人戦を紹介したことがあった。 そこで今回は、1989年キャンペーンシナリオをプレイしてみた。動員状況は「戦術的奇襲」を選択し、私はNATO側を担当した。プレイスタイルはVASSALによるオンライン対戦である。

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1日目

SO_CV_Kuznetsovソ連軍は序盤から大胆な手を打ってきた。空母や打撃巡洋艦を含む強力な艦隊に守られた上陸船団をノルウェー海へ進めてきたのである。



「ノルウェーは我らの海」

だと思っていたNATOは慌てる。直ちに空母部隊を送り込んでソ連艦隊を叩きたい所だが、そのためには米空母部隊を英本土近海に進出させなければならなくなる。しかし英本土近海はソ連海軍自慢のバックファイア爆撃機の攻撃範囲内になる。中途半端な兵力でバックファイタの爆撃圏内に入ってしまうと、それこそ小説「レッドストームライジング」の世界になってしまう。
とにかく空母戦力を集結させて打撃力を強化した上でソ連艦隊に挑戦すべく、米英艦隊を大西洋で集結させる。米海軍の大型空母が米第2艦隊所属の「エンタープライズ」と「アメリカ」、そしてジブラルタルから出撃してきた米第6艦隊所属の「J.F.ケネディ」と「キティホーク」、そして英海軍の軽空母「イラストリアス」。合計5隻の空母が1ヶ所に集結する様はさぞ壮観な眺めであろう。他にスペイン海軍の旧式軽空母「デタロ」もいたが、この艦は輸送船団の直衛任務に回した。

CV-67_USS_Kennedy


なぜここまで極端に空母兵力の集中配備に拘るのか、といえば、本作の対艦ミサイル戦闘システムに起因している。本作での対艦ミサイルは極めて命中率が高く、一度狙われたら空母でもミサイル巡洋艦でも「座り込んだアヒル」同様になる。それに対抗するためには戦闘機でミサイル母機を発射前に叩き落すか、対艦ミサイル自体を自艦隊のSAM(艦対空ミサイル)で叩き落すしかない。いずれの場合でも迎撃戦力を集中して全ての敵対艦ミサイルを叩き落すのが鉄則。撃ち漏らしは絶対に許されない。そのためにも過剰とも思える防空戦力を集中し、水も漏らさぬ布陣の敷く。この兵力集中は後の戦いで正しさを証明することになるのだが、ハテサテ・・・。

何はともあれ空母戦力の集中に努めるNATO艦隊だが、その分対応が一歩遅れたことは否めない。ソ連軍はNATO側空母が姿を現す前にノルウェーを支配せんと準備を進めている。

Turn01a


US_MP_P3_Lajos英本土周辺から西ヨーロッパ近海に目を向けてみよう。ソ連側はまず英本土のNATO航空戦力を制圧すべく巡航ミサイル攻撃を仕掛けてきた。巡航ミサイルが命中して英本土のNATO飛行場は一時的に使用不能となる。
引き続いてポルトガル近海に潜伏中のソ連潜水艦がジブラルタルのNATO軍基地に巡航ミサイル攻撃を仕掛けた。しかし巡航ミサイルを発射すべく浮上したエコー型巡航ミサイル原潜は、同海域を哨戒中であった米海軍のP-3Cオライオン哨戒機の発見する所となり、ハープーンミサイルの攻撃を受けてしまう。対艦ミサイルとして有名なハープーンミサイルは、元々は浮上してきたソ連潜水艦を「早撃ち」で撃破するために開発された「捕鯨銛」である。ここでは当初の開発目的通りの活躍を見せたことになる。

Turn01b


SO_SSBN_Yankee米本土東岸地区では、先制第一撃を狙うソ連海軍のヤンキー型旧式SSBN(弾道ミサイル原潜)と、それを追う米海軍対潜部隊の戦いが繰り広げられている。米海軍としては喉元に短剣を突き付けられた格好なので、何とか短剣を始末したい。そんなこんなで対潜哨戒機と攻撃型原潜で「ブーマー」狩りに精を出す米海軍。しかしこのTurnにはヤンキー型SSBN1ステップと護衛のヤンキー改型SSN1ステップを撃破したにとどまった。

ここで本作におけるSSBN(弾道ミサイル原潜)の役割について整理しておきたい。本作に登場するSSBNは、全てソ連軍のものである。NATO側のSSBN(米英仏)は登場しない(間接的な形で登場する)。
ソ連側SSBNの役割は2つある。
1つは「第1撃ポイント」の獲得。米本土近海のFirst Strikeと書かれているエリアに6ポイント以上のペイロード値を保持していると、ソ連軍プレイヤーは「第1撃ポイント」を獲得する。ソ連軍プレイヤーが第1撃ポイントを多く蓄えると、例えば「洋上での核兵器使用」というような悪事に手を染めることができるようになる。従ってNATO側としては第1撃ポイントの蓄積を何としても止めなければならない。ゲーム開始時にソ連軍が米本土近海に8ポイント分のペイロード値を有しているので、NATO側としては速やかに4ポイント分のSSBNを撃沈しておきたい所である。
2つ目はソ連側にとって不利な影響となるが、ソ連側の政治安定度を悪化させる引き金となる。失われたペイロード値が増えてくると、ソ連側政治安定度が悪化する可能性が高まる。最悪の場合、共産党政権が崩壊したり、もっと酷い場合は自暴自棄となって全面核戦争を引き起こし、全世界を巻き添えにして滅んでしまうこともある。前者はとにかく、後者は困ったものである。


Turn01c


2日目

SO_Amphibs中部大西洋で集結を完了した米英連合機動部隊(空母5隻基幹)が英本土近海を目指す。英本土近海からノルウェー海で上陸作戦準備中のソ連北方艦隊に対して大空襲を加える予定だ。しかし果たして間に合うか。その間にもソ連艦隊はノルウェーへの上陸を目指している。
で、結局ソ連軍がオスロに上陸するのが早かった。ノルウェー軍の抵抗も空しくソ連軍はノルウェーの首都オスロを占領。ノルウェー政府は呆気なく崩壊してしまう。

Turn01d


と、後で振り返ると、この時ノルウェー陥落としたのは間違いであった。ソ連軍が上陸できるのは中部ノルウェーのオーランドであってオスロではない。オスロとオーランドがマップ上で近接しているので早とちりしてしまったが、ノルウェーはもう少し粘れる筈であった。

つづく

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