もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:ゲーム > Fleetシリーズ

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シナリオ10.3rd Fleet Offensive in the North Pacific

199x年、我々の知る史実とは異なり、ソヴィエト連邦は未だに命脈を保っていた。彼らは、滅びつつある彼らの帝国を再興するため、軍事的な賭けに出た。イランに対する軍事進攻を開始したのである。米国の緊急展開軍は南部イランに展開、南下するソ連軍地上部隊と交戦状態に入った。
米国大統領は、大西洋・太平洋両洋におけるソ連海軍と商船隊に対して懲罰的な攻撃を命じた。それを受けてベーリング海に展開する米第3艦隊は、2個空母機動部隊、1個戦艦水上打撃部隊、2個海兵遠征ユニットを以てカムチャッカ半島に対する限定的な攻勢を仕掛けた。その主目的は、コマンドルスキー諸島の占領、カムチャッカ半島への補給線の妨害、そしてカムチャッカ半島周辺のソ連軍基地の破壊である。

とまあこんな感じのシナリオです。米軍の主兵力は空母2、戦艦1、原潜3隻。他にイージス艦、揚陸艦、基地航空隊等です。ソ連側は空母2隻(アドミラル・クズネツォフ級とキエフ級)、原潜6隻、キーロフ級ミサイル巡洋艦などの艦隊を持っています。私は防御側であるソ連軍を担当しました。

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一般状況

シナリオのタイトル通り攻撃側は米軍である。空母打撃部隊2個、水上打撃部隊1個に護衛された上陸部隊がカムチャッカ半島東方に浮かぶコマンドルスキー諸を目指す。また空母部隊がカムチャッカ半島に散在するソ連軍基地及びカムチャッカ半島沖を航行するソ連船団を叩く。
兵力では米側が優勢だが、序盤は空母機動部隊1個群(「ジョージ・ワシントン」機動部隊)と僅かな基地航空兵力のみ。対するソ連軍はカムチャッカ半島沖に空母「スベルドロフスク」、軽空母「キエフ」、打撃巡洋艦「キーロフ」を主力とする強力な水上部隊と潜水艦部隊が存在している。従って序盤はソ連側にも十分勝機がある。
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1~3Turn(第1日目)

天候チェックでいきなり強烈なイベントが発生した。Williwaw。突風とか強風とか訳されるが、そんな生やさしいものではないらしい。猛烈な突風とでも訳しておいた方が良いかもしれない。兎に角狙われたゾーン内の基地はいずれも大なり小なり打撃を受けるという代物だ。今回、Williwawの直撃を受けたのはベーリング海ゾーンで、ダッチハーバー(Dutch Harbor 2704)に入泊していた米補給艦隊が突風の直撃を受けた。フリゲート艦2隻が損傷状態となる。

戦闘開始である。

アラスカに展開する米空軍部隊がカムチャッカ半島北部のソ連軍航空基地アナディリ(Anadvr 0502)に対して攻撃を仕掛ける。F-15EとB-52の編隊が相次いで飛来したが、いずれも対空砲火を浴びて1ステップを失い、戦果はなし。米軍の第1撃は失敗に終わった。

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一方のソ連軍は潜水艦搭載の巡航ミサイルを使ってアッツ島東方のシェミア島(Shemya 1517)に対して攻撃を仕掛ける。余談だが、シェミア島は冷戦時代にはソ連から発射される弾道ミサイルを早期警戒する大型レーダーと電子偵察機RC-135が配備されていた。余談の余談だが、1983年に大韓航空機がソ連防空軍の戦闘機によって撃墜されたとき、シェミア島から発進したRC-135を誤認したとの話があった。
辛くも1発がシェミア島に命中。CAP機を制圧する。引き続いてカムチャッカ半島を発進するソ連爆撃機が、空母「スベルドロフスク」の戦闘機の護衛を受けてシェミア島に向かう。米空母「ジョージ・ワシントン」(USS George Washington, CVN-73)の艦載機がCAPの傘をシェミア島に広げるが、空母艦載機のCAPの傘は遠距離では効果半減、いや1/4減してしまう。ソ連攻撃隊は易々とCAPの傘を突破し、シェミア島を猛爆した。

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結局第3Turnにシェミア島の米軍基地は壊滅してしまう。

「ジョージ・ワシントン」はソ連水上部隊と潜水部隊の圧力を受けて後退を余儀なくされる。

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4~6Turn(第2日目)

2日目に入る。米側が反撃に転じた。巡洋艦や駆逐艦、原子力潜水艦から発射された巡航ミサイルをカムチャッカ半島南部のソ連軍航空基地エリゾヴォ(Yelizov 0123)に叩き込む。この攻撃では米側のダイスが冴えまくり、数発の巡航ミサイルがエリゾヴォ基地に命中した。さらに前日活躍のなかったB-52爆撃隊が、ALCM(空中発射型巡航ミサイル)を抱えて攻撃に加わる。カムチャッカ半島最大のソ連軍航空機エリゾヴォは、第5Turnに壊滅してしまう。

その間、アリューシャン近海で行動する「ジョージ・ワシントン」機動部隊に対して、ソ連軍長距離爆撃機が攻撃を加えた。エリゾヴォ基地のTu26バックファイアは米軍の攻撃により壊滅してしまったが、沿海州の各基地に残ったTu16バジャーの編隊が長距離飛行によって目標に迫る。それを守るのは例によって「スベルドロフスク」を発進するSu-27フランカーだ。

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「スベルドロフスク」のSu-27と「ジョージ・ワシントン」のF-14Dとの対決は前者の勝利に終わった。CAPの傘を破って次々と対艦ミサイルを発射するTu16バジャーの編隊。多連装ミサイルランチャーを持ち対空・対艦・対地ミサイルを山ほど搭載したスプルーアンス級駆逐艦「ポール・F・フォスター」(USS Paul F.Foster, DD-964)が対艦ミサイルの直撃を受けて沈没する。新鋭のアーレイ・バーグ級ミサイル駆逐艦「カーティス・ウィルバー」(USS Curtis Wilbur, DDG-54)や駆逐艦「コノリー」 (USS Conolly, DD-979)がミサイルを食らって大破。またベテランのミサイル巡洋艦「ウィリアム・H・スタンドレイ」(USS William H. Standley, CG-32)は、キロ級潜水艦「ヴォロン」の雷撃を受けて損傷する。

7~9Turn

再びWilliwawが北太平洋を襲った。東アリューシャンゾーンがその標的となり、アダック基地(Adak 2312)及びアトカ基地(Atka 2410)に展開していたP-3C哨戒機とF-15C戦闘機の中隊が瞬時に壊滅してしまう。足の長い基地航空兵力を瞬時に失った米軍プレイヤーは、ただ唖然とするしかなかった。

この日米軍は、前方展開していた「ジョージ・ワシントン」と後方から前進してきた空母打撃部隊、水上打撃部隊、そして揚陸部隊が合流した。損傷艦を後方に下げた米機動部隊は、空母2、戦艦1、イージス巡洋艦3、巡洋艦/駆逐艦6という圧倒的な兵力となってカムチャッカ半島に迫ってくる。

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10~12Turn

米揚陸艦隊はコマンドルスキー諸島に近づいてくる。米シーウフル級原潜「シードラゴン」(架空艦)と改ロス級原潜「サンタフェ」(USS Santa Fe, SSN-763)がソ連機動部隊を攻撃するものの、強力な対潜防御に阻まれて戦果を挙げることはできない。
空母「アメリカ」(USS America, CV-66)を発進した攻撃隊がソ連機動部隊を襲ったが、CAPのSu-27に阻まれて攻撃は失敗に終わった。

その頃、ソ連軍輸送船が次々と目的地に到達していた。カムチャッカ近海を航行するソ連輸送船は、結局1隻も損なわれることなく全船が目的地に無事到着した。

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13~14Turn

最終日である。イベントで「コマンド部隊の襲撃」を得た米軍は、ソ連軍航空基地アナディリに対してコマンド襲撃を仕掛けた。さらに爆撃も加えて念願であったアナディリ壊滅を遂に果たした。

しかしアリューシャン近海では異変が起こっていた。コマンドルスキー諸島まであと4ヘクスの所に迫っていた米揚陸船団が突然のスコールに包まれたのである。スコールの中では1ヘクスを移動するのに2移動力がかかってしまう。移動力3の揚陸艦は、事実上1ヘクスしか動けないことになる。予定通りなら最終Turnにコマンドルスキー諸島に到着する予定であった米揚陸船団は、突然の悪天候によって遂に目的を達することはなかった。

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最終Turnに米ソの機動部隊同士が激しいミサイル戦を繰り広げたソ連軍が240火力以上を集中して発射した対艦ミサイル攻撃は、なんと目標決定で"0"の目を出してしまい、大外れ(SSM攻撃の際、目標決定で"0"か"9"の目を出すと大外れになる)。対する米軍は約160火力を集中し、集中攻撃を受けた軽空母「キエフ」が一撃で轟沈してしまう。
その後復仇の念に燃えるソ連原潜群が次々と米機動部隊を攻撃し、米空母撃破を狙ったが、出目に恵まれずに成果を上げられない。

というわけで最終Turnが終わった

結果

戦果と損害は下表を参照のこと。結果としてはソ連側の圧勝に終わった。

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感想

プレイ時間はセットアップ含めて約9時間。選択ルールは全採用した。フリートシリーズの他の作品では、キャンペーンシナリオがマップ2~3枚を使う本格的なものばかりだが、3rd Fleetでは全てのシナリオが1マップシナリオで、ユニット数も他の作品に比べて少なめなのでプレイ上の負荷感は比較的小さい。

本シナリオについて言えば、本文中にも触れたがイベントと天候の影響が大きい。特にWilliwawの影響が大きい。Williwawの発生確率は1/10なので、ベーリング海では10日に1度の割合でどこかの基地が被害を受ける計算になるが、ちょっと極端な気がしないでもない。

ちなみに今回のシナリオ、もし私が米軍を担当した場合、序盤から巡航ミサイルによる基地の無力化を目指すことになるだろう。盤上にあるソ連軍航空基地は3箇所であるが、1日1箇所のペースで3日目終了までには全ての盤上基地の無力化を狙う。空中からの援護を失ったソ連軍は、米軍による空からの攻撃を阻む手段はない。かくしてソ連艦隊は壊滅する(だろう)。

あくまでも「取らぬ狸の皮算用」ではあるが・・・。

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7th FleetはVictory Gamesが1980年代後半に発表したシミュレーションゲームだ。テーマは1990年前後を想定した東西両陣営の海上戦闘で、フリートシリーズと呼ばれるシリーズの第3作目である。テーマは西太平洋地域で、当然の事ながら日本の自衛隊も登場する。というよりも、米国製ゲームの中で自衛隊が「真面目に」描かれた作品は、この7th Fleetが唯一の例かもしれない。

今回、7th Fleetを5人でプレイすることになった。西側3名、東側2名である。シナリオはNo.12「日本侵攻」。ソ連軍が北海道に侵攻するシナリオだ。東側はソ連、北朝鮮、ベトナムの3ヵ国、西側は米国、日本、韓国、台湾、フィリピン、オーストラリア等である。準備レベルは3段階の真ん中である「中」とした。

私は東側を担当した。

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1Turn(1日目AM)

先手を取ったのは西側。潜水艦から巡航ミサイルを発射し、ベトナムにあるソ連軍の航空基地が被弾した。
一方の東側はナホトカに配備されているSS-22準弾道ミサイルを日本本土に向けて発射する。これは化学兵器を搭載したミサイルで、強力な対基地制圧能力を有している。しかしこの時はダイス目が振るわずに効果なし。後のTurnも含めて今回のゲームを通じて計4回のSS-22攻撃を実施したが、いずれも外れに終わった。
気を取り直して巡航ミサイルを搭載した原潜4隻から巡航ミサイル攻撃を実施した。目標は千歳、三沢の西側航空基地である。攻撃は何とか目的を達成し、両基地は使用不能になった。

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洋上を行動中の西側艦隊に対してソ連軍長距離爆撃機がミサイル攻撃を実施した。Tu-26バックファイアの攻撃によって米軍用輸送船(SC)1ユニットが沈没して米フリゲート艦1隻が大破。Tu-16Gバジャーの攻撃で護衛艦「さわゆき」が沈没した。さらに旧式のフォクストロット型潜水艦「ユピテル」が、ヘリ搭載護衛艦「はるな」を撃沈するという殊勲を挙げた。

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2Turn(1日目PM)

打撃を受けた三沢基地を壊滅させるべく沿海州のソ連軍基地航空部隊が激しい攻撃を実施する。しかし三沢基地の対空砲火は強力であり、ソ連軍の爆撃はなかなか目標を破壊できない。業を煮やしたソ連軍は、ついに虎の子長距離爆撃機を対地攻撃に投入した。それによってようやく目標を達成し三沢基地を完全に破壊。配備されていた米空軍のF-16飛行隊も運命を共にした。しかしこの攻撃で貴重なTu-26バックファイア2ユニットとTu-16Gバジャー1ユニットがステップロスしてしまう。

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海ではソ連潜水艦の活躍が続いている。巡航ミサイルを撃ち尽くしたチャーリー型ミサイル原潜「スラ」が対艦ミサイルで自衛艦隊を攻撃する。護衛艦「しらゆき」が対艦ミサイルの命中によって沈没する。
北西太平洋では最新鋭のソ連最強のマイク型原潜「アドミラル・シドロフ」が米空母部隊を捉えた。ウェーキホーミング方式の65式長距離魚雷が米空母「ミッドウェー」に命中した。「ミッドウェー」は沈没こそ免れたが、中破して戦闘力が大きく削がれてしまう。

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3Turn(1日目夜)

北海道では損傷した千歳基地を壊滅させるべく航空爆撃を実施した。夜間Turnはソ連軍爆撃の対地攻撃能力が半減してしまうという不利があったが、今回はソ連軍基地航空部隊が奮戦し、千歳基地を壊滅させることに成功した。千歳基地の航空自衛隊F-15部隊は基地と運命を共にする。
洋上ではソ連ヴィクター1型原潜「アドミラル・クデルキン」の着弾観測によって洋上の日本護衛艦隊を攻撃し、バックファイアー、バジャーの対艦ミサイルによってヘリ搭載護衛艦「しらね」と護衛艦2隻が撃沈された。

この段階で日本護衛艦隊の累積損害は、ヘリ搭載護衛艦2隻、ミサイル護衛艦1隻、汎用護衛艦3隻の計6隻に及び、特に「しらね」を旗艦とする第1護衛隊群は壊滅状態に陥っている。

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西側は樺太近海のソ連輸送船団に対してB-52爆撃機による対艦ミサイル攻撃を実施した。輸送船1ユニットが沈没する。

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4Turn(2日目AM)

AMのTurnにはイベントチェック、天候チェック及び増援チェックを実施する。イベントチェックでは東側にとって最良のイベントが出た。「韓国陥落」である。韓国北部にある4ヶ所の航空基地が北朝鮮地上部隊の進撃によって撃破された。これにより韓国空軍は壊滅状態となり、僅かに群山(Kunsan)基地の米F-16部隊のみが生き残って抵抗を続けている。
千歳基地から辛くも逃れた航空自衛隊のF-15部隊の一部が八戸基地に再展開する。それを見逃さないソ連軍基地航空部隊。八戸基地に対して集中爆撃を行い、これを壊滅させた。
大穴が開いた朝鮮半島では、生き残った群山基地を壊滅させるべく巡航ミサイル攻撃を実施した。しかし攻撃は失敗に終わり、群山基地は機能を保持している。

焦った西側は嘉手納基地のF-111アードバーグ長距離攻撃機を使ってソ連軍輸送船団を攻撃する。しかしソ連軽空母「ミンスク」「ノボロシスク」を発進したYak38フォージャーの迎撃を受けて虎の子F-111部隊は壊滅してしまう。

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5Turn(2日目PM)

群山基地に対してソ連軍基地航空隊が攻撃を実施する。しかし米F-16の反撃によって攻撃は失敗に終わる。

6Turn(2日目夜)

洋上では両軍の激しい戦いが続いている。佐世保を母港とする第2護衛隊群がソ連軍長距離爆撃機の対艦ミサイル攻撃を受ける。旗艦「くらま」他2隻が沈没、さらにミサイル護衛艦「さわかぜ」、汎用護衛艦「みねゆき」が大破する。しかし日米対潜部隊もようやく戦果を挙げはじめた。チャーリー型ミサイル原潜「スラ」、ヴィクター型原潜「アドミラル・クデルキン」、「ミルネンコ大佐」が沈没した。

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7Turn(3日目AM)

3日目に入った。北海道及び北日本の日米航空基地をせん滅したソ連軍は、残った準弾道ミサイルと巡航ミサイルによる複合攻撃によって小松、百里の両基地を同時制圧する作戦に出た。しかしSS-22による攻撃は例によって外れ(成功率60%なのに・・・)。小松、百里両基地の同時制圧作戦は失敗に終わった。

ウラジオストク周辺のソ連軍航空基地からは韓国へ向けて攻撃隊が発進していく。目標は群山基地だ。昨日の攻撃では米空軍F-16の反撃によって撃退されたソ連軍であったが、今度はF-16の妨害を排除して攻撃に成功した。群山基地のCAP網に穴が開いたので、これまで出番のなかった北朝鮮爆撃隊(Il-28ビークル等)が群山基地に殺到する。集中攻撃を受けた群山基地は瞬く間に壊滅した。

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紋別近海のオホーツク海では、ソ連側対潜部隊による対潜掃討戦が始まっていた。クレスタ2型ミサイル巡洋艦「マーシャル・ヴォロシーロフ」(ソ連風にいうと大型対潜艦)を旗艦とする水上対潜部隊が海上自衛隊の潜水艦「なだしお」を撃沈し、「たかしお」を撃破した。
東京湾口ではヴィクター3型原潜「アドミラル・カピタネント」が日本の護衛艦隊を攻撃し、護衛艦「せとゆき」「さわかぜ」を撃沈した。さらに東シナ海や南シナ海を航行中の日本タンカーがバジャー、バックファイアからのミサイル攻撃を受け、タンカー2隻が撃沈された。

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8Turn(3日目PM)

小笠原諸島近海で空母「ミッドウェー」を護衛中の米フリゲート艦が空母のCAP網から外れてしまった。その隙をついてソ連軍長距離爆撃機がそのフリゲート艦に殺到する。最初の攻撃で米フリゲート艦「ロックウッド」等計3隻のノックス級フリゲート艦が撃沈された。さらに続く攻撃でペリー級フリゲート艦3隻(「ハリバートン」「テイラー」「サミュエル・B・ロバーツ」)が撃沈されてします。この攻撃を傍目で見ていたソ連軍潜水部隊指揮官がポツリと言ったセリフ。

「ボクの獲物も残しておいて下さいよぉ・・・」

これを聞いて怒りを表明する西側連合軍に対して

「いやぁ・・・、正直な気持ちを表明しただけなんですけど・・・」

とまあ、言い訳になっていない言い訳をしてさらにその場の空気を凍り付かせるのであった。(私じゃないですよ、上のセリフ)

言われたい放題の西側プレイヤーは、一矢を報いるべくオホーツク海を遊弋しているソ連軍コルベット艦をB-52でミサイル攻撃を実施する。グリシャ型やペチャ型といった対潜コルベット艦からなる小艦隊2個が壊滅した。

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結果

この段階で時間切れのためゲーム終了としたプレイ時間は2日間で計20時間(セットアップ含む)。1Turnの平均時間は2時間強である。両軍のVPは以下の通り。

東側

水上戦闘艦:20隻(56VP)、
通常潜水艦:2隻(7VP)
戦闘用航空機:14ユニット(42VP)
制海妨害:14VP
北海道上空の制空:15VP
ハンディキャップ:25VP
合計:145VP

西側

原子力潜水艦:3隻(21VP)
通常潜水艦:2隻(6VP)
水上戦闘艦:2隻(6VP)
合計:38VP

東側の勝利。ただし西側は輸送船が生き残っていることを元に自陣営の勝利を主張している。

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感想

久しぶりにプレイしたみたが、フリートシリーズは面白い。冷戦時代の海上戦闘というのはそれだけでも興味深いが、自衛隊が登場し、日本本土が戦場になるというのも興味を倍加させている。現在の目から見るといくつか改良したい点もあるので、7th Fleetのリメイク版を作ってみたいと思う。

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Victory Games社の3rd Fleetは、フリートシリーズの最終作で、テーマは北大西洋、ベーリング海、カリブ海における海上戦闘です。今回プレイしたシナリオ12は、北大西洋におけるNATOとソ連海軍の激突を描くシナリオです。
今回、下名はNATO側を担当しました。

前回までの展開 --> こちら

第7~9Turn(第3日目)

いよいよ最終日である。NATO側にまたもや指揮混乱が発生する。何をかいわんや。さらに天候も悪化。北海を航行する英輸送船団は悪天候のため目的地に到達するのが不可能となってしまう。あーあ。
さらに悪い事は重なるもので、スコットランド空域の戦略航空任務では、護衛なしで飛来したソ連側偵察機に対し、NATOの戦闘機が撃退に失敗。ノルウェー逆上陸を目指すNATO艦隊に、戦略発見マーカーが乗せられてしまう。

ノルウェー逆上陸を目指すNATO軍とそれを阻止せんとするソ連海空軍の死闘がノルウェー近海で繰り広げられた。この日も当初はソ連軍が優勢であった。長距離偵察機が発見したNATOの水上部隊に対し、ソ連艦隊が長距離ミサイル攻撃を浴びせかけてきたのである。
唯1隻残った英空母「イラストリアス」に対艦ミサイルが命中。中破。フォークランド紛争での歴戦艦である揚陸艦「フィアレス」も対艦ミサイルを受けて轟沈。このままでは昨日の二の舞になってしまう。そのような焦りを感じていたNATO軍指揮官達も状況を推移をただ見ているだけでしかなかった。

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戦局が逆転し始めたのは午後に入ってからだった。中部ノルウェーのトロントへイム基地を出撃したノルウェー海軍のオスロ級ミサイル艇部隊が、対水上レーダーでソ連水上部隊の位置を捉えたのである。情報が伝達され、スコットランド各地のNATO軍基地は俄かに活気づいた。トーネード戦闘機、キャンベラ電子戦機の護衛を受けたニムロッド哨戒機部隊がソ連艦隊に殺到する。ソ連空母「スヴェルドロフスク」から発進してきたSu-33戦闘機がそれを迎え撃ったが、兵力に優り、さらに電子戦で優位に立つ英攻撃隊がSu-33の防衛網を突き破った。ミサイル巡洋艦「キーロフ」に数発の対艦ミサイルが命中。「キーロフ」は重大な損傷を被った。
この一撃が口火となり、NATO軍の猛攻が始まった。既にソ連側迎撃戦闘機は先の空戦で帰還を余儀なくされており、今やソ連艦隊上空はガラ空きである。英本土を発進したバッカニア、西ドイツ各地から飛び立つトーネード等が通常爆弾や誘導爆弾を搭載してソ連艦隊に襲いかかる。さらに水中からはNATOの原潜部隊が必殺の雷撃を見舞う。
空母「スヴェルドロフスク」、ミサイル巡洋艦「キーロフ」「スラヴァ」「マーシャル・ティモシェンコ」、さらにクリバク型フリゲート艦や艦隊補給艦等も次々と撃沈されていった。結局は僅か半日足らずの戦闘で、ソ連海軍は空母「スヴェルドロフスク」、ミサイル巡洋艦3隻、ミサイル駆逐艦2隻、フリゲート艦3隻、艦隊補給艦等3隻の計12隻が主としてNATO軍航空部隊の攻撃によって失われていった。

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ソ連軍も負けてはいない。リガから発進したSu-24フェンサー戦闘爆撃機が、MiG-31戦闘機の援護を受けて英艦隊を襲う。英空母「イラストリアス」を発進したシーハリアーで対抗できる相手ではない。シーハリアー隊は迎撃せずにやり過ごし、英艦隊は対空砲火に全てを賭けた。ミサイル駆逐艦「エジンバラ」「ニューキャッスル」、オランダのフリゲート艦「ウイッテ・デ・ヴィス」、そして「イラストリアス」自身も広域防空SAMを発射する。さらに近づく攻撃機に対しては、フリゲート艦「ランカスター」等がシーウルフ短SAMで迎え撃つ。約20機のフェンサーは対空砲火により半数以上を失ったが、残った数機が「イラストリアス」に必殺の一撃を放った。500kg爆弾数発が「イラストリアス」に命中。「イラストリアス」は僚艦「インヴィンシブル」の後を追うように北海にその姿を没した。

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CAPを失った英艦隊を今度は対艦ミサイルを備えた長距離爆撃機が襲う。先の対空戦闘で広域防空SAMの殆どを撃ち尽くしていたNATO艦隊にとって、最後の頼みは短SAMやCIWSといった個艦防空システムしかない。しかし超音速で飛来するソ連大型対艦ミサイルに対しては、個艦防空システムによる抵抗も自ずと限界がある。必死の防空戦闘も空しく英新鋭フリゲート艦「アーガイル」と同じくフリゲート艦「ブレイブ」が沈没する。他に新鋭フリゲート艦「マールボロ」も大破した。

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最終結果

NATO軍の勝利得点

INT/ATK/BMB:7ユニット:21Vp
SN:6隻沈没:30Vp
SS:2隻沈没: 6Vp
CV:2隻沈没:17Vp
CG:3隻沈没:16Vp
DD:6隻沈没:23Vp
FF:3隻沈没: 9Vp
その他:CS,AM,OL各1隻沈没:6Vp
基地破壊1ヶ所:10Vp
入港:24Vp
合計162Vp

ソ連軍の勝利得点

INT/ATK/BMB:F16(NO),TorG(WG),SHAR(UK)x2:12Vp
CV:2隻沈没:12Vp
FF:4隻沈没:12VP
CO:1隻沈没: 3Vp
PC:1隻沈没: 2Vp
AA:1隻沈没: 2Vp
CS,FCx2沈没:6vp
基地破壊1ヶ所:10Vp
 合計59Vp

最終結果

NATO軍の辛勝

感想

フリートシリーズ面白いです。3rd Fleetのキャンペーンシナリオは、他のゲームに比べるとマップが狭く登場兵力も限定されているので、大雑把な展開になりがちなことは否めません。またイベントがかなり強烈で、自軍にとって不利なイベントが続くと結構辛いです(今回のNATO軍がまさにそうでした)。それでもキャンペーンシナリオを1日で完了でき、しかもプレイヤー2人で十分プレイできることは、他のフリートシリーズ作品にはない魅力です。シナリオ12は既に何度もプレイしたので、今度はシナリオ10又は11をプレイしてみたいです。

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Victory Games社の3rd Fleetは、フリートシリーズの最終作で、テーマは北大西洋、ベーリング海、カリブ海における海上戦闘です。フリートシリーズは1980~90年代における海上戦闘を1Turn=8h、1Hex=45海里のスケールで描いた作品群で、第1作目の「6th Fleet」以降、「3rd Fleet」まで計5作品が発売されました。

今回プレイしたシナリオ12は、北大西洋におけるNATOとソ連海軍の激突を描くシナリオです。いつもなら圧倒的破壊力を発揮する米空母が何故かこのシナリオでは登場せず(設定によれば、シナリオの時期以前にノルウェー海で米ソ艦隊決戦があり、米海軍が敗れたことになっている)、非力な英空母(搭載機はシーハリアーとAEWヘリのみ)と新鋭水上艦艇、そして基地航空隊だけで迎え撃つことになります。

今回、下名はNATO側を担当しました。

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第1~3Turn(第1日目)

天候フェイズでいきなり悪天候となった。ビスゲー湾、英仏海峡、ノルウェー海で天候が悪化。水上艦艇の移動力がいきなり半減してしまう。水上艦の移動力に頼るNATO軍としては痛い。

先手を取ったのはNATO軍であった。スコットランド沖を遊弋していたソ連機動部隊の別動隊(空母「キエフ」、駆逐艦4)を英本土から発進した基地航空隊が強襲攻撃を加えた。対艦ミサイルを抱えたバッカニア隊2個中隊がトーネード戦闘機の護衛を受けてソ連艦隊に殺到。上空援護のYak36フォージャー隊は瞬殺され、数十発の対艦ミサイルがソ連艦隊に迫る。対空砲火による反撃虚しく空母「キエフ」があえなく轟沈。さらに新鋭のウダロイ級対潜駆逐艦2隻が海の藻屑と化した。スペイン海軍のP3哨戒機による戦術支援が効いた形となった。
残ったソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦2隻もニムロッド哨戒機、P-3C哨戒機によるミサイル攻撃を受けて次々と轟沈していく。こうして空母「キエフ」の機動部隊は文字通り壊滅し、ソ連水上艦隊は早くもその戦力の約半数を失うに至った。

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空母「キエフ」機動部隊は、セットアップ時の制約で英本土近くに位置している。ソ連側が先手を取らない限り「キエフ」部隊を守り切るのは難しいかもしれない。

ソ連側の反撃は空から始まった。Tu-95Hベアの巡航ミサイルがノルウェー北部のオーランド基地に着弾。同基地の機能を奪った。そこへ通常爆弾を抱えたソ連長距離爆撃隊が殺到。対空砲火による奮戦虚しくオーランド基地は壊滅。ソ連長距離爆撃隊は外洋への回廊を開いた。
遥かフランス沿岸でもソ連潜水艦の跳梁が始まっていた。数隻の潜水艦がNATO船団に殺到。キロ級通常動力潜水艦「ヴォロン」の雷撃で英Type22型フリゲート艦Beaverが大破した。
輸送船団は潜水艦を振り切ろうとやっきとなったが、悪天候のために速度が出ないのが辛い。

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バルト海方面ではNATOとWPの航空兵力による制空権を巡る戦いが続いている。英本土を発進するトーネード戦闘機やデンマーク空軍のF16、西ドイツ空軍のトーネード攻撃機等の猛攻に対し、東ドイツに展開するMiG-29戦闘機隊が奮戦。トーネードやF16に計3ステップの損害を強いていた。しかし衆寡敵せず、兵力に勝るNATO航空部隊がWP軍航空部隊を次第に圧倒。東西国境付近のDemon航空基地がNATO機の猛攻を受けて壊滅した。

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北海ではオランダ潜水艦の活躍が光った。潜水艦「ドルフィン」がソ連チャーリー1型ミサイル原潜「ドネツ」を捕捉。雷撃によりこれを撃沈していた。

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第4~6Turn(第2日目)

ランダムイベントでNATO側に指揮混乱が発生する。ビスゲー湾、英仏海峡、ノルウェー海で戦略航空作戦任務が実行できなくなった。痛い。

大西洋ではNATO船団を、それを追うソ連潜水艦の戦いが続いている。ソ連潜水艦の攻撃に対し、NATO水上艦はその優秀な対潜能力を以て巧みにその攻撃を防いでいる。しかし空からの脅威には対処し切れなかった。英国西方海域で船団護衛任務についていたオランダ艦隊に対し、コラ半島を発進してきたソ連長距離爆撃機Tu-22Mバックファイアが襲いかかる。対艦ミサイル攻撃を防ぎきれず、オランダ海軍のフリゲート艦2隻が海の藻屑となった。

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北海では、NATOとソ連の潜水艦同士が死闘を演じている。英海軍原子力潜水艦「スプレンディット」が魚雷を受けて損傷したが、NATOも負けてはいない。強力な新鋭攻撃型原潜と静粛性を誇るディーゼル潜の反撃によりソ連シエラ型原潜、タンゴ型ディーゼル潜各1隻が撃沈されてしまう。

そしてNATO軍は、上陸部隊をノルウェーに進めんとして北海に出撃してきた。待ってましたとばかりに取りつくソ連原潜部隊。そしてその後方からは対艦ミサイルを装備した水上打撃部隊が布陣する。空母「スヴェルドロフスク」、ミサイル巡洋艦「キーロフ」「スラヴァ」、そしてやや旧式ながらクレスタ1型の「マーシャル・ティモシェンコ」が300海里の距離から対艦ミサイルを放ってきた。激しい対空砲火がこれを迎え撃つ。ミサイルの半数以上が撃墜される中、とうとう1発の対艦ミサイルが英空母「インヴィンシブル」に命中した。火災を起こした「インヴィンシブル」では、艦を救おうとする乗組員たちの死闘が始まる。しかし彼らの苦闘をあざ笑うかのように2発目の大型対艦ミサイルが命中した。オスカー型ミサイル原潜「ボルシャネヴァ」の放ったP-700グラニート(SS-N-19シップレック)である。「インヴィンシブル」は大火災を起こして沈没。乗組員の半数以上が帰らなかった。

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(つづく)

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第1回目の経緯-->こちら
第2回目の経緯-->こちら

感想

巡航ミサイルについて

イメージ 5今回のプレイでは、補給ルールを取り入れてプレイした。そのため巡航ミサイル(以下CM)の搭載数が増えたために韓国本土の損害が増えた、という意見が中韓側から出された。そこでCMの搭載数について考察してみたい。
まず補給ルールを入れない場合、シナリオ特別ルールによっCM搭載艦は其々3発のCM搭載していることになる。本シナリオでは米潜水艦4隻、水上艦9隻がCMを搭載しているため、CM合計数は39発(13x3)になる。
一方補給ルールを取り入れた場合、CMは米原潜4隻で計6発、水上艦が9隻で計58発を搭載している。合計すると64発となる。やはり多い。
気になるのは水上艦の搭載数で、アジアンフリート(以下、AF)の場合、バンカーヒル級(タイコンデロガ改級)ミサイル巡洋艦で8発、アーレイバーグ級ミサイル駆逐艦で6発のCMを搭載している。これはオリジナルの7th Fleet(VG)(以下 7F)よりも遥かに多い。7Fの場合は両級共CM搭載数は2発に押さえられている。ちなみにCMの攻撃力はAFと7Fで両方とも12で違いはない。つまり実質的な攻撃力でAFの米水上艦は、7Fに比べて3~4倍のCM攻撃力を有している計算になる。うーん。どうしたものか・・・。

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現実の姿を見てみよう。
バンカーヒル、アーレイバーグ両級ともトマホーク巡航ミサイルは、Mk41垂直発射システムに搭載されている。このMk41には、トマホークの他に対艦用トマホークミサイル(現在は退役)、SM-2/3対空ミサイル、アスロック対潜弾等が搭載されている。従って対空ミサイルや対潜ミサイルを減らすことによって巡航ミサイルの搭載数を増やすことは可能である(湾岸戦争等で実際にトマホーク巡航ミサイルを大量装備した例はある)。フリートシリーズの場合、搭載ミサイルの積み替えはルール化されていないので、デフォルトの搭載数に従うことになる。そこでAFと7Fのでデフォルトの搭載数がどのように変化しているのかを比較してみた。

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上表を見ると、AFでは7FからのSSM搭載数の減少分がそのままCM搭載量の増分になっている。
しかしこれはやや乱暴な方法だと言わざるを得ない。フリートシリーズではCM1発とSSM1発で実際に表現している弾数に違いがあるのだ。フリートシリーズにおけるCM1発は、現実におけるトマホーク4発程度を表している。これに対してSSM1発は現実における対艦ミサイル2発を表している(7Fにおけるミサイル巡洋艦ロングビーチや駆逐艦レフトウィッチを見て欲しい)。だからフリートシリーズにおけるSSMとCMは1対1ではなく2対1で交換すべきなのである。だからSSM減少分をCM増加分とするのであれば、バンカーヒル級、バーグ級のCM搭載数は、前者は+3~4の計5~6発、後者は+2で計4発とするのが正しい。

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さらに単純にCM攻撃力をハードウェアの評価だけで決めてしまった良いものかどうかも疑問を感じる。7Fの例では、例えばスプルーアンス改級である駆逐艦ファイフ(実際のトマホーク搭載数は45発)がSSM8発、CM2発となっている。これだと上述の計算に従えば、現実のミサイル数に換算すると対艦用トマホーク16発と対地用のトマホーク8発の合計24発にしかならない。本来ならばCM搭載数をもっと増やしても良い筈なのに、デザイナーのバルコスキー氏は敢えてCM2発に押さえている。その意図は不明だが(単なるリサーチミスの可能性もあるし、あるいは換算率が私の判断とは異なっているのかもしれない)、穿った解釈すればゲームバランスを考慮してハードウェアスペックを無視してCM搭載数を押さえたのかもしれない。AFについても、バランスを考慮した設定にしても良かったのではないか(それでなくても米艦隊は強過ぎる)。

対案を提示させて頂く。
AFにおける米水上艦の巡航ミサイル搭載数は、一律4発(あるいはCGのみ5発)にする。リアルな設定に拘る人のためには「ゲームバランスが崩壊する恐れがあります」という但し書きをつけた上で、選択ルールとして対空ミサイルの弾薬を一定割合で巡航ミサイル弾薬に置き換えることを可能とする。

ルールについて

私の個人的な意見では、フリートシリーズの完成形は第4作目5th Fleet(以下、5F)だと思っている。実際には次の3rd Fleetで若干のルール改定が行われいるが、マイナーチェンジや実験的なルールが多いため、それほど重視する必要はない。
ところがAFは、第3作目7Fをベースにしている。この点、私が非常に残念に感じる点である。7Fと5FとではCRTの内容自体が異なっており、5Fの方が細かい性能差を表現できるシステムに改良されている。そのくせAFは部分的に5Fや3Fのルールを取り入れているので、ベテランほどプレイして迷ってしまう。さらにAF独自の追加ルールがあるので、より混乱してしまう。元々のフリートシリーズが非常に完成されたシステムなので、追加ルールは必要最小限で良いと思うのだが・・・。

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コンポーネント

今回、補給ルールを使ってプレイしたが、LogSheetについて苦言を述べさせて頂く。
AFのLogSheetは艦のクラス別に並べられている。例えば海自について言えば「はるな級」「しらね級」「こんごう級」「あたご級」「はたかぜ級」・・・・、という感じである。対する7Fは、アルファベット順になっている。Akgmo、Asgmo、Asgri・・・・、という感じである。どちらが良いか・・・?。

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見た目はAFのスッキリしていて綺麗だ。しかし使い勝手では7Fの方が圧倒的に使いやすい。第一余程の軍艦マニアでない限り、登場艦の全てのクラスを識別することは不可能だ。しかも海自や米軍は兎に角、中国や韓国の艦名とクラスを誰が完璧に識別できるのか。「余程の軍艦マニア」を自認する下名でさえ、海自の艦艇をLogSheetから探し出すのは苦労した。いわんや中国、韓国、台湾については「何をかいわんや」である。

あと細かい話で恐縮だが、探知マーカーの色遣いがオリジナルとは逆になっている。オリジナルのフリートシリーズでは、ソ連側の探知マーカーが緑、西側の探知マーカーが赤になっている。AFでは逆の色遣いだ。意図的な変更なのか、あるいは単なるミスなのかは不明だが、意図的な変更だとすればやや理解に苦しむ。

まとめ

AFは同人ゲームとして見れば破格の完成度を持った作品である。これまで色々と苦言を述べさせて頂いたが、限られたリソースしか投入できない同人ゲームとして見た場合、AFが標準以上の完成度とプレイバリューを持った作品であることは間違いない。さらには現在戦という難しいジャンルに果敢に挑戦する姿勢に共感を覚えると共に敬意を表したい。

ただし商業作品として見た場合、AFの完成度はオリジナルのフリートシリーズには遠く及ばないと評せざるを得ない。先に書いたLogSheetや巡航ミサイルについてもそうであるが、フリートシリーズには豊富なデヴェロップとテストプレイに裏付けられた信頼度がある。用意されたシナリオについても両陣営にそれぞれ見せ場と目的が明確に与えられており、両軍がそれぞれ楽しめる内容になっている。ユニット数についてもプレイヤーが管理できる数に押さえようとしている形跡があり好感が持てる。対するAFは、リサーチの結果をそのままシナリオに流し込んだ感があり、ゲームとしての調整が不十分に思える。両軍の艦艇数も多過ぎて管理が苦痛に感じる。

AFは実に「惜しい」作品である。元々のフリートシリーズが素晴らしい作品であり、その資質を引き継いで作品をデザインすることは間違いではない。しかしルールの追加や変更、コンポーネントの変更でフリートシリーズの「良さ」がかなり失われてしまっている感がある。下手にルールをいじらずにオリジナルを重視していれば、もっと良い作品になったのではないか、と思わざるを得ない。

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