もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:世界の軍隊 > ドイツ軍

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230109_世界の傑作機

世界の傑作機No.181 ドルニエDo17

文林堂

ドルニエDo17といえば、He111やJu88と並んでWW2初期のドイツ空軍における主要な双発爆撃機として活躍した。これら3機種の中では比較的早期に第1線から姿を消した上、性能面でもやや凡庸だった。ただ機首部のゴンドラ式コックピットと機尾の双垂直尾翼は、ドイツ機らしい独特の印象を与える。
本書はこのDo17について、開発経緯やメカニズム、実戦での活躍、偵察型や夜戦型の活躍など、本機の魅力を様々な角度から伝えている。本書を読んで面白かったのは、Do17のコックピット配置に関する記事で、それぞれの搭乗員がどのような配置でどのような役割を果たしたのか。それが他国とどのように異なっていたのかについては、今まで知らなかったことだけに新鮮であった。

お奨め度★★★

3
221230_ドイツ軍用機事典

ドイツ軍用機事典1930~1945

野原茂 イカロス出版

ナチスドイツが運用した軍用機の一欄をまとめた著作。この種の本としては比較的安価(2,000円未満)である。データ自体はあまり詳細なものではないが、インターネット時代で数値データは比較的容易に入手できることを考慮したのかもしれない。どちらかと言えば「広く浅く」で、戦闘機や爆撃機だけではなく、偵察機、水上機、輸送機、練習機など、あまり知られていない機体も取り扱っている。
辞書的使い方をするにはややデータが寂しいが。「あっ、こんな飛行機もあったんだ」という感じで読む分には楽しい。

お奨め度★★★

221118_Eagle

Eagles Over the Sea

Lawrence Paterson Seaforth Publishing

サブタイトルの通り1935年から42年にかけてドイツ空軍の海上作戦についての著作である。600ページ弱の大作なので、それなりに読みごたえはある。
本書はWW1におけるドイツ軍の海上航空作戦から始まり、ヴァイマル時代における再建、スペイン内戦での活躍を経て(この時、初めて航空魚雷を実戦使用している)、WW2に突入していく。
序盤のポーランド戦からノルウェーでの戦い、英本土周辺における輸送船攻撃と機雷敷設任務、大西洋へ進出した偵察・攻撃任務、そして地中海での苦闘を経て、援ソ船団を巡る戦いが本書最大のクライマックスとなる。
戦争全体を描いているので個々の戦闘場面での記述は比較的アッサリしているが、ドイツ側の編制(オーダーオブバトル)等は比較的しっかりと書かれている。また海上航空兵力を巡るドイツ海軍とドイツ空軍との「縄張り争い」とその顛末、航空魚雷開発を巡るドイツ側の動き(一時期は日本から九一式魚雷を輸入しようともした)、さらには空母「グラーフ・ツェッペリン」建造やその艦載航空部隊の編制についてなど、本書の見どころは多い。

お奨め度★★★★

2

221112_栄光のドイツ空軍

栄光の第三帝国ドイツ空軍

ダイアプレス

タイトル通りナチス・ドイツ空軍に関する読みもので、カラー写真、その誕生、スペイン内戦から第2次大戦での戦い、その兵器や戦術、撃墜王列伝など、ドイツ空軍に関する情報が満遍なく記載されている。読み物としてはまあまあ面白いが、資料性は乏しい。また、敵国である連合軍側の記述が一切ないのが少し寂しい。

お奨め度★★

3
221102_ミリクラ

Military Classics Vol.78

イカロス出版


特集は「自走砲フンメル・ヴェスペ・グリレ」。何だかマイナーな所を攻めてきたなぁ、という感じで、記事も細かいがややマイナー過ぎる感は否めない。第2特集が水上機母艦「瑞穂」「日進」というのも相当マイナーである。まあ記事自体はいずれも面白かったが・・・。
たまにはこういう記事も良いとは思うが、枢軸軍に拘らずに連合軍までウィングを広げれば、いくらでもメジャーなネタはあるのに、と、思う今日この頃。

お奨め度★★★

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