もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:読書 > SF

240103_ダグラム

Get Truth 太陽の牙ダグラム3

大田垣康男 小学館

大田垣康男氏による「ダグラム」漫画の第3弾。基本的には原作のキャラを登場させつつ、その描き方や扱いに作者独自の拘りを感じる作品である。本作で一番印象に残ったのは、原作で「最悪の人物」として描かれているヘルムート・J・ラコック。1巻2巻ではやや影が薄い存在だったが、本作ではかなり突っ込んだ描かれた方をしている。原作とは異なったラコック像を楽しめる。
戦闘場面については、本作では解放軍による最初の本格的な反攻作戦が描かれている。複数のコンバットアーマーによる連携戦闘と本作ならではのオプション機。主人公を追うあの2人の活躍も見物だ。

お奨め度★★★

太陽の牙ダグラム メモリアルブック
Get truth 太陽の牙ダグラム(1) (ビッグコミックススペシャル)
Get truth 太陽の牙ダグラム(2) (ビッグコミックススペシャル)
Get truth 太陽の牙ダグラム(3) (ビッグコミックススペシャル)

3
230924_日本アニメの革新

日本アニメの革新

氷川竜介 角川新書

アニメと言えば、今から50年ほど前までは「子供が見るもの」「小学校高学年になって卒業するもの」というのが世間の認識であった。しかし「宇宙戦艦ヤマト」や「機動戦士ガンダム」の大ヒットによってアニメは「子供でも大人でも見るもの」というのが世間の認識となり、ジブリアニメやエヴァンゲリオン、新海誠作品によって日本製アニメ作品は世界でも認められるようになってきた。本書はそのような日本製アニメ作品の系譜をいくつかの作品を軸として論じるものである。
本書が取り上げている作品は、鉄腕アトム、宇宙戦艦ヤマト、機動戦士ガンダム、風の谷のナウシカ、AKIRA、攻殻機動隊、新世紀エヴァンゲリオン、君の名は、などである。他にもいくつかの作品が登場するがここでは省略しよう。ちなみに私(評者)はこれらの作品のすべてを通暁している訳ではないので念のため(さすがにアトムは知らんわ)。
筆者はこれらの作品を取り上げ、これらの作品がなぜアニメ史上で革新的であったのか、これらの作品がそれ以前の作品群と何が異なっているのか、そしてこれらの作品以降アニメはどのように変化したかについて、実例を挙げて論じている。アニメの技術的な面などは余程のアニメーションマニアか、その業界人しか理解できないであろう部分もあったが、それ以外のストーリーやマーケット手法、世間の捉え方なの解説は概ね首肯できた。
日本のアニメ史に興味がある向きには、一読して損はないと思う。


3
230813_シン仮面ライダー

シン・仮面ライダー

Amazon Primeで見ました。私的には面白かったですよ。
アクションシーンや効果音、仮面ライダーのポーズなどに往時の雰囲気が旨く再現されていて、オールドファンにとっては懐かしかったです。「ダブルライダー」という言葉が出てきたのは思わずにやり。
オリジナルの仮面ライダーでは、当時仮面ライダー役であった藤岡弘が負傷のため急きょ2号ライダー登場となり、藤岡弘復帰後はデザインを一新してスマートさが増した仮面ライダー1号となって帰ってきた経緯がありました。本作では、そのあたりのスーツの変化をうまく再現し、一番最初の1号ライダーのやや野暮ったいイメージから、2号ライダー、そしてスマートになった1号ライダーが表現されていました。
ショッカーの怪人達も魅力的な俳優が演じており見どころ満載。西野七瀬が演じた怪人は、個人的には大絶賛です。
最後に仮面ライダーとともに戦う生身の人間。おやっさんとかあの人が、おっと、ここから先はネタバレになるかな。個人的には山本リンダ達が演じていたライダーギャルズがどこかで出てきてほしかったな

お奨め度★★★



3
230708_宇宙戦艦ヤマト2205前編

宇宙戦艦ヤマト2205新たなる旅立ち-前編

もともとは1979年に地上波テレビ放映された「宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち」(以下、旧作)を「宇宙戦艦2199/2202」の世界観に合わせてリメイクした作品である。宇宙を放浪していたデスラーの目の前でガミラス星が崩壊し、イスカンダルが暴走する。それをデスラーが救援に向かうというストーリーは旧作と同じ。そこへ「宇宙戦艦ヤマト」が救援に向かうというプロットもほぼ同じである。
新作の魅力としては、「ヤマト」の僚艦として戦闘空母「ヒュウガ」と補給母艦「アスカ」が登場。これまで単艦任務であった「ヤマト」が艦隊行動することになる。これまでの作品でも「ヤマト」が艦隊行動する場面はあったが、今回は真田志郎と森雪という準主役級のキャラが両艦の艦長を務めているので、これまでのモブキャラとは一味違った活躍が期待できそう。
前編ではまだ「ヤマト」自身が活躍する場面は少なかったが、後編での活躍が期待できそうである。




230412_ダグラム

太陽の牙ダグラム-メモリアルブック

辰巳出版

「太陽の牙ダグラム」は、私と同世代のオールドファンにとっては懐かしいタイトルだろう。現在でも新作が作られ続けている「ガンダム」や「マクロス」程メジャーではないが、緻密な世界観に裏付けられた重厚なストーリーは、一部熱狂的なファンを生み出している。
本書は、「太陽の牙ダグラム」のキャラクター、メカニック、世界設定、そして全話ストーリーを紹介したムック本である。内容的には必要十分な内容になっている。残念なのは、世界設定に関する記述がやや弱いこと。惑星デロイアの地図やスタンレー高地の戦いについての解説なども期待したが、そういった記述は弱かった。
あと、値段がやや高いことも難点といえる。流し読みすれば1時間とかからない内容だが、これで4,200円税込というのはやはり高い。この値段ならもう少しマニアックな内容を期待したい所だが、まあ「ダグラム」自体がマイナーなので仕方がない所ともいえる。

お奨め度★★★

太陽の牙ダグラム メモリアルブック
Get truth 太陽の牙ダグラム(1) (ビッグコミックススペシャル)
Get truth 太陽の牙ダグラム(2) (ビッグコミックススペシャル)
Get truth 太陽の牙ダグラム(3) (ビッグコミックススペシャル)


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