もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ: 戦史

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231022_ウクライナ大反撃戦

軍事研究2023年11月別冊-ウクライナ戦争大反撃戦

ミリタリー・ジャパン・レビュー

2022年2月に開始されたウクライナ戦争は、開戦から1年半以上経過した2023年10月の段階でも終局の兆しはない。当初電撃的にウクライナ制圧を試みたロシア軍は、ウクライナ軍の果敢な反撃にあって予想以上の損害を被った。しかしロシア軍はウクライナ南東部に侵攻し、未だに同国の一部を支配し続けている。出口の見えない状態に陥ったウクライナ戦争。
本書は、現在までのウクライナ戦争の様相を作戦と兵器システムの両面から分析した内容になっている。作戦面では、今日までのロシア・ウクライナ両軍の戦いや今後の予測、そして2023年6月に開始されたとされるウクライナ軍による大反撃作戦とその顛末について記されている。また兵器システムについては、NATOから供与された新鋭戦車群、ロシア・ウクライナ両軍が使用している旧ソ連製の陸戦兵器、航空戦力、ミサイル、ドローン等についても触れられている。
現代進行形の戦いだけに十分な情報が得られている訳ではなく、記事の多くは推測やカタログ的な内容にとどまる場合が多い。それでも現在進行中の事態について理解を深めるという意味では良い著作といえる。

お奨め度★★★


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お奨め日本史ゲーム1

日本史をテーマとしているSLGの中から、筆者がベスト10を選択してみました。
今回は、その第1回目です



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NATO(以下、本作)は1983年に米国Voctory Games社から出版されたシミュレーションゲームだ。テーマは1980年代後半を想定したNATO(北大西洋条約機構)とWP(ワルシャワ条約機構)との欧州大陸における地上戦闘である。フルマップ1枚には東西ドイツとデンマーク、そしてオランダ、ベルギー、フランス、チェコ、ポーランドの一部が描かれている。1ユニットは連隊~師団で、基本的なユニット規模は師団である。海上部隊は登場せず、航空部隊は航空ポイントによって抽象化された形で登場する。

今回、一番バランスが良好と思われる「戦術奇襲」シナリオをソロプレイしてみた。

前回まで

198x年、東西ドイツ国境を突破したWP軍は、一路西ドイツ領内になだれ込んだ。開戦後2日目にはWP軍が化学兵器を全面使用し、ユトランド半島、ハンブルク、フルダ峡谷などで赤い嵐が吹き荒れた。

詳しくは-->こちら

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第4Turn(X+4Day)

ウェーゼル川に到達したWP軍は、NATOの防衛ラインに対して総攻撃を仕掛けてきた。化学兵器を全面的に駆使してくるWP軍に対して、NATO軍は苦戦を強いられる。それでも要所を押さえたNATO軍は、圧倒的なWP軍攻撃を受けても引き下がらない。
このTurnからNATO軍に攻勢支援マーカーが到着する。米第7軍団が攻勢支援マーカーを受けてフルダギャップ南部を守るチェコ軍機械化師団を攻撃する。10-1の包囲攻撃でチェコ軍2個師団が壊滅。NATO軍は最初の反撃を成功させた。しかし鉄道を使って全線へ移動中の英軍空挺部隊は、WPの航空攻撃を受けて悉く壊滅した。

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第5Turn(X+6Day)

WP軍はウェーゼル川の南北から攻勢を仕掛けてきた。北からは第3打撃軍所属の4個機械化師団がウェーゼル川河口付近を守るNATO多国籍空挺部隊を攻撃。南からはフルダ峡谷を突破してきた第8親衛軍の5個機械化師団が西ドイツ軍2個師団が守るオスナブリュック付近を攻撃する。この攻撃が両方とも成功すれば、ウェーゼル川西岸を守るイギリス、ベルギー、オランダの連合軍が左右から包囲される危険にさらされることになる。この攻撃を成功させたいWP軍は、攻勢支援と化学兵器を総動員して遮二無二突破を狙ってきた。
WP軍の攻撃によって両翼のNATO軍部隊は大損害を被り、後退を余儀なくされる。そして北海付近で遂にWP軍はウェーゼル川を渡った。ウェーゼル川から西の地区は、オランダ国境に至るまで平野部が広がり、守りに適した地形はない。
デンマーク方面ではユトランド半島を北進するWP軍第2親衛戦車軍の5個機械化師団がボロボロになりながらも西ドイツ軍の装甲師団を撃破して北上していった。デンマーク解放の日は近い。

NATO軍はWP第8親衛軍を攻撃したかったが、比率が立たない(最大で4-1)ので攻撃は諦める。またウェーザー川のラインは一旦放棄したものの、その背後に防衛ラインを再構築してWP軍を迎え撃つ。
このTurnからフランス軍が展開可能となったため、戦線南部の守備はフランス軍に託した。

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第6Turn(X+8Day)

ウェーゼル川を渡河したWP軍は、オルデンブルク(2524)で西ドイツ軍の消耗した4個師団を包囲した。四方からWP軍による猛攻撃が実施され3個師団は壊滅したが、残り1個師団がオルデンブルクを守りきる。
フルダ峡谷北部では、米軍4個機械化師団を動員した反撃が開始された。第5軍団司令部指揮の下で実施された攻勢作戦により、WP第8親衛軍の3個機械化師団が壊滅し、同軍は攻勢継続能力を失った。

このTurnの終了時にデンマークが降伏した。

第7Turn(X+10Day)

ウェーゼル川を渡河したWP軍は北ドイツ平原を突進する。第3打撃軍、第20親衛軍、第1親衛戦車軍が攻勢支援を受けて高比率攻撃を4箇所で実施。北ドイツ平原を守るNATO軍はほぼ一掃され、戦線はオランダ国境まで後退していった。
デンマークでは、NATO守備隊を一掃したWP軍第2親衛戦車軍が、ユトランド半島から南下する姿勢を見せている。

NATO軍は北部戦線をオランダ領内まで後退。戦線中部ではオズナブルック(3122)付近で米第5軍団が6個師団を持って反撃に転じた。しかしダイス目振るわず、自軍の損害と同程度の戦果を挙げたに過ぎない。

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第8Turn(X+12Day)

最終Turnである。WP軍は少しでもVPを稼いでおこうと北はオランダのフローニンゲン(2626)、中央ではオズナブルック(3122)、そして南方ではフランクフルト(4220)に対して攻勢を仕掛けてきた。各司令部に攻勢支援を与えたWP軍であったが、ここに至ってようやくNATO空軍が威力を発揮し、WP軍の司令部を悉く制圧した。WP軍は化学兵器を投入して強引に突破を図ってきたが、NATO軍も損害を度外視して都市を死守してきたため、WPの前進はなかった。

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結果

この時点で終了とした。VPはWP軍が34点、NATOが6VP。その差が28VPで、結果は引き分けである。

感想

結果的には引き分けであったが、これは8Turnシナリオだったからだ。もし長期戦シナリオ(15Turnシナリオ)なら、NATOは恐らく戦線を支えきれなかっただろう。その結果、彼らは戦術核に頼るのか、あるいはあくまでも通常兵器で戦って華々しく散るのかは、神のみぞ知る。

ルールは比較的簡単である。さすがに「ピーナッツとビールを片手に」プレイできるほどではないが、基本的には移動戦闘の繰り返し(オーバーランもない)なので、プレイ自体はサクサク進む。面倒なのは移動のタイプが色々あることと攻勢支援マーカーや化学兵器の扱いぐらいだが、これも慣れればたいしたことはない。

全般的なプレイの展開は、兵力に勝るWP側が化学兵器と攻勢支援マーカーを頼りにNATOの弱点部を攻撃することになる。NATO側は兵力が足りないので、消耗戦に持ち込まれたらかなり厳しい。地形を駆使し、攻勢支援マーカーを航空攻撃で制圧しつつ、可能な限り時間稼ぎをすることになるだろう。8Turnシナリオであれば、自軍の損害を度外視して土地を守ることも不可能ではない。ただし15Turnシナリオの場合、NATOがWP軍の攻勢を食い止めるのは相当至難の業だと思われる。

本作の出版された後、程なくして傑作として名高いGDW社の「The Third World War」(以下、TTWW)が出版された。本作とTTWWを比較すると、ユニットスケールは両方とも師団単位でほぼ同じだが、マップの広さが違っている。本作の方がヘクスの対向距離が小さいため(1Hex=15マイル(24km)、TTWWは45km)、師団の守備範囲が小さい。従ってTTWWよりも本作の方が守りにくい。また本作では抽象的に表現されている航空兵力が、TTWWでは機種名まで入ったユニットによって具体的に表現されている。そのあたりの「味付け」で、本作よりもTTWWの方が「受けた」ということは確かだろう。

兵器やメカの表現はウォーゲームにとって本質ではない。しかしながら兵器やメカの表現はウォーゲームにとって大きな魅力を秘めたアイテムであることは間違いない。そういった点が本作よりもTTWWの方が一般的に高い評価を受けた理由かもしれない。

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「太平洋戦史」は、2014年に国際通信社からコマンド・マガジンの別冊として発売されたSLGです。テーマは太平洋戦争で、1941年の真珠湾攻撃から1944年末のレイテ沖海戦までを1Turn=約半年、1ユニット=主力艦1隻+随伴艦艇というスケールで描いています。

今回、「太平洋戦史」のプレイ動画を作成してみました。
シンプルでかつダイナミックなゲーム展開をお楽しみいただければ幸いです。






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Stalingrad'42(以下、本作)は、2019年に米国GMT社が出版したシミュレーション・ウォーゲームである。本作のテーマは1942年夏から秋にかけて行われた青作戦とスターリングラード攻防戦、そしてウラヌス作戦までを扱っている。1Turnは実際の3~7日間、1Hexが10マイル、1ユニットが連隊~機械化軍団に相当する(基本は師団~機械化軍団)。

今回プレイしたのは、Expansionは、2022年に発売された追加キットで、1942年12月から始まったリトルサターン作戦とそれに続く冬嵐作戦、スターリングラード陥落を扱う。新たなルール、ユニット、シナリオが追加されている。このシナリオは1942年12月14日から翌年2月5日までの約2ヶ月間を計12Turnで描いている。史実において、スターリングラードでの第6軍降伏が1943年1月31日なので、このシナリオはスターリングラード陥落までの時期を描いている。

前回までの展開 --> こちら


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43Turn(43/01/25-28)

赤軍Turn

GE_503_325天候は曇り。クルスク前面での赤軍の攻勢は一旦ストップしたが、その東方、スタールイ・オスコル(Staryy Oskol,1806)付近で赤軍部隊が攻勢を仕掛ける。同方面には最新鋭の重戦車ティーガーを装備した第503重戦車大隊(3-2-5)が展開していたが、赤軍はティーガーに支援された枢軸軍を撃破した。

ヴォロネシ方面でも歩兵部隊を中心とした赤軍の攻撃でドイツ軍歩兵師団が遂にRemnat(基幹部隊)の状態となってしまった。最早ヴォロネシ陥落も避けられない情勢である。

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カメンスク付近では、赤軍第5親衛戦車軍による容赦ない攻撃が続いていたが、ドイツ軍が友軍砲兵の支援を受けて辛くも赤軍部隊を撃退(断固たる防御に成功)。カメンスク付近での赤軍部隊の前進は一時的にストップさせられた。ただし、ロストフまで赤軍はあと7Hexにまで迫ってきており、予断を許さない。

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コテルニコヴォ付近でも赤軍部隊が枢軸軍を撃破して前進を果たし、さらにコーカサス方面でも徐々に赤軍が前進してきた。

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枢軸軍Turn

GE_DR_12106枢軸軍は、ティーガー重戦車を装備した精鋭の第2SS装甲師団「ダス・ライヒ」(12-10-6)が登場。危機的状況にあるKamenk橋頭保の第2線防衛ラインに配置する。他の戦線でも徐々に後退しつつ戦線の縮小を図る。が、如何にも兵力の感がぬぐえない。

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このTurnの終了時にヴォロネジを守るドイツ軍が降伏した。



44Turn(43/01/28-02/01)

赤軍Turn

天候は曇天。いよいよ残り2Turnである。勝利条件を見直すと、枢軸軍が12VP以上を獲得していれば勝利する。現状をみると、現時点で枢軸軍が確保しているVPは10VP。既に枢軸軍の勝利ラインを割っていた(あれ・・・?)。ここから枢軸軍が逆転するのは難しそうだが、それでも最後までプレイしてみよう。

北方では、サドンデス勝利の都市であるクルスクに対して赤軍が1:1で攻撃を加えたが、これが失敗に終わった。

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赤軍部隊が最も集中配備されているカメンスク付近の橋頭保では、赤軍第5戦車軍が南下攻撃。ロストフは無理でもその手前のシャフティ(Shakhty)を落とすべく猛烈な攻撃を仕掛ける。赤軍部隊は枢軸軍の第1線は突破したものの、第2戦を守る第2SS装甲師団「ダス・ライヒ」に進撃を阻止されてしまう。

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コーカサス方面では、ヴォロシロフスク(Voroshilovsk,4549)に対して赤軍が2:1の攻撃を仕掛けたが、これが失敗に終わってしまう。

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枢軸軍Turn

GE_LAH_12106枢軸軍が勝つためには、クルスク北方のソ連軍を掃討する必要があった。これに成功すれば枢軸軍のVPが13VPとなり、ギリギリで勝ち逃げできる。そのために枢軸軍はとっておきの増援部隊である第1SS装甲師団「ライプシュタンダルテ・アドルフ・ヒトラー」(12-10-8)をクルスク方面に投入した。

SS装甲師団の威力はすさまじく、赤軍第3戦車軍団(7-5-5)は大損害を被って撃退される。しかし赤軍歩兵師団が損害を出しつつ現地点を死守したので、「ライプシュタンダルテ・アドルフ・ヒトラー」の進撃がストップしてしまう。

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GE_Mansteinシャフティ付近ではドイツ第2SS装甲師団「ダス・ライヒ」を主力とする枢軸軍装甲部隊が、赤軍第5親衛戦車軍に対して反撃を実施。素の戦闘比は1:1だったが、SS装甲師団による2シフトで3:1。さらにマンシュタインによる振り直しの特典を得て第5親衛戦車軍を撃破。これにより赤軍によるシャフティやロストフの占領は絶望的な状況となった。

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45Turn(43/02/01-02/05)

赤軍Turn

天候は曇天。いよいよ最終Turnである。赤軍は枢軸側の勝利の可能性を完全に失わしめるため、クルスク南方で攻勢を仕掛けた。ここを突破しクルスク南方で盤端に到達すれば、枢軸軍は3VPを失い勝利の可能性はほぼなくなる。5:1の戦闘比で攻撃したものの、ドイツ軍はこの防衛ラインを死守。クルスク南方での赤軍の攻撃は失敗に終わった。

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シャフティ付近でも赤軍は攻撃主力の第5親衛戦車軍が先のドイツ側の反撃によって戦力を失っていたため、大々的な反撃は実施しなかった。局地的な攻勢によりロストフまであと5Hexまで近づいたが、ここが赤軍の限界だった。

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スターリングラード南方コテルニコヴォからさらに下ったジモヴニキ(Zimovniki,4633)付近では、赤軍の猛攻を受けてドイツ軍第19装甲師団の残余が壊滅。ドイツ軍とルーマニア軍の残余部隊が赤軍の大部隊に飲み込まれて次々に壊滅。僅かに生き残ったドイツ第23装甲師団と第384歩兵師団の残余は、赤軍の大軍に取り囲まれて身動きが取れなくなる。

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コーカサス方面では、赤軍部隊が再びヴォロシロフスクを攻撃。今度は部分的に攻撃成功。ヴォロシロフスクの市街地に赤軍2個師団が突入した。

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枢軸軍Turn

GE_LAH_12106ドイツ軍はクルスク北方で最後の反撃を仕掛ける。第1SS装甲師団、グロスドイッチュランド装甲擲弾兵師団等でクルスク北方に張り付いている赤軍部隊を攻撃。全てのスタックを排除すれば、枢軸軍が逆転勝利できる。5:1の戦闘比で攻撃を実施。戦闘結果がD1以上なら突破戦闘でクルスク北方の赤軍を全て可能性が残る。確率50%なので悪い賭けではない。しかし戦闘結果は無情のDRX。この時点で赤軍の勝利が決定した。

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他の戦線を見ると、ロストフ北方シャフティ付近ではドイツ第2SS装甲師団を含むドイツ、ルーマニア軍による反撃が炸裂。強力な赤軍部隊でもこの猛攻を防ぎきれず、赤軍の橋頭保は後退を余儀なくされる。

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その南、スターリングラード南方からコーカサス方面では枢軸軍の戦線は事実上崩壊。完全に孤立化したドイツ軍のスタックを救援するすべはなく、東に開けた戦線も既に戦線の体を成していない。唯一コーカサス山脈付近を守るルーマニア軍だけがまとまった戦線を維持している。しかしこれも後方を遮断されると助かる術はない。そろそろ撤退が潮時だが、既に手遅れの感も…。

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ということでこの時点でキャンペーンシナリオが終了した。枢軸軍の勝利得点は10VP、12VP以上で枢軸側の勝利なので、今回は赤軍の勝利となった。盤面の戦況を見ると枢軸軍はかなり絶望的だが、VP的には結構ギリギリ。クルスク北方で盤端に張り付いた赤軍部隊の存在が赤軍の勝因となったが、これがなければギリギリで枢軸軍が勝利していた所だった。

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感想

結果的には赤軍の勝利となったが、赤軍も結構難しい。確かに盤面の状況は有利だが、漫然と攻撃しているだけではダメである。特にコーカサス方面が重要で、こちらである程度VPを稼いでおかないと、盤面で勝ってもゲームに負ける。序盤から中盤にかけてはドン河畔のソ連側機甲戦力(5個機械化軍団)が殆ど戦局に寄与していないかったので焦った。後半でロストフに突進して大いに枢軸軍を脅威したが、最後はSS装甲師団にストップさせられてしまった。

ゲームとしては面白かった。ルールは比較的シンプルでわかりやすく、広い盤面で数多くのユニットを駆使して戦うのはこのゲームならではの快感である。1Turnの所要時間は2~3時間、全12Turnなのでシナリオ完遂するためには24~30時間必要。私の場合は約30時間(AAR作成の時間を含む)かかったが、時間を忘れる程面白かった。さすがは名作の誉れ高い作品である。現時点では作戦級ゲームの最高峰の1つと言って良いと思う。

次回は青作戦キャンペーンをプレイしてみたい。




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