もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:ゲーム > 決戦!アバオアクー

「決戦!アバオアクーDX」は、「機動戦士ガ○ダム」における最終決戦となったアバオアクー攻防戦を戦術・作戦レベルで描いたシミュレーションゲームである。

このゲームは1ユニット=1個中隊(約12機のモビルスーツ(以下、MS)又は戦闘機)、1個戦隊の艦船部隊(約4隻)を表しており、初期戦力は連邦軍66ユニット、ジオン軍45ユニットである。
基本システムはチットドリブンで、連邦軍2枚、ジオン軍2枚、無効2枚の計6枚の行動チットを毎Turn計4枚引き、それに相当する陣営のユニットが行動を行う。行動は常に1ユニット単位で行い、戦闘-移動、移動-戦闘、移動のみのいずれかを選択可能である。戦闘は原則として隣接ヘクス又は同一ヘクスに対して実施され、1対1で解決する。攻撃側がまず射撃を行い、その結果を適用した後に防御側が反撃を行う。従って攻撃側の射撃によって防御側が撃破された場合、防御側による反撃はない。
その他に長距離射撃のルールがあり、艦船や一部のMS(ボール、ガンキャノン等)は2ヘクス以上離れた敵に対して射撃を実施できる。この場合、敵による反撃はないが、射撃の効果も小さくなる。

今回、新たにDX版の発売を記念して、久しぶりに本作をソロプレイで試してみた。

注:「決戦!アバオアクーDX」は、5月5日(土)-6日(日)開催予定のゲームマーケット2018春に出品の予定です。事前予約を受付中ですので、詳しくはこちらをご参照下さい。

設定

今回、折角DX版でプレイするので、DX版で追加されたユニットを使ってみようと思う。
まず連邦軍。増援ユニットにG-Fighterを加えた。増援ユニットは数が決まっている上、ランダムに引かれるので、G-Fighterを追加してもバランスには殆ど影響しないと思われる。
さらに既撃破ユニットとして、FFS-3セイバーフィッシュ、RGM-79Lジムライトアーマー、RB-79Kボール、RGC-80ジムキャノン、FFX-7コアファイターを各1ユニット(セイバーフィッシュだけは2ユニット)投入した。これは連邦軍が補充マーカーを使うことによって復活させることができる。初期の段階から補充マーカーが使えるようになるので一見連邦軍が有利に思えるが、「弱い」ユニットが多いので一方的に有利とは言えない。

ジオン軍は、既撃破ユニットとしてMS-14Eゲルググマリーネ、ジッコ突撃艇、MS-21Cドラッツェ、MS-05ザク1を各1ユニット追加した。エリートザクを追加する手もあったが、バランスが崩れそうなので止めにした。

選択ルールは全採用とした。

初期配置

連邦軍は主力をNフィールドに配置し、Sフィールドは別働隊とした。すなわちモビルスーツ30ユニット中24ユニット(80%)、戦闘艦20ユニット中18ユニット(90%)、突撃艇/戦闘機10ユニット中10ユニット(100%)をNフィールドに配置した。残り計8ユニットがSフィールド配備である(戦闘艦2ユニット、モビルスーツ6ユニット)。

ジオン軍は連邦軍の配置に合わせる形で防衛ラインを構築する。

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第1Turn

ミノフスキー粒子濃度=3
アクション:連邦、連邦、なし、ジオン
最初に連邦軍のアクションとなった。Nフィールドの連邦軍はジオン軍との距離を6Hexまで詰めた。ジオン側からは接敵できないギリギリの距離である。
Sフィールドは地積を確保するため前進する。
2回目も連邦軍であった。間合いを詰めすぎるとジオン側の強烈な反撃に出会う可能性もある。が、まだジオン側のエリート部隊が少ないことを見越し、Nフィールドでは距離4Hexまで詰めることにした。ジオン側に対する挑発とも取れる行動である。
イメージ 9中立アクションを挟んで最後にジオンがアクションを取った。先制攻撃のチャンスである。艦船部隊が前進して支援射撃を浴びせるが、命中なし。MS-09リックドム、MS-14ゲルググ部隊などのMS部隊が前進し、RGM-79ジム1ユニットとサラミス1ユニットを撃破、ジム5ユニットを混乱させたが、リックドム1ユニットがジムの反撃によって撃破され、MS-06ザク1ユニットが混乱してしまう。

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第2Turn

イメージ 10増援フェイズ。連邦軍はRGM-79GSジムコマンド。バニング大尉率いるエリート部隊である(モンシアやベイトも含まれているのだろう)。Nフィールドに配置し、ジオンのエリート部隊に対抗させる。ジオン側はMS-18Eケンプファー。こちらもエリート部隊であるが、防御力にやや不安があるので、強敵のいないSフィールドに配置した。
ミノフスキー粒子濃度=1
アクション:なし、ジオン、連邦、ジオン
アクション開始前に要塞兵器が4つとも出てしまうという珍しい展開になった。ジム1ユニット、サラミス1ユニットが混乱する。

先にアクションを取ったのはジオン側だった。Sフィールドではケンプファーとザクの混成部隊が総攻撃を敢行。ジム2ユニットとサラミス1ユニットを混乱状態とした。

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イメージ 11Nフィールドでもジオン軍が攻撃を続行。リックドムを主力とするMS部隊がマゼラン級戦艦1ユニット、サラミス級軽巡4ユニットを葬ったのをはじめ、ジム、ボールの部隊も多大な損害を与えていた。さらには機動巡洋艦ザンジバルが突撃戦を敢行。接近戦でサラミス級軽巡を撃破するという快挙も成し遂げている。
ただしバニング小隊に射撃戦を挑んだエリートゲルググ部隊がバニング小隊からの反撃によって撃破されてしまったのだが・・・。

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イメージ 12次に回ってきたのは連邦軍のアクションだ。Nフィールドの連邦軍は窮地に立たされた。ジオンが中央突破を指向してきているのは明らかである。そこで連邦軍は中央突破しつつあるジオン軍はやり過ごすこととし、両翼から突破してアバオアクーとジオン軍主力との連絡線を遮断することにした。巧くいけば突出しつつあるジオン軍は後方との連絡線を絶たれ、窮地に陥る可能性が高い。
生き残ったジム、ボールの部隊がジオン側の側面援護に当たっているザク部隊を攻撃。これを撃破して突撃路を啓開する。その間隙を縫ってパブリク突撃艇やFF-X-7Bstコアブースター戦闘爆撃機がジオン艦船部隊に猛攻を加える。一連の攻撃でジオン重巡チベが2ユニット、軽巡ムサイ1ユニットが撃破された。そのうちの軽巡ムサイは、連邦軍戦艦マゼランの接近砲撃戦による戦果である。

ちなみに後方連絡線とはいっても本作に補給ルールや連絡線ルールがある訳ではない。後方との連絡線遮断の効果は、アバオアクーとジオン主力部隊を分断することで相互支援が困難ならしめる所にあった。

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最後はジオン側がアクションを取った。大戦果を挙げたジオン側であったが、明らかに前線は先細りの様相を呈している。そこで一旦兵力を引き、戦線の立て直しを図ることとした。ただしSフィールドでは攻勢を続行している。とはいえこちらも兵力不足なので、いったん立て直しが必要な状況にはなっているのだが・・・。

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この春のゲームマーケット東京に備えて準備中の作品です。
「決戦、ア○オアクー」のデラックス版。
ゲームシステムは「決戦、ア○オアクー」とほぼ同一ですが、主にコンポーネントの面でパワーアップを図っています。

まず第1は「打ち抜きカウンター」。
これまでの「決戦、ア○オアクー」はカウンターは自作でお願いしていましたが(その分、価格を抑えていた)、今回初めて打ち抜きカウンターを用意しました。
15mm四方のカウンターが計198個用意されています。

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カウンターの変更に合わせてマップも見直しました。従来のA2版から2倍のA1版に拡大し、その結果1Hexの対向距離が16mmから23mmに拡大されました。これにより15mm四方のカウンターでも楽にスタックできます。
またマップデザインも一新され、今までは濃紺色だけであった宇宙空間が、銀河系を思わせる美しい背景に変わりました。

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イメージ 6カウンター数に余裕が出たのでオプションユニットを追加しました。要望の多かったセ○ラのGファ○ターやシャ○の赤ザク、映画版では「なかったこと」にされてしまったガ○タンクや0083に登場したド○ッツェ等です。使い方は特に指定しませんでしたので、プレイヤーの好みに応じて使って下さい。

イメージ 7ルールの方は基本的には変更なしですが、オプションルールとして「限定白兵戦能力」を追加しました。これは同一ヘクス戦闘の際に戦闘修正+2ではなく+1を得られるというユニットです。ガ○キャノンのように白兵戦用武器を持たないモビルスーツや大型マニピュレータを装備したモビルアーマーがこれに相当します。ビ○ザムのように接近戦用武器を持つモビルアーマーも含まれます。

コンポーネント強化によってよりプレイし易くなった「決戦、ア○オアクー」を今後ともよろしくお願いします。



対戦記

久しぶりに自作の「決戦、アバオアクー」をプレイしました。
これは、機動戦士ガンダム最終場面におけるアバオアクーの決戦を、1ユニット=1個中隊(約12機)又は艦船数隻のスケールで再現するシミュレーションゲームです。下名はジオン軍を担当しました。

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イメージ 4序盤、ジオン軍は早くも主導権を確保。Nフィールドに主力艦隊を集めてきた連邦軍に対し、ジオンも新鋭MS部隊(「リックドム」、「ゲルググ」等)をNフィールドに投入。決戦を企図します。
チットの巡りが良く、Nフィールドの連邦軍を圧倒しているジオン軍。思わず定番のセリフが毀れてきます。

「ふふふ、圧倒的じゃないか、我が軍は・・・」

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イメージ 5しかし連邦軍は攻撃の主軸をSフィールドにシフトして来、新鋭の「ジムスナイパー2」等を投入してSフィールドからの突破の機会を伺います。それに対してSフィールドを守るジオン軍は、「ザク」等の旧式機と火力に劣る巡洋艦部隊しかいません。徐々に要塞へ向けて後退していきます。


イメージ 6中盤、連邦軍のNフィールドからの攻勢をある程度撃破したジオン軍は、エリート部隊を中心にSフィールドへ転進させます。「赤い彗星」シャア大佐の駆る最新鋭モビルスーツ「ジオング」が出撃。一方の連邦軍は「白い悪魔、RX-78ガンダム」を投入し、強引に突破を図ってきます。

後半戦。「ジオング」と「ガンダム」の一騎打ちは、戦力的には「ガンダム」が有利な所でしたが、「ジオング」が乾坤一擲の反撃ピンゾロで「ガンダム」を返り討ち。これで勝負あったか・・・。

終盤はジオン側にニュータイプ、ララァ少尉の「エルメス」、何故かそこに現れた「黒い三連星」等、ジオンのエリートユニットが連邦軍を圧倒。最終Turnを待たずしてジオン軍の勝利が決定しました。

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感想

イメージ 7プレイ時間は4~5時間ぐらいでした。今回の対戦相手氏は現役のゲームデザイナーさんで、ウォーゲームについては深い見識をお持ちの方なのですが、概ね好意的にプレイして頂いたようです。



「決戦!ア・バオア・クー」は、TVアニメ「機動戦史ガンダム」における最大規模の戦闘となったア・バオア・クーの戦いを再現するためのシミュレーションゲームである。1ユニットは戦隊規模の艦船または中隊規模の機動兵器(モビルスーツ、戦闘機等)を示している。また「ガンダム」や「ジオング」等のエース機も登場するが、これはエース機とその随伴機数機からなる部隊を示している。

この度、Second Front Nowの対戦が比較的早く終わったので、主題のゲームをプレイしてみた。対戦相手氏の希望により、下名がジオン軍、対戦相手氏が連邦軍を担当する。

セットアップ

先に連邦軍がセットアップする。連邦軍は麾下の兵力をほぼ半数に分け、NフィールドとSフィールドにそれぞれは配置した。
イメージ 5対するジオン軍。明らかにSフィールド重視の布陣を敷く。すなわち、リックドムの全機(8個中隊)、エリートゲルググの全機(2個中隊)、ガトル戦爆全機(6個中隊)、そしてザク3個中隊をSフィールドに配置。それを援護する艦艇も、ドロス、グワジン、ザンジバルといった大型戦闘艦は全てSフィールドの配置する。
対するNフィールドは、ザクが9個中隊とゲルググ2個中隊の計11個中隊が機動兵器の全てで、それをチベ、ムサイ等計5ユニットで援護する形だ。数量的にはそれほど大きな差はないが、質の面では大きな差がある。

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ゲーム展開

イメージ 4序盤はSフィールドでジオン軍が攻勢を仕掛ける。さすがにエリートゲルググ、同じくリックドムの威力は目覚ましく、急ごしらえの連邦軍モビルスーツ部隊を次々と撃破。艦隊を守る防御スクリーンを突破して艦隊に肉薄する。艦隊からの激しい防御射撃をついてリックドムやガトル戦爆隊が連邦軍艦隊に襲い掛かる。サラミスが、マゼランが、激しい攻撃によって次々と撃破されていく。

「ふふふ、ここを攻めるには数が少な過ぎたようだな」

イメージ 6さらにNフィールド左翼の敵艦隊に対してリックドム部隊が攻撃を仕掛ける。ゲルググのエリート部隊も同じくそちらに急行する。連邦軍は増援で登場してきた新型機「アレックス」を投入してジオン軍の阻止を図るが、その「アレックス」はエリートゲルググとの交戦の際、ゲルググの反撃によって返り討ちにあってしまう。テストパイロット=マッケンジー中尉戦死。

イメージ 7その間Nフィールドでは、性能に劣るザク部隊が連邦軍の猛攻を懸命に支えていた。ジオン艦隊の対空砲火が連邦軍を的確にとらえ、一時はNフィールドのジム中隊の半数が戦闘不能になったりもしていた。しかし所詮「ザクはザク」。数と性能に勝る連邦軍の攻撃をいつまでも支えきれるものではない。唯一2個中隊のゲルググ部隊が奮戦して連邦軍の攻撃を支え続けているが、時間の問題である。

イメージ 8そこでジオン軍は増援で登場してきたランバラル隊(ゲルググ装備)とビクザムをNフィールドに投入。態勢の立て直しに努める。さすがにビクザムは強力で、連邦のジム中隊1個を瞬殺していた。

「がははは、ビクザム量産の暁には・・・」

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イメージ 9しかしそうこうしている間にも連邦軍は数にモノを言わせて押し寄せてくる。ジオン軍はシャア大佐指揮のゲルググ部隊をも投入し、なんとか戦線を支えている。新型の重モビルアーマー「ヴァルヴァロ」も登場。戦列に加わる。
しかし期待のビクザムは軽巡サラミスの1個戦隊をメガ粒子砲の一撃で葬った直後にエネルギー欠乏を起こして戦闘不能。シャア大佐の部隊もマゼラン級戦艦と交戦中に対空砲火を受けて被弾損傷。帰還を余儀なくされてしまう。

「赤い彗星も地に落ちたな」

いよいよ後がなくなってきたジオン軍。Sフィールドでは勝っているので、Sフィールドの部隊をなんとかNフィールドに転進させようとする。また増援チットに全てを賭けるが、引いてきた増援は最悪のザクレロとギャン。
「あの壺は・・・、良いものだ・・・」

イメージ 10なんて言っている場合じゃないよ。マクベさん。
そのマクベ。襲いかかってきたボール隊を反撃によって撃破。さすがに腐ってもギャンである。新型機である。しかしその後に接近戦を仕掛けてきたジム相手にさすがのマクベさん、戦闘不能になってしまう。またザクレロに至ってはジムによる白兵戦で反撃の機会もなく哀れ昇天。しかもこういう時に限って連邦軍が「ザビ家の内乱」チットを引いてきた。連邦軍はダブルインパルスでアバオアクーに迫る。

絶体絶命。

最後はパブリク突撃艇だか、ジムによる接近戦だかで要塞が陥落。連邦軍の勝利が確定した。連邦軍は主役機「ガンダム」を出さずに勝利したのである。

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感想

Sフィールドの戦いが中途半端だった。もう少し後退して敵を引き付けた方が、撃破し易かった上に、撃破した後にNフィールドの防衛へ予備兵力をねん出する際に有利になる。第1ターンから仕掛けたのは、ちょっと調子に乗り過ぎたカナ?。

いずれにしても「アバオアクー」は面白い。対戦相手氏にも喜んでいただけたようなので、取りあえず良かった良かった。



「決戦!アバオアクー」は、機動戦士ガンダム第1作(いわゆるファーストガンダム)における最終決戦となったアバオアクー攻防戦を描くシミュレーションゲームです。1ユニットは4隻の艦船又は10~15機のMS/宇宙戦闘機を現します。
ゲームは自由配布しています。ご希望の方はこちらからダウンロードして下さい。(最新版は3.1aです)

今回、久しぶりに「決戦!アバオアクー」を対人戦でプレイする機会を得ました。以下はその報告です。

初期配置

こちらの記事にもある通り、連邦軍2名、公国軍1名で分担した。連邦軍はNフィールド、Sフィールドの戦力配分を2:1とする。下名はNフィールドを担当した。

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1Turn

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連邦軍は徐々に前進。公国軍はSフィールドで攻勢に出て小規模な交戦が始まっている。

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2Turn

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イメージ 16このTURNより両軍とも増援を得る。連邦軍は補充チットで「ザビ家の内乱」を引いた。このチットは、引いたTURNにおける公国軍の行動チットを1枚減らすという内容のものである。史実?におけるギレン暗殺に代表される公国軍上層部の混乱を再現したルールである。

イメージ 17イメージ 22このTURN、先に動いたのはまたもや公国軍である。Sフィールドでは公国軍はリスクを冒して攻勢を続行したが、その出鼻、MS-09R 1ユニットがサラミスの対空砲火で撃墜されるという事件が発生した。この損害によりSフィールドにおける攻撃継続に不安を覚えた公国軍は、リスク回避に方針を転換。一旦戦線を後退させた。
Nフィールドでは連邦軍が公国軍との間合いを詰めるべく前進した。行動チットの巡り如何ではそのままNフィールドでも大激突が開始されそうな状況であったが、行動チットの回りが今一つ良くない。結局次TURNにNフィールドでも両軍が激突する勢いである。

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3Turn

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イメージ 23公国側の増援でMA-08ビグザム登場。アバオアクーを発進したビグザムは、Nフィールドに向かう。
このTURN、先手を取ったのはまたもや公国軍であった。Nフィールドでは公国側が前進。増援で登場したMA-08ビグザムの一撃でRGM-79ジム1個中隊が瞬時に壊滅した。
「気を付ける、新型だ。デカイぞ」
「何、新型は何機いる?」
「いや、新型は1機だけのようだ。あとはリックドムかザクしかいない。やるぞ」
こんな会話が連邦軍パイロット間で交わされていたかどうかは不明だが・・・。とにかくビグザムに続いてMS-09Rリックドム,MS-14ゲルググといった公国の新型機が、RGM-79ジム,RB-79ボールの編隊に襲いかかる。一気に白兵戦距離まで突入してきた公国軍の猛攻により、連邦軍は大損害を被った。公国側の攻勢によりRGM-79x3、パブリクx1を失い、RGM-79x2、その他2中隊が混乱した。

「なんてこったい」

イメージ 18しかし連邦軍の反撃もまた凄まじかった。RGM-79ジムが大損害を被ったNフィールドの連邦軍は、RB-79ボール、コアブースター、そして宇宙艦隊をも前進させて猛攻を加える。マゼラン隊の砲撃で公国側のザンジバル級、ムサイ級等3ユニットが撃沈せしめられた。公国軍MS隊もMS-06ザクが3ユニット、MS-09Rが3ユニット、その他1ユニットを失い、他にも混乱ユニット多数。Nフィールドの公国軍は危機に瀕した。

このTURN、Nフィールドでは連邦、公国とも大きな損害を被ったが、兵力に優る連邦軍にとって有利に傾いた。特に大きかったのは、連邦軍は損害を被ったMS隊の過半を母艦に収容できたのに対し、公国側は母艦収容が進まなかったことである。結果として次TURN以降の交戦兵力に大きな差が付く事なった。
別の観点から見れば、両軍ともMS隊が大損害を被ったため、戦闘は艦隊同士の直接対決に移行しつつあった。艦隊戦なら数で勝る連邦軍に有利である。MS戦から艦隊戦闘に持ち込んだことが連邦軍に有利に働いた。こうやって考えると、RGM-79やRB-79の主任務は公国軍MS隊の中和化であり、対艦戦闘に固執する必要はなかったのかもしれない。

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4Turn

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イメージ 19増援でRX-78ガンダムが登場した。有利に戦況を進めつつあるNフィールドにおいて、一気に戦局を決すべくRX-78を投入する。公国側はMS-14Sのエリート部隊が2部隊登場。1隊はランバラル、もう1隊はアナベル・ガトーが率いる。
「ランバラル、生きていたのか・・・」

イメージ 24このTURN、先手を取ったのは連邦軍であった。連邦軍はRX-78ガンダムを使って厄介なビグザムを無力化すべく射撃戦を仕掛けた。高練度を誇るRX-78はMA-08を無力化した。撃破できなかったことが残念であったが、当面は無力化でよしとしよう。さらにガンダムはアナベル・ガトーのMS-14Sに白兵戦を仕掛ける。RX-77D量産型ガンキャノンを殲滅して次の目標に向かわんとしていたガトー隊は、横合いからガンダムの奇襲を受ける形となった。逃げる間もなくガトー機はガンダムのビームサーベルにより一刀両断。「ソロモンの悪夢」はソロモンではなくア・バオア・クーで散ることになる。

イメージ 25別のMS-14Sゲルググ隊であるラル隊は、連邦軍RB-79ボール隊の集中砲撃を浴びて早々に無力化せしめられた。ヨロヨロと後退していくラル隊。

「ザクとは違うのだよ、ザクとは・・・」
ランバラルの捨てゼリフが空しく響く・・・。

連邦の戦艦群はその射程内に要塞を捉えた。その砲撃が要塞にも着弾。一部が無力化させられた。いよいよ後がない公国軍なのであった。

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5Turn

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イメージ 20このTURNの連邦側増援は、RGM-79SP2ジムスナイパー2と強襲揚陸艦ホワイトベース隊。RGM-79SP2はSフィールド方面指揮官の要請によりSフィールドに回した。WB隊はNフィールドに加える。

イメージ 26公国側はMAN-08エルメスとMSN-02ジオングが増援として登場してきた。相変わらず危機的な状況が続く公国軍であったが、新型MAとエリート部隊が2ユニットも登場してきたことで、苦しい中にも少しは明るさが見えてきた公国軍であった。

イメージ 27その公国軍。今回は先手を取った。エルメス、ジオングのコンビがNフィールド右翼から迫る連邦軍第4戦闘大隊(軽巡2戦隊、空母2戦隊、RGM-79 4中隊)に襲いかかった。ミノフスキー粒子が濃厚なため得意の遠距離攻撃を封じられたエルメスとジオングであったが、接近戦でも彼らは強かった。空母直援任務についていた連邦軍軽巡戦隊1個(サラミス級4隻)はエルメスの猛攻を受けて壊滅した。エルメスが空けた穴から輪形陣内部に踊り込んだ「赤い彗星」は、空母艦隊を猛攻。空母1個戦隊をその搭載しているジム中隊と共に壊滅に追い込んだ。わずか数分間の戦闘で兵力の半数を失った連邦軍第4戦闘大隊は、新型MAの絶大な威力に恐怖した。

イメージ 22エルメス&ジオングの奮戦に勢いづいた公国軍。Nフィールドでも金星を上げた。アバオアクー要塞に取りついたRX-78ガンダムに対し、一般兵の乗るMS-09R 1個中隊が決死の白兵戦を仕掛けた。その根性の一撃は見事にガンダムを無力化するに成功。もちろんその直後に殊勲のドム隊は、ガンダムの反撃によって文字通り惨殺の憂き目に会うのだが・・・。


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6Turn

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イメージ 28とはいえ、先のTURN、連邦軍はRX-78ガンダムの攻撃により要塞ユニット1個を失っていた。4個ある要塞ユニットのうち2個を失った瞬間連邦軍の勝利が決定する。先のTURN、ガンダムという切り札を封じられた連邦軍は、戦艦、突撃艇、ジム中隊、コアブースター等、ありとあらゆる兵力をつぎ込んで残り1個の要塞を葬らんとする。しかし公国軍も粘る粘る。このTURN増援で登場してきたMA-06ヴァルヴァロは、Sフィールド戦線でのスピアヘッドであるRGM-79SP2の中隊を無力化せしめた。さらに増援のシーマ戦隊は、苦手な接近戦闘(シーマ戦隊はザンジバル級機動巡洋艦を主力とする艦船部隊である)をも厭わず連邦軍に肉薄。RGM-79ジムの1個中隊を無力化させる

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7Turn

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苦戦続きの公国軍だったが、ようやくここまで漕ぎ着けた。このTURNを最後まで粘りぬき、終了チェックで5以上(1D6)の目を出せば、公国側の時間切れ勝利となる。あと1歩、あと1歩なのだが・・・。

イメージ 21公国側の希望を打ち砕いたのは、連邦軍の量産型MS、RGM-79ジムの1個中隊であった。アバオアクー要塞の内懐に飛び込んだそのジム中隊は、白兵戦で要塞を攻撃。見事にこれを葬り去ったのである。この時点で連邦軍の勝利が確定した。ガンダムでもキャノンでもなく、ジムがケリを付けた所が実にガンダムらしい。
「ガンダム1機で戦争に勝てる訳ではないのだよ。アムロくん」

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感想

イメージ 29プレイ時間はSetUp含めて約5時間。途中で食事休憩が入ったので、実質的にはもう少し短い時間で終了しました。今回は連邦側のサドンデス勝ちだったので、もし公国側がもう少し粘ればプレイ時間は伸びそうですが、6時間もあればなんとかなりそうです。半日あれば完了できるアイテムなので、もう少しプレイする機会を増やして行きたいですね。
今回お相手頂いたk中さん、takobaさんにも気にいって頂けたようで、良かった良かった。

皆さんの方でもプレイして頂ければ幸いです。ユニットやマップを用意する手間がかかりますが、心配ご無用。VASSALモジュールも用意されていますので、すぐにプレイできますよ。手前味噌ながら良く出来たゲームだと思いますので・・・




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