もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:戦史 > 第2次世界大戦全般

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CMJ108「ノモンハン1939」をプレイする 「ノモンハン1939」(以下、本作)は、あのノモンハン事件を再現するシミュレーションゲームだ。システムは「ドイツ装甲軍団」のものを用いている。つまり移動・戦闘の繰り返し(日本軍は「戦闘」「移動」というパターンも可能だった。忘れていた)。オーバーラン、補給ポイント、モラルなどのルールが加わる。
マップはハーフサイズ。カウンターは80個。1Turnは実際の数日(Turn毎に日数が異なる)、1Hexは1~2kmぐらい?、1ユニットは大隊~旅団に相当する。

今回、本作をVASSALによるソロプレイで試してみた。以下はその記録である。なお選択ルール等は全て非採用とした。

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1Turn

本作では、戦線が2つに分かれている。ハルハ川の西岸と東岸だ。史実ではハルハ川西岸の日本軍は早々に撃破されてしまい、戦場は東岸部に移ったが、本作では仮想設定によってハルハ川西岸に日本軍有力部隊が存在することになっている。それが小林支隊だ。またハルハ川東岸地区には安岡支隊が展開している。

その安岡支隊。序盤に戦車を中心とする部隊で752高地に対してオーバーラン攻撃を仕掛けた。しかし出目は最悪の"1"。結果はEXでまんまと戦線突破のチャンスを逸しした。それでも彼らが啓開した突破口を抜けた歩兵2個大隊がソ連軍装甲車部隊を包囲攻撃し、これを殲滅した(でもEXだよー)。
ソ連軍はハルハ川西岸にはスタックによる強固な防衛ラインを構築する一方、ハルハ川東岸は戦線を後退させて日本軍によるオーバーランの圏外に逃げる。

ターン終了時のモラル値、日本=23、ソ連=26

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2Turn

日本軍はハルハ川東岸の安岡支隊がなおも攻撃を加える。しかし相変わらず出目が悪い。4-1攻撃でEXを出してしまい、またもやステップロス。これで安岡支隊に所属する歩兵大隊は全てステップロスしてしまう。安岡支隊の攻撃力は早くも破断界を迎えたか・・・。

ハルハ川西岸では小林支隊がオーバーラン攻撃を仕掛けるが、比率が1-1程度ではソ連軍の頑強な防衛ラインを抜けない。徒に損害(モラル低下)を重ねる。

ソ連軍は早くもこのTurnに強力な戦車旅団2個を投入してきた。そのうちの1個、第6戦車旅団はハルハ川西岸で小林支隊の歩兵スタックに対してオーバーラン攻撃を仕掛ける。戦闘比1-2という不利な比率であったが、結果は見事に"DR"で、小林支隊の前進を少しだけ押し返した。

ターン終了時のモラル値、日本=22、ソ連=23
ソ連軍は死守を多用したことにより、モラルを多く失ってしまった。

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3Turn

ハルハ川東岸の安岡支隊は攻撃を中止してホルステイ湖付近の高地帯まで後退した。この一帯で増援部隊を待って防衛ラインを構築する。

ハルハ川西岸の小林支隊はオーバーランと通常攻撃でなおも南へ向けて前進を図る。オーバーランは失敗に終わったが、戦闘比4-1による通常攻撃は"DD"の結果を出して成功。ソ連軍の死守宣言によってソ連軍は1部隊を失った。

ソ連軍はSP不足のため敢えて攻撃を実施せず、戦車によるオーバーラン攻撃もこのTurnは封印した。

ターン終了時のモラル値、日本=21、ソ連=23

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4Turn

ハルハ川西岸の小林支隊は最後の力を振り絞って攻撃を仕掛けた。今回はダイス目が良く、ソ連軍1個スタックが"DD"の結果を得て後退しつつ混乱。ソ連軍の背後を伺うチャンスを得た。しかしスタックでガッチリ固めるソ連軍の戦線は頑強で、日本軍は遂にソ連側戦線を突破できなかった。

ソ連軍はこのTurn、初めてSPを蓄積。それにより通常攻撃を仕掛けた。狙ったのは日本軍小林支隊の歩兵大隊。5-1の戦闘比で結果はDE。日本軍はステップロスを強いられたが、なおも現地点に踏みとどまる。

ターン終了時のモラル値、日本=19、ソ連=22

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5Turn

日本軍は最早限定的な攻勢によってソ連軍に出血を強いるぐらいしか作戦はない。一方ソ連軍は豊富な補給物資に物を言わせてハルハ川の両岸で猛烈な攻勢を仕掛けてきた。日本軍は時には土地を犠牲し、時には死守命令によって、ソ連軍の猛攻を凌いでいたが、そろそろ破断界に達しようとしていた。それは次のモラル値を見ればよくわかるだろう。

ターン終了時のモラル値、日本=15、ソ連=21

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6Turn

日本軍にとって待望の増援部隊が登場した。第23師団の主力である。彼らはハルハ川東岸に展開し、安岡支隊を援護する形で布陣した。それを見たハルハ川東岸のソ連軍は、攻勢態勢を解いて防御の布陣を敷く。今やソ連軍は勝っているので、無理をする必要は全くないからだ。

一方ハルハ川西岸ではソ連軍の猛攻が続いている。低比率のオーバーラン攻撃が悉く成功して戦線に穴が空き(日本軍に最早「死守」を命じるだけのモラル値に余裕はない)、そこを突いたソ連軍が突出してくる。敵中に孤立した日本軍歩兵スタックがソ連軍の包囲攻撃を受けて後退路を断たれて壊滅。このTurnだけで日本軍の歩兵、自動車化歩兵、合わせて3個大隊が昇天した。

ターン終了時のモラル値、日本=3、ソ連=22

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7Turn

日本軍に最早勝ち目がない。最後の活路を見出したい日本軍は、増援部隊を得たハルハ川東岸でオーバーランによる包囲戦を仕掛けていく。しかし結果は無情にも2回連続の"AS"。モラルが崩壊している日本軍はいずれもモラルチェックに失敗。さらに最後の3-1攻撃でもソ連軍の「死守」によって結果は"EX"。この時点で日本軍のモラルはゼロになった。
最後はハルハ川西岸で小林支隊の2個自動車化歩兵大隊を包囲下に置いたソ連軍。小林支隊は事実上壊滅状態に。こうしてノモンハン事件は史実通り(あるいは史実以上の)ソ連軍の勝利となった。

ターン終了時のモラル値、日本=0、ソ連=20

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感想

ルールは比較的シンプルでクセのあるルールはない。日本軍が「移動・戦闘」の代わりに「戦闘・移動」の順番を選択できるというのが特徴的なルールだが、今回は使用する場面はなかった。
今回はかなり一方的な展開になったが、序盤の日本軍の戦闘ダイスが悪すぎた。序盤でハルハ川東岸でソ連軍に痛打を与えることができれば、ソ連軍も同方面の戦線保持に苦労するだろう。日本軍としてはせめてホルステン川付近までは進めておきたいところだ。
小林支隊は、川又まで進めるか否かが鍵となりそう。川又付近の橋梁を日本軍が押さえれば、ソ連軍はハルハ川の東岸と西岸で部隊を融通できなくなる。そういった意味でハルハ川西岸を攻めた関東軍の戦略は、(あくまでも純軍事的な観点では)正解だったと言えよう。

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プレイする際の注意点として、オーバーランが有効だということ。特に低比率による敵のオーバーランには要注意だ。オーバーラン失敗のリスクが事実上モラルチェックだけで、逆にオーバーランに成功すると敵の戦線に大穴を空ける可能性がある。オーバーランの脅威に対抗するには「死守」命令が有効だが、「死守」命令を行うと自動的にモラルが1段階低下する。結局の所、オーバーランは「ローリスクハイリターン」なので「やりたい放題」である。それが悪いという訳ではなく、そういうゲームだと割り切ってプレイする必要がある。(小兵力ながらも夜襲切込みでソ連軍を悩ませる日本軍、という構図を表現したかったのかも・・・)。

ゲームとしてみた場合、シンプルなルールでマイナーな戦い(ノモンハン事件は名前こそ良く知られているが、戦いの実相はあまり知られていない)を上手くゲーム化したと感じる。最初のプレイでは少し戸惑うが、2~3回プレイすれば感覚をつかめる。一度ゲームの感覚を掴めると、あとはサクサクとプレイできる。プレイ時間は2~3時間ぐらいだろうか?。慣れれば2時間を割るかもしれない。

余談だが、本作をプレイしていると、似たようなシステムで日露戦争の奉天会戦がゲーム化できるのではないかと思えてきた。誰か作ってくれないかな。奉天会戦はまだ決定版がないことだし・・・。

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コロナの影響で暇な時間が増えたこともありますが、以前からやりたいと思っていたWW2海戦ミニチュアルール「Command at Sea」の和訳作業に着手しました。これは有名なHarpoonと同等のシステムを持つ海戦ゲームルール集で、WW2海戦における「ありとあらゆることがルール化されている」という触れ込みです。当然ルール量も多く、英文140ページ以上という膨大さ。1日1ページのペースで訳しても4ヶ月以上かかりますが、まあ、気長に翻訳しましょう。

本日は、そのCommand at Sea関係で新たに購入したサプリメント集を紹介します。これはいずれもWargame Vaultというサイトから購入したもので、電子媒体です。おかげで安価で大量のデータを入手できるのは有難いことですが、「衝動買い」で思わず沢山買ってしまうのは致し方ないかな・・・。

The Rising Sun

太平洋戦争初期の海戦を扱ったシナリオ集です。「真珠湾からセイロンへ、ミッドウェーからソロモンへ」ということで。真珠湾攻撃から北部ソロモン戦(1943年11月)までの期間を扱ったシナリオが用意されています。
シナリオをいくつか紹介しましょう。
まず冒頭に出てくるのは"Air Raid Pearl Harbor. This is No Drill"。タイトル通り真珠湾攻撃を扱ったシナリオです。日本軍の兵力は攻撃本隊とそれを運んできた空母部隊、さらに真珠湾を取り囲む先遣部隊の潜水艦と甲標的を搭載した特殊攻撃任務の潜水艦5隻が登場します。とはいっても米軍の勝利条件は日本機の撃墜であって空母攻撃に非ず(やっても良いのかな?)。航空機も地上に置かれたままなので、日本機の的になって炎上するだけ、という展開なのかな?。
他にも多数のシナリオが収録されています。その多くは「珊瑚海海戦における米機動部隊への攻撃」等といった大きな海戦の一場面を描いたもので、例外的に南太平洋海戦のような空母決戦を扱ったシナリオもありますが、まともにプレイすれば恐るべきマンアワーが必要なことは想像に難くありません。
一方で水上戦のシナリオはそこそこ充実していて第1次ソロモン海戦とかサボ島沖海戦、第3次ソロモン海戦、さらにはコロンバンガラ島沖海戦とか第1次ベララベラ沖海戦といった中小規模のシナリオも用意されています。
面白い所としては、ウェーク島攻略戦とか、甲標的によるシドニー港襲撃とか、トラック近海での米潜アルバコアによる空母瑞鶴襲撃とか、他のゲームではシナリオにすらならないシナリオが収録されています。

まあ現実的なアプローチとしては水上戦シナリオか航空攻撃シナリオをプレイしてみて(これらならマスターなしでもプレイできる)、ルールになれたらマスター入りの潜水艦戦とか、ちょっとした作戦シナリオ(例えば米空母によるラバウル攻撃等)を試してみたいですね。

写真01_TRS表紙

写真02_TRS_第2次ソロモン海戦


Rising Sun Form 10s

上記Rising Sunに登場する日米艦艇のShip Form集です。最初に購入した時、「しまった、間違えた」と思いましたが、よく見てみると結構有難い。艦艇のデータが1枚のシートにまとめられているので読みやすい。例えばこんな感じです。上の絵が従来のフォーム、下が新しいShip Formです。

写真03a_古いイメージ

写真03b_RSFサンプル


こういったフォームが日米合わせて300枚以上用意されているのだから、見ているだけでも楽しい。これで16ドルなら、十分「買い」でしょう。

写真03c_RSF表紙


Supermarina I/II

地中海における海空戦を描いたシナリオ集です。IとIIに分かれており、Iは開戦から1941年5月までの時期を扱っています。Iの期間では、カラブリア沖海戦とかマタパン岬沖海戦とかいった大規模シナリオや、タラント空襲だとかJu-87による英空母イラストリアス攻撃といった航空攻撃シナリオ、輸送船団を巡る戦い、さらにはクレタ島を巡る一連の戦い等が収録されています。中でもイタリアMAS戦隊による英巡洋艦部隊への襲撃等は、このシリーズでなければシナリオ化されなかったでしょう。

写真04a_Superma1

写真04b_Superma1_イラストリアス攻撃


IIは後半戦で、扱っている時期は1941年7月~42年8月で、マルタ島を巡る輸送船がメインテーマとなります。有名なForce Kの活躍を扱ったシナリオや英空母アークロイヤル撃沈に関するシナリオ、アレキサンドリア港襲撃戦シナリオ(こんなのシナリオにして面白いのかな?)、そしてハープーン作戦やペデスタル作戦に絡めたキャンペーンシナリオ等が含まれています。また巻末にはイタリア海軍の砲術技量について興味深い見解が披露されており、一読の価値があります。

写真05a_Superma2
写真05b_Superma2_第1次シルテ湾海戦



Home Fleet

英国海空軍のデータ集です。英国海軍の艦艇は、コルベット艦やMGB/MTBと呼ばれる高速艇、LST等の揚陸艦を含めてデータ化されています。また航空機は米国製の援英機も含めてデータ化されています。英軍が出てくるシナリオでは必需品ですね。またデータ集としてみた場合にも一見の価値があります。

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「The Datk Sands」(以下、本作)は、2018年に米GMT社から出版されたシミュレーションゲームである 。テーマは北アフリカ戦役で、1940年から42年までの北アフリカ戦を再現する。デザインはTed S.Raicer。WW1を扱った傑作「Paths of Glory」や、WW2東部戦線を扱った「The Dark Valley」のデザイナーとしても知られている。
本作のシステムは、デザイナー氏の前作である「The Dark Valley」のものを踏襲している。移動、攻撃、増援、補給等のチットをカップに入れて、そこから1枚をランダムに引いて、決められた行動を行うというシステムを採用している。このシステムのおかげでゲームの流れが流動的になり、それが流動的な砂漠戦を再現するのに適している。なお、一方のチットが連続して出続けることの弊害を避けるため、原則としていずれか一方のチットが2回連続して出た場合、次は相手のチットになる。

ゲームスケールは1Turn=1~2ヶ月、1Hex=4.5又は9マイルである。Hexスケールに幅があるのは、主戦場であるトブルク周辺を含む中央マップは1Hex=4.5マイル、それ以外のマップは1Hex=9マイルと差をつけているためである(当然移動コストも異なる)。1ユニットは大隊~師団を表す。

シナリオは4本で、それぞれ2~3Turnの長さである。他に1940年から42年12月までの北アフリカ戦全般を描いたキャンペーンシナリオがある。プレイ時間は不明だが、シナリオの場合は2~6時間、キャンペーンなら20~40時間ぐらいかかるのではないだろうか。

今回、一番簡単そう(と思われる)シナリオ1「コンパス」をVASSALでプレイしてみた。これは、1940年12月に開始された英軍によるリビア進攻戦を再現するシナリオである。史実は英軍が圧倒的な勝利を収めたことになっているが、果たしてどうなることやら。

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1Turn(1940年12月)

AC_Auk序盤、主導権を持つ英軍をどう動かそうかと迷う。PlayBookに記載されているプレイの例では、「オーコナー」チットを使用する、となっているが、これは少し勿体ない。というのも、「オーコナー」チットは「優先アクション・チット」と呼ばれる特殊なチットである。これは好きなタイミングで使えるチットなので手元に持っておきたい。とはいっても例えば「激マン」システムのように「引いたチットを見てから割り込める」タイプではなく、「引く前に割り込みを宣言する」タイプなので、「激マン」ほどは便利ではない。

悩んだ末、英軍が選んだのは「移動1/2」である。可能な限りイタリア軍戦線に浸透し、次の移動に備える。
次に英軍は「優先アクション」で「オーコナー」チットを選択した。英軍部隊はエジプト領内に展開するイタリア軍の背後に回り込み、イタリア軍の連絡線を遮断する。2ヵ所でイタリア軍を撃破した英軍は、リビアに向けて進撃路を開いた

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CW_338_Selbyと、ここまでは英軍の予定通りだが、ここからが正念場である。次に引いたのが「枢軸軍増援」である。第1Turnの増援であるイタリア軍3ユニットをベンガジ(Banghazi 2904)に配置する。
次に引いたのは「枢軸軍戦闘」。1ヵ所攻撃できる場所がある。英軍Selby自動車化歩兵連隊(3-3-8)に隣接している場所だ。2-1で攻撃する。結果はDR。Selbyは荒地を抜けて後退していく。
その後、枢軸軍のチットが2回続いたが、ルール18.7.2の制約(同一陣営は連続2回までしかアクションを実施できない)に引っかかって無効になる。その後に「補給」を引いた。エジプト領内のイタリア軍は一挙に補給切れとなる。
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AC_CWMove1_2次に「英軍1/2移動・戦闘-1」を引いた。英軍は「1/2移動」を選択。英軍は包囲を輪を絞りつつ、戦車部隊を西に向かわせる。
次が「枢軸軍1/2移動・戦闘-1」。枢軸軍は「移動1/2」を選択する。
次に「英軍移動・戦闘」を引いたが、既に英軍は移動を2枚使った後だったので「戦闘」しかない。「戦闘」を選択したものの攻撃は実施せず。
次に「枢軸移動」。リビア国境から後退してトブルク前面に2線からなる防御ライン構築する。
その後のチット引きは省略するが、Turn終了時、英軍の最前線はソルーム(Sollum 2141)まで到達。リビア国境を望む地点である。

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2Turn(1941年1-2月)

英軍は主導権チットとして「英軍移動」を選択した。エジプト国境に守備兵を残しつつ、英軍主力はリビア領内に侵攻する。
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CW_658_4_7次に引いたのは「クーム部隊」。英第7機甲師団の1個旅団(6-5-8)が左翼に展開。イタリア軍を攻撃してこれを撃破。突破口を穿った。
英軍は「優先アクション」で「オーコナー」チットを選択した。イタリア軍戦線に向けて前進する英軍。戦車部隊を含むイタリア軍3ユニットを包囲した英軍は、これを包囲殲滅した。イタリア軍の戦線に大穴が開く。

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次に「枢軸軍移動1/2・戦闘-1」を引いた。枢軸軍は「移動1/2」を選択して部隊を後退させる。しかし完全な戦線を引くのは難しい。トブルクへ向けて突破のチャンスが広がる英軍なのであった。

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IT_454_Pavia次に引いたのは「英軍増援」。増援部隊を配置する。
その次に「補給」を2枚連続で引いた。影響なしだ。
次に「枢軸軍移動1/2・戦闘-1」を引いた。枢軸軍にとっては僥倖である。トブルクを守る防衛ラインを構築する。

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次に引いたのが「英軍1/2移動・戦闘-1」。一歩遅かったか。英軍はトブルクまであと2ヘクスに迫ったが、そこで力尽きた。第2Turn終了時の状況が以下の通りである。
トブルクを取れなかったので「イギリス軍の限定的勝利」となった。多分英軍指揮官たる私は、英本土に戻り、デスクワークで軍職を終えることになりそうだ。

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感想

ルール量的には中級ゲームだが、ゲームの流れはシンプルである。チットの動きに支配されるので、運に左右される部分が大きい。ルール18.7.2項によって完全な「運のし」ゲームではなく、制約条件を見越した動きが必要になる。ただし、このシナリオで英軍が「史実通りの勝利」を収めるのは、かなり難しいのではないかと思っている。

次には他のシナリオにもチャレンジしてみたい。
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以前にNightFighter(GMT)のシナリオプレイをいくつか紹介しましたが、その時にも触れたとおり、NightFighterには他にも興味深いシナリオが沢山掲載されています。その全てを紹介することは冗長過ぎるので避けますが、いくつか興味深いシナリオだけでも紹介させて下さい。

シナリオ1A「London Blitz」

イメージ 1本作の中でルール的に一番簡単なのはシナリオ1なのですが、こちらはプレイの難易度が異常に高い。シナリオの紹介でもプレイヤーが勝利するのは「ほぼ不可能」とされています。それもそのはず。レーダー装備のない昼間戦闘機であるHurricane Mk.Iがパイロットの目だけを頼りに夜間迎撃戦を試みるわけですから。
そこでこのシナリオバリエーションは防御側にサーチライトを用意し、迎撃のチャンスを増やすことによりプレイヤー側の勝利のチャンスを増やしています。登場機は攻撃側がHe111Hx3、防御側がHurricane Mk.Ix1。基本ルール以外にいくつかのルールを事前に理解しておく必要がありますが、審判側が理解しておけば問題ないでしょう。

シナリオ2C「The Second Raid on Pearl Harbor」

イメージ 2K作戦として知られる日本軍による真珠湾第2次攻撃です。攻撃側は2機の二式大艇。プレイヤーが操る防御側はSCR-270レーダー(初期の早期警戒レーダ)に支援されたP-40B戦闘機1機(15FG所属)です。史実では「夜間迎撃に関する経験不足」のために迎撃に失敗した、とのことですが、それを反映してかP-40Bは視認ルールで特別な制約が課せられています。

シナリオ2D「Rabaul」

イメージ 31943年5月。ラバウル上空に飛来したB-17に対する夜間迎撃戦です。この戦いで日本軍は初めて斜銃を使用。B-17に対する初の夜間撃墜に成功します。日本軍は二式陸偵改造夜戦(J1N1-C改)1機が登場。攻撃側は3機のB-17Eです。ラバウルには初期型レーダーもありますので、ある程度の支援が可能です。

シナリオ3「The Kammhuber Line」

イメージ 5レーダーによる「暗い夜戦」とサーチライトによる「明るい夜戦」が軌道に乗りつつあった1941年春におけるドイツ本土防空戦を描きます。プレイヤーが操る防御側は、エキスパートパイロットが操るJu88C-2が1機。侵入側はWellington Mk.Icが3機です。Ju88C-2はかなり初期の夜戦なので機上レーダーなし、速度や火力も十分とは言えませんが、対するWellingtonも左程強力な機体ではない上、エキスパートパイロットの威力も相まって、勝利は左程困難ではないと思われます。

シナリオ4「Himmelbett」

イメージ 4独側の機上レーダーが期待使用され始めた1942年8月頃のシナリオです。このシナリオでは、ドイツ側の迎撃機として珍しいDo215B-2 "Kauz 3"が登場します。Ju88C-2に比べるとレーダー装備と火力面で優越していますが、それ以外に際立った特徴はなく、Ju88やMe110の後期型に比べると見劣りする点が多いです。

シナリオ4H「Guadalcanal」

イメージ 61943年4月19日、ガダルカナル上空におけるP-70Aと一式陸攻の夜間空中戦を描いたシナリオです。P-70Aとは、A-20軽爆撃機を改造した夜間戦闘機で、機上レーダーを装備し、火力も優れていますが、速度性能が低いため、高速の陸攻を捕捉するのは容易ではないでしょう。

シナリオ5「Wilde Sau」

イメージ 7ヴィルデ・ザウ戦法とは、レーダーに頼らず、サーチライトの光を頼りに敵爆撃機を襲う戦法のことで、英軍の電波妨害戦術によって捜索レーダーや機上レーダーが機能不全になったために産み出された苦肉の策と言って良い戦術です。主にMe109GやFw190Aといった単発戦闘機が採用しました。このシナリオでは45機のLancaster Mk.3からなるボマーストリームと、それを迎撃する3機の単発戦闘機(Me109G-6x2、Fs190A-5x1)が登場します。英軍の電波妨害を反映して機上レーダー/捜索レーダーは使えません。独夜戦隊はサーチライトの光と自らの目だけを頼りに爆撃機を追うことになります。勝利条件は爆撃機3機以上の撃墜ですが、これはかなり難しそうに思えるのですが、はてさて・・・。

シナリオ7「Serrate」

イメージ 8このシナリオはやや変則的な内容で、プレイヤーは英爆撃機を護衛するMosquito NF.2夜間戦闘機1機を指揮します。審判はHalifax Mk.3爆撃機28機と独Ju88C-6夜戦2機を指揮します。プレイヤーは爆撃機を襲う独夜戦を探し出し、背後から奇襲してこれを撃墜する任務を帯びています。敵味方識別が課題になりますが、英夜戦はSerrateと呼ばれる識別装置を装備しているので、機上レーダーを搭載している独夜戦を識別することが可能です。

シナリオ8G「Saipan」

イメージ 9サイパン島のB-29基地に対する日本軍の夜襲を描いたシナリオで、日本軍は一式陸攻5機が登場し、迎撃側はUSAAFのP-61A Black Widow 1機が登場します。新鋭夜戦と優秀な捜索レーダー(5つの目標を同時に追尾可能)の組み合わせははたして日本軍を阻止できるでしょうか。

シナリオ10B,C,D

イメージ 10これらは以前に紹介したシナリオ10のバリエーションです。シナリオ10B「Mosquito Hunter」ではHe219A-6 "Uhu"が、シナリオ10C「Moskito」ではTa-154A "Moskito"が、シナリオ10D「Me262」ではジェット夜戦Me262B-1aが登場します。これらドイツが誇る新鋭夜戦と英モスキートの対決は興味津々です。

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新作ゲーム紹介「Night Fighter(GMT)」

イメージ 2GMT社の新作ゲーム「Night Fighter」は、WW2期における夜間空中戦闘を戦術レベルで描いたシミュレーションゲームです。当初、個人的にはあまり注目していなかった本作ですが、こちらの記事を見て俄然興味が湧いて来たので購入しちゃいました。

F6Fの夜戦型とか、P-70夜間戦闘機とか、名前を聞いただけでワクワクです

イメージ 3コンポーネントを見ると、A2サイズとメインマップと、その半分の大きさであるA3サイズのサブマップが各1枚用意されています。サブマップは爆撃機側プレイヤーが自らの爆撃機移動を隠匿するためのマップのようです。ちなみに本作はシングルブラインドシステムで、爆撃機プレイヤーは戦闘機プレイヤーの動きを丸見えできますが、戦闘機プレイヤーは相手側の動きがわからないようになっています(ルールブックによれば、爆撃機側プレイヤーは「審判」(umpire)という位置づけになっています)。1ヘクスは1マイル。1Turnは実際の1分間に相当します。デザイナーはLee Brimmicombe-Wood氏で、GMT社の「Down Town」等のデザイナーです。

イメージ 6ルールは英文(当然)です。ルールブックのページ数は26ページ(シナリオ含まず)で、ボリューム的にはかなり多いのですが、プログラム学習方式なのでステップバイステップでルールを理解できると思われます。基本的な手順は移動、索敵、戦闘の繰り返し。これだけならば単純なのですが、夜間戦闘なので目視索敵、探照灯、レーダー、電子戦に関するルール等が登場します。航空機のデータを見てみると、移動力、火力、レーダー、損害、装備等がレーティングされています。その一方で旋回性能や上昇性能といったドッグファイトゲームにありがちなデータは皆無でした。移動ルールをざっと読んでみたのですが、驚くほど簡単で、移動力分まで移動可能、旋回は1ヘクスに60度まで、最低移動力は2、そんなもんでした。

イメージ 4シナリオは独軍による英本土爆撃、英軍によるドイツ本土爆撃といったオーソドックスなものから、二式大艇による真珠湾第二次攻撃、日本軍によるガダルカナル爆撃、B-29による日本本土空襲、そしてマリアナ近海における米機動部隊に対する夜間空襲等が含まれています。

イメージ 5余談ですが、我が1式陸攻「Betty」は、ドイツのHe111Hよりも高速、高火力で耐久力は同等、Ju88Aとは速度は同等ながら火力は凌駕しています。案外高評価なのですね。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/c/0/c0b93cc4.jpg

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