もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:ゲーム > Next War シリーズ

写真99

Next War Poland(GMT)は、GMT社から発売されているNext Warシリーズの第4作である。Next Warシリーズは、近未来に予想される正規軍同士の戦いを1Hex=12km、1Turn=0.5週間のスケールで描く作品群だ。Next War Polandは、ロシア軍によるポーランド及びバルト三国への侵攻と、それに対抗するNATO軍の戦いを描いた作品である。

今回、Next War Polandの上級シナリオをソロプレイで試してみた。シナリオは"Tactical Surprise"(戦術奇襲)。3段階の状況設定のうち、丁度中間の設定である。なお選択ルールは16.3避難民を採用する。また17.2.1「トランペット第5条のDRM」は固定値+1とした。季節は夏、第1Turnの天候は晴天とする。

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写真19

11Turn

写真47天候は曇り。米第1騎兵師団、第4歩兵師団、ドイツ第10装甲擲弾兵師団、さらにフランス軍、デンマーク軍、オランダ軍、ポーランド軍等がカリーニングラードとリトアニア南部に進攻する。空からは圧倒的なNATO航空部隊が爆弾の雨を降らせる。最前線でも戦線後方でもロシア軍部隊は空から叩かれ、地上からもNATO地上部隊の猛攻を受ける。Suduvaがまず解放された。続いてリトアニア東部のAukstaitijaにも米第1騎兵師団と第82空中機動師団等が進攻。同地を占領した。
ロシア領カリーニングラード方面では、米第101空中機動師団を主力とする部隊がNATO連合軍と共にロシア軍と激戦を交えたが、激戦の末これを撃退し、カリーニングラード一帯はNATO軍の占領する所となった。

Turn終了時におけるNATOのVPは288、ロシア軍のVPは154である。NATO軍のVPが初めてサドンデスラインを超えた。ダイス判定の結果、NATO軍の勝利にはならない。戦いはなおも続く。

写真20


12Turn

写真43最終Turnである。天候チェックで雨になった。この時点でゲームを続ける必要がないと判断し、ゲーム終了とした。
仮にこのTurnプレイしたとして、リトアニアを解放できるかどうかは微妙な所。その北にあるラトビア、エストニアまでNATOが奪回するのは、少なくともこのTurnだけなら難しいと思う。ただし無限にゲームを続けた場合、ロシア・ベラルーシ軍は完全に壊滅し、NATOの圧倒的な勝利で終わるだろう。既にVPでもNATOはロシア軍よりも100点以上リードしているのだから。

感想

写真48基本的には移動・戦闘を繰り返すタイプの陸戦ゲームである。メイアタック、戦闘比、ZOCあり。このあたりだけなら普通の陸戦ゲームと大差がないようにも思える。事実、上級ルールを入れない標準ゲームなら、普通の陸戦とそれほど変わらないプレイ感覚でプレイできるだろう。
本作を本作たらしめている最大の特徴は上級ルールにある。特に航空機の存在は本作の最大の特徴といえる。長距離ミサイル戦、中距離ミサイル戦、ドッグファイトに分かれて再現される空中戦ルール。早期警戒レーダーと長距離SAMをワイルドウィーゼル機で叩く。敵後方にはステルス爆撃機や巡航ミサイルで攻撃を仕掛ける。航空優勢を握った後は圧倒的な航空兵力で後方阻止任務た近接航空支援を行う。これら現在戦における航空機の重要性が「これでもか、これでもか」とばかりに表現されている。航空機ファンにとってはたまらない場面だが、その分ルールが多く、しかも手間がかかる。航空戦だけでも優に通常のゲーム1個分の重みはある。他にも特殊部隊、水両用戦、空中機動戦、空挺降下、都市制圧戦、NBC兵器等、現在戦を代表する様々な戦闘シーンがルール化されているので、現在戦ファンにとっては十分満足できる内容だと思う。

写真49シナリオのバランスは必ずしも一方的ではないと思う。ただ、これは問題と言って良いと思うが、NATOのトランペット第5条ルールの影響が大きい過ぎるのではないかと思う。NATOの全面介入が早ければ早いほどNATOは勝利に近づき、ロシア軍の勝利は困難になる。逆にNATO軍の全面介入が遅れれば、それだけロシア軍の勝利は容易になる。ヴィスラ川東部一帯のポーランド領全域をロシア軍が占領すれば、VPの関係上ロシア軍によるサドンデス勝利の可能性は高くなる。とはいえ弱体なポーランド軍だけでロシア・ベラルーシ連合軍を食い止めるのは困難だ。CRTが全般的に攻撃側有利なので、一度勢いのついた優勢軍の進撃を止めるのは困難だ。結局の所

「NATOがいつ登場するかで勝敗が決するゲーム」

といえるかもしれない。

写真50まあ細かいシナリオのバランスを云々しても仕方がないかもしれない。元々勝敗を争うタイプのゲームというよりは、その状況にハマって状況を楽しむスタイルのゲームなのだから。だから本作は所謂「競技派」のプレイヤーには不向きである。それよりも近未来における東ヨーロッパを舞台にした大規模正規戦について、まるで「SF小説を読むように」楽しむのが本作の正しいスタイルと思われる。そういう楽しみ方ができるプレイヤーにとっては、本作は無限の価値を持つだろう。

写真21






Next War Poland(GMT)は、GMT社から発売されているNext Warシリーズの第4作である。Next Warシリーズは、近未来に予想される正規軍同士の戦いを1Hex=12km、1Turn=0.5週間のスケールで描く作品群だ。Next War Polandは、ロシア軍によるポーランド及びバルト三国への侵攻と、それに対抗するNATO軍の戦いを描いた作品である。

今回、Next War Polandの上級シナリオをソロプレイで試してみた。シナリオは"Tactical Surprise"(戦術奇襲)。3段階の状況設定のうち、丁度中間の設定である。なお選択ルールは16.3避難民を採用する。また17.2.1「トランペット第5条のDRM」は固定値+1とした。季節は夏、第1Turnの天候は晴天とする。

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写真12

6Turn

写真41NATO軍が遂に主導権を握った。ロシア軍は航空戦力の消耗を避けるため、制空戦闘を行わなかった。NATOが一方的に制空権を確保する。
NATO軍は北ポーランド平原で無慈悲な反撃を実施した。バルチースクから進撃を開始する米海兵隊は、カリーニングラード(Kaliningrad 3101)南でロシア・カリーニングラード軍所属の自動車化旅団を攻撃する。またこれに呼応してオルシュティンを基点として進撃を開始した米第101空中機動師団も北上し、海兵隊と共同で攻撃を支援する。この攻撃でロシア軍2個旅団が壊滅し、北ポーランド平原に展開するロシア軍の後方を遮断した。

写真13
写真14


写真42西方からはヴィスラ川を渡河したNATO軍は、ロシア第41機械化師団、第106空挺師団等を攻撃する。米軍とポーランド軍を主力とし、ドイツ軍、オランダ軍、デンマーク軍、スペイン軍が参加する。地上兵力ではロシア軍がやや優越していたが、航空兵力の違いが圧倒的であった。NATO軍は各地で勝利を収めてロシア軍を撃破していく。
カリーニングラード方面から西に向かう米軍部隊とヴィスラ川から東へ向かうNATO軍がその間のロシア軍を挟み撃ちにする。逃げ場を失ったロシア軍は激しく抵抗し、東へ向けた突破口を開かんとする。ロシア軍決死の反撃によって米軍部隊にかなりの損害を与えた。一方包囲の輪の中に閉じ込められたロシア軍部隊に対しては、B-52、B-1等の重爆撃機が絨毯爆撃を浴びせかける。
生き残ったロシア軍は二分され、その一方はオストロダ(Ostroda 2710)付近にて包囲された。NATO軍の猛攻によりオストロダ付近のロシア軍は一掃され北部ポーランドの大半はNATO軍の支配下に戻った。もう一方はロシア軍第41機械化師団の生き残りが、バルト海に面したエルブロンク(Elblag 2406)で包囲されていた。

写真16


ロシア軍の増援部隊である第58機械化軍団と第4親衛戦車軍団がポーランドに到着した。

Turn終了時におけるNATOのVPは104、ロシア軍のVPは138である。かなり差は詰まってきた。しかもNATO軍の主導権は動いていない。

写真15


7Turn

写真43戦場に嵐が吹き荒れた。初めての悪天候である。航空攻撃力は半減し、攻撃ヘリコプターは支援任務を実施できない。空中兵力に頼るNATOにとっては厳しい状況である。悪天候を利用してNATOの特殊部隊が戦線後方に対する大規模な襲撃作戦を実施した。輸送補給部隊(MSU)と攻撃ヘリコプター各1ユニットが壊滅。攻撃ヘリコプター1ユニットが損傷を被った。NATOの特殊部隊は全て離脱に成功している。ロシア軍も生き残った特殊部隊全部をNATOの航空基地襲撃に投入した。航空基地1ヵ所に2打撃を与えたものの、投入された特殊部隊5ユニット中、3ユニットが遂に帰還しなかった。

制空戦闘。ロシア軍はなおも制空戦闘機を上げずに制空権はNATO側の手中のままだ。ただし悪天候のためNATO軍による航空攻撃は自ずからその効果は小さくなる。HQ 1個を吹き飛ばした。

天候が悪いのでNATO得意の航空攻撃が威力を発揮できない。そんな中、NATOの攻勢はポーランド北東部、オルシュティン北方地域に対して実施された。攻撃の主力は米第4歩兵師団所属の機甲旅団と米第101空中機動師団。それにポーランド軍やドイツ軍を加えた部隊である。ロシア軍第4親衛戦車軍団等の部隊を撃破したNATO軍は、戦線を直線化した。

写真17


Turn終了時におけるNATOのVPは121、ロシア軍のVPは147である。かなり差は詰まってきた。しかし、このTurn、NATO側の獲得VPが主導権値に届かず、次Turnは再び競合Turnとなった。

8Turn

またもや戦場に嵐が吹き荒れた。NATO軍は限定的攻撃を実施し、北部ポーランドで戦線を少しだけ前進させた。これで次TurnはNATOの主導権Turnとなる。

9Turn

写真44戦場は晴れ渡った。NATO軍は戦略的な勝利を獲得すべく、攻撃目標をロシア国内の核施設に向けた。まずは特殊部隊が進入してマーカー設置を行いつつ、コマンド襲撃を行う。さらに巡航ミサイルとB-2ステルス爆撃機がそれに続く。3つの核施設のうち1個が完全に破壊され、残り2つも重大な損害を被った。

写真45NATOの反撃はポーランド北東部、カリーニングラード州との国境地帯に向けられた。地上兵力でもロシア軍よりも優越しているNATO軍であったが、その優位を決定づけているのが圧倒的な航空兵力であった。ロシア軍の航空兵力は空中戦による損害を恐れて出撃してこない。NATOの対地攻撃機や地上支援機はポーランド上空を思うがままに飛び回った。最前線に姿を現した米第4師団の重装甲旅団をはじめ、米第101空中機動師団、ドイツ軍第10装甲擲弾兵師団、ポーランド軍などが前線を守るロシア軍に襲いかかる。強力なロシア軍機甲旅団が成す術もなく撃破されていく。軽く前線を突破したNATO軍は、後方のロシア軍司令部や砲兵部隊を襲う。これらの部隊を守る機動兵力を持たないロシア軍はNATO軍の蹂躙に成すがままであった。
ロシア軍はポーランドからの全面撤退を決意。NATOの追撃を阻止するため薄い戦線を引いた。しかしNATOはその戦線をも軽々と突破し、シニャルドビ湖付近でロシア軍戦車旅団2個を撃破。さらに2個旅団と司令部を包囲した。
ロシア軍は遂にポーランド保持を諦めて全面後退を決意。さらに本来はロシア領であるカリーニングラードの一部も放棄した。ロシア軍の主力はバルト三国に展開し、同方面を最終防衛ラインとした。

Turn終了時におけるNATOのVPは180、ロシア軍のVPは152である。NATO軍は遂に逆転に成功した。

写真18


10Turn

写真46晴天である。ポーランドからロシア軍は撤退したが、NATOにとっての戦いは終わらない。バルト三国が未だにロシアの支配下にある。それも奪回しなければならない。
NATOの特殊部隊がロシア国内の核施設を襲撃する。2ヵ所のうち1ヵ所を完全に破壊。もう1ヵ所にも打撃を与えた。損害はベルギー軍の特殊部隊1ユニットである。そして最後に残った核施設は、B-2ステルス爆撃機による攻撃によって壊滅した。
空中戦。ロシア軍は最後の期待を込めて生き残った全戦闘機を出撃させてきた。しかし2倍以上のNATO戦闘機による迎撃を受け、2ユニットを失い、5ユニットがステップロス。制空戦闘を生き延びて任務継続できたのは、僅かにMiG-29 1ユニットのみであった。NATOの損害は英空軍のタイフーン戦闘機1ユニットのみである。

NATO軍はカリーニングラードに侵攻し、さらにバルト三国最南端のリトアニアに侵攻する。Suduva地区に侵攻したNATO軍は、米第101空中機動師団と第82空挺師団を主力とする部隊である。航空機による支援を受けたNATO軍はSuduvaを守るロシア軍を追い詰めるが、これを殲滅するには至らなかった。

Turn終了時におけるNATOのVPは236、ロシア軍のVPは152である。

写真19

(つづく)

写真98


Next War Poland(GMT)は、GMT社から発売されているNext Warシリーズの第4作である。Next Warシリーズは、近未来に予想される正規軍同士の戦いを1Hex=12km、1Turn=0.5週間のスケールで描く作品群だ。Next War Polandは、ロシア軍によるポーランド及びバルト三国への侵攻と、それに対抗するNATO軍の戦いを描いた作品である。

今回、Next War Polandの上級シナリオをソロプレイで試してみた。シナリオは"Tactical Surprise"(戦術奇襲)。3段階の状況設定のうち、丁度中間の設定である。なお選択ルールは16.3避難民を採用する。また17.2.1「トランペット第5条のDRM」は固定値+1とした。季節は夏、第1Turnの天候は晴天とする。

セットアップ

写真31NATO側の状況はかなりランダム性がある。航空兵力はポーランド空軍の7ユニット以外にNATO諸国の10ユニット、米空母艦載機8ユニット、米空軍14ユニット(内6ユニットは無作為増援)が初期兵力として登場する。計39ユニットという兵力は、反NATO軍(ロシア+ベラルーシ)の34ユニットを上回る。この数値から見ると制空権はいずれ近いうちにNATO側が握ることになるだろう。

写真32地上兵力については、逆にNATO側にとってお寒い限りだ。ポーランド国内に展開するのは、ポーランド軍と米第82空中機動師団、米機甲旅団1個と攻撃ヘリコプター若干、米第173空挺旅団のみだ。ドイツ国内からポーランドに向かっている米第2機甲騎兵連隊がこれに加わる。それと北海にいる米海兵隊。

バルト三国にはそれぞれの諸国の固有部隊と、NATO軍が増援にかけつけた2個部隊のみ。兵力差は圧倒的ですらある。これでどうやってバルト三国とポーランドを守れというのか・・・。

ゲーム開始前に海上権支配を判定する。ダイスはNATO側有利な結果となり、NATO軍はバルト海北部まで支配下に置いた。

写真01


そしてゲーム開始前のミサイル攻撃。10火力の弾道ミサイルと10火力の巡航ミサイルがポーランド領内に撃ち込まれる。航空基地4ヵ所が破壊され、その他3ヵ所が損害を被った。

注意:Next War Polandのオリジナルの米軍増援表には重大な誤記がある。改定後の増援表は、以下のサイトからダウンロード可能である。
GMT Next War Poland

1Turn

写真33まず制空戦闘を行う。しかし先のミサイル攻撃で大損害を被ったNATO軍は迎撃を行わなかった。WP軍は労せずして制空権を確保した。
続いてロシア軍はバルト三国とポーランドに侵攻する。1939年の再現だ。バルト三国は早くもロシア軍によって国土の半分が支配されていたが、ポーランド領内では避難民に巻き込まれたロシア軍の前進ははかどらない。 NATOの反撃は米本土を発進する戦略爆撃機によって行われた。ステルス爆撃機B-2がロシア本土の防空網を掻い潜ってロシア各地の空軍基地を爆撃する。ステルス性能を持たないB-52とB-1Bは、防空圏の外側から巡航ミサイルを発射する。
Turn終了時までにバルト三国は凡そ1/3がロシア軍の支配下になり、ポーランド東部の大都市Bialystok(4514)はロシア軍の軍門に下った。

そしてこのTurn終了時、早くもNATOは「トランペット第5条」を適用し、ポーランド及びバルト3国を救うため兵力の派遣を決意した。

写真02


写真03


2Turn

写真34早くもロシア軍の進撃に陰りが見え始めた。最初にその犠牲になったのは特殊部隊である。計8個の特殊部隊が襲撃や目標標定のために出撃していったが、実にその半数が帰投しなかった。
続いて制空戦闘である。今回はNATOも全力で反撃し、NATOは制空権を奪い返した。ただし航空機の損失はNATOの方が甚大で、損失がNATO側4ユニットに対してロシア側が2ユニット、ステップロスはNATOが8ユニット、ロシア側が3ユニットである。

写真04


ロシア軍は海でも猛威を振るった。バルト海に進入したNATOの増援艦隊を巡航ミサイルが襲う。米軍のAMPHが巡航ミサイル攻撃を受けて沈没する。搭乗していた海兵隊も半数以上が海没した。

バルト三国の方もロシア軍は全領域のほぼ2/3を支配し、ポーランド国内でも東部の大都市3つがロシア軍の支配するところとなった。

写真05


3Turn

写真35このTurnから主導権判定が始まる。このTurnは前Turn同様ロシア軍が主導権を握った。ロシア軍は戦闘機兵力に大きな損害を被ったため、このTurnは制空戦闘機を上げなかった。その結果、NATOが自動的に制空権を握った。
両軍の激しいミサイル攻撃が飛び交う。NATOはベラルーシにある飛行場を2個所とロシア本土にある飛行場1個所を破壊。ロシア軍もドイツにあるNATO飛行場を1個所破壊した。またこのTurnからNATO軍によるロシア側防空制圧作戦も開始された。米空母からが発進したEA-18Gグローラーの編隊が対レーダーミサイルを叩き込む。ステルス爆撃機B-2Aが闇夜に紛れてSAMサイトを精密誘導兵器で爆撃する。米空軍のF-16CJに掩護されたB-52H重爆撃機も爆撃に参加する。一連の攻撃でSAMレベルは4段階低下したが、未だにロシア側防空網も脅威は侮れない。
写真06


地上ではロシア軍の進撃はなおも続いていたが、その進撃ペースに陰りが見えてきた。そしてこのTurn、遂にロシア軍は主導権を失った。次は競合Turnになる。
写真07


4Turn

写真36ロシア軍は再びNATOの制空権に挑戦した。しかしNATOの制空権はもはや盤石で、ロシア空軍は奮戦したものの、2ユニットを失って敗退した。NATO空軍はロシア側防空網に襲いかかる。数にものを言わせた総攻撃でSAMサイト軍は大打撃を被り、そのレベルは2まで低下した。しかしNATOはこの攻撃で大量の航空兵力を投入したため、ロシア空軍に反撃の余地を残すことにもなってしまう。
ロシア軍は徐々にポーランド領内で領域を拡張し、その結果、次Turnは再びロシア軍が主導権を握った。

写真08


5Turn

写真37ロシア軍は不利を承知で制空戦闘機を発進させた。NATOの空軍にフリーハンドを与えないためだ。Su-27、MiG-29等計8ユニット。それがロシア空軍にとって精一杯の戦力だった。それに対してNATOは3倍近い23ユニットもの戦闘機を発進させていく。主力はTyphoonだが、ステルス戦闘機F-35Aも少数ながら混じっていた。結局ロシア軍は制空戦闘によって1機残らず掃討されたため、NATO軍は続く打撃フェイズに敵機による迎撃を心配せずに攻撃を実施できることになった。
写真09


写真38特殊部隊によるロシア本土に対する襲撃が奏功し、ロシア本土の基地はまたもや巡航ミサイルの集中攻撃を浴びた。さらにB-2ステルス爆撃機もロシア本土のレーダー網を掻い潜って大重量誘導爆弾を投下する。NATOが圧倒的な制空権を握ったことで、これまで温存されていたB-52爆撃機も発進し、ポーランド領内を進むロシア軍に対して絨毯爆撃を浴びせかけた。F-15Eストライクイーグル、トーネード等はベラルーシ国内の航空基地を叩く。
写真39地上では、NATO軍が初めて反撃に転じた。ポーランド第16機甲師団を主力とし、米第2機甲騎兵連隊、米第4師団重機甲旅団等がヴィスラ川東岸のクフィジン(Kwidzyn 2210)を攻略中のロシア軍2個旅団を包囲攻撃した。圧倒的な航空支援を受けたNATO軍はロシア軍の抵抗をモノともせず、2個旅団を撃破してクフィジンを奪回した。これを契機としてポーランド北部におけるNATO軍による大反撃が始まる。

写真10


B-1BとB-52の大編隊が北部ポーランドの道路網に激しい爆撃を加えた。これはポーランド領内に侵入したロシア軍の補給線を遮断するための攻撃である。しかしこれらの攻撃でロシア軍の補給線を遮断するには至らなかった。

写真40ロシア軍は無秩序な急進撃にリスクを感じ始めた。各地で掃討戦を実施していた部隊は、急遽都市部を離れて戦線を敷く。

NATOは地上正面からの反撃に加えて海と空からも反撃を加える。まず地上正面からはクフィジンを奪回したNATO連合部隊がHawa(2511)に対して進撃を実施。例によって圧倒的な航空支援によって守備隊は文字通り粉砕された。
海からはバルト海を進攻してきた米海兵戦闘団がカリーニングラード(東プロイセン)の一角に上陸した。上陸した場所はバルチースク(Baltyisk 1522)。ロシア海軍バルト海艦隊の主要な艦隊基地である。海兵隊は直ちに周辺を制圧し、バルチースク港は海兵隊の補給源として機能を開始した。
さらに空からは米第101空中機動師団を主力とする部隊がロシア軍が一度占領済であるオルシュティン(Olsztyn 3109)を奪回し、ポーランド北西部に展開するロシア軍に楔を打ち込んだ。
写真11


このTurn終了時、NATOのVPは59、ロシア軍のVPは129である。まだ両者の差は大きいが、NATO側の危機は去り、その差は急速に縮まろうとしていた。

写真12


(つづく)




5

Next War Poland(以下、本作)はGMT社が2017年に発売したシミュレーションゲームである。同社が精力的に発売を続けているNext Warシリーズの第4弾で、共通のゲームシステムとゲーム毎の固有ルール群からなる。

今回、このNext War Polandを4人(各陣営2人ずつ)でプレイすることになった。下名はNATO軍を担当し、ポーランド本土の地上部隊を指揮する。

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写真1


6Turn

写真6天候チェック。このTurn、初めて天候が崩れて「嵐」となった。嵐のTurnは地形の移動コストが変化する他、航空機の能力値が半減し、対空射撃の効果が小さくなり、攻撃ヘリが飛行できなくなる。航空戦力の優位に依存するNATOとしては苦しい状態だ。ただし、もし「主導権Turn」に嵐が来たら、もっと目も当てられない所だったので、そういった意味からは正解だったかもしれない。
ともあれしばらく制空戦闘を控えていたロシア軍は、悪天候に期待して出撃。NATO軍に対して果敢な制空戦闘を仕掛けてきた。しかしやはり質量共に勝るNATO戦闘機隊の敵ではなく、数機を失って後退していった。

写真2


そして嵐の中、ロシア軍は再びワルシャワとTorunに向けて攻勢を仕掛けてきた。攻撃ヘリが飛べない苦しい状況であったが、NATO軍部隊は善戦してロシア軍を撃退。ロシア軍の前進を許さなかった。
この段階で時間切れでプレイ終了とした。

写真3


写真4


写真5


感想

プレイ時間は2日間で合計約16時間である(セットアップ含む)。プレイヤーは4名。VP的にはロシア軍が約160点、NATOが100点前後であった。VP的にはロシア軍有利であるが、NATOをサドンデス負けに追い込むには不足気味で、しかもこれからNATOによる反撃が始まる、という状況なので予断を許さない。

写真7今回4名でプレイしたが、最初に危惧したのは「4名でプレイできる規模があるのだろうか」ということであった。陸戦だけで見るとフルマップ1枚でしかもヘクス径は20mmクラスと大きめ。ユニット数も極端に多い訳ではない。コンポーネントからいえば「中型ゲーム」の範疇に入る。それで果たして4名を収容できるキャパがあるのか?。

写真8結果か言えば、この心配は完全な杞憂に終わった。海空戦(特に航空戦)の作業量が多いので、海空戦専属のプレイヤーをつけても全く退屈しない。むしろ海空戦プレイヤーの方が忙しいぐらいだ。しかも単純作業を繰り返すだけではない。空中戦、特殊部隊、巡航ミサイル攻撃、海上作戦、爆撃戦等、それぞれにメリハリがあって面白い。特に制空戦闘に関するルールは秀逸で、GDW社のThe 3rd World Warを上回るディテール、VG社のGulf Strikeを上回るプレイアビリティだ。特に前者の大雑把さ、後者の面倒臭さと理不尽さに不満を覚えたファンにとっても(筆者のことだ)、満足できるシステムに仕上がっている。

写真9もう1点不安だったのは「果たしてゲームとして面白いか」という点だ。実世界を扱ったシミュレーション・ウォーゲームがイーブンバランスである必要はないし、別に一方の陣営が「必勝」であっても一向に構わないと筆者は考えるが、それでも「ゲームとして面白くない」のは勘弁してほしい。そういった意味で本作に対する不安としては、「面倒なだけでゲームとしてつまらない」「ゲームバランスが破綻していてやりようがない」等があった・
「面倒云々」については既に説明済だが、少なくとも私にとってはそんなことはなかった。確かに作業量は多いが、面倒といった次元の話ではなく、面白いと感じる次元の話であった。また陸戦部分が比較的小規模であるため、陸戦解決がスピーディーであり、全体のスピードアップに一役買っている。この点、シリーズ第1作目のNext War Koreaが、2マップでユニット数が多く、やや「食傷気味」の感があったのに比べて、こちらの方が食後の爽快感がある。

写真10またバランス面では、NATO増援の判定ダイスに依存するきらいはあるが、一方にとって「やりようがない」という程ではないと思う。少なくともゲーム中盤までは両陣営共に十分に楽しめると思われ、かつ2日間例会等でも精々6Turnぐらいまでしか行かないと思われるので、プレイする価値は十分にある作品だ。

写真11Next Warシリーズ全般について言えば、野心的なシステムで現在戦を上手く再現した傑作と評価できる。確かに海空戦、特殊部隊、ミサイル攻撃等手順は多いが、それが見事に現在戦の姿を描いていることに感心を禁じ得ない。ロシア領内に忍び込む特殊部隊の存在は、最近放映された映画「ハンターキラー」の場面が思い出される。また護衛をつけずに単独で進入するB-2Aステルス爆撃機。ワイルドウィーゼルによる防空制圧と、それに続くNATO諸国非ステルス機による破壊的な対地攻撃。少数ながらも高い空戦性能でNATOに手痛い打撃を与えるSu-27フランカー等等。それぞれの戦闘場面が絵としてあるいは動画として再現され、それが納得感のある形で提供される。ウォーゲームの楽しさとは、こういった場面を他のプレイヤーと共に共有できることではないだろうか。
今、私はNext Warシリーズについて2つの野心がある。1つはスルーしてきた他の作品をゲットすること。特にNext War India-Pakistanについては、今まで全く関係ない世界の話だとスルーしてきたが、最近の状況を見て俄かにプレイ意欲が増してきた。機会を見つけて入手したい。

写真12もう1つはもっと壮大なプランだ。それは「Next War Hokkaido 1995」の自作である。テーマは1995年におけるソ連軍による北海道侵攻。言うまでもなく架空戦だ。過去の架空戦なのでNext Warというのは変だが・・・。システムはほぼそのまま流用できると思われるが、北海道全域を1マップに収めたいので、マップスケールについては変更となる可能性がある。リサーチが問題になるが、某SDFシリーズ等を参考にできそうだ(どこで入手するか、という問題はある)。このテーマ、日本では人気が高いが、海空戦はとにかく(7th Fleetは傑作である)、陸戦では決定版と呼べる作品がまだない。私の作るゲームが決定版になる可能性は低いが、それでも人気テーマに一石を投ずる作品としてみたいと思う。

私とNext Warシリーズとの戦いは始まったばかりだ。





Next War Poland(以下、本作)はGMT社が2017年に発売したシミュレーションゲームである。同社が精力的に発売を続けているNext Warシリーズの第4弾で、共通のゲームシステムとゲーム毎の固有ルール群からなる。

今回、このNext War Polandを4人(各陣営2人ずつ)でプレイすることになった。下名はNATO軍を担当し、ポーランド本土の地上部隊を指揮する。

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写真1

3Turn

写真11とにかくNATOが本格参戦するまでポーランド軍は時間稼ぎをするしかない。そこでNATOはロシア軍の進撃をストップさせるため、ロシア軍の補給路遮断を試みた。ポーランド人・リトアニア人からなる特殊部隊が敵最前線後方に進入し、ロシア軍車両を破壊する。その後方ではステルス爆撃機B-2Aがロシア軍の道路補給線に対する阻止攻撃を実施する。敵中への急進撃によって補給線を僅か2本の道路に依存していたロシア軍の補給線は脆弱であった。この攻撃によって前線のロシア軍は補給線を遮断され、その進撃がストップした。ロシア軍は補給線を回復するため、後方地帯に取り残してきた都市部の掃討戦を行うことになる。

写真4


写真12空ではいよいよNATOの航空優勢が明らかになってきた。このTurnもB-52H等から発射された巡航ミサイルがロシア本土に着弾し、ロシアの航空基地2個所が機能停止する。また米空母から発進したEA-18Gに加えて、米空軍のF-16CJ、B-1Bランサーも防空制圧任務に投入された。これらの攻撃でロシア側の防空網は大きな損害を被り、著しく機能が低下した。ロシア軍としては防空網の能力を回復させたい所だが、補給ポイントの残量が乏しいために十分な回復が行えないでいる。

写真2


写真13写真14海では、米艦隊に打撃を与えるべく、Tu-22Mバックファイアの編隊がバルト海に進入した米空母を襲う。しかしAWACSによって周辺空域に監視の目を光らせているNATO軍はロシア機の来襲を見逃さない。バックファイアの殆どは迎撃に上がってきた米戦闘機(F-15C、F-35Aの最強コンビ)によって撃墜され、発射された対艦ミサイルも艦隊を守るイージス駆逐艦のSM-2ミサイルによって悉く撃墜された。

写真3


このTurn、NATO軍による本格的軍事介入(トランペット第5条発動)を期待したが(確率50%)、NATO首脳は相変わらずの優柔不断で、今回もまた動かなかった。

4Turn

写真15制空権をほぼ掌握したNATO軍は、攻撃目標をロシア防空網及び地上部隊に向ける。地上では電波探知によって発見した敵司令部(「奴らは良い耳を持っている」)に対してNATOの対地攻撃機が攻撃を集中し、司令部2個を破壊した。しかしロシア軍も前Turnにおける掃討戦成功によって補給線を回復し、再び進撃を開始した。首都ワルシャワに迫るロシア軍は、ワルシャワ市街地ヴィスラ川東岸部(3422)に進入し、ここを占領していた。またロシア軍の一部はPlock(2619)にまで進出し、同地を占領していた。この動きに憂慮した米軍は、ワルシャワ方面を守る米第82空挺師団に加えて第101空中機動師団もワルシャワ方面に派遣し、主にワルシャワ西方、ヴィスラ川制南岸部の守備につかしめた。

写真5


写真6


写真16このTurn、遂にNATO軍は本格的な軍事介入を決定した(トランペットは鳴った)。ドイツ連邦軍第10山岳師団の一部が動員編成され、ポーランドヘ向けて出撃準備を整える。またスペイン、イタリア空軍の航空部隊も出撃準備に入った。

5Turn

写真18ヴィスラ川の東方地域をほぼ制圧したロシア軍は、いよいよワルシャワへの本格的な攻撃を開始した。ワルシャワ市街を二分する橋梁はNATO軍の手で悉く落とされていたが、ロシア軍は橋梁を強行修理し、そこを突破してワルシャワ市街西部になだれ込もうとした。それに対してポーランド軍及び米第82空挺師団の将兵は果敢な迎撃戦を展開。空からはNATO航空機による支援、さらにはAH-64アパッチ攻撃ヘリコプターによる援護もあった。ロシア軍も支援戦闘機を出撃させたが、制空権をNATOがほぼ完全に掌握している状態なので、目標接近前にAWACSによって捕捉され、NATO戦闘機(ラファール、タイフーン、F-16等)による迎撃を受ける。結局ロシア側支援機は目標上空に1機もたどり着けないまま、あたらNATO戦闘機の餌食となっていった。
ワルシャワ市街地を巡る攻防戦はNATO軍の勝利に終わり、ロシア軍は西ワルシャワ地区に全く突入できなかった。さらに大損害を被って後退していたロシア軍空中機動師団をNATO空軍が叩く。ステップロスしていた3個旅団がNATO空軍の攻撃を受けて悉く壊滅した。

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写真17ロシア軍の一部はさらに西方へと進み、Torun(2016)にまで到達。同地を守備する米第101空挺師団とポーランド軍との混成部隊を攻撃する。しかしここでの戦いもワルシャワの戦いと同様の結果を辿った。航空機と攻撃ヘリによる支援を受けたNATO軍がロシア軍の攻撃を撃退し、ロシア軍は大きな損害を被って後退を余儀なくされていた。

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写真19ロシア軍が勝ちを収めた戦場もあった。Wtoctawek(2318)を巡る渡河戦闘。橋梁を修理して強行渡河を図るロシア軍自動車化2個旅団に対し、対岸を守るNATO軍はフランス軍の空挺大隊のみ。フランス人たちは果敢な抵抗を行ったが、衆寡敵せず、ついに壊滅。Wroctawekの渡河点はロシア軍が占領した。しかしロシア軍もフランス空挺大隊との戦いで大損害を被っていたため、その兵力は乏しかった。周囲から集まってきたポーランド軍部隊、米第101空中機動師団の部隊がWtoctawekに対してすかさず反撃を実施。ロシア軍を撃破して同地を奪回した。

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写真20ワルシャワ方面におけるロシア軍の圧力を危惧したNATO軍は、北部戦線を守る部隊からポーランド軍2個師団(第12機械化師団、第16機械化師団)を引き抜いてワルシャワ方面に向かわせる。北部戦線の守りは、先発隊としてポーランドに来ていた米第1騎兵師団の機甲旅団、米第2機甲騎兵旅団、バルト海を東進してきた米海兵遠征軍、そして新たに増援に現れたドイツ第10山岳師団、米第4歩兵師団の先鋒部隊に託されることとなった。
遂にロシア軍の快進撃に陰りが見えてきた。このTurnに獲得したVPが主導権VP値である28VPに届かなかったのだ。主導権Turnは終焉し、次Turnは競合Turnとなる。

ここでNext Warシリーズの基本システムについて説明しよう。Next Warシリーズの陸戦システムは、通常の移動・戦闘を繰り返すタイプだが、特徴的なのが「主導権Turn」と呼ばれる概念である。Turnは「主導権Turn」と「競合Turn」の2種類があり、その中で「主導権Turn」はどちらかの陣営(主導権プレイヤー)が積極的な攻勢作戦を展開している状況を表している。主導権Turnでは、主導権プレイヤーは1Turnに3回の移動・戦闘が認められ、、非主導権プレイヤーはそれが1Turn2回となる(加えてエリート反応移動が認められる)。逆に「競合Turn」には両陣営とも移動・戦闘が1回ずつだ。従って「主導権Turn」の方がダイナミックな動きを見せることが理解できよう。次のTurnが「主導権Turn」になるか「競合Turn」になるかは、当該Turnに両陣営が獲得したVPによって決まる。「主導権Turn」において、いずれか一方の陣営のみが主導権VP(この数値はシナリオによって決められている)以上のVPを獲得した場合に当該陣営が次Turnにおける主導権プレイヤーとなる。それ以外の場合(両陣営が主導権VPを獲得した又は両陣営共主導権VPを獲得できなかった)、次が「競合Turn」となる。
一方で「競合ターン」の場合はより多くのVPを獲得した陣営が次Turnにおける主導権を獲得する(同点の場合は競合Turnが続く)。
このシステムよってゲームの流れは現実に即したダイナミックなものになる。ゲーム序盤、攻撃側(多くの場合は非NATO陣営)は主導権を獲得してゲームを開始する。序盤は敵の撃破や都市・重要施設などの占領によって大量のVPが手に入るため、主導権は動かない。しかし非主導権側が立ち直り、主導権側の進撃が止まると、獲得VPが主導権値に達しなくなる。ここでゲームは競合Turnに移行し、一旦ゲームのモーメンタムが止まる。
競合Turn、非主導権側が航空攻撃等でVPを稼ぎVP上で優位に立つと、今度は攻守逆転が生じて主導権プレイヤーが逆転する。後はモーメンタムの動きで主導権が入れ替わる、とこんな感じだ。
今回のプレイの場合、シナリオルールによって第1,2Turnはロシア側が主導権プレイヤーだと決まっている。NATOは第3Turnから主導権逆転のチャンスが生じるが、ロシア軍が第4Turnまで順当にVPを獲得し続けたため、主導権の逆転は生じなかった。第5Turnにロシア軍の進撃がストップし、獲得VPが主導権値を下回ったため、第6Turnには競合Turnとなった。





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