もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

カテゴリ:読書 > ミリタリー

230501_JWing

J-Wings 2023年6月

イカロス出版

少し軽めの航空雑誌J-Wings。今回の特集は、航空祭。コロナ禍が続いていて航空祭の開催も自粛される傾向があったが、今年は各地で航空祭が開催されるようだ。本書では全国各地で開催される航空祭について、注目の開催地とその内容、そして航空祭の開催一欄が掲載されている。首都圏から近い場所では、横田基地や厚木基地の航空祭もあるので、機会を見つけて行ってみたい。
他には世界の軍用機メーカーの現状について解説記事があり、ロッキード・マーティン、ボーイング、BAEシステムズなどの企業について紹介されていた。そういえば、かつて一世を風靡したマグダネル・ダグラスやジェネラル・ダイナミクスはどうなってしまったんだろう?。
写真が多いが読む所もそれなりにあり、読み応えのある内容であった。

お奨め度★★★

J Wings (ジェイウイング) 2024年2月号[雑誌]-洋上戦力としての空母と艦載機
J Wings (ジェイウイング) 2024年1月号[雑誌]-F-16解体新書
Jウイング (ジェイウイング) 2023年6月号[雑誌]-待ってろ!航空祭
J Wings (ジェイウイング) 2023年3月号[雑誌]-戦闘機の世代図鑑

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230414_黒騎士外伝

黒騎士物語外伝

小林源文 ゴマブックス

戦争劇画作家として有名な小林源文氏。氏の作品群の中でも一二を争う人気作品が「黒騎士物語」だが、本書はその外伝である。元々の「黒騎士物語」が1980年代の作品で、外伝はその約10年後に発表されたものであるとのこと。本書は「黒騎士物語」の主人公であるエルンスト・フォン・バウアーの独ソ戦での活躍を描いた短編集である。舞台は1942年冬のスターリングラード戦から、1943年のウクライナ戦線、1944年のコルスン包囲戦等。キャラ的にも黒騎士中隊の面々以外に、敵ソ連軍の戦車兵、ドイツ軍の宣伝中隊など、多彩な面々が登場し、話に幅を持たせている。絵的にも無印「黒騎士」よりもこちらの外伝の方が遥かに「良い」という印象を持った。
極めつけは巻末の筆者あとがきで、「黒騎士物語」を書くことになったきっかけや当時小林氏がどのような仕事をしていたのか、あるいは仕事に対してどのような考えを持っていたのかを知ることができる。この「あとがき」だけでも定価分の価値がある、と書けば、さすがに言い過ぎか・・・。
「黒騎士物語」のファンなら楽しめること請け合いの作品である。


230408_イラン空軍

イラン空軍のF-14トムキャット飛行隊

トム・クーパー&フィルザード・ビショップ著 平田光夫訳 大日本絵画

イラン空軍のF-14Aトムキャットと言えば、従来は「交換部品が不足しているため殆ど戦力にはなっていない」とか「戦闘機としての運用ではなく簡易AWACS的な運用が主である」といったように、西側からの一方的な情報が長らく信じられていた。
本書は、筆者独自の取材に基づき、イラン空軍のF-14トムキャット飛行隊の活躍について調査した著作である。筆者は、イラン空軍のF-14トムキャットの正確な撃墜数は不明としながらも、相当数のイラク空軍機がイラン空軍F-14の餌食になったと分析している。しかもその数は少数ではなく、100機前後といった大きな数のイラク機がイラン空軍F-14トムキャットの犠牲になったと筆者はみている。
また本書の魅力は詳細な戦闘場面で、特にAWG-9火器管制レーダーとAIM-54フェニックスミサイルが実戦で有効だったのか否かについては、航空戦ファンなら見逃せない場面だろう。さらにF-14最大の特徴である6目標同時攻撃能力やAIM-54フェニックス6発同時発射などの実戦での評価も明らかになっている。
無論、秘密のベールに包まれたイラン空軍の調査であるから、本書の内容が今後の研究で覆る可能性も十分にある。そういった点も含めて現時点におけるイラン空軍F-14トムキャットに関する最新研究成果という見方もできる著作である。

お奨め度★★★★

Amazon.co.jp : イラン空軍のF-14トムキャット飛行隊


230408_世界の艦船

世界の艦船:傑作軍艦アーカイブ(13)-空母「蒼龍」「飛龍」「翔鶴」「瑞鶴」

海人社

例によって写真と本文記事による特定の軍艦を扱った書籍である。今回は太平洋戦争を戦った日本海軍を代表する高速空母4隻を扱っており、ある意味日本空母の「完成形」とも呼べる艦である。
写真の方は、既に1度発表されたものが多いが、「飛龍」や「翔鶴」の建造時の写真、「瑞鶴」のエンガノ岬沖での戦場写真等はあまり見慣れない写真も多く新鮮であった。
本文記事の方は、各艦の構造や武装、搭載機や戦歴等、過不足ない内容となっている。またライバルである米英空母との比較も適宜行われており、そういった点も興味深い。付け加えると、エンガノ岬沖海戦時に「瑞鶴」に装備されたとされる噴進砲に関する記事は、これまであまり解説されてこなかった火器についての記事で興味深かった。

お奨め度★★★

世界の艦船 増刊 第193集 傑作軍艦アーカイブ⑬空母「蒼龍」「飛龍」「翔鶴」「瑞鶴」 世界の艦船増刊


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230324_丸

丸2023年4月号

潮書房

特集は駆逐艦「雪風」。日本の艦隊型駆逐艦の中では開戦から終戦まで生き延びた数少ない1隻であり、幸運艦の代名詞ともなっている。今回は「雪風」の技術的特徴や戦歴、戦後の中華民国海軍での活躍といった記事の他、元「雪風」乗組員が語った「雪風」の戦い、外国における幸運駆逐艦のラインナップ記事等も掲載されている。
第2特集は「74式戦車」。冷戦時代後半で日本の防衛を担った傑作戦車のメカニズムと活躍等を記している。
他には中国第3の空母「福建」の実情、安保三文書の徹底分析、ウクライナ戦争の最新状況等盛りだくさん。今回も読む価値の高い1冊であった。

お奨め度★★★

月刊丸 2024年2月号 (2023-12-25) [雑誌] - 特集:紫電改
月刊丸 2023年7月号 (2023-05-25) [雑誌] - 特集:天山&流星
月刊丸 2023年4月号 (2023-02-28) [雑誌] - 雪風/74式戦車


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