もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

タグ:ウォーゲーム

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「マッカーサーの帰還」(以下、本作)は、1994年に米国Avalanche Press社から発売されたシミュレーション・ウォーゲームだ。テーマは1944年秋~冬にかけて戦われたレイテ戦で、1Turn=2日、1Hex=約3kmで、1ユニットは中隊~大隊規模で再現する。
本作の基本システムは「チットプル」で、天候によって決められた枚数のチットをカップに入れて、カップから引いたチットで示された陣営が移動、戦闘を行う。一般的なチットプルシステムでは、特定の司令部等が活性化して、その指揮下にあるユニットが行動するというものだが、本作は違う。チットの種類は「Full」「Half」「Choice」「Move」「Attack」等に分かれている。一番強力なチットは「Full」で、麾下の全ユニットが移動、戦闘ができる。また「Move」「Attack」はそれぞれ移動、攻撃が実施可能。「Choice」は移動か戦闘のどちらかを選択して実行可能。「Half」は移動力半分で移動できる、というもの。だからチットの引きによっては1つのユニットが1Turnに2~3回(又はそれ以上の回数)移動、戦闘できる。
その他、艦砲射撃、航空攻撃(日本機による航空攻撃アリ)、上陸作戦、空挺作戦等のルールもあり、オルモック湾に到着する日本船団とそれに対する米軍の航空攻撃もルールに含まれる。

今回、本作をプレイしてみた。選択したシナリオは一番大きなシナリオ5「レイテ・キャンペーン」。私は日本軍を担当した。

1Turn(10/20-21)

レイテ島東岸に米軍4個師団が上陸を敢行してきた。
北部タクロバン地区には、米第1騎兵師団、第24歩兵師団の2個師団。南部ダラグ地区には第96歩兵師団、第7歩兵師団がそれぞれ戦車、水陸両用戦車や砲兵部隊などを伴って海岸堡を確保したのである。

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不意を突かれた日本軍は海岸で包囲殲滅されそうになったが、辛くも包囲網を脱出し、戦線後方で後退していった。

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2Turn(10/22-23)

天候は3。3アクションである。チットは米軍Full、米軍Full、日本軍Full。つまり米軍が2回動いた後、日本軍が1回動くというパターンだ。米軍は主にレイテ平野の平坦地を内陸部に進んでいき、日本軍を南北に分断していく。日本軍は何とかジャングル地帯まで後退し、防衛ラインを構築する。

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3Turn(10/24-25)

天候3。3アクションだ。チットは米軍Full、米軍Full、米軍Half。つまり米軍が3回連続で移動してきた。米軍はタクロバン~カリガラ街道に進出し、レイテ中央部の山岳地帯と北岸のカリガラ平野の日本軍は分断の危機に陥る。

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海では日本の特攻機が初めて海上の米艦艇を攻撃した。米駆逐艦「ベンソン」が特攻機の命中により沈没。初めて特攻攻撃で撃沈された米艦艇となった。

4Turn(10/26-27)

実はこの時点でルール適用の勘違いがあった。1つは戦闘前退却ルール。ジャングル戦能力を有するユニットは、戦闘前に戦闘前退却を宣言して戦闘回避の可能性があるという。このルールを適用していれば、日本軍の一部は米軍の攻撃の前に撤退できていたかもしれない。
もう1つはチットの運用。日本軍は最低でも2枚のチットをカップに入れることができるのだが、そのルールを忘れていて1枚のチットしか入れなかった。おかげで米軍の一方的な行動をにつながってしまい、日本軍の不利を助長してしまった。そのためこのTurnより日本軍もチットを2枚入れていく。

天候3。3アクションだ。チットは、米軍Full、日本軍Full、日本軍choice。つまり米軍が1回動いた後、日本軍が2回動いたことになる。日本軍チットを2枚入れた効果が早くも表れた感じだ。日本軍は主力部隊を山岳地帯に後退させつつ、最前線に取り残された部隊でレイテ~カリガラへの補給ラインを遮断する。

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海上では重巡「ミネアポリス」と駆逐艦「クラックストン」がそれぞれ特攻機の命中を受けて大破。戦線後方に離脱していく。

5Turn(10/28-29)

天候は5アクション。初めてレイテの空は晴れ上がった。チットは、日本軍choice、米軍full、日本軍full、日本軍move、米軍fullである。日本軍が2Turn連続で米軍を上回ることとなる。日本軍は山岳地帯に後退していったので米軍の有力な機甲戦力が威力を発揮できなくなってきた。そのため個々の戦闘では日本軍が米軍に痛打を与える場面が増えてきた。しかしレイテ北部のカリガラ地区では、米軍部隊がカリガラ平野に迫ってきた。

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その頃、日本軍の増援部隊がオルモックを目指して進んでいたが、オルモック湾に入る手前で米軍機の攻撃を受けた。船団は散開して攻撃を回避。オルモックには向かわずに近くの港湾であるパロンポン(Palompom 2733)に入港した。第30師団、第102師団から選抜された部隊がパロンポンの地を踏んだ後、直ちにカリガラ平野へ向かった。

6Turn(10/30-31)

このTurn、序盤に米軍が2回連続でチットを引いたのでカリガラを占領した。パロンポンから前進してきた日本軍増援部隊は、その先鋒がようやくリモン峠に到達。防衛ラインを敷く。

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この時点で時間切れでゲーム終了。所要時間はセットアップを含めて約8時間であった。

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感想

第6Turnはショートシナリオの終了時点となる。この時点で米軍はカリガラを占領しており、北部地区を扱ったショートシナリオであるシナリオ2「第10軍団の上陸」では米軍の勝利となる。
一方、南部地区を扱ったシナリオ3「第24軍団の上陸」では、勝利条件はレイテ島西岸のバイバイ(Baybay 5120)又はレイテ山中のヘクス3718を米軍が占領していれば米軍の勝利となるが、今回は両地とも日本軍が掌握していたので、日本軍の勝利となる。トータルして考えれば今回は痛み分けといった所か・・・。まあ「戦闘前退却ルール」や「チットの枚数」を間違えていなければ、もう少しマシな戦いが出来たと思うので、個人的には上出来だと思っている。

ゲーム自体の感想だが、最初日本軍のステップロス処理が面倒に思えたのだが、プレイしてみるとそれほどでもなかった。また日本軍のダミールールについても、兵力に劣る日本軍にとっては有難いルールであり、ゲーム自体の緊張感も盛り上げる効果があったように思う。チットプルによるシステムは最初はやや面食らったが、実際にプレイしてみるとそれほど違和感はなかった。通常の「IGO-UGO」ルールにちょっと変化を加えたものという感じである。

ただし古いゲームなので、改善して欲しい点はいくつかある。一番改善して欲しいのはセットアップ情報。部隊名しか書いていないので該当するユニットを見つけるのが大変なこと。できれば最近流行りのセットアップシートが欲しい所。それが無理ならせめてユニットのステップ数を併記して欲しい。米軍はとにかく、ステップ毎に別ユニットが用意されている日本軍の場合、どのユニットが「デフォルト」なのか判断に迷う。まあユニット側に「デフィルト」ユニットと「交換用」ユニットを区別できるようなマーキングを入れてくれるというのもありだが・・・。いずれにしても現在の目から見れば、コンポーネントには改善の余地が大いにありそうだ。

まあ色々書いたが、レイテの陸戦を扱った作品自体が珍しいので、そういった意味で本作の意義は大きい。ゲームとしても決してつまらないものではなく、さらに十分にプレイ可能なレベルである。できれば今日のレベルにグレードアップしたコンポーネントで再販して欲しい作品である。

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OpD



オペレーション・ドーントレスは、1944年6月のノルマンディ上陸作戦に伴うカーン西方の戦いを戦術レベルで再現したシミュレーションゲームだ。1ユニット=小隊~中隊、1Hex=425ヤード、1Turn=90分(夜間は330分)というスケールから分かる通り、やや大きめの戦術級ゲーム(戦術作戦級)と言って良い。

今回、VASSALを使ったソロプレイで本作のキャンペーンシナリオに挑戦してみた。これまで何度か本作をプレイしたのだが、キャンペーンの結末を見る所までは行かなかった。そこで今回はキャンペーンの最終決着はどうなるのかを見てみたいと思う。

ちなみに選択ルールは、19.1「射撃統制」と19.7「イギリス軍の装弾筒弾」を採用した。

注:本作の解説動画を以下の通り作成したので、併せて見て頂きたい。



前回までの展開 --> こちら

1944年6月26日

1730

GE12SS_Pz5_4_Pz12英軍は戦列を整理し、次の総攻撃に備えて部隊を再配置する。後方に取り残されたドイツ軍拠点は掃討され、主力は泥をかき分けて前進する。ドイツ軍はパンター中隊がまたもや機動戦を展開。英軍突撃戦力の主力というべきチャーチルAVRE1個小隊をスクラップに変えた。

Turn23


1900

UK49D_CP_Lincこの時点で一旦VPを計算してみよう。英軍は敵の撃破で131VP、フォントネ村、テセルの森、ローレ村の支配で130VP、その他で2VPの計263VP。一方のドイツ軍は敵の撃破で107VP、その他で48VPで計155VP。差は108でVPラインは「ドイツ軍の辛勝」である。盤面では英軍が圧倒しているようにも見えるが、VP的にはまだまだ苦しい英軍であった。

ドイツ軍パンター中隊の跳梁に手を焼いた英軍は、一旦前線部隊を後退させ、対戦車砲や駆逐戦車、ファイアフライ戦車を前線に配置し、パンターの逆襲に備えた布陣を敷く。英軍の攻勢はボウデル川西岸地区の戦車教導師団戦区で実施。重要拠点である124高地に戦車部隊による突撃を繰り返す。ドイツ歩兵部隊の近接火器(パンツァーファウスト)によって戦車1個小隊がステップロスしたが、遂に124高地は英軍の手に落ちた。

ドイツ軍は部隊をさらに後退させ、半円周上の陣形で英軍の攻撃に備える。そして戦車教導師団最後の工兵中隊を登場させ、防御ラインの守りを固める。

Turn24


2030

GE12SS_Inf_4_Auf夕日が沈み、夜の帳が戦場を覆った。英軍は明らかに攻撃の軸をボウデル川西岸地区のドイツ戦車教導師団戦区に向けている。新たに歩兵1個大隊を投入し、ドイツ戦車教導師団戦区に投入する。戦車を主力とする機甲戦でドイツ軍歩兵を圧迫。遂にマップ南端の補給源に隣接する所まで進出してきた。
ドイツ軍は歩兵部隊を中心とした反撃を実施。強力な88mm砲による援護射撃に加え、温存していた虎の子ロケット砲ネーベルヴェルファーも投入した。戦車と対戦車砲中心の編成であった英軍は不意を突かれた。アキリーズ駆逐戦車1ステップ、水陸両用戦車1ステップが近接戦闘により撃破され、6ポンド対戦車砲も1小隊が撃破された。しかしドイツ軍が最も重視したマップ南端付近のボウデル渡河点では、英軍側は大損害を被ったものの、英軍がなおも支配下していた。

Turn25


夜間

UK49D_AC_Rec夜間Turnである。英軍は増援ポイントを利用して偵察部隊を投入。ドイツ戦車教導師団に止めを刺すべく戦場に投入した。夜間Turnは移動力が2倍になる。そのため英軍部隊は盤の南北を一気に横断し、ボウデル川西岸のドイツ戦車教導師団との最前線に進出した。
戦車教導師団は今や全ての戦車、駆逐戦車、対戦車砲を失い、残るは中口径対戦車砲を搭載した装甲車が数両と、あとは歩兵が装備する近接用対戦車火器しかない。そのような火力でシャーマン戦車に対抗できるはずもなく、ドイツ装甲車や自走砲はシャーマン戦車の砲火によって撃破され、残った歩兵部隊は歩戦連合で攻撃してくる英軍部隊によって撃破されていく。既に後背地がなくなったドイツ歩兵は、後退することもできずに壊滅するしかなかった。

英軍Turn終了時点で英軍はマップ南端の戦車教導師団補給源1ヶ所を占領。残り1ヶ所も最早風前の灯である。戦車教導師団の補給源が全て英軍によって支配された時点で英軍のサドンデス勝利となる。この時点でドイツ側の勝利はないと判断し、残り1日という状況だったがゲーム終了とした。

ちなみにこの時点で一応VPを計算してみた。
まず英軍。敵の撃破で146VP、フォントネ村、テセルの森、ローレ村、110高地、124高地のの支配で150VP、盤南端の補給源を1ヘクス占領で10VP、その他で2VPの計308VPである。一方のドイツ軍は、敵の撃破で103VP、その他で48VPで計151VP。差は159である。VPラインはギリギリ「引き分け」であった。ただ、この後さらに戦い続ければVP差はさらに広がる筈なので、英軍の勝利は動かないだろう。なお、ドイツ軍のVPが前回と比べて少し減少しているのは、夜間の補充ルールによって英軍部隊がいくつか回復したことの影響である。

Turn26
Turn26b

感想

UK79AD_Churchill_141RACこれまで本作のプレイ例は何度か紹介したが、殆どの場合、ドイツ軍の圧勝であった。これまでの展開では平地(このゲームでは「畑」と呼称している)から通常攻撃を仕掛けた英軍歩兵がドイツ軍の突撃破砕射撃をまともに受けて壊滅的な打撃を受けて攻撃力損失、という展開だった。そこで今回、英軍は、対歩兵戦闘で通常攻撃ではなく近接戦闘(移動中に行う戦闘)を多用。近接戦闘の場合、攻撃可能なのが1スタックのみになるという欠点があるが、突撃破砕射撃を受けないこと。さらに黄色の攻撃力が参加すると、1ユニット毎に1コラムシフトが得られるというメリットもある。後者については、英軍のチャーチルAVREやクロコダイル火炎放射戦車が黄色攻撃力なので、例えば英軍の機械化歩兵1ユニットとこれら歩兵支援戦車3ユニットで突撃部隊を編制すれば、ドイツ軍の防御拠点を比較的容易に奪取できる。
この戦法で問題となるのはドイツ側の装甲兵力である。特にパンターやティーガーが陣取っている場合、重装甲のチャーチルやクロコダイルであっても、不用意に接近するのは危険だ。その場合はファイアフライ4ユニットで作った「戦車キラースタック」をぶつけて「虎狩り、豹狩り」を行おう。

UK49D_6pdr_AT_7DWRさらに戦車キラーとして今回のプレイで有効だったのは、英軍の6ポンド対戦車砲。今回、選択ルール19.1「射撃統制」を導入したことに対するカウンターパートとして、19.7「イギリス軍の装弾筒弾」を採用。これによって隣接ヘクスの6ポンド対戦車砲は恐るべき対戦車火器となった。しかも本作での対戦車砲は非常に手強い。仮に輸送中に輸送車両を撃破したとしても、確率2/3で対戦車砲は生き残ってしまう。しかも英軍の6ポンド対戦車砲は数が多いので、まとめて投入してきたらドイツ軍にとっては対抗が困難だ。今回の中盤以降、ドイツ軍の装甲部隊が成す術もなく後退を繰り返したのは、英軍6ポンド対戦車砲の威力に依る所が大きい。

余談だが、ドイツ軍に有利な選択ルールを採用させる代償として、19.7「イギリス軍の装弾筒弾」を採用することは、英軍にとって大きな利益を得ることになるだろう。

さて、今回のプレイで英軍の戦い方はある程度見えてきたが、ドイツ軍はどのように対抗すべきか?。今回は主に英軍視点でプレイしていたので、ドイツ軍は無策に近かった。しかし自身がドイツ軍を担当する場合、どのような戦い方があるか、考えてみたい。
まずドイツ軍は英軍のスタック構成を見て、それに対抗できるように機動的な運用を心掛けるべきだと思う 。例えば英軍が歩兵+突撃戦車による近接戦闘用のスタックを作ってきたら、それに対して対戦車火力に優れた装甲部隊で対抗する。また対戦車砲をどっさり積んできたら、それに対して例えば歩兵部隊で近接突撃や通常戦闘を仕掛けて対戦車砲の排除を図る等。
またドイツ軍が今回失敗したのは、不利な状況で安易に後退を繰り返したこと。戦術級ゲームでは後背地が重要になるので、損害を度外視しても前線を守る必要がある。特にテセルの森からフォントネ村南部のラインは可能な限り保持したい。いかなる損害を出しても・・・。

うーん、オペドンは奥が深いなぁ。プレイに時間がかかる、という欠点はあるものの、機甲戦闘を再現する小隊・中隊規模の戦術級ゲームとしては最高傑作だと思う。GTSもCSSも装甲擲弾兵も本作の敵ではない(と、思う)。
また対人戦をプレイしたいなぁ。

Sherman_Firefly


OpD



オペレーション・ドーントレスは、1944年6月のノルマンディ上陸作戦に伴うカーン西方の戦いを戦術レベルで再現したシミュレーションゲームだ。1ユニット=小隊~中隊、1Hex=425ヤード、1Turn=90分(夜間は330分)というスケールから分かる通り、やや大きめの戦術級ゲーム(戦術作戦級)と言って良い。

今回、VASSALを使ったソロプレイで本作のキャンペーンシナリオに挑戦してみた。これまで何度か本作をプレイしたのだが、キャンペーンの結末を見る所までは行かなかった。そこで今回はキャンペーンの最終決着はどうなるのかを見てみたいと思う。

ちなみに選択ルールは、19.1「射撃統制」と19.7「イギリス軍の装弾筒弾」を採用した。

注:本作の解説動画を以下の通り作成したので、併せて見て頂きたい。



前回までの展開 --> こちら

1944年6月26日

0400

GE12SS_1_Werfr2日が変わって6月26日。この日はエプソム作戦の影響によって英軍の支援火力が低下する。ここまで順調に進めてきた英軍にとってはやや水をかけられた感もある。それにしてもこういう細かいルールがチョコチョコ出てくるのは何とかならんか、と、思ってしまう。まあTurn Trackに注意書きが書かれているので、忘れることがないように配慮されていることは感心するが・・・。
夜明けに近い戦場。英軍はテセルの森に近接突撃を敢行する。強い雨の中、激しい砲火が丘を駆け上る英軍将兵に降り注ぐ。ドイツ軍の塹壕を制圧すべく前進したクロコダイル火炎放射戦車は、森に潜んでいたヤークトパンターの砲撃を受けて撃破された。さらに戦車同士の激しい接近戦。ファイアフライ戦車やアキリーズ駆逐戦車が被弾によって炎上する。それでも英軍はテセルの森の過半を制圧。これまで英軍戦車を苦しめ続けていたヤークトパンター重駆逐戦車を遂に撃破した。
ドイツ軍は戦車教導師団が戦力を大きく減じたので、比較的戦力を残した第2SS装甲師団をポウデル川西岸地区の戦車教導師団戦域に進出させ、防御の肩代わりをさせることとした。

Turn14


0530

朝焼けの中、英軍がテセルの森を占領した。英軍はさらにドイツ軍にトドメを刺すべく、ファイアフライを装備した戦車1個中隊を増援として投入する。
後退を続けるドイツ軍。切り札の88mm砲を投入し、英軍の進撃を阻止せんとする。

Turn15


0700

GE12SS_2_Flak12英軍はテセルの森からさらに南下を試みるが、こちらには88mm砲が睨みを効かせているので前進するのはやや困難である。そこで攻勢の軸をポウデル川東岸地区に戻し、フォントネ村南の拠点に陣取るドイツ軍第2SS装甲師団に攻勢を仕掛けた。先に投入したファイアフライ戦車中隊を全力投入。パンターと4号戦車からなる第2SS装甲師団戦車部隊と激しい撃ち合いを繰り広げた。英軍戦車中隊は半数以上を失う大損害を被ったが、パンターと4号戦車各1個中隊を撃破し、その抵抗を排除に成功。攻撃目標の拠点を占領した。ドイツ軍の防御ラインは、ル・マレとローレを結ぶ線まで後退を余儀なくされる。

さらにドイツ軍にとって泣き面に蜂である。第2SS装甲師団の中から1個戦車中隊を転出させるよう命令が届いた。大損害を受けていたドイツ軍だが、その中で支柱ともいうべきパンター1個中隊が戦列を離れて後退していく。唖然として見送るドイツ軍将兵なのであった。

Turn16


0830

英軍は最後のファイアフライ戦車中隊を増援で投入する。しかし戦線正面では雨天を考慮して直接攻撃は行わず、部隊の再配置に徹した。
ドイツ軍はなけなしのヤークトパンター小隊を投入。何とか英機甲部隊の突破を防がんとしている。

1000

UK49D_A_DLI英軍はボウデル川の西岸と東岸の2正面で攻勢を仕掛ける。歩兵同士の接近戦では兵力に勝る英軍歩兵がドイツの戦車や装甲車を次々と破壊する。しかし肝心の突破は失敗し、戦線は動かない。

Turn18
Turn18b

1130

UK49D_EssexYeomanry英軍は再三に渡る攻撃で、ル・マレ~テセル渡河点に布陣したドイツ軍の88mm砲を遂に撃破した。これでル・マレ~テセルの渡河点を占領した英軍は、ドイツ軍の左右の連絡線に楔を打ち込んだ。ドイツ軍はル・マレ~テセルの渡河点を放棄し、第2SS装甲師団はローレの村を守るように布陣。一方戦車教導師団は、対戦車火力を持つ装甲車を増援としてル・マレの少し南に後退して布陣する。

Turn19


1300

GE12SS_AT_26ドイツ軍にとって試練は続く。さらに上級司令部の命令で第2SS装甲師団の戦車中隊1個を他戦線へ転進させることとなった。対戦車火力がさらに減少するドイツ軍。ドイツ側の対戦車火力弱体化を見越した英軍は、シャーマン戦車2個中隊(ファイアフライ未装備)を増援に投入。機甲戦力の優越を背景にドイツ軍の防衛線を一気に突き破らんとする。英戦車の猛攻に対して、ドイツ側は75mm対戦車砲やパンター戦車、ヤークトパンター駆逐戦車が激しく応戦、英軍のファイアフライ戦車など数両を撃破したが、パンター戦車はステップロス。虎の子ヤークトパンターは17ポンド砲の伏撃を受けて撃破されてしまう。
いよいよ対戦車火力がなくなってきたドイツ軍。仕方がないので工兵部隊を投入し、何とか英戦車を阻止せんとする。

Turn20


1430

UK79AD_Churchill_82_RE戦況を優位に進めている英軍にちょっとした水入りが入った。雨によって地面が泥濘状態となり、部隊の機動力が殺がれてしまう。しかし英軍は攻勢の手を緩めない。
第2SS装甲師団の戦区では、これまで英軍戦車の南進を阻止し続けていたドイツ軍75mm対戦車砲部隊に対し、チャーチルAVRE戦車を中核とする突撃部隊が近接突撃を仕掛ける。遠戦では恐るべき威力を発揮する対戦車砲部隊も接近戦には脆い。歩兵による十分な援護があれば無敵なのだが・・・。
対戦車砲はチャーチルAVREによって踏みつぶされて対戦車火力は消滅。防御力消滅の隙を突いて戦線背後に雪崩れ込む。
ボウデル川西の戦車教導師団戦区では、対戦車火力がほぼ消滅しているので、英戦車が傍若無人に振舞う。歩兵を随伴せずに戦車だけで歩兵中心のドイツ軍を攻撃する。接近戦ではなく戦車が遠巻きに撃ってくるような戦い方では、ドイツ歩兵は対抗しようがない。いくつかの防衛戦は突破され、ドイツ軍はさらなる後退を余儀なくされる。

ドイツ軍は全戦線を後退させ、最終防衛戦に布陣する。その中で最後に残った装甲兵力であるパンター戦車中隊が不用意に突出してきた英シャーマン戦車小隊に対して奇襲攻撃を敢行。距離500mで射撃する。奇襲を受けたシャーマン数両が撃破され、残ったシャーマン戦車は慌てて物影に隠れる。

Turn21


1600

UK8B_Sherman_B_SRY英軍の進撃速度が地面の泥濘により陰りを見せる。しかし泥の影響を受けにくい歩兵部隊がドイツ軍防衛ラインの隙をついて後方に進出。いわゆる浸透戦術で前線のドイツ軍拠点を孤立化させる。その後、戦車中心の部隊が包囲攻撃を仕掛けて拠点を潰す。歩兵はあくまでも浸透に徹し、攻撃は戦車が担当する。これはドイツ側の間接防御射撃に対抗するものだ。
対するドイツ軍は重要拠点であるローレを放棄し、さらに防衛線を後退させて盤の南端付近に防衛ラインを敷く。そして予備解除された第2SS装甲師団所属の歩兵大隊を防衛ラインに投入する。さらに最後まで残っていたパンター1個中隊が機動戦を展開し、シャーマン戦車1個小隊を鉄屑に変えた。

Turn22



Panther


つづく

OpD



オペレーション・ドーントレスは、1944年6月のノルマンディ上陸作戦に伴うカーン西方の戦いを戦術レベルで再現したシミュレーションゲームだ。1ユニット=小隊~中隊、1Hex=425ヤード、1Turn=90分(夜間は330分)というスケールから分かる通り、やや大きめの戦術級ゲーム(戦術作戦級)と言って良い。

今回、VASSALを使ったソロプレイで本作のキャンペーンシナリオに挑戦してみた。これまで何度か本作をプレイしたのだが、キャンペーンの結末を見る所までは行かなかった。そこで今回はキャンペーンの最終決着はどうなるのかを見てみたいと思う。

ちなみに選択ルールは、19.1「射撃統制」と19.7「イギリス軍の装弾筒弾」を採用した。

注:本作の解説動画を以下の通り作成したので、併せて見て頂きたい。



前回までの展開 --> こちら

1944年6月25日

1430

GE12SS_AT_12_26英軍はチャーチルAVREやクロコダイル火炎放射戦車を軸にフォントネ村での占領地域を広げていく。村の北端で孤立していたドイツ軍の75mm対戦車砲。移動中のシャーマン戦車にステップロスを与えたり、機械化歩兵部隊に損害を与えたりして奮戦していたが、英機械化歩兵からの反撃によって制圧されてしまう。
ポウデル川西岸地区ではドイツ軍歩兵が接近戦を仕掛けてきたチャーチルAVRE戦車に対して、パンツァーファウストによる攻撃でステップロスを与えたが、兵力の差は如何ともし難く、後退を余儀なくされる。
このTurn終了時に英軍はフォントネ村のうち10Hexを支配し、全体の2/3を制圧した。

Turn08


1600

GE_Tiger_1_101フォントネ村の2/3を制圧した英軍であったが、このTurnは前進を阻まれた。歩戦連合の防御陣地が英戦車の突撃に耐えたのである。さらに村の中央部に進出したティーガー重戦車小隊がこのTurnは大暴れ。強敵ファイアフライを含む5倍以上のシャーマン戦車の部隊と交戦し、敵の半数を撃破。ティーガーは無傷であった。

1730

UK49D_B_Linc太陽が西に傾いている。英軍は先に大暴れしたティーガー重戦車1個小隊を撃破すべく、シャーマン戦車や対戦車砲を注ぎ込んで集中攻撃を加えた。しかしティーガーは強かった。シャーマン2個小隊、さらに6ポンド対戦車砲1個チームを反撃により撃破し、自らは全く無傷である。業を煮やした英軍は、砲撃を集中してドイツ軍歩兵を撃破。そして歩兵の援護を失ったティーガーに対して歩兵による近接戦闘を仕掛けて、これを漸く撃破した。しかしこのティーガー1個小隊のためにどれだけの犠牲を払ったことか・・・。

ここでまたやらかしてしまった。英軍のアセットはアクションフェイズには遠距離射撃できないルールを失念。遠距離射撃しまくってしまったぜ。うーん、ちょっと細かいルール多すぎじゃね、このゲーム 。

GE12SS_Pz5_1_Pz12このTurn、英軍はフォントネ村の1Hexを占領し、さらに制圧範囲を広げた。一方のドイツ軍、このTurnから第2SS装甲師団の装甲部隊が安価に投入できるようになるので、パンターと4号戦車を各1個中隊、さらに戦車教導師団の4号戦車1個中隊を増援として投入した。投入した戦車ユニット数は計10ユニット。これまで最大でも7ユニットしかなかったドイツ軍戦車戦力は、ここで一気に強化されることになった。

最前線で防御ラインを構築したドイツ軍戦車部隊は、フォントネ村の南側面をガッチリ守っている。性能に劣る英戦車にとって、ドイツ戦車を含んだ防衛ラインは、一気に難攻不落となった。

Turn10


1900

UK49D_6pdr_AT_7DWR難攻不落、の筈だったが、ドイツ軍の防衛ラインは意外と脆かった。英軍はファイアフライを装備した戦車小隊、さらに6ポンド対戦車砲を強引に戦列に並べた。6ポンド対戦車砲は輸送中や展開時にドイツ戦車の射撃を受けて少なくない損害を出していたが、一度戦列を敷くと、その威力は目覚ましかった。6ポンド砲対戦車砲は口径57mmの比較的小口径の火砲であったが、貫通力に優れた装弾筒付徹甲弾(APDS)を使用した。そのため、ティーガーやパンターといった大型戦車も次々と6ポンド砲の餌食となったのである。さらにファイアフライも強力な17ポンド砲でドイツ戦車を叩く。このTurnにドイツ軍はパンター1ユニット、4号戦車4ユニット、さらに増援に投入されたティーガー重戦車1ユニットの計6ユニットを失った。今回のティーガー小隊損失によりティーガー3個小隊からなるドイツ軍最強のティーガー戦車中隊は壊滅。また先のTurnに増援部隊として投入したドイツ軍戦車兵力も、僅か1Turnの戦闘でその半数近くが失われた。
6ポンド砲を威力を嫌がったドイツ軍は戦線を後退。フォントネ村を放棄し、6ポンド砲との距離の離隔を図った。さらに戦車部隊に対人火力に優れた装甲車部隊を配し、対戦車砲に対する対抗兵力とした。

Turn11


2030

UK49D_Achilles_146AT今まですっかり失念していたが、歩兵ユニットには「回復」アクションというものがあり、何もしなければステップロスを元に戻せる可能性がある。特に相手の視界外で拠点や村落に位置する歩兵部隊は、50%又はそれ以上の確率でステップ回復が期待できる。これを利用して歩兵中隊を回復させよう。これを利用して英軍は4ステップの歩兵部隊を回復させた。これは美味しい。
前線では英軍部隊が対戦車砲とファイアフライ戦車を主軸としてドイツ軍の戦車部隊を攻める。パンター戦車の中隊も数で押してくる英軍相手に苦戦を強いられ、計3ユニットであったパンター戦車中隊も、今やステップロスしたパンター1個小隊のみまで打ち減らされてしまう。
ドイツ軍はテコ入れのため、第2SS装甲師団のパンター1個中隊、4号戦車1個中隊を投入して戦線を固める。それでも虎の子パンターは接近戦に不安があるので、フォントネ村の外側に逃がし、前線の守りは4号戦車と装甲車、歩兵等の混成部隊とした。
このTurn終了時にVP獲得フェイズがある。ドイツ軍はフォントネ村とテセルの森の支配についてVPを獲得できるのだが、フォントネ村は英軍によって叩き出されてしまったため、テセルの森で計32VPを獲得した。

Turn12


夜間

GE12SS_Pz5_4_Pz12このTurn、両軍とも失われたユニットやステップロスしたユニットの回復を行う。共に微々たる量であったが、失われた兵力が回復した。
フォントネ村を制圧した英軍は、次の目標としてテセルの森を狙う。暗闇に紛れてテセルの森へ近づく英軍部隊。ポウデル川の西側斜面、テセルの森の東側へ進出した英軍部隊に対してドイツ軍戦車が激しく反撃する。パンターとヤークトパンターの集中射撃でシャーマン戦車多数が撃破されたが、虎の子パンター戦車小隊もステップロスしてしまう。
英軍との接近戦を嫌ったドイツ軍は噛ませ犬とな前衛部隊を前線に配し、主力は英軍と距離を隔てて配置した。こういった感じで徐々に南へ押されていくドイツ軍なのであった。

Turn13



TigerTank


つづく

220706_海空戦宣伝
自作の空母戦ゲーム、 「海空戦!南太平洋1942」
その第2版発売日が決定しました。

2022年8月18日(木)

入手方法については こちら をご参照下さい。

さらに紹介動画も作成しました。



それでは「海空戦!南太平洋1942」を今後ともよろしくお願いいたします。

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