もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

タグ:地中海の戦い

欧州海域戦_表紙


「欧州海域戦」( 「ソロモン夜襲戦」 の欧州戦線版)で地中海の戦いを再現してみる。
今回挑戦するのは「パンテレリア沖海戦」。「ハープーン作戦」と呼ばれるマルタ島輸送作戦の途中で起こった海戦だ。シナリオの詳細については、 こちらの記事 を参照されたい。

前号までの展開は、--> こちら

11Turn

IT_CL7a勇敢にも接近を続ける英駆逐艦とそれを迎え撃つ伊艦隊。その距離は6Hex(約9km)まで近づいてきた。この距離だと両軍の砲火もその正確性を増してくる。英駆逐艦の砲撃を受けた伊駆逐艦「アスカリ」が被弾小破。だが戦闘続行は可能だ。
それに対して伊艦隊は、軽巡「ライモンド・モンテクッコリ」が英駆逐艦「マーン」に2発の6インチ砲弾を命中させた。「マーン」は中破し、事実上戦闘力を失う。

Turn11


12Turn

TorpMk9Pa英艦隊はこのまま座して死を待つよりも決死の突撃を敢行する。とはいえ残った艦隊駆逐艦は僅かに2隻(他に船団護衛中のハント級駆逐艦5隻と防空軽巡「カイロ」が残っていたが・・・)。その2隻に対してイタリア艦隊の集中砲火が降り注ぐ。至近距離から放たれる巡洋艦の砲撃はすさまじいものがあったが、奇跡的にも命中弾なし。英駆逐艦2隻は必中の思いを込めて12本の魚雷を解き放った。

Turn12


このTurn、またもや枢軸軍の空襲があった。狙われたのは輸送船「オラリー」。船尾方向から接近して来たJu88は、対空輪形陣の弱点を突く形となった。250kg爆弾1発が至近弾となったが、幸い「オラリー」の損害は軽微であった。

13Turn

IT_CL10a英駆逐艦が渾身の想いを込めて放った魚雷は、しかし無情にも目標を逸れた。反転して離脱を図る英駆逐艦に対し、イタリア艦隊の砲火が降り注ぐ。トライバル級の駆逐艦「ベドウィン」は、伊軽巡「エウジェニオ・ディ・サヴォイア」の放った6インチ砲弾2発を受けて中破。また最後まで無傷であった駆逐艦「イシュリール」もイタリア駆逐艦の集中砲火を浴びて中破した。

Turn13


14Turn

DamegeH英駆逐艦は煙幕を展張しつつケツをまくって逃げを図る。煙幕が功を奏したのか、イタリア軽巡による射撃は至近距離であったにも関わらず両方外れ。しかし伊駆逐艦の射撃は的確であった。1発が英駆逐艦「イシュリール」に命中。同艦は大破して最大速度が10ktまで低下してしまう。

Turn14


ナヴィガトーリ級駆逐艦を侮るなかれ。一見鈍足で使えない同級駆逐艦だが、その砲戦能力は英海軍のL/M級艦隊駆逐艦に匹敵するのだった。英駆逐艦はこの思わぬ大敵によって多大な出血を見ることになる。

RMS_DD_NavigatoriClass_DaRecco


15Turn

逃げる英艦隊。追う伊艦隊。このTurnはヘタリア海軍の本領発揮。煙幕に邪魔されて1発の命中も得られず。

このTurn、枢軸軍の空襲があったが、対空砲火に阻まれて外れ。

16Turn

英駆逐艦「マーン」に6インチ砲弾が命中。「マーン」は大破する。

17Turn

伊軽巡部隊はまたもや煙幕に阻まれて命中弾なし。一方、伊駆逐艦隊は英駆逐艦「イシュリール」に集中砲火を浴びせて撃沈。ようやく最初の獲物をしとめた。

18Turn

最終Turnである。イタリア艦隊は、英駆逐艦「パートリッジ」に命中弾を与えてこれを大破に追い込み、さらに射程距離内に入ってきた護衛駆逐艦「バードワーン」に命中弾を与えて小破せしめたが、そこまでだった。 頼みの空爆もまたもや外れ。この時点でタイムアップとなった。

Turn18


両軍の損害

英艦隊

沈没:駆逐艦「イシュリール」
大破:駆逐艦「パートリッジ」「マーン」
中破;駆逐艦「ベドウィン」「マッチレス」、油槽船「ケンタッキー」
小破:駆逐艦「バードワーン」

伊艦隊

小破:駆逐艦「プレムダ」「アスカリ」

VPではイタリアは50VPを獲得、英側は0VPであったが、イタリアがボーダーラインである50VPをギリギリでクリアしたため、イタリア海軍がギリギリ勝利した。プレイ中はイタリア側の圧勝と思えたが、意外とギリギリだった。イタリア側としては優勢を決めた13Turn以降の戦いがやや雑であった感がある。

感想

シナリオ自体はいい感じに仕上がっているように思う。ある程度勝敗が見えてきても、ボーダーラインが厳しいので劣勢側にもチャンスがある。空襲の結果にややバラつきが大きいように思ったので、その点だけ少し手を加えよう。それから輸送船のVPを少し高めにし、輸送船を攻撃する「美味しさ」を増やそう。それ以外は今のままで良いんじゃないかな・・・。

RMS_Eugenio_Di_Savoia

欧州海域戦_表紙


「欧州海域戦」( 「ソロモン夜襲戦」 の欧州戦線版)で地中海の戦いを再現してみる。
今回挑戦するのは「パンテレリア沖海戦」。「ハープーン作戦」と呼ばれるマルタ島輸送作戦の途中で起こった海戦だ。シナリオの詳細については、 こちらの記事 を参照されたい。

前回はイギリス駆逐艦の活躍の前に全く良い所がなかったイタリア海軍であった。しかし史実では大いに善戦し、ハープーン作戦を失敗に導いた立役者の1人にもなっている。
前回の反省点は、イタリア艦隊が英駆逐艦に不用意に接近し、速射砲によって大損害を被ったこと。そこで今回は伊巡洋艦の砲口径に優位を生かすべく、アウトレンジ戦法で挑むこととした。

Turn00


1Turn

IT_CL7a
「敵艦隊発見」

距離約30kmで敵を認めた両艦隊はそれぞれ対応行動を起こす。
伊艦隊は単縦陣のまま右へ変針。敵との距離を詰める。
対する英艦隊は水上戦闘能力に優れた第11駆逐隊(艦隊型駆逐艦5隻)を増速させて船団前程に進出。伊艦隊を阻止する構えを見せる。
伊巡洋艦2隻(「ライモンド・モンテクッコリ」「エウジェニオ・ディ・サヴォイア」)は、距離15Hex(約22km)から英駆逐艦に対して初弾発砲。しかし些か遠すぎた。6インチ砲弾は大きく目標を逸れた。

Turn01


2Turn

英駆逐艦の接近を見たイタリア艦隊は左へ60度変針。接近経路を避けてT字戦法に出る。この運動で伊艦隊の単縦陣は崩れて2列陣形となった。
対する英艦隊も猪突猛進は避けて距離10Hex(約15km)で右へ60度変針。伊艦隊と並行態勢に入る。船団を守るのが目的なので、距離を取って戦うのが得策と判断したためだ。
2隻の伊軽巡が再び発砲。しかし変針直後の射撃であったこともあり、射弾は目標を逸れた。

Turn02


3Turn

IT_DD14a英輸送船は右へ変針。敵艦隊と距離を取りつつある。一方英第11駆逐隊と伊艦隊は距離10~12Hexを隔てて並行砲戦。しかし距離が遠いためお互いに命中弾なし。
このTurn、枢軸軍による空襲がある。狙われたのはMS05「ケンタッキー」。船尾方向から突入してくるので、恐らくドイツ空軍のJu88爆撃機であろう。進入方向を守る英護衛駆逐艦「バードワーン」等が激しい対空砲火を撃ちあげる。激しい対空砲火に恐れをなしたのか、Ju88は目標の遥か手前で爆弾を投下。爆弾は目標を大きくそれていった。

Turn03


4Turn

IT_CL10aイタリア巡洋艦「エウジェニオ・ディ・サヴォイア」が初めて夾叉弾を得た。狙われたのは英駆逐艦「イシュリール」。艦が小さかったので命中はなかったが、このままだと命中を受けるのは必定である。

5Turn

夾叉を受けた英駆逐艦は右60度変針して敵艦隊からの離隔を図る。それを見たイタリア巡洋艦も変針してこれを追う。

Turn05


6Turn

MS05b 英駆逐艦が速度を30ktまで上げた。これに対してイタリア側には速度の遅いナヴィガトーリ級駆逐艦が混じっているため、無暗に速度を上げる訳には行かない。
伊巡洋艦「サヴォイア」が再び夾叉弾を得た。しかし今回も命中はなし。
このTurn、再び枢軸軍の空襲があった。1機のJu88が雲間から突如急降下し、油槽船「ケンタッキー」に250kg爆弾2発を命中させたのである。火災を起こした「ケンタッキー」は消火活動に大童の状態であった。

Turn06


7Turn

CW_DD15b英駆逐艦は右へ180度一斉回頭を行い、再び伊艦隊への接近経路を取る。それを見た伊艦隊は右120度回頭。英駆逐艦の頭を押さえる位置に布陣する。
伊巡洋艦「サヴォイア」が英駆逐艦「マッチレス」に6インチ砲弾1発を命中させた。両軍を通じてこの戦い初の命中弾である。「マッチレス」は小破し、砲塔の一部が破壊された。

Turn07


8Turn

英艦隊は再び左120度一斉回頭を行い、伊巡洋艦への接近を避ける。
旋回中の英艦隊に対して伊巡洋艦2隻が砲撃を行うが、距離が遠いためか、命中弾は得られず。

Turn08


9Turn

CW_CL10a 伊巡洋艦「サヴォイア」の主砲が再び英駆逐艦「マッチレス」を捉えた。6インチ砲弾1発が命中。船体に命中弾を浴びた「マッチレス」は最大速度が20ktにまで低下してしまう。
伊第10駆逐隊もその射程距離に英駆逐艦を捉えた。駆逐艦「アスカリ」が最大射程距離から放った主砲弾が英駆逐艦「パートリッジ」に命中。「パートリッジ」は小破する。

Turn09


このTurn、またもや空襲があり、ドイツ空軍のJu88が輸送船「オラリー」の船首方向から急降下爆撃を行ったが、防空軽巡「カイロ」の激しい対空砲火を浴びて撃墜された。

HMS_Cairo


10Turn

CW_DD11a英艦隊はここで決断を迫られることになる。すなわちこれまで同様にダラダラとピストン運動を繰り返しながら時間を稼ぐが、それとも間合いを詰めて反撃に出るか。
前者の場合、被弾するリスクは減少するものの英側からの効果的な反撃は難しく、結局はイタリア側の砲火によってすり減らされていく。
一方後者の場合、被弾のリスクは高まるが、こちらからの反撃も有効性を増してくるので、うまく行けば敵艦を撃破できるかもしれない。仮に撃破できなくても、イタリア側が接近戦を嫌がって非敵方向へ舵を切れば、船団への脅威はそれだけ小さくなる。

英艦隊は熟慮の末、後者を選んだ。伊艦隊への接近である。中破した「マッチレス」は左120度変針で敵から離れる一方、残った駆逐艦4隻はなおもイタリア艦隊への接近を図る。
それに対して伊艦隊も猛烈な砲火で迎え撃った。軽巡2隻による射撃はいずれも「外れ」であったが、駆逐艦からの砲撃が目標を捉えた。命中弾を受けたのは英駆逐艦「パートリッジ」。この被弾により中破した「パートリッジ」は、戦闘能力を失った。
英駆逐艦の砲火が漸く一矢を報いた。駆逐艦「マーン」の放った4.7インチ砲弾が伊駆逐艦「プレムダ」に命中したのである。元ユーゴスラヴィア駆逐艦「ドゥブロヴニク」は、この攻撃により小破したが、なおも戦闘可能であった。

Turn10


Ju88


つづく

欧州海域戦_表紙


「欧州海域戦」( 「ソロモン夜襲戦」 の欧州戦線版)で地中海の戦いを再現してみる。
今回挑戦するのは「パンテレリア沖海戦」。「ハープーン作戦」と呼ばれるマルタ島輸送作戦の途中で起こった海戦だ。シナリオの序文からこの戦いの背景を見てみよう。

1942年6月、北アフリカではガザラを巡る戦いが続いていた。地中海中央部に位置するマルタ島は枢軸国にとって北アフリカへの輸送路の障害となっていたが、そのマルタ島も枢軸軍の激しい攻撃によって危機的状況が続いていた。
6月12日、輸送船6隻を伴った輸送船団がジブラルタルを出航してマルタ島に向かった。ハープーン作戦と呼ばれるマルタ島輸送作戦である。船団は軽巡「カイロ」を旗艦とするフォースX(軽巡1、駆逐艦9隻、掃海艇4)によって直接護衛され、さらに間接護衛部隊として戦艦1、空母2、巡洋艦3、駆逐艦8からなるフォースWが随伴した。
対する枢軸軍は航空機、潜水艦による攻撃に加えて戦艦、巡洋艦を含む部隊による迎撃を企図していた。ハープーン作戦と同時に東地中海からマルタ島を目指していたヴィガラス船団を迎撃するため戦艦2、巡洋艦4その他が向かい、ハープーン船団に対してはアルベルト・ダ・ザラ上級少将率いる軽巡2、駆逐艦5からなる部隊が迎撃に向かった。
6月15日早朝、シチリア海峡パンテレリア島沖でハープーン船団とイタリア巡洋艦隊が遭遇した。兵力的にはほぼ互角の両者である。イタリア艦隊はハープーン船団を阻止できるか。


とまあこんな感じの戦いである。戦闘序列(直接水上交戦したもののみ)については、例によってVincent O'Hara氏の 「Struggle For the Middle Sea」 によると、英艦隊が防空軽巡1、駆逐艦5隻、護衛駆逐艦4隻、掃海艇4隻の計14隻。それに輸送船5隻が加わる。対するイタリア艦隊は軽巡2、駆逐艦5の計7隻である。隻数だけを見れば英艦隊が有利だが、英艦隊は輸送船団という足手まといが存在すること、英側の防空軽巡は実質的な砲戦力は駆逐艦クラスと同程度しかないこと、ハント級護衛駆逐艦も対水上戦能力は乏しい事等を加味すると、両者の実質的な戦闘力はほぼ同等だと言える。

なお、シナリオ化するに当たっては、英艦隊のうち水上戦闘力に乏しい掃海艇4隻を戦力外とみなしてシナリオから外した。

Turn00a


1Turn

史実通り英艦隊は麾下の第11駆逐隊に対して速度を上げてイタリア艦隊に向かわせた。この部隊はトライバル級やM級等の新鋭駆逐艦からなる部隊で、英艦隊の中では最も水上戦闘力に秀でた部隊であった。
一方のイタリア艦隊は単縦陣のまま右に60度変針し、英艦隊への距離を詰めていった。

Turn01a


2Turn

CW_CL10a両軍が砲戦距離に入った。イタリアの軽巡、駆逐艦は距離10~14Hex(15~21km)で主砲射撃を開始した。軽巡部隊は英旗艦の防空巡洋艦「カイロ」を狙い、伊駆逐艦は英第11駆逐隊を狙った。しかしいずれも命中弾なし。英第11駆逐隊も距離10~11Hex(15~17km)で主砲射撃を開始したが、これまた命中弾はなかった。

Turn02a


3Turn

CW_DD15a両者の距離はさらに接近し、砲撃は激しさを増した。最初に命中弾を受けたのは英駆逐艦「マッチレス」。M級の新鋭艦だ。「マッチレス」は小破したが、ただではやられていなかった。「マッチレス」の主砲弾が伊駆逐艦「アルフレッド・オリアーニ」に命中したのである。砲塔誘爆を起こした「オリアーニ」は最大速度20ktまで低下してしまう。戦闘続行困難となった「オリアーニ」は列外に離脱していった。
英艦隊はやや距離が遠いが魚雷を発射する。伊艦隊に対する牽制のためだ。

このTurn、イタリア空軍機による輸送船団攻撃が行われた。狙われたのは最後尾のタンカー「ケンタッキー」である。雲間から急降下したイタリア空軍のスツーカは、上手く対空砲火を躱して爆弾を投下したが、狙いが逸れて「ケンタッキー」は助かった。

Turn03a


4Turn

イタリア艦隊は右へ変針して魚雷を躱しつつ英艦隊の後尾に着く態勢となる。しかし変針によって乱れた陣形を英第11駆逐隊は見逃さない。伊駆逐隊の先頭を進む駆逐艦「アスカリ」は2発の命中弾を受けて中破。戦闘力を失う。その後方を進む伊駆逐艦「プレムダ」も命中弾を受けて小破。この時点で駆逐艦3隻からなるイタリア第10駆逐隊は事実上戦闘力を失った。

Turn04a


5Turn

IT_CL7a英第11駆逐隊は右180度旋回を行い、逆順となる。右舷側に見える伊駆逐艦「プレムダ」に対して第11駆逐隊は集中砲火を浴びせた。元ユーゴスラヴィア駆逐艦「ドゥブロヴニク」は、この攻撃により中破し、この時点で文字通りイタリア第10駆逐隊は戦闘力を完全に失う。
イタリア軍もようやく英第11駆逐隊を主目標に変更。軽巡群が第11駆逐隊めがけて射撃を開始した。軽巡「ライモンド・モンテクッコリ」の放った6インチ砲弾2発が英駆逐艦「マッチレス」に命中。「マッチレス」は中破した。

Turn05a


6Turn

IT_DD13b英第11駆逐隊は、逃げる駆逐艦「プレムダ」に集中砲火を浴びせた。この哀れな元ユーゴスラヴィア駆逐艦は、多数の命中弾を受けてシチリア海峡にその姿を没した。両軍を通じてこの海戦で最初の沈没艦である。
伊軽巡部隊は目標を英第11駆逐隊に変更し、距離9Hex(13km)から6インチ砲による猛射を浴びせた。しかしイタリア側にとっては残念ながら命中弾を得られなかった。

PO_DD27aこのTurn、イタリア空軍機による2回目の輸送船団攻撃が行われた。狙われたのはまたもや最後尾のタンカー「ケンタッキー」である。水面すれすれを突っ込んできたサヴォイア・マルケッティSM.79雷撃機に対して、英駆逐艦「バズワース」とポーランド駆逐艦「クヤヴィアック」が4インチ両用砲で激しい対空弾幕を浴びせる。1発が伊雷撃機の至近距離で炸裂した。破片を浴びた雷撃機は炎に包まれて海面に激突した。

BoP02


7Turn

IT_CL10a英第11駆逐隊と伊軽巡部隊が急速に接近する。距離は6Hex(9km)まで近づいて激しい砲火を浴びせた。伊軽巡「エウジェニオ・ディ・サヴォイア」に駆逐艦の主砲弾2発が命中する。そのうちの1発が通信室に飛び込んで炸裂した。混乱を起こす伊軽巡部隊であった。

Turn07a


8Turn

イタリア軽巡は右へ60度変針し、英駆逐艦との接近戦を嫌う形とする。しかし英駆逐艦は追いすがる。伊軽巡「サヴォイア」にさらに2発の命中弾を与えてこれを小破に追い込んだ。しかしようやくイタリア軽巡の反撃も功を奏し始めた。英駆逐艦「マーン」と「パートリッジ」に伊軽巡の放った6インチ砲が命中。それぞれ小破相当の損害を被った。

Turn08a


9Turn

英駆逐艦は一旦距離を取るべく左へ変針する。そのため両者の距離は6~7Hex(9~11km)まで遠のいた。両軍の射撃は共に外れである。

このTurn、枢軸軍機による3回目の輸送船団攻撃が行われた。狙われたのはまたもや最後尾のタンカー「ケンタッキー」である。上空から鷹のように舞い降りてきたドイツ空軍のJu-88は、低空から2発の爆弾を投下したが、惜しくも爆弾は目標を逸れた。

Turn09a


終了

この時点でいったんテストを終了することとした。この時点でイタリア側の損害は駆逐艦1隻沈没、2隻中破。軽巡1小破。対する英軍は、駆逐艦1中破、2小破である。イタリア軍は優勢な兵力を持ちながら、それを有効活用できていない。序盤に英第11駆逐隊に対して全力で立ち向かうのが正しい戦略であった。また航空攻撃の出目が悪かったのもイタリア軍にとってはアンラッキーだった。

という訳で細部を修正して再度本シナリオにチャレンジしてみたい。

BoP01_SM79


BoS03


「欧州海域戦」( 「ソロモン夜襲戦」 の欧州戦線版)で地中海の戦いを再現してみる。
今回挑戦するのは「スパルティヴェント岬沖海戦」。イタリア側では「テウラダ岬沖海戦」と呼ばれる戦いだ。タラント港空襲の約2週間後に英伊の戦艦を含む部隊同士が戦った戦いだ。

前回まで --> こちら

Turn06a


7Turn

IT_BB6a英伊艦隊が並行砲戦である。「レナウン」と「ヴィットリオ・ヴェネト」の一騎打ち。「レナウン」が15インチ砲弾2発を「ヴェネト」に命中させた。1発は「ヴェネト」の装甲が跳ね返したが、1発は艦首部に命中して破孔を穿つ。
しかし「ヴィットリオ・ヴェネト」の主砲もようやく目標を捉えた。主砲弾である15インチ砲弾3発が立て続けに英巡洋戦艦「レナウン」に命中した。「ヴィットリオ・ヴェネト」の主砲は、15インチ砲とはいっても砲身の長い新型砲で、その威力は英戦艦の搭載する15インチ砲を大きく上回る。しかも「レナウン」は巡洋戦艦で、本格的な戦艦に比べると装甲は脆弱だ。3発の15インチ砲弾は「レナウン」の装甲を貫き、1発は司令部で炸裂して幕僚たちに大きな被害を与えた。「レナウン」の最大速度は25ktまで低下したが、なんとか戦列を維持している。

Turn07a


8Turn

被弾した「レナウン」は右へ回頭、戦列を離れていく。英駆逐艦が煙幕を展張して「レナウン」の姿を隠す。しかし「ヴィットリオ・ヴェネト」は逃がさない。煙幕の隙間から僅かに捉えた「レナウン」に対して的確な射撃を行った。強力な15インチ砲弾1発が「レナウン」に命中。「レナウン」の最大速度は20ktにまで低下してしまう。

Turn08a


9Turn

CW_CL53a「レナウン」はさらに煙幕を展開しながら蛇行しつつ砲弾を回避する。長射程を誇る「ヴィットリオ・ヴェネト」の主砲は距離17Hex(約25km)であっても十分に有効射程距離内であったが、さすがに煙幕に阻まれて今度は命中弾なし。また、もう1隻の戦艦「ジュリオ・チェーザレ」も英軽巡「シェフィールド」を距離14hex(約21km)で狙ったが、こちらも命中はなかった。
英戦艦「ラミリーズ」は単艦でイタリア2戦艦に立ち向かっていく。距離14Hex(約21km)で手負いの「ジュリオ・チェーザレ」を狙ったが、惜しくも外れた。

英巡洋艦隊が見事な腕前を見せた。距離14hex(約21km)でイタリア重巡戦隊と砲戦を続ける5隻の英巡洋艦。2番艦「ニューキャッスル」は伊重巡「トレント」に6インチ砲弾1発を命中させたが、惜しくも不発弾であった。また3番艦「マンチェスター」は伊重巡「ボルツァーノ」に4発の6インチ砲弾を命中させた。不発弾2発が惜しかったが、それでも「ボルツァーノ」の傷を深めていく。

Turn09a


10Turn

IT_CA4a損害を受けたイタリア重巡第3戦隊は、左へ旋回して英巡洋艦との距離を離隔する。一方、新たに前面に現れてきたのは、イタリア第1戦隊であった。こちらも重巡3隻からなる戦隊であったが、こちらは防御力に優れたザラ級重巡3隻からなる部隊である。それに対して相変わらず優れた砲撃技量を示す英巡洋艦部隊は、早くも「ニューキャッスル」が3発の6インチ砲弾を旗艦である重巡「フィウメ」に命中させた。しかし、さすがは重装甲艦。6インチ砲弾を全て跳ね返し、格の違いを見せつけたのである。

イタリア戦艦2隻は逃げる「レナウン」への追撃を諦めて唯一残った英戦艦「ラミリーズ」を狙う。「ヴィットリオ・ヴェネト」の主砲は距離14Hex(約21km)で並行航行中の「ラミリーズ」を狙うが、目標変更した直後の射撃はさすがに外れた。
しかしもう1隻「ジュリオ・チェーザレ」は遂に命中弾を得た。かねてから砲撃中の軽巡「シェフィールド」に遂に13インチ砲弾1発を命中させたのである。「シェフィールド」は中破し、その速度は20ktまで低下した。

11Turn

「ヴィットリオ・ヴェネト」の主砲が「ラミリーズ」を捉えた。距離15Hex(約23km)で15インチ砲弾1発が「ラミリーズ」の中央部に命中したのである。「ラミリーズ」の主装甲を貫いた徹甲弾は、「ラミリーズ」の艦内に小さな誘爆を引き起こし、数十名の死傷者を生じせしめた。

12Turn

CW_BB5b被弾した「ラミリーズ」は、敵の照準を外すべく右へ60度変針する。変針しながらも主砲を敵戦艦「ジュリオ・チェーザレ」に向けていた。そして遂に命中弾を得たのである。15インチ砲弾の直撃を受けた「チェーザレ」は大きく速度を減じていく。
しかし時すでに遅し。「ラミリーズ」を照準していた「ヴィットリオ・ヴェネト」は、その主砲で着実に「ラミリーズ」を狙っていたのである。15インチ砲弾2発が次々と「ラミリーズ」に命中する。「ラミリーズ」小破。この時点で英艦隊は士気を喪失し、戦場離脱を決意。
スパルティヴェント岬沖海戦は史実と異なりイタリア艦隊の勝利に終わった。

Turn12a


両軍の損害

イタリア艦隊

中破:戦艦「ジュリオ・チェーザレ」
小破:重巡「トリエステ」「ボルツァーノ」「ザラ」


英連邦艦隊

中破:巡洋戦艦「レナウン」、軽巡「シェフィールド」
小破:戦艦「ラミリーズ」

その他、両軍とも小破に至らない軽傷の艦が数隻。

感想

史実に比べてかなり派手な展開となってしまった。イタリア軍の士気を史実よりもやや高くしたからだが、仮に士気をもっと下げてゲーム終了ラインを下げたとしても、今回の結果は変わらなかった。その場合、恐らく「レナウン」が撃破された時点で決着が着いていた可能性が高い。そういった意味では、今回のような展開の方が面白いと思う。

それにしても戦艦の違いは大きい。前回のカラブリア沖海戦ではイタリア側が「コンテ・ディ・カブール」級戦艦2隻だったため、英戦艦(それも最新鋭のKGVやビックセブンのネルソン級ではない、どちらかといえば旧式艦)相手に苦戦を強いられたが、今回は新鋭の「ヴィットリオ・ヴェネト」だったので、性能で英戦艦を圧倒できた。さらに8インチ砲重巡についても、英大型軽巡を確実にアウトレンジできる強みは大きい。今回のシナリオで7発もの6インチ砲弾を喫した「ボルツァーノ」が、もしさらなる打撃を受けて中破していれば、ゲーム上の勝敗は逆転していた(「ボルツァーノ」中破、「チェーザレ」中破で英側は勝利条件を満足する)。そういった意味で、6インチ砲搭載大型軽巡の限界を垣間見た気がする。

このシナリオはややイタリア側が有利なシナリオかもしれない。ただ戦艦、重巡による長距離砲撃戦を堪能できるという点では、戦前に日本海軍が思い描いた艦隊決戦に近いイメージのシナリオでもある。本来の実力を発揮できずに歴史の彼方に姿を消したイタリア戦艦の活躍を堪能できるという意味でも、本シナリオは興味深いものになると思う。

BoS04

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