今年期待したい新作ゲームをピックアップしてみました。

CompassGames

最近新作ゲームや旧作のリバイバル作品を積極的に出版している米CompassGames社。今やウォーゲーム界の台風の目となりつつある当社ですが、そのラインナップには期待したい作品がずらりと並んでいます。

The Third World War, Designer Signature Edition

今年期待の大本命です。いわずとしてたGDW社往年の名作"The Third World War"のリメイク版です。既にマップやカウンターのデザインは発表されており、見ているだけで嬉しくなってきます。

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カウンターを見るとイスラエル軍なども入っており、欧州方面だけではなく中東地域を扱った「ペルシャンガルフ」も含まれているようなので、期待したい所です。

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Blue Water Navy - World War III: The Pacific

Board Game Geek によると、既に発売されているように記述されていますが、Compass Games社のサイトを見ると、まだ発売されていないようです。 言わずもがな、 Blue Water Navy の太平洋版で、日本本土は当然として、マップには米西海岸をも含む太平洋全域が描かれています。

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発売まではしばらく時間がありそうなので、期待して待っておきましょう。

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The Doomsday Project: Episode Two, The Battle for the Balkans

既に何度も紹介している"The Doomsday Project"。その第2弾がこのゲームです。 前作 は東西ドイツという米ソ両陣営の「主戦場」でしたが、今度の戦場は南ヨーロッパ方面。ユーゴスラビア、イタリア、アルバニア、ギリシア、トルコと言ったかなり広い地域を扱います。地理に詳しい方なら「イタリアとトルコが同じマップに収まっている?」と聞けば違和感を感じるかもしれません。で、地図はこんな感じです。ナルホドね。

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このゲームは既に発売済という情報もあるので、楽しみして待ちたいです。

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Carrier Battle: Philippine Sea

何でも「あの」マリアナ沖海戦をゲーム化した作品だそうです。かつてVictory Gamesから出版されていたCarrierのシステムを応用したソロプレイゲームとのこと。カウンターシートには「大鳳」「翔鶴」といった艦船に加えて、「赤城」「蒼龍」等の空母も含まれています。仮想戦用なのでしょうか?。またプレイヤーが担当するであろう米軍側には、航空機のユニットが含まれていますが、艦船を示すカウンターは含まれていないようです。その代わりマップ上に各空母の状態を示す欄があります。マップはこんな感じ。

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マリアナ沖海戦をテーマにしたゲーム自体が少ないので、楽しみな作品です。

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Atlantic Sentinels: North Atlantic Convoy Escort, 1942-43

英国輸送船団の護衛部隊を率いてドイツUボートと戦うソロプレイゲームです。潜水艦で輸送船を攻撃するソロプレイゲームは沢山ありますけど、その逆はあまりないので、期待大。リバー級フリゲートとか、フラワー級コルベットとか、個人的には大好きな艦がいっぱい出てきます。うわーい。

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Kontact Now: Red Eclipse

昔、AvalonHillから出版されていたFire Teamに近いようなゲームのようです。テーマは1980年代の現代戦で、1ユニットは1名から数名、1両の車両、1門の火器を表しています。1Hexは50mなので、ASLとほぼ同じスケールです。T-80とかM2ブラッドレーとかも登場するようで、結構興味をそそります。

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Dog Boats: Battle of the Narrow Seas

英海軍の魚雷艇部隊を率いて英仏海峡ドイツ海軍と戦うソロプレイゲームです。実はこのゲームは既に米海軍魚雷艇を扱った"Devil Boats"が発売されており、ドイツ海軍Sボートを扱う"Schnell Boats"も発売が予定されています。魚雷艇というやや地味なテーマなので少し様子見していましたが、なんだか欲しいなぁ。

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Sensuikan: Japanese Fleet Submarines, 1941-45

日本の潜水艦を率いて戦うソロプレイゲームです。個人的に日本潜水艦にあまり思い入れがないので今の所は購入予定はありませんが、気になる作品ではあります。

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Air & Armor: Operational Armored Warfare in Europe, Designer Signature Edition

これも現代戦ゲーム。かつてWest End Games社から出版されていた作品のリメイクです。もし他に欲しいゲームがなければこのゲームも「買い」なのですが、いやー、他に欲しいゲームが沢山あって・・・。でも・・・、やっぱり欲しいなぁ・・・。

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Hitler’s Last Gamble: The Battle of the Bulge, Designer Signature Edition

かつてHobby Japanから発売されていた"The Last Gamble"が、3W社から"Hitler's Last Gamble"として生まれ変わり、根強い人気を博しているとのこと。それがさらに今回生まれ変わるということかな?。何にせよ30年以上にも渡ってデザインされ続けるというのは素晴らしいことです。私が購入する可能性は低いですが、まあ、近くにいる誰かさんが購入されるでしょう。

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The Enemy is at the Gates: Berlin ? A CSS Game

2020年に発売された The Fulda Gap の続編で、1985年を想定した米ソ対決を中隊規模で描いた作品です。テーマは期待させるものなのですが、システムとテーマのマッチングが今一。前作の評価が低かったので、購入するかどうかは微妙な所です。

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Fleetシリーズ

Compass Games社からは、Victory Games社のFleetシリーズをリメイクするという話もありますが、今の所はあまり具体化していない様子。まあ、気長に待ちましょう。

他にも

既に発売されているゲームでも、先に挙げた"Devil Boats"や"The Korean War"、"Fortress Europa"、"France 1944"、"Nightfighter Ace"、"Bitter Woods"等も横目に「美味しそうな」作品であり、今後もCompass Gamesの動きに目が離せません。

GMT Games

Compass Gamesが新作ラッシュなのに比べて、かつての雄GMT社はやや寂しいラインナップ。GMT社はマウンテッドマップやデラックス版など、個々の作品について付加価値を高めて収益を高めようという戦略にシフトしつつあるようですが、・・・・、詳しくは良くわかりません。P500の作品群を見てもリプリント系が中心で、新作が少ないのが寂しい所です。

Salerno '43

あのシモニッチ氏がデザインした最新作で、私の周囲にいる「シモニチスト」達が大いに期待しているらしい作品です。私も期待しています。2022年ではGMTで最も期待したい作品ではないでしょうか。

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Red Storm: Baltic Approaches

私「一押し」の空戦ゲーム Red Storm の拡張キットです。デンマーク周辺のバルト海がマップ上に描かれており、対艦ミサイルを使った対艦攻撃ルール等もあるそうです。このゲームも2年ほど前から紹介されていますが、未だに出版されていません。です。

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Pacific War

かつてVictory Gamesから出版されていたPacific Warのリメイク版です。元々のゲームは結構人気があったようですが、私はあまり好きではありません。気になる作品ではありますが、購入するかどうかは微妙な所。前作の欠点(異常に強い潜水艦、史実通りの編成が組めない(燃料が足らないため)等)が解消されていれば、再度プレイしてみても良いのですが・・・。

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Vietnam: 1965-1975

あのVictory GamesのVietnamのリメイク版だと思われます。そもそもヴェトナム戦争をゲーム化して面白いのか(空戦場面などを除いて)、という所も興味津々ですが、どんなゲームなんだろ、という興味も津々。まあ個人的に購入する可能性は低いですが、中身を見てみたい、プレイしてみたい、という気持ちはあります。

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Barbarossa: Army Group South, 1941, 2nd Edition

実はそれほど欲しくはないのですが、他に期待したい作品がないので、尺を埋めるために入れてみました。

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Avalanche Press

South Pacific

SWWaSシリーズの作品で、南太平洋における1942-43年の戦いを描いた海戦ゲームです。かつて同シリーズで発売されたSOPACの続編とのことですが、カウンター1000個以上の大作です。
このゲームも2017年頃から「出るぞ出るぞ」と言われ続けて、未だに出ていない。新手の「出る出る詐欺」とも思われますが、気長に待ちましょう。
ちなみに購入しても本当にプレイするかどうかは微妙な所です。

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MMP

うーん、新作の方にはあまり期待したい作品はないなぁ・・・。BCSはもう少しプレイしてみたいけど。

まとめ

こうしてみると、Compass Gamesが圧倒的で、今やGMT社を凌いで私にとっては「期待値最大」のゲームメーカーになった感があります。ちなみに国産ゲームが出てきませんが、無視している訳ではなく、新作情報が乏しいので取り上げられなかったということで。別に「舶来信者」ではありませんです。
(まあ国産ゲームに関する情報を積極的に収集していない、という点もあります)