Blue Water Navy(以下、本作)は、米Compass Games社が2019年に発売したシミュレーションゲームだ。テーマは1980年代における西半球全域を舞台とした米ソ両陣営の海上戦闘である。実際のは起こらなかった第3次世界大戦を扱った仮想戦ゲームだ。
本作の概要については、以下の動画でも示されているので、参照されたい。
今回、VASSALによるソロプレイにチャレンジしてみることにした
前回までの展開 --> こちら
ソ連軍は旧式のエコー2型原子力ミサイル原潜(SSGN))3ユニットで英本土の航空機にミサイル攻撃を仕掛ける。出目よく2Hitと2附帯損害。ヒット数が偶数なので防御側であるNATO側が損害を適用する。ニムロッド哨戒機が1ユニット消滅した。
さらに別のエコー2型SSGN2ユニットが英本土南部の港湾施設を巡航ミサイルで攻撃。1打撃を与え、在泊中の英海軍対潜フリゲート艦数隻を撃沈破した。
NATOは、カード#27"Fighters to Norway/Denmark"で米本土に待機していたF-15 Eagle 1ユニットをノルウェーに送り込んだ。しかしこれはかなりリスクの高い「賭け」である。
ソ連軍はなおも英本土を叩くべく巡航ミサイルを搭載したTu22バックファイア3ユニットで英本土を攻撃。護衛にはソ連最強のMiG31とMiG25が随伴する。ノルウェー海上空では英空軍のファントム戦闘機がこれを迎え撃つ。西側技術を流用して作られたソ連の新型空対空ミサイルは容赦なくファントムを粉砕し、ファントム1ユニットが海の藻屑となった。しかしファントム隊も奮戦し、MiG25 1ユニットを撃破した。 そしてパトロール機の急報を受けて英本土から予備のファントム隊が発進する。空戦の結果は激しいものとなり、英空軍のファントム1ユニットが撃墜されたが、MiG31、Tu22各1ユニットがステップロスしてしまう。
肝心の巡航ミサイル攻撃については、合計5ヒットを与えて英本土の空軍基地は壊滅的打撃を被った(ただし累積ヒット数は最大5まで、6.10.4参照)。しかしソ連側も長距離護衛戦闘機はほぼ全滅、貴重な長距離爆撃機1ステップを失うという手痛い打撃を被ってしまう。
上記で空中給油機でソ連戦闘機の航続距離を延伸させたのはルール違反であった。エラッタにより空中給油機によって航続距離を延伸できるのはSTKユニットのみとなっていた。途中で気づいたが、手遅れだったので、そのまま進めることとする。
NATO側は手薄になったノルウェー海の制空用に、ノルウェーに進出していた米空軍のF-15を発進させる。さらに空母5隻を擁する米英連合の大機動部隊が英本土西方海域に進出してきたので、ソ連側はキロ級潜水艦の一帯をBIUKギャップを抜けて攻撃に差し向けた。が、雷撃は失敗に終わる。
NATO側はノルウェーに近づくソ連上陸部隊を叩くべく、まずはノルウェー空軍のP-3Cオライオンを発進。ソ連軽空母「キエフ」を発進してきたYak38フォージャーの迎撃を掻い潜ってソ連上陸部隊を発見した。空母2隻(「キエフ」「ミンスク」)、原子力打撃巡洋艦「キーロフ」、その他、スラヴァ級、カラ型、キンダ型等の巡洋艦、ソブレメンヌイ級、ウダロイ級の駆逐艦等、40数隻の水上戦闘艦と、それに護衛された水陸両用戦闘群からなる。総勢100隻近い規模の大艦隊だ。ソ連海軍最強の水上部隊だ。
英本土西方に接近した4隻の米空母からは200機近い大攻撃隊が続々と発進。ノルウェーを目指すソ連艦隊に攻撃を仕掛けるためだ。ソ連艦隊の空母2隻からはなけなしのYak38フォージャーVSTOL戦闘機が飛び立つ。
「敵わぬまでもせめて一太刀」
そう思ったのか・・・。
しかし所詮VTOL戦闘機。本格的な世界最強級の空対空戦闘能力を誇るF-14トムキャットの敵ではなかった。フォージャーは全機撃墜され、米攻撃隊は無傷のままソ連艦隊をHarpoon空対艦ミサイルの射程距離内に捉える。
一斉に発射されたHarpoonは約200発。まさに飽和攻撃を絵に書いたような攻撃だ。ソ連側の対空防御は奮戦し、Harpoonの80%以上を撃墜又は無力化したが、それでも40発弱のミサイルがソ連艦隊に殺到した。
打撃巡洋艦「キーロフ」には3発以上が命中し、「キーロフ」は大破してしまう。スラヴァ級などのミサイル巡洋艦4隻が撃沈破、揚陸艦艇も10隻以上が海の藻屑と消え去った。
ソ連軍は大西洋を進むNATO船団を攪乱すべく長い航続距離を誇るTu95ベアの対艦ミサイル搭載型でアゾレス諸島沖のNATO船団を襲った。この船団は、スペイン海軍の軽空母「デダロ」と数隻のスペイン海軍フリゲート艦が護衛していた。軽空母「デダロ」といっても元々はWW2で活躍した米海軍のインデペンデンス級軽空母「カボット」であり、この時点では完全に旧式装備であった。
「こんな弱体な船団なんぞ、鎧袖一触」
ソ連側攻撃編隊はそう思っただろう。
しかし「デダロ」搭載のシーハリアーは思いの外善戦した。偶々付近をパトロールしていたシーハリアー2機のペアは、北方から接近する24機のTu95ベアを発見した。ターボプロップながらも高速のベアは、亜音速機であるシーハリアにとって戦いやすい相手ではない。シーハリアは慎重に爆撃編隊の右後方に占位し、AIM-9サイドワインダーミサイル計4発を発射した。ミサイルは狙い違わず4機のベアを直撃。全く間に4機を葬った。
さらにシーハリアーは30mm機関砲でベアの編隊へ肉薄。さらに3機を葬り、数機がミサイルを投棄して離脱していく。僅か2機のシーハリアーがベアの半数を無力化したのである。
残ったベアは対艦ミサイルを発射。30発弱が発射され、正常飛行したのが21発。決して少なくない。スペイン艦隊の各艦は懸命に対空ミサイルでこれを迎え撃つ。さらにチャフを巻き散らし、妨害電波でミサイルのセンサーを無力化する。それでも近づいてくるミサイルに対しては、短SAM、速射砲、そして最後の砦ヴァルカン・ファランクスが火を噴く。
結局ベアの放った対艦ミサイルは1発も目標を捉えることがなかった。
こうして大西洋の熱い1日は過ぎていく。しかし、まだ開戦初日である。
つづく
本作の概要については、以下の動画でも示されているので、参照されたい。
今回、VASSALによるソロプレイにチャレンジしてみることにした
前回までの展開 --> こちら
1Turn前半(開戦1日目)
ソ連側は15OP、NATOは12OPを使用する。ソ連軍は旧式のエコー2型原子力ミサイル原潜(SSGN))3ユニットで英本土の航空機にミサイル攻撃を仕掛ける。出目よく2Hitと2附帯損害。ヒット数が偶数なので防御側であるNATO側が損害を適用する。ニムロッド哨戒機が1ユニット消滅した。
さらに別のエコー2型SSGN2ユニットが英本土南部の港湾施設を巡航ミサイルで攻撃。1打撃を与え、在泊中の英海軍対潜フリゲート艦数隻を撃沈破した。
NATOは、カード#27"Fighters to Norway/Denmark"で米本土に待機していたF-15 Eagle 1ユニットをノルウェーに送り込んだ。しかしこれはかなりリスクの高い「賭け」である。
ソ連軍はなおも英本土を叩くべく巡航ミサイルを搭載したTu22バックファイア3ユニットで英本土を攻撃。護衛にはソ連最強のMiG31とMiG25が随伴する。ノルウェー海上空では英空軍のファントム戦闘機がこれを迎え撃つ。西側技術を流用して作られたソ連の新型空対空ミサイルは容赦なくファントムを粉砕し、ファントム1ユニットが海の藻屑となった。しかしファントム隊も奮戦し、MiG25 1ユニットを撃破した。 そしてパトロール機の急報を受けて英本土から予備のファントム隊が発進する。空戦の結果は激しいものとなり、英空軍のファントム1ユニットが撃墜されたが、MiG31、Tu22各1ユニットがステップロスしてしまう。
肝心の巡航ミサイル攻撃については、合計5ヒットを与えて英本土の空軍基地は壊滅的打撃を被った(ただし累積ヒット数は最大5まで、6.10.4参照)。しかしソ連側も長距離護衛戦闘機はほぼ全滅、貴重な長距離爆撃機1ステップを失うという手痛い打撃を被ってしまう。
上記で空中給油機でソ連戦闘機の航続距離を延伸させたのはルール違反であった。エラッタにより空中給油機によって航続距離を延伸できるのはSTKユニットのみとなっていた。途中で気づいたが、手遅れだったので、そのまま進めることとする。
NATO側は手薄になったノルウェー海の制空用に、ノルウェーに進出していた米空軍のF-15を発進させる。さらに空母5隻を擁する米英連合の大機動部隊が英本土西方海域に進出してきたので、ソ連側はキロ級潜水艦の一帯をBIUKギャップを抜けて攻撃に差し向けた。が、雷撃は失敗に終わる。
NATO側はノルウェーに近づくソ連上陸部隊を叩くべく、まずはノルウェー空軍のP-3Cオライオンを発進。ソ連軽空母「キエフ」を発進してきたYak38フォージャーの迎撃を掻い潜ってソ連上陸部隊を発見した。空母2隻(「キエフ」「ミンスク」)、原子力打撃巡洋艦「キーロフ」、その他、スラヴァ級、カラ型、キンダ型等の巡洋艦、ソブレメンヌイ級、ウダロイ級の駆逐艦等、40数隻の水上戦闘艦と、それに護衛された水陸両用戦闘群からなる。総勢100隻近い規模の大艦隊だ。ソ連海軍最強の水上部隊だ。
英本土西方に接近した4隻の米空母からは200機近い大攻撃隊が続々と発進。ノルウェーを目指すソ連艦隊に攻撃を仕掛けるためだ。ソ連艦隊の空母2隻からはなけなしのYak38フォージャーVSTOL戦闘機が飛び立つ。
「敵わぬまでもせめて一太刀」
そう思ったのか・・・。
しかし所詮VTOL戦闘機。本格的な世界最強級の空対空戦闘能力を誇るF-14トムキャットの敵ではなかった。フォージャーは全機撃墜され、米攻撃隊は無傷のままソ連艦隊をHarpoon空対艦ミサイルの射程距離内に捉える。
一斉に発射されたHarpoonは約200発。まさに飽和攻撃を絵に書いたような攻撃だ。ソ連側の対空防御は奮戦し、Harpoonの80%以上を撃墜又は無力化したが、それでも40発弱のミサイルがソ連艦隊に殺到した。
打撃巡洋艦「キーロフ」には3発以上が命中し、「キーロフ」は大破してしまう。スラヴァ級などのミサイル巡洋艦4隻が撃沈破、揚陸艦艇も10隻以上が海の藻屑と消え去った。
ソ連軍は大西洋を進むNATO船団を攪乱すべく長い航続距離を誇るTu95ベアの対艦ミサイル搭載型でアゾレス諸島沖のNATO船団を襲った。この船団は、スペイン海軍の軽空母「デダロ」と数隻のスペイン海軍フリゲート艦が護衛していた。軽空母「デダロ」といっても元々はWW2で活躍した米海軍のインデペンデンス級軽空母「カボット」であり、この時点では完全に旧式装備であった。
「こんな弱体な船団なんぞ、鎧袖一触」
ソ連側攻撃編隊はそう思っただろう。
しかし「デダロ」搭載のシーハリアーは思いの外善戦した。偶々付近をパトロールしていたシーハリアー2機のペアは、北方から接近する24機のTu95ベアを発見した。ターボプロップながらも高速のベアは、亜音速機であるシーハリアにとって戦いやすい相手ではない。シーハリアは慎重に爆撃編隊の右後方に占位し、AIM-9サイドワインダーミサイル計4発を発射した。ミサイルは狙い違わず4機のベアを直撃。全く間に4機を葬った。
さらにシーハリアーは30mm機関砲でベアの編隊へ肉薄。さらに3機を葬り、数機がミサイルを投棄して離脱していく。僅か2機のシーハリアーがベアの半数を無力化したのである。
残ったベアは対艦ミサイルを発射。30発弱が発射され、正常飛行したのが21発。決して少なくない。スペイン艦隊の各艦は懸命に対空ミサイルでこれを迎え撃つ。さらにチャフを巻き散らし、妨害電波でミサイルのセンサーを無力化する。それでも近づいてくるミサイルに対しては、短SAM、速射砲、そして最後の砦ヴァルカン・ファランクスが火を噴く。
結局ベアの放った対艦ミサイルは1発も目標を捉えることがなかった。
こうして大西洋の熱い1日は過ぎていく。しかし、まだ開戦初日である。
つづく