もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

タグ:GameJournal

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Storm Over Normandy(以下、本作)は、2022年にGame Journal誌83号の付録ゲームとして発売されたシミュレーション・ウォーゲームである。元々は米国MMP社が2015年に発売した作品だ。テーマは1944年6月のノルマンディ上陸作戦で、同作戦の最初の8日間を、1Turn=1日、1ユニット=大隊~連隊・旅団規模で描く。

今回、本作を対面でプレイしてみた。私は今回連合軍を担当した。

前回までの展開 --> こちら

6Turn(1944年6月11日)

GE_21PzDiv_192カーン方面ではドイツ軍がクリーンヒットを浴びせた。まずカーンの西半分では、第21装甲師団を主力とする打撃部隊が、英第3歩兵師団に対して反撃を実施。出目10で合計12ヒットを与え、あと一歩で英軍守備隊を追い払う所までいった。英軍は直ちに増援を送って守備を固める。

カーン東半分では、戦車教導師団が反撃を実施。英第6空挺師団の1ユニットが壊滅したものの、英軍は何とか現陣地に踏みとどまった。

米軍線区では、先ほどに引き続いて米第2機甲師団がブリックヴィルを攻撃。ここを電撃占領した。さらにマップ西端部を抜けて米軍部隊の一部がサン・ジャン・ド・ダイユに進出してきた。ここはマップ南端に接したエリアで、ここから米軍はいつでも盤外突破できるわけである。

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7Turn(1944年6月12日)

US_82ADiv_505米軍戦線では、米第2機甲師団がマップ南端にある要域サン・タンドレ・ド・レピンヌを攻撃した。サン・タンドレ・ド・レピンヌは、VPエリアのみならず、マップ南端へ向かう突破口にもなっている。米軍はここからユニットを盤外突破させると、莫大なVPが入手できる。
戦いは米軍の勝利に終わり、米軍はサン・タンドレ・ド・レピンヌを占領した。
さらに米軍は要域カランタンに対して第2歩兵師団と第82空挺師団を投入して総攻撃を実施。艦砲射撃と工兵支援も加えた圧倒的な戦力でカランタンを占領した。これにより、米軍戦線におけるVPエリアは全て連合軍の支配する所となった・

英軍戦線では、カーン正面でドイツ第21装甲師団を主力とする部隊が、英軍部隊を攻撃。8ヒットを与えて遂に英軍をカーンから全面撤退させることに成功した。一方の英軍は、マップ南端につながるヴィレル・ボカージュを攻撃する。しかしドイツ軍を排除することには失敗した。

このTurnに連合軍は9VPを獲得し、ドイツ軍の獲得VPが3VPだったので、その差は6VP。累積VPはようやくプラス5VPになったが、勝利条件プラス30VPに達するのは絶望的な状況になってきた。

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8Turn(1944年6月13日)

UK_7ArmDiv_22最終Turnである。英軍はヴィレル・ボカージュへ集中攻撃を行う。最初の通常攻撃の後、砲兵射撃、航空支援、さらに2つ目の砲兵支援を投入するに至り、ついにヴィレル・ボカージュを連合軍が占領する。
しかしヴィレル・ボカージュは連合軍にとってはドイツ軍の目を引き付けるだけの囮にすぎなかった。連合軍の真の狙いは、米軍戦線からの突破にあったのである。先のTurnに占領したサン・タンドレ・ド・レピンヌを抜けて米軍部隊が次々と盤端へ突破していく。このTurn、サン・タンドレ・ド・レピンヌからサンロー方面へ突破した米軍ユニットは計16個。マップ西端よりクータンス方面へ突破した米軍ユニットが6個。さらにヴィレル・ボカージュからアルジャンタン方面へ突破した英軍ユニットが計4個に達した。これらのユニットで獲得したVPは 23VPに及んだ。さらにエリアVPが連合軍10VP、ドイツ軍2VPで+8VP。このTurnに英軍1個旅団が壊滅したので-2VPを加えても、最終的なVPは34VPに達する。従って最終段階で連合軍が逆転勝利を得た。


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感想

Z_SprtPoints2プレイ時間は休憩時間を除いて約5時間だった。慣れればもう少し早くなると思うが、初プレイだとこんなものだろう。VP計算で少し勘違いしていたのが突破ユニットの扱い。突破したユニットは毎TurnVPを加算するのが正しいいのだが、突破した瞬間だけVPを貰えるものと勘違いしていた。お蔭でシェルブール方面への突破を早い段階で実施できたものを、それをやらなかったので、3~4VPぐらい損した。まあ、突破のメリットをドイツ軍プレイヤーに教えてしまうと、突破阻止の行動を取られたので、最終Turnの逆転勝利はなかったかもしれないが…。

ゲームとしては結構面白かった。オーソドックスなシステムだが、ノルマンディにおける激しい陣地戦が良い感じで再現されている。ルールはシンプルだが、歴史ゲームとしてみても突拍子のない展開にはならないので、納得できる。カードの扱いも過度にぶっ飛んだものはなく、あくまでも「おまけ」的な位置づけに留まっている点も好感を持った。

同テーマのゲーマは多数あるが、タイムスケールと扱っている期間が良く似ているのがGMTのNormandy'44である。Normandy'44と比較すると、Normandy'44はHexマップを採用しており、より「ウォーゲーマー受け」するイメージがある。Normandy'44にはカードやエリアといった「ゲームっぽい」アイテムがない分、よりシミュレーション性が高いように感じる。ただ、Normandy'44は天候の影響が大きく、天候ダイスの良否によってゲームバランスが影響を受けやすい。その点、本作ではそのようなバランスに影響を与える要素が小さいため、競技用ゲームとしてはより優れているように思える。

結論として本作は良いゲームで、再戦したいアイテムである。

JagdPanther_1944



シミュレーションジャーナル ゲームジャーナル89号 フランス革命1789
シミュレーションジャーナル ゲームジャーナル88号 激闘!ロンメル&マッカーサー
シミュレーションジャーナル ゲームジャーナル87号 新信長風雲録
シミュレーションジャーナル ゲームジャーナル86号 戦略級三国志英雄伝説
シミュレーションジャーナル ゲームジャーナル83号 ノルマンディ強襲
シミュレーションジャーナル ゲームジャーナル別冊 激闘 関ヶ原 ~どうする家康?どうなる関ヶ原!?~


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Storm Over Normandy(以下、本作)は、2022年にGame Journal誌83号の付録ゲームとして発売されたシミュレーション・ウォーゲームである。元々は米国MMP社が2015年に発売した作品だ。テーマは1944年6月のノルマンディ上陸作戦で、同作戦の最初の8日間を、1Turn=1日、1ユニット=大隊~連隊・旅団規模で描く。

本作は、基本システムとして1981年に米国Avalon Hill社から出版されたStorm Over Arnhem(邦題「アルンヘム強襲」)を元にしている。各ユニットは原則として1Turnに1度だけ活性化でき、1度の活性化で移動又は射撃を選択できる。活性化したユニットは裏返しになり、防御力が1段階低下する。だからできれば敵を先に活性化させて、そこに自軍の射撃を見舞うのが得策といえる。

マップはエリア方式で、射撃は同一エリアの敵に対して実施可能である。またエリアの支配という概念があり、エリアを支配している側は敵の射撃を受けた時に地形効果を得られる他、戦闘結果で後退を行う際には自軍支配下のエリアにのみ後退できる。エリアの支配を奪うためには、敵側ユニットを当該エリアから一掃する必要があり、まさにエリアの支配を巡って「血で血を洗う」激戦が繰り広げられる。

オリジナルの「アルンヘム強襲」と異なり、本作ではイベントカードを併用する。いわゆる「強襲システム」にカードを併用するのは和製「強襲システム」(Game Journal版強襲シリーズ)では定番になっているが、本作におけるカードの扱いは比較的「大人しい」ものになっている。和製「強襲システム」では、カードがゲームのメインエンジンとなっていて、「カードがなければ何もできない」ゲームが多い。しかし本作のカードはあくまでも「補助」の扱いで、砲兵支援や機甲部隊の支援、ボカージュの理由、空襲による移動妨害という役割を果たす。またカード引きもランダムで、自らの意思でデッキを構築する「和製強襲システム」とはやや異なったアプローチを採用している。

今回、本作を対面でプレイしてみた。私は今回連合軍を担当した。

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1Turn(1944年6月6日)

GE_SP29第1Turnは上陸当日ということで、通常のゲームとは異なる手順で解決する。まず最初に空挺降下を判定する。その後、艦砲射撃で防御拠点を攻撃する。そして6つの海岸エリア、東からスウォード、ジュノー、ゴールド、オマハ1、オマハ2、そしてユタの各海岸に連合軍が殺到する。海岸エリアを巡って両軍の激闘。そしてドイツ軍を排除した海岸に連合軍が橋頭保を確保する。その後に通常のTurnプレイが行われ、海岸堡を巡る戦いが続く。

今回連合軍はTurn終了までに英軍側の海岸堡は全て制圧できたものの、米軍戦線ではユタ、オマハ1でドイツ軍の抵抗を排除できず。確保した海岸堡は合計4ヶ所に留まった。Turn終了時にVP判定があるが、マップ上に存在するVPエリアは計12ヶ所。そのうちドイツ軍が8ヶ所、連合軍は4ヶ所を支配した。その結果、ドイツ軍が4VPを獲得したので、VPの合計はマイナス4点となった。ちなみに勝利条件はプラス30VP。つまり連合軍はゲーム終了時点まで30VPを獲得する必要がある。

2Turn(1944年6月7日)

UK_6ADiv_3P連合軍はまず海岸堡の掃討を行う。オマハビーチでは米第1歩兵師団、ユタビーチでは同第4歩兵師団がそれぞれ支援部隊を伴ってドイツ軍残存部隊を攻撃。一部でピンゾロが出る等の「事故」があったものの、カードの支援を借りて何とかドイツ軍の残存部隊を掃討することに成功した。

英軍戦線では、カーン正面からドイツ軍の精鋭第12SS装甲師団、第21装甲師団が反撃を仕掛けてきた。強力なドイツ軍の攻撃に対してイギリス軍は苦戦を強いられたが、砲兵支援、航空支援等を駆使してドイツ軍を撃退。逆に戦車の支援を受けた英第3歩兵師団がカーン市街地北部郊外に布陣した。
カーン東半分では、ペガサス橋から進撃してきた英第6空挺師団が工兵支援を受けてカーン市に電撃奇襲を実施。上手く行けばカーン市街地の半分を英軍が支配できるチャンスであった。2d6で6以上を出せばカーン市街の半分を占領できるはずだったが(確率72%)、何と出目は4。絶好のチャンスを逃した連合軍なのであった。

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3Turn(1944年6月8日)

GE_12SSPzDiv_12SSカーン東半分には、ドイツ軍の精鋭部隊戦車教導師団が登場。英第6空挺師団と対峙する。このため英軍空挺部隊がカーン東半分を電撃占領できるチャンスは潰えた。

米軍戦線では、ユタビーチを制覇した米軍が、モンテブールに進出。シェルブール方面へ向けた前進を開始する。

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4Turn(1944年6月9日)

GE_21PzDiv_192カーン前面で両軍の激しい戦いは続く。カーン北西部の田園地帯カミリーでは、ドイツ軍第12SS装甲師団と英戦車旅団とが激戦を繰り広げていた。カミリーから撤退しようとした第12SS装甲師団がヤーボの攻撃を受けて1個装甲連隊が撤退に失敗。敵中に取り残されたドイツ装甲連隊を英戦車旅団が猛攻を加えて撃破した。
一方で、大西洋に近いバイユーでは、英軍側面援護に為に進出していた歩兵旅団をドイツ第352歩兵師団所属の2個歩兵大隊が攻撃。出目は11と冴えわたり、英軍歩兵旅団が撃破されてしまう。

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US_4Div_8米軍戦線では、コタンタン半島の入口モンテブールで米第4歩兵師団がドイツ軍を攻撃。これを撃破してモンテブールを奪取した。モンテブールはVPエリアなので、この時点でようやく連合軍のエリアVPがドイツ軍のそれを上回った。

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ちなみにこのTurnは英軍1個旅団が撃破されたので、ドイツ軍に2VPのボーナスが入る。その結果、獲得VPは両軍とも7VP。累積VPはマイナス4VPで動かない。

5Turn(1944年6月10日)

US_2ArmDiv_CCAまず米軍戦線では、増援として登場してきた米第2機甲師団がオマハ海岸から内陸部に進出。トレヴィエールを抜けてヌイイ=ラ=フォレに進出。同地を奪取した。これにより、海岸近くのイシニーを守っていたドイツ軍は背後を脅かされることとなる。
コタンタン半島では、米軍がシェルブールへの入口にあたるヴァローニュを占領した。これで米軍はいつでもシェルブール方面へ突破できるようになる。

英軍戦線では、ドイツ軍が装甲3個師団(第21、第12SS、戦車教導)を投入してカーンから英軍を排除しにかかった。しかしドイツ軍プレイヤー曰く「平均以下のダイス目しか出ない」という状況で、今一つ攻撃が冴えない。

このTurn終了時点でVPは2点獲得したが、累積VPはマイナス2VP。勝利条件はプラス30VPなので、半ば絶望的な状況になっている。

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つづく



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Storm Over Normandyは、2016年に米国MMP社から発売され、2022年にGame Journal誌第83号の付録ゲームとして和訳版が出版されたシミュレーション・ウォーゲームです。テーマは1944年6月のノルマンディ上陸作戦。本作は6月6日のD-Dayから始まる8日間の戦いを描いています。
1ユニットは大隊、旅団、連隊。1Turnは実際の1日に相当します。マップはエリアで区分され、ノルマンディ上陸作戦の舞台となったユタ、オマハ、ゴールド、ジュノー、スウォードの各海岸と、その周辺部が描かれています。マップ上に描かれている主要な都市は、カーン、バイユー、カランタン、ヴァローニュ等で、逆にサンロー、シェルブール、クータンス等はマップに含まれていません。
基本システムは、懐かしのStorm Over Arnhem(AH)とほぼ同様のシステムを採用しており、両プレイヤーが交互にアクションを繰り返す方式です。またイベントカードを採用しており、砲兵支援、航空支援やレジスタンス等をカードで扱っています。

今回、Storm Over Normandyを紹介する動画を作成しました。この動画では、Storm Over Normandyの概要と基本システムを紹介した後、対面形式でプレイした状況を紹介しています。




GJ81表紙


「現代海戦台湾海峡編」(以下、本作)は、2021年にGame Journal誌81号の付録ゲームとして発売された。テーマは台湾を巡る米中の海上戦闘である。

今回、ソロプレイ形式で本作のゲーム展開を追ってみた。

前回までの展開 --> こちら

8Turn(開戦2日目0900~1200)

空母「ロナルド・レーガン」を基幹とする米第7艦隊空母機動部隊が、台湾東方海域に近づいて来た。そして高雄近海で上陸作戦中の共産側上陸艦隊を対艦ミサイルの射程距離内に捉えた。
米第7艦隊第15駆逐隊の各艦が対艦ミサイルを発射する。ミサイル巡洋艦「シャイロー」、ミサイル駆逐艦「ホッパー」「ダニエル・イノウエ」「チャンフー」から発射された約20発のハープーンミサイルが共産側艦隊に殺到。052C型ミサイル駆逐艦「海口」、強襲揚陸艦「海南」を撃破した。

9Turn(開戦2日目1300~1600)

米艦隊はさらなるミサイル攻撃を行い、高雄に上陸しようとした共産側LST型揚陸艦「四明山」を撃破した。

10Turn(開戦2日目1700~2000)

台北に迫ってきた共産側の新たな上陸部隊に対し、米海軍ロス級原潜「シャイアン」が攻撃した。共産軍の弱点は対潜能力である。その隙を突いて「シャイアン」が魚雷攻撃を実施。052型ミサイル駆逐艦「呼和浩特」を撃沈、同「長春」を撃破した。共産側最新鋭駆逐艦といえども、艦齢40年近くのロス級原潜相手に成す術もなかった。

共産側空母「山東」は、台湾東方海上を遊弋している米空母「ロナルド・レーガン」機動部隊に対し、初めて攻撃隊を放った。中国人民解放軍海軍にとって、空母から攻撃隊を発進させるのは史上初の出来事であった。
しかし「山東」を発進した攻撃隊は、ミサイル発射地点に到達する前に「レーガン」を発進したF/A-18E/FやF-35Cの迎撃を受け、その大半が撃墜された。

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11Turn(開戦2日目2100~2400)

台湾空軍は、闇夜を突いて台北近海の共産側空母機動部隊に対して攻撃を仕掛けた。「山東」のCAP隊を上手く回避した攻撃隊は、距離約40海里から数十発の対艦ミサイルを発射した。しかし発射した対艦ミサイルの大半が共産側水上艦の放った対空ミサイルの餌食となり、1発の命中弾もなかった。

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12Turn(開戦3日目0100~0400)

米第7艦隊は高雄近海に集結。同じく米揚陸艦は上陸部隊を高雄に接近させる。

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13Turn(開戦3日目0500~0800)

米軍の海兵遠征旅団が高雄に上陸した。上陸作戦は成功である。

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15Turn(開戦3日目1300~1600)

共産側水上戦闘艦が久々に戦果を挙げた。大陸棚まで進出してきた米原潜「グリーンヴィル」を共産側対潜部隊が捕捉。これに損傷を与えて撃破したのである。撃沈には至らなかったが、それでも共産側にとっては初の米艦に対する戦果であった。

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勢いに乗る共産側は、空母「山東」から攻撃隊を発進させて強襲揚陸艦「アメリカ」を中心とする米機動部隊を攻撃した。が、またもや米空母「ロナルド・レーガン」から発進した戦闘機の迎撃を受けた。共産側攻撃隊は全滅に近い損害を被り、1発の対艦ミサイルも発射できなかった。

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米空母も反撃を実施。高雄沖から近づく共産側揚陸艦隊を「レーガン」から発進した攻撃隊が攻撃を実施した。この攻撃でソブレメンヌイ級駆逐艦「泰州」を撃沈した。

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16Turn(開戦3日目1700~2000)

高雄沖で共産側水上部隊と米第7艦隊が激しい対艦ミサイル戦を繰り広げる。

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まず共産側の水上部隊が対艦ミサイルで米揚陸艦「アメリカ」を中心とする水上部隊を攻撃する。しかし対艦ミサイルの大半はイージス艦の発射する対空ミサイルによって撃墜され、残りも米艦の電子妨害や近接対空火器によって無力化されてしまう。

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米艦隊の反撃。まず最初の攻撃でソブレメンヌイ級駆逐艦「福州」を撃沈、052D型ミサイル駆逐艦「南京」が大破した。続く攻撃で残っていたフリゲート艦2隻とLST型揚陸艦「五指山」が撃破され、高雄に向かう揚陸部隊は全滅してしまう。

一方で米潜水艦は共産側水上部隊による執拗な対潜攻撃を受けて苦戦していた。最強の攻撃型原潜「シーウルフ」がその威力を発揮する間もなく共産側対潜部隊の攻撃を受けて撃破。さらにあろうことか、最新鋭のヴァージニア級攻撃原潜「ノースカロライナ」が、共産側対潜部隊による攻撃を受けて撃沈させられてしまったのである。米艦隊にとっては初の沈没艦。戦死者多数ということで、米国内世論への影響は大きかった。

17Turn(開戦3日目2100~2400)

米潜水艦で2隻目の犠牲が出た。最新鋭の攻撃型原潜「ハワイ」が共産側対潜部隊の攻撃を受けて撃沈されてしまう。戦死者多数。米国内世論は沸騰した。

しかし「ハワイ」の報復はすさまじく、台北近海に集結していた共産側の上陸部隊を米第7艦隊が攻撃。共産側数隻が対艦ミサイルの攻撃で受けて撃沈又は大破せしめられた。

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18Turn(開戦4日目0100~0400)

最終Turnである。中国本土沿岸で米中の水上部隊同士が対艦ミサイルによる撃ち合いを行う。中国側の対艦ミサイルが初めて米艦隊の防空ラインを突破し、イージス駆逐艦「ウェイン・E・マイヤー」に命中した。「マイヤー」は大破し、戦場離脱を余儀なくされる。

米艦隊も反撃。対艦ミサイルの攻撃で052D型ミサイル駆逐艦「合肥」を撃破。さらに航空攻撃で、ミサイル巡洋艦とも呼ばれる055型ミサイル駆逐艦1隻を撃沈した。

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結果

連合軍

沈没:米原潜2隻、台湾駆逐艦1隻:計6VP
損傷:米駆逐艦1隻、台湾フリゲート艦3隻、米潜水艦2隻:計6VP

共産軍

沈没:巡洋艦1隻、駆逐艦5隻、フリゲート艦1隻、潜水艦1隻:計8VP
損傷:強襲揚陸艦1隻、駆逐艦7隻、フリゲート艦6隻、LST3隻、潜水艦5隻:計11。5VP

その他

連合軍は6ステップ上陸+60VP
共産軍は10ステップ上陸+50VP

最終結果は、連合軍が79.5VP、共産軍62VP

連合軍の勝利

感想

まずはルール間違いについて。
前回の動画で多くのルールを間違えていたので、今回は注意してプレイしたが、それでもルールをいくつか間違えてしまった。一番大きな間違いは艦対艦戦闘。私は攻撃側の対艦火力を合計し、任意の目標に割り付けるものだと(勝手に)誤解していた。しかしルールを読み返してみると、対艦ミサイル戦は、Victory in the Pacificのように、個別の攻撃艦を1対1で目標艦に割り付ける必要があるとのこと。まあ、それほど大勢に影響はないとは思うが・・・。

ゲーム展開について。
プレイ中は連合国側の圧勝だと思っていたが、思ったよりも点差が広がらなかったので意外だった。共産側の敗因は連合国側の揚陸部隊を阻止できなかったこと。にしても、仮に共産側が連合国側の揚陸部隊に2ステップ以上の損害を与えていれば、VP上は共産側が勝利出来ていた訳である。今回、共産側にとって不幸だったのは、原潜が1隻も登場しなかったこと。共産側の潜水艦は計34隻のユニットが用意されており、そのうち4隻が原潜である。シナリオでは計12隻の共産側潜水艦が登場するので、平均1~2隻の原潜が混じってくる筈だが、今回は1隻も原潜が含まれなかった。原潜はディーゼル潜に比べて対艦攻撃力が大きいため、敵水上艦に打撃を与える可能性が大きい。特に空母や揚陸艦といった高価値ユニットを撃破できる可能性が高いので、共産側としては有難い存在だ。それが今回は1隻も登場しなかったことで、共産側は米水上部隊に対する打撃力を大幅に殺がれてしまった。

ゲームとしての展開だが、結構面白い。海戦ゲームなのでややもすると艦と艦の殴り合いに終始しがちだが、本作の場合、揚陸部隊のVPを他のユニットよりも差別化することで、ゲームにメリハリをつけることに成功している。プレイ中には「連合軍必勝じゃね?」と思っていたが、共産側も自軍の損害に顧みず、連合国の大駒狙いで戦えば勝機が見えてきそうだ。

本作が面白かったので、姉妹編の「日中韓・現代海戦三国志」も是非プレイしてみたい。

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「現代海戦台湾海峡編」(以下、本作)は、2021年にGame Journal誌81号の付録ゲームとして発売された。テーマは台湾を巡る米中の海上戦闘で、1Hex=50~60km、1Turn=4時間、1ユニット=艦船1隻のスケールで描いている。
前回は 動画で本作の概要を紹介した。
そこで今回はソロプレイ形式で本作のゲーム展開を追ってみたい。
また前回の動画で間違えていたルールについても、今回は正しいルールで再戦したいと思っている。

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1Turn(開戦1日目0500~0800)

ROC_DDG基隆共産側の台湾侵攻部隊が中国本土東岸の港湾から続々と出撃していく。台湾海軍は共産側との直接交戦を避けて台湾東方海上に出撃。同方面で対潜戦を実施する。対潜戦は地味だが、台湾海軍だけで共産側水上部隊と戦っても壊滅することは避けられない。一方、後半登場する米空母機動部隊にとって共産側水上部隊は左程脅威にならず(イージス艦の対空火力が強力なため)、それよりは共産側原潜部隊の方が脅威が大きい。だからまず危険度の高い共産側潜水艦を可能な限り排除しようとするのが台湾海軍の意図である。
一方、今回の主役というべき米第7艦隊は、強襲揚陸艦「アメリカ」を主力とする海兵揚陸部隊が佐世保を出撃。空母「ロナルド・レーガン」を基幹とする空母機動部隊がグアム方面から台湾を目指す。

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2Turn(開戦1日目0900~1200)

共産側基地空軍が、台湾東方で台湾水上部隊を捉えた。対艦ミサイル攻撃でフリゲート艦3隻を撃破。一気に台湾側水上戦力が半減した。

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一方、米海軍原潜「ハワイ」が南大東島沖で共産側潜水艦「遠征38号」(元級)を攻撃。これを撃破した。

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3Turn(開戦1日目1300~1600)

US_SSN_Columbus米原潜がさらに戦果を挙げた。ベテランのロサンゼルス級原潜「コロンバス」が、共産側潜水艦「遠征24号」(宗級)を撃破。また台湾海軍の旧式潜水艦「海龍」が共産側潜水艦「遠征32号」(元級)を撃破し、一矢を報いた。

共産側は揚陸部隊1部隊が台湾北部の基隆に上陸。最初の地歩を築いた。

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4Turn(開戦1日目1700~2000)

米原潜がさらに共産側潜水艦1隻を撃破した。

基隆近海では、台湾空軍が大規模な航空攻撃を実施して反撃。共産側の052C型ミサイル駆逐艦「鄭州」を撃沈した。

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5Turn(開戦1日目2100~2400)

第5~6Turnは夜間Turnになる。夜間Turnは航空機の能力が制約される。
基隆に共産側の第2波上陸部隊が上陸した。さらに別の船団が台湾南部の高雄地区に近づく。

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6Turn(開戦2日目0100~0400)

共産側の上陸部隊が高雄地区にも上陸した。高雄に向かう第2波上陸部隊に対して台湾空軍が攻撃。護衛の052D型ミサイル駆逐艦「南寧」を撃破した。

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PRC_LST四明山この時点で状況を整理すると、共産側の上陸作戦はほぼ順調に推移。共産側上陸部隊は完全に無傷で台湾に上陸した。台湾海軍はほぼ壊滅。わずかに駆逐艦1隻と潜水艦1隻が作戦行動可能な状態であったが、そのうちの駆逐艦1隻は燃料不足のため高雄港に緊急帰還した。

米第7艦隊の空母打撃部隊は、空母「ロナルド・レーガン」、イージス巡洋艦1隻、イージス駆逐艦3隻、補給艦1隻で南西諸島付近を航行中。台湾近海まであと数時間の距離に迫っていた。また佐世保を出航した強襲揚陸部隊は、強襲揚陸艦「アメリカ」、イージス駆逐艦3隻、ドック型揚陸艦2隻で沖縄那覇港に入港し、台湾方面進出への機会を伺っていた。

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つづく

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