もりつちの徒然なるままに

ウォーゲームの話や旅の話、山登り、B級グルメなどの記事を書いていきます。 自作のウォーゲームも取り扱っています。

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空母瑞鶴ソロモン前線へ

森史郎 光人新社

空母瑞鶴戦史:ラバウル航空戦①空母瑞鶴ソロモン前線へ
「空母瑞鶴戦史シリーズ」の第5弾で、南太平洋海戦後、ガダルカナル撤退までの時期を扱う。南太平洋海戦で辛うじて勝利を収めた日本空母艦隊であったが、空母艦載機部隊に大きな損害を被ったため内地で再編成することになる。また第3艦隊司令部にも人事異動があり、南雲中将に代わって小沢治三郎中将が第3艦隊司令長官に着任した。本書の見どころは小沢治三郎の破天荒な指揮ぶりと再編成される瑞鶴飛行隊での新任士官と古参搭乗員の対立、そして瑞鶴飛行隊によるガダルカナル撤退作戦支援等。特に南太平洋海戦からガ島撤退までの時期での空母部隊の行動についてはこれまで触れられる機会が少なかったので、その点は貴重かも。
ただ・・・、これまでの巻に比べて明らかにボリュームが少なくなっている。正直、あっとう言う間に読み終えてしまった。

お奨め度★★★★

空母瑞鶴戦史:ラバウル航空戦①空母瑞鶴ソロモン前線へ 空母瑞鶴戦史:ラバウル航空戦②山本長官機は還らず 空母瑞鶴戦史:ラバウル航空戦③ラバウル航空撃滅戦 空母瑞鶴戦史:ラバウル航空戦④史上最大の空中戦「ろ」号作戦
攻防-ラバウル航空隊発進篇 海軍零戦隊撃墜戦記1 海軍零戦隊撃墜戦記2 海軍零戦隊撃墜戦記3
Pacific War 海空戦南太平洋1942 ソロモン夜襲戦

251112_箱根

小田原を朝6:12に出発し、箱根登山鉄道・ロープウェー・紅葉スポット・温泉を一気に巡る、
コンパクトなのに盛りだくさんの日帰り旅を動画にまとめました。

強羅では「えきすた」を収集、小涌谷へ寄り道。
早雲山まではまさかの徒歩登山!しかし登山道は通行止め…そこで予定変更してロープウェーへ。

ロープウェーから眺める富士山の荘厳な姿、大涌谷の迫力、箱根の紅葉は圧巻の一言。
宮ノ下では温泉街散策とランチ、彫刻の森美術館の見学も楽しみました。

旅の締めくくりは、大平台駅近くの名湯「姫之湯」。
熱めのお湯で旅の疲れがすっきり取れました。

鉄道旅や箱根観光の計画に役立つルート紹介になっています。
ぜひ最後までご覧ください!




小田原 ガイドブック 小田急沿線の不思議と謎 るるぶ熱海 箱根 湯河原 小田原'25 ぐるぐるマップEast48 いざ、熱海

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新・貧乏はお金持ち

橘玲 プレジデント社

新・貧乏はお金持ち
本書を読んで、私はお金や働き方に対する考え方を根本から揺さぶられた。これまで「真面目に働いていれば生活は安定する」と信じてきたが、著者はそれを幻想だと喝破する。雇用という仕組みが人を守ってきた時代はすでに終わり、もはや勤勉さだけでは豊かになれないという現実を突きつけてくる。
印象的だったのは、橘氏が「制度を知らないことこそが最大の貧困だ」と語るくだりである。税金や社会保険の仕組み、法人化による節税効果、フリーランスやマイクロ法人として生きる選択肢――それらは一見専門的で難しそうに見えるが、実際には誰にでも開かれた「自由への扉」なのだという。
私はこの本を読みながら、「貧乏」とは単にお金がない状態ではなく、社会の仕組みを理解せずに流される生き方そのものなのだと感じた。反対に「お金持ち」とは、資産額の多さよりも、自分の時間と選択を自分で決められる人のことを指すのだろう。橘氏の語る「雇われない生き方」は、決して無責任な自由ではなく、リスクを理解したうえで自らルールを選ぶ知的な独立宣言である。
私自身、思わぬ長期入院によって時間の大切さを痛感し、「これまで時間に追われて生きていたのがいかに愚かだったか」と気づかされた経験がある。その意味で、筆者の主張には深く共感できた。自分自身の働き方を見つめ直し、生き方を選びなおしたことは、改めて正解だったと思う。
この本は、「お金」や「仕事」をめぐる常識を疑い、人生を再設計したいと願うすべての人にとって、指針となる一冊である。

お奨め度★★★★

新・貧乏はお金持ち 幸福の資本論 2億円と専業主婦 不条理な会社人生から自由になる方法
お金の大学(改定版) 金持ち父さん貧乏父さん 君たちはFIRE後どう生きるか 10年後、君に仕事はあるのか?

表紙


「真珠湾強襲」(以下、本作)は、2011年にGame Journal39号の付録ゲームとして発売されたSLGである。テーマは太平洋戦争全体で、1941年12月に始まる太平洋戦争を1Turn=4ヶ月のスケールで再現する(全11Turn)。ちなみに最終Turnは1945年春となっているので、史実で言えば沖縄戦あたりでゲームが終わることになる。

シナリオ4「第2ターンからのキャンペーン」をプレイすることにした。これは第2Turnから最終Turnまでの扱うセミキャンペーンシナリオである。うp主は日本軍を担当し、米国大統領を講和条約のテーブルに引きずり出すべく戦う。

前回までの展開-->こちら

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第9Turn(1944年夏)

JP_CV瑞鶴翔鶴米艦隊がフィリピン海に進出してきた。日本艦隊も全力を挙げてこれを迎撃する。マリアナ沖海戦。これまで海戦での勝利を重ねてきた日本艦隊であったが、ここでは初めて敗北を喫した。日本空母2ユニット、しかもこれまで何度も戦果を挙げてきた蒼龍/飛龍と瑞鶴/翔鶴を失ったのである。

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日本軍は初めて「神風攻撃」を実施。米空母1ユニットを撃破し、1ユニットを後退させたが、米軍の進攻を止めるには程遠い戦果であった。

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A_潜水艦攻撃米軍は日本艦隊に止めを刺すべく「潜水艦カード」を使用してきた。ここで大きな目を出されたらヤバイ所であったが、日本艦隊は一掃されることになる。幸い米軍のダイス目が振るわず日本艦隊は損害を免れたが、駆逐艦が大事だと改めて思い知らされた。

「駆逐艦の護衛がない艦隊は潜水艦の好餌に過ぎない」

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ただ個人的な見解だが、潜水艦による対艦攻撃能力はやや過剰ではないかと思う。出目が良ければ一撃で聯合艦隊の主力を一掃できるというのは、さすがにやりすぎではないではないか。もちろん駆逐艦をしっかりつけていれば防げるので「駆逐艦をつけないプレイヤーが悪い」と言われればそれまでだが、慣れないプレイヤーがミスをしてゲームが崩壊してしまうのはあまりいただけない。個人的には「ダイス目分のユニットに損害判定」ではなく、「ダイス目に等しい数の命中数を与える」ぐらいが適当ではないかと思う。

UK_CVインドミダブルフォーミダブル今まで動きを見せていなかった英軍がインド洋方面から攻撃を仕掛けてきた。英東洋艦隊に援護された英軍2個師団がシンガポールに上陸してきた。太平洋正面でも手一杯な日本軍にとって、英軍の攻撃を止める力はなかった。シンガポール陥落。日本軍のVPは13VPに減少した。

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第10Turn(1944年冬)

JP_AF台南米英連合艦隊がついに南シナ海に進出してきた。日本軍は「神風攻撃」によってこれに対抗するが、連合国空母艦隊に対して大きな損害を与えることなく終わる。

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太平洋正面では米軍がトラックとサイパン、そしてラエを占領した。これにより日本軍のVPは8VPにまで減少してしまう。日本軍はフィリピン防衛のため、ルソン島に増援部隊を派遣する。いよいよ次は最終Turn、果たして日本軍は逃げ切れるのか?

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第11Turn(1945年春)

J_神風攻撃南方資源地帯と日本本土との補給線は完全に遮断され、日本軍が使えるカードはついに3枚まで減少してしまう。そのわずかなカードを使って日本軍はギリギリの抵抗を試みる。

フィリピンを目指す米上陸船団に対し、まず「神風攻撃」が襲い掛かる。これまで空母を主目標としていた特攻機が、初めて輸送船団を主目標としたのだ。さらに生き残った聯合艦隊も東シナ海に出撃し、空母艦載機の攻撃によって輸送船団を狙う。特攻機と空母機の攻撃を受けて輸送船団は次々と撃破され、フィリピンを目指す上陸部隊は撤退を余儀なくされる。その結果、米軍はマニラを奪回できる可能性が事実上消滅した。この時点で連合軍プレイヤーは勝利をあきらめ、ゲーム終了となった。

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結果:両軍プレイヤーの敗北

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感想

プレイ時間は休憩なども含めて7時間弱。結構時間がかかったと思う。まあお互い慣れていなかったので長考になり、その分時間がかかった感はある。慣れればもっとプレイ時間が短くなるだろう。余談だが、メーカーの公称プレイ時間が4~6時間となっているので、意外といい線行っていたかも。余談の余談だが、SLGのプレイ時間ってメーカーの公称プレイ時間を大幅に上回るのが通例だけど、これって慣れによる部分が大きいのではないかと最近は思っている。というか、そもそも「慣れる」まで繰り返しプレイできるゲームなんて、ASLみたいな超メジャーゲームだけじゃね、と思う今日この頃。というか、ASLもプレイ時間長いけどね。

閑話休題。結果的にはギリギリで引き分けに持ち込んだが、正直ラッキーに助けられた感がある、また序盤の日本軍についてはもう少しマシな戦い方があったかもしれない。とはいえ、序盤の日本軍はかなり難しく、サドンデス勝利にもっていくためにはかなりの幸運が必要だと思う。

ゲームとしては良くできている。ルールはシンプルながらも太平洋戦争をそれっぽく再現しているのは良い。本文中にも触れたが、空母同士の戦い、水上艦同士の戦いだけではなく、海兵隊の上陸進攻や基地航空隊による航空撃滅戦、神風攻撃、果ては潜水艦による通商破壊戦まで再現されているというのは、正直唸った。太平洋戦争のゲームは数々あれど、Empire of the SunやAsia Engulfedに匹敵する好ゲームだと思う。ルールは簡単なのに歴史的な展開から大きく逸脱しないというのも良い。潜水艦ルールだけは何とかしたいと思うけど・・・。

というわけで今回は何とか引き分けに持ち込んだが、できれば再戦して今度は気持ちよく勝ちたいと思う。多分連合軍持たせてくれたら、勝てるんじゃないかな?。あと、10年以上前のゲームで今では入手困難なので、箱入り豪華版にして再販してほしい1作だ。多分売れると思う。



Pacific War 海空戦南太平洋1942
海軍参謀 米軍提督と太平洋戦争 ニミッツの太平洋戦史 失敗の本質


丸2026年1月号

光人新社

丸2026年1月号-飛燕&五式戦闘機
特集は「飛燕&五式戦闘機」。ドイツ製DB601液冷エンジンを備えた日本では珍しい液冷エンジン装備戦闘機。本特集では、三式戦闘機の特集で、その開発から戦歴までを記事化している。正直なところ些か手垢のついたテーマだが、丸誌の特徴として第2、第3特集で類似機を扱っているのが面白い所。本誌でも別特集でBf109Eとイタリア製のMC202を取り上げていた。こうやって同じエンジンを備えた3機種を並べてみることで、それぞれの共通点や違いを見ることができるのは面白い。またMC202が意外な成功機であったことが知れるのも楽しい。
特集記事以外では、F-35からF-15、F-2に至る現用の航空自衛隊戦闘機についての特集記事が面白い。それに関連して次世代の練習機や英国、イタリアと共同開発中の次世代戦闘機についての記事も興味深かった。

お奨め度★★★

丸2026年1月号-飛燕&五式戦闘機 丸2025年12月号-超甲巡洋艦 丸2025年11月号-日本海軍潜水艦オールガイド 丸2025年10月号-二式複座戦闘機「屠龍」
MILITARY CLASSICS-Vol83:特集-三式戦闘機・五式戦闘機 MILITARY CLASSICS-Vol91:特集-VI号戦車B型ティーガーII 2025年12月号:特集-鋼鉄の進化論 2025年10月号:特集-日本空母の戦い方

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旭川空港の近くと書きましたが、車で約10分。すごい山の中にあり、車などがないとアプローチが困難な場所にあります。今回は晩秋、小雪の舞う中、訪れました。

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まずはそばを一口。
見た目は淡い緑がかった上品な色合いで、細打ちながらしっかりとしたコシがあります。
ひと口すすれば、新そばならではのみずみずしい香りとのど越しの良さが広がり、まるで口の中で風が抜けるような軽やかさ。
つゆはやや辛口寄りで、そばの風味を邪魔しないバランス。薬味のネギを少し加えると、さらにキレが増します。
「十割に近い歯ごたえと風味」でありながら、食べやすく仕上げているのが印象的でした。

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天ぷらは、ナス、舞茸、じゃがいも、青菜など野菜中心。揚げたての香ばしい香りが食欲をそそります。
衣はサクッと軽めながら、やや油の風味が強く感じられ、全体として少し重めの印象。
ただし、素材の甘みと旨味はしっかり引き出されており、特にナスのとろっとした食感は秀逸。
添えられた抹茶塩で味を引き締めれば、最後まで飽きずに楽しめます。

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静かな山あいの一軒家で味わう新そばは格別。
のど越しの良さと香りの高さが際立ち、「わざわざ来る価値のある一杯」と言えるでしょう。
天ぷらはややこってりしているものの、食後の満足感は高く、蕎麦との対比で楽しむにはちょうど良いバランスです。

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お奨め度★★★★

・蕎麦 蓬

るるぶ札幌 小樽 富良野 旭山動物園'25 まっぷる 札幌 小樽・富良野・旭山動物園'25 国産極みそば・山形・北海道産

251015_戦車戦

1982年にHobby Japanから発売された戦術級ウォーゲーム『Tank Battles(戦車戦)』をご紹介します。

このゲームは、第二次世界大戦末期(1944〜1945年)の東部戦線を舞台に、戦車部隊の戦術的な運用をシナリオ形式で再現した日本製ウォーゲームです。発売された1982年は日本ではいわゆる「ウォーゲームブーム期」にあたる時期で、Hobby Japanからは初めて発売された日本オリジナルの戦車戦ゲームです。

🔍 本動画では以下の内容を解説しています
- ゲームの基本情報と背景
- コンポーネント紹介
- シナリオのプレイ
- まとめ

🎲 歴史と戦術に興味がある方、レトロなウォーゲームを探している方におすすめの一作です!

#ウォーゲーム #TankBattles #ホビージャパン #東部戦線 #ボードゲーム紹介 #レトロゲーム




Tanks+ Tanks+α American Tank Ace Panzer
38式軽駆逐戦車ヘッツァー1944-1945 パンツァーフォー ドイツ重戦車 戦場写真集 ソ連・ロシア軍 装甲戦闘車両クロニクル

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[新訳]ローマ帝国衰亡史

エドワード・ギボン/中倉玄喜訳  PHP文庫

[新訳]ローマ帝国衰亡史
エドワード・ギボンによる『ローマ帝国衰亡史[新訳]』は、壮大なスケールで描かれるローマ帝国の盛衰を通じて、文明と人間の営みの儚さを痛感させられる一冊だった。翻訳と再編集によって読みやすくなっているとはいえ、原著の重厚さはそのままに、歴史の奔流がページをめくるごとに押し寄せてくる。
特に印象的だったのは、初代皇帝アウグストゥスから始まり、数多の皇帝たちが登場する中で、それぞれの治世がいかに帝国の運命を左右したかが丁寧に描かれている点だ。蛮族の侵入、宗教の対立、政治の腐敗など、歴史的事件の連続はまるで濁流のようで、読み進めるうちにその情報量に圧倒される瞬間もあった。
面白さは確かにあった。だが、登場人物の多さと事件の複雑さにより、全体像を把握するのは容易ではなかった。章末の解説が助けにはなるものの、読者としては地図や年表などの補助資料が欲しくなるほどだ。
それでもなお、この書は「文明の衰退は避けられないのか?」という普遍的な問いを投げかけてくる。歴史を通じて現代を見つめ直す契機となる、重厚な読書体験だった。

お奨め度★★★

[新訳]ローマ帝国衰亡史 ローマ人の物語-合本 学研まんが NEW世界の歴史-ギリシア・ローマと地中海世界 ハンニバル 地中海世界の覇権をかけて

サムネ画像


今回はメンバー向けに、YouTube動画を作る上での

・どれくらい時間がかかっているのか
・実際の月収はどの程度なのか
・時給に換算するとどうなるのか

といった かなり現実的な話をしています。

公開動画ではあまり触れていない、作業量・収益・精神的にきつい部分も含めて、できるだけ正直に話しました。

また、作業時間を減らすために使っているAIや、AIの便利な点/限界についても触れています。

数字を盛ったり、「夢がある話」をする動画ではありませんが、YouTubeを続けていると実際にはこういう感覚になる、という一例として見てもらえればと思います。

こういった裏側の話や、公開ではしにくい現実的な話は、今後もメンバー向けにたまに出していく予定です。




海空戦南太平洋1942 ソロモン夜襲戦 欧州海域戦 FOX TWO!!



11月初旬、紅葉の盛りを迎えた谷川岳へ日帰りで出かけた。朝の空気はひんやりとしているが、雲ひとつない青空が広がり、絶好のハイキング日和だった。

地下の「モグラ駅」から地上へ

上越線の列車を降りたのは「土合駅」。ここは“日本一のモグラ駅”として知られており、地下深くにホームがある。ホームから地上までの階段は486段。まるで坑道のような薄暗い通路を、息を切らしながら上っていく。やっとのことで出口にたどり着くと、三角屋根の独特な駅舎が迎えてくれた。秋の山を背景に佇むその姿は、どこか懐かしく、山岳基地のようでもある。

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谷川岳ロープウェー口からマチガ沢へ

駅からロープウェー方面へはバスを使う。道路渋滞でバスの到着が遅れたので、これなら駅から歩いたほうが良かったと少し後悔。谷川岳ロープウェーの山麓駅から国道219号線を歩き始める。車両通行止めの標識が現れ、ここからは徒歩の道となる。道沿いの木々は黄色や橙色に染まり、秋の光に照らされて輝いていた。

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しばらく歩くと、谷の向こうに紅葉に染まる山が見えてくる。日本300名山の一つ朝日岳だ。見た目の美しさとは裏腹に土合橋からのコースタイムは5.5時間、往復で11時間という厳しい山だ。

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しばらく歩くと、谷川岳の支谷にあたるマチガ沢が見えてくる。ここも一ノ倉沢に劣らぬ景勝地で、谷の奥には険しい岩壁がそびえ、手前には紅葉に包まれたブナ林が広がる。山肌を伝う水の流れが太陽の光を反射し、静かな中に清々しい音を響かせていた。ベンチに腰を下ろし、しばしその風景に見とれる。秋の谷川岳の魅力は、このような小さな沢や森にも宿っている。

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一ノ倉沢 圧巻の岩壁

マチガ沢を過ぎると、道は緩やかに登りながら谷の奥へと続く。やがて木々の間から大きな岩壁が見え始め、正面に一ノ倉沢の絶壁が姿を現す。切り立った岩肌と紅葉の対比は息をのむほど美しく、自然の迫力にただ圧倒されるばかりだ。

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沢の近くで腰を下ろし、持参した鶏めし弁当を広げる。甘辛い鶏肉とそぼろが香ばしく、冷たい沢風の中で食べると格別に美味しい。周囲では同じようにお弁当を楽しむ人や、カメラを構える人の姿も多く、みな思い思いに秋のひとときを過ごしていた。

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幽ノ沢、そして山の記憶

昼食後、さらに幽ノ沢方面へと足を延ばす。道は次第に細くなり、渓流の音が近くに聞こえてくる。途中には登山者の慰霊碑があり、花が供えられていた。かつてこの山で命を落とした人々の存在を思うと、谷川岳の美しさの裏に潜む厳しさを感じずにはいられない。

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湯檜曽で締めくくる秋の一日

帰りは同じ道を引き返し、再び土合駅へ。駅前からバスに乗って湯檜曽駅へ移動した。こちらの駅もまた地下深くにあり、もう一つの“モグラ駅”として知られている。鉄道好きにはたまらないスポットだ。

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湯檜曽では近くの日帰り温泉に立ち寄り、歩き疲れた足を湯に沈めてひと息つく。硫黄の香りとともに体の芯まで温まり、旅の疲れがすっと消えていく。夕暮れが近づく頃、特急「谷川岳ループ」号に乗り込み、車窓に映る山々のシルエットを眺めながら帰路についた。

紅葉、山、温泉、そして鉄道――。秋の谷川岳は、そのすべてが旅心を満たしてくれる。短い日帰りの旅ながら、心に深く残る一日だった。

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