210411_私本太平記

私本太平記

吉川英治

歴史小説の大家吉川英治氏が著わした南北朝時代を描いた歴史小説。主人公は足利尊氏だが、楠木正成、足利直義、高師直、新田義貞、後醍醐天皇など、南北朝時代で活躍した様々な英傑、武将らが登場する歴史大作である。さらに武将以外でも吉田兼好や明石覚一のような文化人、一色右馬介といった架空の武将も登場し、場面を盛り上げている。
南北朝時代に興味を持って何か良い本はないかと思い探してみたら、最初にヒットしたので読んでみたというのが真相。全13巻をKindleでは一遍にまとめているので、とにかくボリュームが多い。会社のトイレで暇つぶしにKindleでこそこそ読んでいたが、読み終わるまで半年近くかかってしまった。話は面白かったが、やはり北条幕府が倒れる前後あたりから物語が盛り上がり始めてくる。それまではやや冗長な感じがあるのは否めない。

お奨め度★★★