「幸村外伝 EPISODE-0」(以下、本作)は、2019年6月にGame Journal 71号の付録ゲームとして発表されたシミュレーションゲームである。テーマは大坂夏の陣における道明寺、八尾若江合戦。大坂夏の陣の最終決戦ともいうべき天王寺合戦の前日に行われた戦いである。ちなみに大阪天王寺といえば、現在では和歌山や奈良方面へ向かう列車のターミナル駅で、近くに「あべのハルカス」もある大阪市南部の拠点。天王寺駅に隣接した大阪阿部野橋駅から近鉄南大阪線に乗れば、約20分で道明寺駅である。
基本システムはツクダホビー/Game Journal別冊「幸村外伝」とほぼ同じ。移動・戦闘の繰り返しで、鉄砲隊は相手の移動終了時に防御射撃ができる。鉄砲隊は自軍戦闘フェイズにも攻撃できるので、1Turnに2回攻撃できる。ちなみに本作のシステムは、ツクダホビーの「激闘関ヶ原」等とも同じだが、「激闘関ヶ原」では鉄砲隊の火力が槍隊に比較して低めに設定されているのに対し、本作や「幸村外伝」では鉄砲隊の火力が槍隊に比較して遜色なしになっている。そんなこんなで本作における鉄砲隊は極めて強い。
なお、本作では「幸村外伝」「激闘関ヶ原」と違って戦闘後前進が強制されない。この点は結構重要で、「幸村外伝」等では戦闘に負けて後退し、敵を自軍の懐に引き込む戦い方が可能であったが、本作ではその戦法が必ずしも成功しない。この改訂は恐らく兵力に劣る西軍側が東軍の懐に引きずり込まれて自滅するのを防ぐためのルール改訂であろう。
なお、本作では「幸村外伝」「激闘関ヶ原」と違って戦闘後前進が強制されない。この点は結構重要で、「幸村外伝」等では戦闘に負けて後退し、敵を自軍の懐に引き込む戦い方が可能であったが、本作ではその戦法が必ずしも成功しない。この改訂は恐らく兵力に劣る西軍側が東軍の懐に引きずり込まれて自滅するのを防ぐためのルール改訂であろう。
本作の特徴はシナリオにある。道明寺の戦いを扱った道明寺シナリオ、八尾若江合戦を扱った八尾若江シナリオ、そして両者を連結する連結シナリオの3種類(他に仮想戦シナリオ1本)が用意されている。道明寺シナリオ、八尾若江シナリオはそれぞれ個別のマップ、個別のユニットが用意されている。個別シナリオは独立したゲームとしてプレイ可能だが、連結シナリオでも原則的には別々のシナリオを平行してプレイする感覚になる。個別シナリオと連結シナリオの違いは勝利条件と増援部隊。勝利条件については東軍はどちらかのマップで勝利すれば東軍の勝利となる。また増援部隊としては豊臣秀頼麾下の部隊が用意されており、運が良ければ西軍プレイヤーが望むマップ上に登場する。
今回、一番簡単な八尾若江シナリオをソロプレイで試してみた。
このシナリオ、特に東軍に多数の部隊が登場してくるが、実際に使用可能な兵力は東軍が井伊直孝隊と藤堂高虎隊のみ。西軍は木村重成隊と長宗我部盛親隊のみである。それでも兵力は東軍が優勢。ただし藤堂隊はかなり弱く、長宗我部隊とまともに戦えばほぼ負けは確定である。しかし井伊隊はそこそこ強力なので、質の面では木村重成隊とほぼ拮抗している。全般的には西軍が有利に戦いを進める。特に八尾戦線(藤堂vs長宗我部)の戦いでは、両軍の質の違いがモノを言って長宗我部隊が始終優位に戦いを進める。藤堂隊の大半を撃破又は拘束し、いよいよ藤堂高虎に矛先を向けようという状況。
若江戦線(井伊vs木村)では、質量ともに拮抗している両軍が一歩も譲らない戦いを繰り広げている。それでも内戦の利を生かした木村隊が戦闘後前進を利用して井伊隊を小包囲。少しづつ兵力を削っていく。
転機が訪れたのは第5Turn。このままでは負けると見た東軍が破れかぶれの突撃に転じた。木村隊の一隊を撃破して戦線に穴をあけた井伊の鉄砲隊が、木村重成に接敵する。両翼を無視した破れかぶれの突進であった。両翼から木村隊がやってきて突破してきた井伊隊2隊を逆包囲する。井伊隊万事休す。しかし井伊の鉄砲隊が木村重成に対して実施た防御射撃が全てを決した。4火力による射撃。戦闘結果は"D1"。ここで指揮チェックに成功していれば何ともなかったのだが、木村重成はなんと6の目を出してしまい指揮チェックに失敗した。このシナリオでは大将ユニットが移動した時点で「負け」なので、この瞬間西軍の負けが決定した。




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