気象と戦術
木元寛明 サイエンス・アイ新書
気象と戦争の関係について歴史的事例と現代の知見を元に記した著作。取り上げられているテーマは、ワーテルロー会戦、ナポレオンのモスクワ遠征、ノルマンディ上陸作戦、キスカ島撤退、ディエン・ビエン・フー、湾岸戦争等で、降雨、降雪、気温、視程、海象といった気象条件が戦争に与える影響について論じている。戦史に関する記述は比較的簡潔だが、的を射ている。また筆者の実体験(筆者は元自衛官で戦車部隊指揮官)に基づく知見や米軍の教範から得た数値データ等、興味深い。ボリューム自体はやや少なめで短時間で読みこなせる。資料的な価値はそれほど多くはないが、戦争と気象の関係について新たな知見を得ることができる著作である。お奨め度★★★
コメント
コメント一覧 (2)
マストアタックからジャンプしてきました。ワカと申します。
シミュレイター誌に連載されていた半澤正男氏「戦争と気象」が誌の休刊後に書籍化されていますね。結構好きな連載でしたので、友人から教えられて、買いました。今、本棚のどこにその本があるか分からないので、取り急ぎメッセージさせて頂きました。
では、また…
もりつち
がしました
コメントありがとうございます。
懐かしいですね。
書籍化されたことはどこかで聞いたような気がします。
図書館などで見つかれば、読んでみたいです。
もりつち
がしました