Blue Water Navy(以下、本作)は、米Compass Games社が2019年に発売したシミュレーションゲームだ。テーマは1980年代における西半球全域を舞台とした米ソ両陣営の海上戦闘である。実際のは起こらなかった第3次世界大戦を扱った仮想戦ゲームだ。

1Turn

引き続いてエコー2型ミサイル搭載原潜がミサイル攻撃を仕掛ける。先の攻撃で弱体化した対空防御スクリーンの隙を狙った攻撃だ。ミサイル攻撃を受けて先にステップロスした米護衛艦艇が裸になってしまう。船団の危機。
損害を被った船団は、米本土から東に向かうフランス空母「フォッシュ」を含む機動部隊と合流する。しかし防御力の不足は依然として解消していない。

「バンパイア、バンパイア」
40発近い対艦ミサイルが空を埋めた。艦隊は懸命の対空戦闘を行い、さらには多数のチャフを発射してミサイルを逸らせる。これらの対抗手段が功を奏した。何とかミサイル攻撃を切り抜けた。
しかしソ連軍の攻撃はこれで終わりではなかった。北大西洋を進む「フォッシュ」機動部隊に対し、今度はバックファイア1個連隊の他にTu16バジャー1個連隊も攻撃に加わったのだ。アイスランド東方空域を戦闘空中哨戒していた英空軍のF-4ファントムがこれを迎撃し、バジャーの半数を叩き落としたが、生き残った機体はなおも突進する。約50発の対艦ミサイルが発射され、艦隊上空を覆う。対空ミサイルはその大半を叩き落としたが、数発を撃ち漏らした。数発のミサイルが護衛駆逐艦に殺到する。駆逐艦は狂ったようにチャフを打ち上げ、さらに近づくミサイルに対してCIWSや短距離ミサイルを放った。さらには火砲も火を噴く。最後の1発がCIWSによって四散した時、艦隊全部を安堵の吐息が包んだ。
2Turn

NATO船団は英本土西岸沖に到着。英本国艦隊と合流する。英空母「イラストアス」を含む空母艦隊だ。「フォッシュ」「イラストリアス」の2艦からなる艦隊防空能力強化を期待したい所だが・・・。

後方から迫ったフォックストロット型潜水艦部隊もNATO側の強力なASW網に阻まれて戦果を挙げることなく壊滅してしまう。
3Turn

この時点でシナリオ的にはソ連側に勝利はなくなった。が、一応最後までプレイしてみたい。
その後もう1度攻撃を仕掛けたソ連爆撃隊であったが、空母「イラストリアス」を発進したシーハリアーの反撃を受けて壊滅的打撃を受けてしまう。
4Turn

感想
まずこのシナリオは競技用シナリオとしては致命的な欠陥がある。それは「NATO側に必勝法がある」ことだ。このシナリオ、NATOの船団はフランスとトロントへイムを目指すことになっているが、勝利条件的には船団はフランスやトロントへイムへ行く必要がないのだ。ということは船団はアメリカ東海岸沖に後退させ、ソ連長距離爆撃機の攻撃圏外に逃がしてしまえば、ソ連側は弱い潜水艦以外での攻撃手段がなくなる。まあ、デザイナーの意図を尊重し「ゲーム終了時にフランス沿岸及びトロントへイムへ到着しなかった船団は全滅したものとして扱う」と解釈するのが良心的なプレイだと思われるが(今回はそのように解釈してプレイした)、それでもNATOの有利は動かないと思う。NATO水上部隊のSAM火力が大きく、バックファイアの対艦ミサイルでもなかなか防空網を突破できないのだ。ソ連側としては、まず対空駆逐艦を撃破してSAM火力を減少させた後、飽和攻撃で船団を葬り去るのが正しい戦略なのかもしれない。
何はともあれ、シナリオ2は無事終了した。次はシナリオ3に挑戦してみたい。








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