SO_FTR_Yak38 Blue Water Navy(以下、本作)は、米Compass Games社が2019年に発売したシミュレーションゲームだ。テーマは1980年代における西半球全域を舞台とした米ソ両陣営の海上戦闘である。実際のは起こらなかった第3次世界大戦を扱った仮想戦ゲームだ。

前回は シナリオ4の対戦を紹介 した。そこで今回は5つめ(最後)の練習シナリオであるシナリオ5「BALTIC BUST-UP 1983」をプレイすることにした。このシナリオは、バルト海からデンマークへの侵攻を試みるソ連軍と、それを迎え撃つNATO軍の戦いを描いたものである。今までのような大型空母や原子力潜水艦が主役ではなく、小型潜水艦や沿岸航空部隊が主役を努める戦いだ。

今回も前回同様VASSALを使った通信対戦形式である。さらに今回もカードプレイを導入することにした。私の担当はNATO軍である。

Turn0a


1Turn

WG_STK_Tornadoソ連軍はカリニングラード(東プロイセン)でデンマーク侵攻艦隊を編制する。空母「ミンスク」、打撃巡洋艦「キーロフ」を含む強力な艦隊だ。上陸用船団2個も随伴している。NATO側の人工衛星が集結中のソ連艦隊を発見した。バルト海を西に進むソ連艦隊に対し、西ドイツ海軍航空隊のトーネード攻撃機約50機が攻撃に向かう。それを1個大隊のF-4ファントムが援護する。
空母「ミンスク」を発進したYak38フォージャーがこれを迎え撃つが、トーネード隊はそれを掻い潜って攻撃を続行する。約100発の空対艦ミサイルが発射されてソ連艦隊に迫る。しかしソ連艦隊のSAMは強力であり、対艦ミサイルを全て叩き落した。

WG_SS_Type206続いて西ドイツ軍の206型小型潜水艦が襲撃を仕掛けた。小型で低速の潜水艦だが、ステルス性能は高く、手強い艦だ。西ドイツ潜水艦は次々と攻撃を仕掛けたが、ソ連艦隊の対潜能力は強力であり、攻撃は全て撃退されてしまう。

ミサイルを再装填したドーネード攻撃隊が再びソ連艦隊を襲った。今度は対艦ミサイル数発がSAM網を突破した。ソ連軍の輸送船8隻がミサイルを食らって沈没した。

ソ連軍は西ドイツ海軍航空隊を制圧すべく、北部ドイツの航空基地に巡航ミサイル攻撃を仕掛ける。が、巡航ミサイルは悉く目標をそれた。ダイス目悪すぎ。

Turn1a


2Turn

SO_FTR_MiG25 ソ連軍は再び北部ドイツの航空基地に航空攻撃を仕掛けた。デンマーク空軍のF-16戦闘機がそれを迎え撃つが、援護のMiG25戦闘機がF-16の迎撃を排除する。Tu16バジャーの発射した巡航ミサイルが目標に命中した。滑走路に大穴が空けられ、格納庫で対潜哨戒機やトーネード攻撃機が炎上する。

ソ連軍船団がデンマーク近海に接近し、上陸作戦を開始する。デンマークのミサイルボードや短距離攻撃機が出撃し上陸船団を攻撃する。数隻の輸送船が炎上するもののソ連軍海兵隊は上陸に成功し、デンマークに橋頭保を築いた。この時点で勝利条件でソ連側の勝利が確定した。

Turn2a


感想

バルト海の戦いは海戦自体が地味なので、これまでの海戦ゲームではなかなか再現されなかったテーマであった。そういった意味で本シナリオの意義は大きい。しかもトーネード攻撃機や小型Uボート等、独特の兵器が出てくる点も興味深い所だ。

さて、今回で本作の練習シナリオは全てプレイした。この次は是非キャンペーンシナリオに挑戦してみたい。楽しみ楽しみ・・・。

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