Barbarossa Army Group Centerは、1998年に米国GMT社から発売されたシミュレーション・ウォーゲームで、2022年に第2版が発表された。本作品はBarbarossaシリーズと呼ばれるゲーム群の1作品である。Barbarossaシリーズは、初期のArmy Group Center、Army Group North、Army Group Southの3作で1941年のバルバロッサ作戦初期を再現し、その後モスクワ攻防戦を再現するTyphoon、ウクライナの戦いを扱うKiev to Rostov、そしてクリミア半島の戦うを扱うCrimeaで1941年後半から1942年初頭までを扱う。
Barbarossaシリーズは、全ての作品に共通する標準ルールと、各ゲーム固有ルールからなる。標準ルールには、通常の陸戦ルールの他、空戦ルール等も含んでおり、ルール量はかなり多い。ルールが多い理由は、ゲームの手順が複雑なことと、司令部、砲兵、等のルールが多いことがある。ゲーム手順については、枢軸側とソ連側で非対称なものとなっている。枢軸側は移動、戦闘、自動車化移動、自動車化戦闘という一般的な2次移動システムだが、ソ連側は自動車化移動、戦闘、移動という変則的なものになっている。ソ連側は移動の前に戦闘フェイズがあるので、自動車化部隊以外は積極的な攻撃任務には使いにくいようになっている。さらにそれに対する回避策(司令部を使えば歩兵部隊が自動車化移動フェイズに動ける等)がルール化されているため、ただでさえ多いルールがさらに多くなっている。
先日、Barbarossa Army Group Centerの再版を機にVASSALで対戦してみた。選択したシナリオはシナリオ4「スモレンスク包囲戦」をプレイしてみた。参加者は3名で枢軸軍2名、ソ連軍1名である。私はソ連軍を担当した。
正味プレイ時間は6時間程であったが、実質的には1Turn分しかプレイできなかった。プレイヤーが不慣れなこと、増援などの場所が分かりにくかったことが原因である。慣れればもう少しペースアップが可能だが、そのためには増援の内容や補充ルールの理解を深める必要があるだろう。
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