US Navy Ships vs Japanese Attack Aircraft;1941-1942
Mark Stille Osprey
オスプレイの対決シリーズで、太平洋戦争前半期における日本海軍航空隊と米艦隊との対決を描いている。真珠湾攻撃やマレー沖海戦、ジャワ島攻略戦の頃までは日本海軍航空隊が優勢であったが、早くも1942年2月のニューギニア沖海戦では、護衛を伴わない陸攻隊が空母「レキシントン」の防空戦闘によって壊滅的な打撃を被る。その後、珊瑚海海戦、ミッドウェー海戦、ガダルカナル島の攻防など、日に日に強化される米海軍の防空能力に対して、日本海軍航空隊は多大な犠牲を強いられていく。
本書では、両者の対決に焦点を当てて、その実情について数値データに基づいて記している。真珠湾攻撃時の急行か爆撃隊は命中率20%以下であったこと。雷撃隊も命中率が50%に届かったことなど、日本人にとって意外なデータも含まれており(インド洋における命中率80%の真相や如何に?)、数値を見ているだけでも興味深い。さらに1942年まで日本機にとって最も脅威度の高い対空火器が実はxxxであったことは、一連の空母戦での勝敗とも絡んできて興味深いものであった。
例によって我々にとっても分かりやすい英文で書かれており、太平洋戦争における空母戦に興味のある向きには一読をお奨めしたい1作だ。
お奨め度★★★★
コメント