220505_仕事を辞めて

会社を50代で辞めて勝つ!

高田敦史 集英社

自身の年齢が50代になると、どうしても定年後のことが気になってくる。さらに私自身が大怪我で入院すると、「果たして残された時間を会社に注ぎ込むのは如何なものか」という疑問が日に日に強くなってくる。
「会社を辞めて独立したい」
「しかしそのためには経済的な基盤が必要」
こういう思いが強くなったのは、怪我から退院して職場に戻った頃だと思う。
選択肢を探すという意味で本書を読んでみたが、結論から言えば「期待外れ」であった。
確かに為になることも書かれている。
 曰く「オフタイムでも勉強を欠かさない」
 曰く「自腹を切って色々な人と会う」
 曰く「上司よりも部下を大事にする」
しかし「俺のやりたいことはこれじゃない」。読み終えた後、思わず叫びそうになった。
筆者は会社生活で得られたノウハウや人脈を頼りにして独立し、会社で行っていたような仕事を独立して続けている。しかし俺のやりたいことは違う。今まで会社でやってきたことは全部ご破算にし(もちろん会社で得たノウハウは使うが・・・)、全く違うことをやりたいのだ。グータラに生きたい訳ではないが、好きなように生きたい。自分の時間を全部自分の為に使いたい。そういう自分にとっては物足りない内容だったと思う。まあ現実はそんなに甘くはないとは承知しているつもりだが・・・。

単に「会社を離れて独立したい」と思う人にとっては有益な著作だろう。

お奨め度★★★