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GCACWシリーズとは、Great Campaigns of the American Civil Warの略で、南北戦争を扱った一連の作品群の総称である。1Hexは1マイル、1Turnは実際の1日に相当し、1ユニットは師団・旅団規模である。

以前の記事 でGCACWのソロプレイを紹介した。
そこで今回はVASSALを使った対人戦に挑戦した。なお、GCACWの基本システムについては、上記記事を参照頂きたい。

まずは前回もプレイしたシナリオ1「South Mountain」をプレイ。今回私は北軍を担当したが、南軍の素早い対応に阻まれて勝ち目がなくなったので投了を宣言。早々に本格的シナリオに挑戦することとなった。

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次に選択したのは、シナリオ3「マクレランの好機」である。このシナリオは1862年9月17日アンティータムの戦いとその直前の動きを描いたシナリオである。シナリオは1862年9月15日に始まり、同17日に終了する。長さは3Turnと短い。私は北軍を担当した。

1Turn(1862年9月15日)

このシナリオでは最初に南軍側に2度の移動機会が与えられている。そこで南軍は北部戦線を守るロングストリート(LongStreet)麾下の師団をアンティータム・クリーク沿いに後退させていく。
一方の北軍。アンティータム方面の戦線は後回しにし、まずは南部ハーパーズ・フェリー(Harpers Ferry 2521)へ向かうプレザント・バレー方面に兵力を向けた。このシナリオ。北軍には北部のシャープスバーグ(Sharpsburg 2413)と南のハーパーズ・フェリーが勝利目標として設定されており、北軍としてはどちらか一方を取りたい所である。
プレザント・バレー方面に向かったのは、北軍フランクリン(Franklin)麾下の3個師団。それに対して南軍はロングストリート軍団の別動隊が展開していたが、いずれも兵力不足と度重なる戦闘による疲労蓄積に悩まされていた。

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アンティータム・クリークに目を戻すと、北軍フッカー(Hooker)の軍団がアンティータム・クリークの浅瀬を攻撃し、対岸に陣取る南軍リー騎兵旅団を撃破。渡河点を確保した。疲労困憊のフッカー軍団を超越して北軍サムナー(Sumner)麾下の軍団がアンティータム・クリーク西岸に進出。メリーランドに展開する南軍を南北に分断する位置に進出する。
さらに主力のマンスフィールド(Mansfield)軍団はシャープスバーグに向けて真っすぐ前進。アンティータム・クリークを挟んで南軍ロングストリートと対峙する。

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マンスフィールドは南軍ロングストリートを撃破してアンティータム・クリークを渡河。シャープスバーグ前面まで駒を進めた。
第1Turn終了時の状況は以下の通りである。兵力に勝る北軍が各戦線で南軍を圧倒しつつあった 。

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2Turn(1862年9月16日)

プレザント・バレーでは南軍は反撃に出る。「ストーンウォール」ジャクソン麾下の南軍部隊が北軍に反撃を実施。北軍ポーター(Porter)麾下の部隊と激戦を交える。辛くも南軍が勝利し、北軍部隊は後退を余儀なくされたが、ジャクソン軍団も疲労激しく、これ以上の前進は困難になる。

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シャープスバーグ方面に目を移すと、北軍サムナー軍団がシャープスバーグの北側から回り込み、シャープスバーグに籠る南軍リー麾下の部隊を半包囲した。南軍はシャープスバーグの保持は困難と判断し、ポトマック川の西岸のシェパーズタウンに後退した。

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その他の戦線でも両軍は細かい移動を実施したが、先のTurnに比べると両軍とも動きがやや緩慢になった。先のTurnで両軍とも疲労上限まで動き回った結果、麾下の部隊がボロボロ、疲労困憊してしまい、戦力が大幅に下がってしまった。そこでこのTurnは両軍とも出来る限り多くの部隊を疲労レベル1にとどめておき、次Turnに向けた戦力回復を図った訳である。

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3Turn(1862年9月17日)

最終Turnである。現時点では北軍はシャープスバーグ占領で10VP、敵の戦力減少で6VPで合計16VPである。一方の南軍は、敵の戦力減少で11VPのみ。差は+5である。差が+4以上で北軍の勝利(辛勝)なので、北軍としてはこれ以上損害を出して「辛勝」から「惜敗」に転落することは避けたい。
一方南軍である。このままでは「惜敗」なので、何とか逆転したい。そこでまず南部戦線で北軍師団の後方を遮断し、包囲攻撃で損害を強いて逆転を狙ってきた。南軍Walker師団が北軍が布陣するWavertonの背後でポトマック川を渡河し、北軍ポーターを包囲する態勢に入る。そこに南軍最強のジャクソン軍団が正面攻撃をしかけるも、北軍部隊が南軍の攻撃を撃退し、南軍側だけが兵力を失う結果となった。

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続いて南軍はシャープスバーグを奪回すべく、名将リー自らが率いて総突撃を仕掛ける。ポトマック川を挟んで北軍サムナー将軍が対峙する。さすがにリーは強く、サムナー将軍は撃破されて後退を余儀なくされる。

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南軍部隊はポトマック川を渡河。シャープスバーグへの攻撃を仕掛けようとするが、リー部隊の多くが疲労レベル4に達したため、シャープスバーグ攻撃は困難となり、この時点でゲーム終了とした。この時点でVPは北軍20VP、南軍11VPで、差+9となり、結果は「北軍辛勝」となった。

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感想

プレイ時間は4時間強。午後のひと時で気楽に楽しめる長さである。それでもマップの広い領域を使って複数の目標を巡る戦いなので、「サウスマウンテン」とはまた違った面白さがある。戦線という概念が未成熟な、プレ20世紀の戦争スタイルを堪能できる作品といえるだろう。

作品自体は1990年代の作品でやや古いが、ダウンタイムが少なく、両軍とも楽しめるスタイルが嬉しい。戦闘システムも攻撃側が一方的にダイスを振るシステムではなく、両軍でダイスを振り合うシステムなので、盛り上がること請け合いである。

今回は比較的短いシナリオであったが、次回はキャンペーンシナリオにも挑戦してみたい。短めのキャンペーンシナリオなら、1日あれば十分プレイできそうだ。

Battle_of_Antietam2


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