

(写真1)第1ターン終了時の状況
(写真2)第4ターン開始時、H8高地付近の激闘
(写真2)第4ターン開始時、H8高地付近の激闘
初期配置
初期配置時にグラント戦車の射界を確認してみた。ものすごく狭い。ルールの記述はわかり難いが、どうやら右0~60度の範囲しか撃てないみたいだ。よってその射撃を有効に利用するためには車体の右側面を向ける必要がある。独軍の立場から言えば労せずして敵戦車の右側面に回りこめることになる。さらに重要な点としてHD状態では75mm砲が使えないらしい。考えて見れば当然だが、これでまたもや戦術上の有利が失われた。あとは遠距離射撃に賭けるしかない。第1ターン
初期配置では両軍が距離約1200YDで相対していた。独軍は前進しその距離を700YDまで接近した。その接近方法は最も装甲の強固な3号J型を先頭に立てる。この時ルールを再確認し、このシナリオでは標定距離のルールが重要な意味を持つことがわかってきた。FOW面(裏面のこと)に向いた英軍戦車を標定するためには、独軍は14ヘクス(目標が低木林)又は10ヘクス(目標が丘上)以内に近づかなければならない。通常ルールでは発砲目標に対する標定距離は無限になるのだが、このシナリオではそのルールが適用されない。すなわち独軍が近づくまでは英軍は一方的に射撃できるのだ。独軍としてはとにかく距離を詰めなければ話にならないし、英軍としては遠距離射撃で片をつけたくなる所だ。グラントが距離650YDから放った75mm砲弾が3号H型に命中した。しかし命中箇所は車体下部。最も装甲の強化された場所だ。75mm砲弾は空しくはじかれた。37mm砲の1発も3号G型の履帯部に命中したが、足を止めることができなかった。しかし3発目の命中弾は違っていた。3号戦車G型の車体上面に命中したその1発は装甲を難なく貫通し車内で爆発した。弾薬か燃料か、あるいはその両方が誘爆したのだろう。戦車は忽ち燃え上がった。3号G型撃破。最初の犠牲者が出たのだ。その後も英軍の射撃は続いたが効果はなかった。
第2ターン
独軍はさらに前進する。距離500YDに迫った3号J型に対してグランドの砲火が火蓋を切るが効果なし。独軍戦車はさらに近づき、距離350YDで突撃射撃を実行。放った50mm砲弾は見事にグラントに命中したが撃破するには至らなかった。もう1台の3号J型も距離350YD以内に踏み込んだ。突撃射撃。車高の大きいグラントの側面に50mm砲弾が命中した。重装甲を誇るグラントとは言え、その側面装甲は薄い。食い込んだ50mm砲弾は装甲板を貫き車内で爆発した。グラント撃破。しかもそれはエリート指揮官が乗る隊長車だった。今度は英軍が報復する番である。距離350YDにまで近づいた4号E型にグラントの放った75mm砲弾が命中した。それは4号戦車で最も厚いはずの車体上面を貫き車内で爆発した。4号E型撃破。
第2ターン終了時点で英独の損害比は1対2。両者の距離は急速に接近した。もはや英軍に遮蔽効果はない。英軍の保有するグラント5両すべてが表に向いた。独軍側は継続移動を選択。止まって撃つよりも機動力を生かした方が有利と判断したためだ。
第3ターン
このターンは主導権が重要になってくる。ダイスの判定で英軍が主導権を取った。グラントの75mm砲弾が3号J型に命中。装甲防御に優れた3号J型は辛うじてこの一撃に耐えたが、M-Killの結果を食らってしまった。3号J型走行不能。報復の為に3号H型が距離50YDの至近距離からグラントへ必殺の一撃を放ったが、運悪くその50mm砲弾は目標をそれた。
英軍がさらに戦果を上げる。37mm砲弾が400YDの距離で3号G型に命中、その装甲を貫通した。3号G型撃破。独軍は早くも3両目の戦車を失い、さらに1両が装甲不能に陥っていた。
独軍3号H型がグラントの側面を目標に300YDから射撃を実施した。50mm砲弾は見事に命中したが目標を撃破するには至らなかった。
数で優る独軍は接近戦を挑むべく次々と敵の懐に飛び込んだ。そして何発かの50mm砲弾をグラントに命中させた。それは何台かの敵戦車を射圧状態にした。しかし運悪くいずれも敵戦車を撃破するには至らなかった。そうこうしている間にも1両の3号H型に75mm砲弾が命中した。装甲貫通。3号H型撃破。独軍の損害は早くも4台に達した。
第4ターン
主導権は独軍が取った。これは大きい。グラントの側面50YD(つまり隣接ヘクス)にまで進出してきた3号H型が必殺の一撃を放つ。命中値9。しかもサイズその他のDRM-2がつくので外れる訳がない。形ばかりのダイスを振って勿論命中(ちなみにダイスは"1")。命中箇所は砲塔上部だ。しかしDiff+2で振った独軍渾身の一撃は・・・、"6"。グラントの砲塔側面装甲は至近距離からの50mm砲弾になんとか耐えた。さらにもう1台、今度は3号J型が手負いのグラントの左側面に迫る。距離100YDからの突撃射撃は見事にグラントに命中。今度は砲塔左側面に50mm砲弾が命中した。しかしこの一撃もグラントを撃破できない。独軍戦車隊は敵新鋭戦車の強大な防御力に言葉を失った。しかし次の3号H型がようやくクリーンヒットを放った。丘上のグラントに対して距離100YDから放った50mm砲弾はグランドと側面車体下部に命中した。ここはグラント戦車では最も脆弱な部分である。装甲を貫いた50mm弾は内部で爆発。そのグラント戦車を一瞬の内にバーベキューとした。グラント撃破。独軍はようやく2両目の生贄を手に入れたのだ。
そしてもう1台。先ほどから何度も何度も命中弾を受けながらも耐えていた戦線北翼のグラント戦車にも遂に最期の時がやってきた。距離50YDまで接近してきた3号H型がこのターン4度目の攻撃を同戦車に見舞った。側面車体下部に命中したその一撃はグラントの弱点部を貫通し内部で爆発した。炎上。グラント撃破。ここに3両目の英軍戦車が失われた。そして戦線は北翼より崩壊。以後戦いは残敵掃討の様相を呈してくる。
第5ターン
主導権は英軍。もはや英軍としては1両でも多くの独軍戦車を撃破してVP上での勝利を目指すしかない。グラントの75mmが火を噴いた。350YD離れた3号H型に命中。貫通。爆発。3号H型撃破。独軍の損害はこれで5両目。さらに別のグラントの75mmも吼えた。300YD離れた3号H型に命中。車体正面の装甲を貫通。3号H型撃破。独軍の損害はこれで6両目。
さらにもう1台。グラントの側面に回り込もうとした3号H型が、至近距離から放たれた旋回砲塔の37mm砲によって撃破された。3号H型撃破。独軍の損害は遂に7両に達した。このターンだけで計3両が犠牲となったのである。しかも独軍側の戦果はゼロ。楽勝ムードの独軍が一気に窮地に立たされた。
第6ターン
主導権は英軍。グラントの1両が正面100YDに停車している3号H型に必殺の一撃を放った。75mm砲弾が狙い違わず目標を直撃。車体正面に命中。しかし装甲を貫通するには至らず。独軍戦車は射圧状態にとどまった。さらに一撃。今度は砲塔上の37mm砲が火を噴く。この距離なら37mm砲でも威力面で75mm砲に遜色はない。今度も狙い違わず目標に直撃。しかしこれも目標を撃破するに至らず。75mm砲弾1発、37mm砲1発の直撃を受けた3号戦車であったが、なんとかその打撃に耐えた。今度は独軍の番だ。距離400YDから狙いすました50mm砲がグラントの側面下部に直撃する。撃破か?。と思われたが、惜しくも射圧止まりだった。しかし次の1発がグラントの足回りに命中した。走行不能。さらに士気チェックに失敗。グラント放棄。英軍の損害はこれで4両目。
英軍の反撃。距離250YDで側面に回りこんだ4号E型に対して旋回砲塔の37mm砲が火を噴く。砲塔前面に命中。装甲貫通。4号E型撃破。独軍の損害は8両目。'
独軍の反撃。先ほど2発の砲弾を食らった3号H型が報復を果たした。距離100YD。正面からの一撃は車体上面に命中。この距離からでもグラントの装甲貫通は容易ではなかったが、ダイス目はなんと"1"。グラント撃破。英軍残りはあと1台。
第7ターン
主導権は英軍。最後に残ったグラント1両の射撃が3号H型に向けられた。しかし距離100YDから放たれたその75mm砲弾は無常にも外れた。その時後方400YDに位置していた3号J型が必殺の一撃を放った。グラントの車体後部装甲に命中したその50mm砲弾は装甲を貫き内部で爆発した。グラント撃破。ここに英軍は全滅し、シナリオは終了した。勝利得点:独軍74(撃破36+突破38)、英軍50
プレイ時間:約5時間
感想
戦車対戦車の殴り合いシナリオ。やや大味な展開になってしまった。今回のシナリオで英軍戦車は全く移動していない。そのあたりが英軍側の敗因かも知れない。もう少し積極的に動いて独軍をかく乱する必要があったのか・・・。グラントは使いにくい。確かに75mm砲はそれなりに強力だが、射界の狭さは致命的だ。しかも大きな図体は敵戦車の良い的になる。確かに正面装甲は強力だが横に回りこまれたら悲しいほどに脆い。しかも側面半固定式の75mm砲は敵の接近に合わせて一々車体の向きを変えなければならない。その度に不利なDRMが適用されてしまう。こんなデカブツよりも、むしろ小型のスチュワートの方が使い出が良いようにも思えてくる。ただ2回撃てるというのは重宝だ。最初に車体側の75mmを撃っておいて、37mmは機会射撃用に温存しておく、とか、あるいは後に回り込んだ敵に砲塔の37mmで応戦して主砲は温存しておくとか、だ。独軍戦車の損害が英軍を上回ってしまったのも、グラントの大火力が原因かも知れない。対する独軍戦車は通常1ターンに1度しか撃てない。渾身の一撃が運悪く外れてしまったり、あるいは折角命中しても目標を撃破できなかったり。そうなってしまえばもう打つ手がない。その点グラントの2砲搭載は火力発揮という面で有利なことは間違いない。
ゲーム自体は単調だった。走って撃つ。あるいは止まって撃つ。命中判定、命中箇所判定、損害判定という一連の手順は、戦車が好きな人であれば燃えるのだろう。私も決して戦車が嫌いな訳ではないが、上記の判定手順はやや煩雑に思えてくる。命中箇所判定は本当に必要なのか?。命中判定、撃破判定の2段階処理では何故いけないのか?。その辺りの拘りが戦車マニアとそうではない人の違いなのかも知れない。
コメント