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(写真1)小仙丈よりみた仙丈ヶ岳
(写真2)駒津峰から見た甲斐駒ヶ岳
(写真3)甲斐駒頂上にて

南アルプス登山

先日、1泊2日で南アルプスへ行きました。以下はその登山記録です。
また写真集も合わせてご覧下さい。


行程概要

8/15
自宅2130-->釈迦堂PA(中央高速)2400

8/16
釈迦堂PA(中央高速)0400-->芦安駐車場0500
芦安駐車場0510-(Bus)->広河原0610/0650-(Bus)->北沢峠0715
北沢峠0730-->馬ノ背ヒュッテ0950/1000-->仙丈小屋1045/1100-->仙丈岳1120
仙丈岳1140-->小仙丈1230/1315-->北沢峠(長衛荘)1450

8/17
北沢峠(長衛荘)0450-->双児山0625/0635-->駒津峰0710/0725-->甲斐駒ヶ岳0835
甲斐駒ヶ岳0905-->駒津峰1020/1025-->仙水峠1120/1125-->北沢峠1225
北沢峠1255-(Bus)->広河原1320/1325-(Bus)->芦安駐車場1430-->自宅

登山口まで

前夜自宅を車で出発。中央高速の釈迦堂PAで仮眠を取る。
翌朝0400起床。甲府昭和ICを降りて西に向かう。芦安駐車場に着いたのが0500頃。車を停めて準備を整えて、0510発の広河原行きバスに乗る。広河原で北沢峠行きバスに乗り換えて、北沢峠到着は0715頃。バスターミナル付近で最後の準備をし、0730頃出発する。

8月16日 天候=曇り時々晴れ

仙丈岳(3033m)登山

北沢峠-->馬ノ背ヒュッテ

北沢峠からは大平山荘経由で馬ノ背ヒュッテへ目指す。大平山荘からは急登になり、1時間ほど樹林帯の中を登る。標高2300mを超えると樹林帯を抜けて籔沢沿いの渓谷を登る。樹林帯の中はしんどいだけだが、渓谷沿いは景観に変化があって面白い。少し疲れも忘れさせてくれる。

馬ノ背ヒュッテ-->仙丈ヶ岳

馬ノ背ヒュッテで軽く食事をする。そこからしばらく歩くと稜線に出る。ここからは稜線沿いの気持ちの良い登山路。天気が今ひとつで周囲の景観はあまり見えないが、もし晴天ならすばらしい光景が見えたのだろう。曇り空が恨めしい。
仙丈小屋に着いたのが1045。山小屋でコーヒーを注文して少し休む。それから目の前に見えている仙丈ヶ岳頂上を目指す。
頂上に着いたのは1120。ここからは南アルプスの主要な山塊が一望できる。正面には日本第2位の高峰北岳、そこから稜線沿いに間ノ岳、農鳥岳と3000mを超える山々が連なる。左手には甲斐駒ヶ岳は見えるはずだが、ガスに包まれていて見えない。その左には鋸岳は独特の山容を見せている。

仙丈ヶ岳-->小仙丈岳

仙丈岳頂上で食事を済ませて稜線沿いに小仙丈岳に向かう。1時間ほど歩いて小仙丈岳頂上に着く。ここからも景観もまた見事である。背後には仙丈ヶ岳のピークが見え、その下に小仙丈カールが見える。カールとはいっても北アルプスの槍沢や涸沢に比べるとスケール的には小さい。ここで1時間ほど粘って天候の回復を待ったが、残念ながら青空が見えることはなかった。

小仙丈岳-->北沢峠

小仙丈岳から急な下り坂を降りて行くと、しばらくして樹林帯に入る。樹林帯を歩くのはつまらない。1時間ほど歩いて北沢峠に戻る。今日はここの長衛荘で1泊する。

8月17日 天候=曇り時々晴れ

甲斐駒ヶ岳(2967m)登山

北沢峠-->駒津峰

山小屋の朝は早い。だって前日2000前にはもう就寝しているのだから。0400起床。山小屋提供の朝飯(ただの弁当)を食べる。
0450出発。今日は甲斐駒に登る。樹林帯の中を登る。昨日の仙丈岳登山の時もそうだったが、延々と視界の効かない樹林帯を登るのはつまらないものだ。それでも木々の植生等が読めれば面白いのかもしれないが、植物系は全くダメな私にとっては木はあくまでも木に過ぎない。
標高が上がってくると木々の間から四方の山々が見えてくる。昨日登った仙丈ヶ岳、その隣に白峰三山、そして鳳凰山も見える。
1時間半ほど歩いて双児山という小ピークに出る。四方の山々が見える。天気は昨日よりはマシだが、それでも空の過半は雲に覆われている。なんとか晴れてほしいものだ。
双児山から少し下る。折角登ってきたのに下るのは勿体無い。でも仕方がない。50mほど降りて、そこからまた上り坂を登っていく。薄いガスの中、1歩1歩上り詰めて、ようやく標高2750mの駒津峰に到着した。目指す甲斐駒ヶ岳頂上は目の前に見える。

駒津峰-->甲斐駒ヶ岳

駒津峰からの景観は見事である。雲海の上に出て周囲の山々が見える。山の上ならではの光景だ。写真を数枚撮る。
駒津峰から甲斐駒頂上までは「あと1歩」と思っていたが、これがなかなかキツイ。駒津峰を出てからイキナリ急激な下りになる。岩場の間を降りて行き、100m近くは降りたであろう。そこから甲斐駒の頂上を時計回りに巻くようにして標高を稼ぐ。駒津峰から甲斐駒頂上までの所要時間は1時間半ほどであったが、かなりキツイ行程であった。

甲斐駒ヶ岳-->北沢峠

甲斐駒頂上で30分ほど過ごす。弁当を食べる。周囲はガスや雲に包まれていて視界は効かない。時折雲間から青空が顔をのぞかせているが、全般的には曇り空である。昨日といい、今日といい、今回天候にはあまり恵まれなかった。
0900過ぎに下山開始。途中で摩利支天へ向かってみる。しかし登山路が途中で途切れている。危険なので摩利支天は諦めて引き返す。先ほど苦労して降りた駒津峰からの登山路を今度は登っていく。疲れた足に急な登りはキツイ。
駒津峰に着いたのが1020。5分ほど休んで下山を再開する。帰りは仙水峠経由の道をとる。駒津峰から仙水峠までは標高差500m程を一気に下る。1時間ほどで仙水峠に着く。そこからは緩やかな下り坂を降りていく。小雨が降っていたが大したことはないので雨具をつけずに歩き続ける。樹林帯に入ると雨は弱くなる。仙水小屋、北沢長衛荘といった山小屋を見ながら降りていく。
北沢峠には1225に着く。バス停近くの自販機でネクターを飲む。冷えたネクターが美味しい。1255発のバスに乗る。広河原で乗り換えて芦安駐車場到着は1430頃。車に乗り込み近くの温泉へ行く。それから後はのらりくらりと車を走らせ、茅ヶ崎の家に着いたのは2100頃であった。

感想

仙丈ヶ岳

満足度3(1~5)
 2週間ぶりの山登りでしたが、前回の槍ヶ岳に比べると全然楽でした。所要時間は登り4時間、下りが3時間程です。最初の樹林帯を抜けるまでの1時間はちょっと辛かったですが、そこから先は景観も良いので苦しさはかなり軽減されます。標高2600m付近の馬ノ背ヒュッテを超えれば、稜線歩きになって景観が一気に良くなります。ここから仙丈小屋、仙丈ヶ岳を越えて小仙丈に至る登山路は、南アルプスの景観を楽しむには絶好のコースです。
 危険箇所は特にありません。鎖場やハシゴもなかったです。山頂付近に山小屋があるのも安全面で宜しいです。さすがに「初心者でも大丈夫」とまでは断言できませんが、中級者以上であれば大丈夫でしょう。3000m以上の山の中では歩きやすい山だと言えます。
 時間的には日帰りも十分可能です。ただ最終バスの時間が早く(北沢峠発1530)、もしそれに間に合わないと北沢峠付近で夜を明かすしかありません。山小屋は数件ありますが完全予約制の所が多く、多客期は泊まれない可能性もあります。山では何が起きるかわからないし、あまり時間に追われて山を歩くのもつまらないです。時間に余裕があれば山中1泊をお勧めします。
 北アルプスに比べると景観的な面白みはやや欠けます。秀麗な山であることは確かなのですが、槍や穂高のようなアルペン風の雰囲気はやや欠けます。あとは、やや季節外れだったのかもしれません。仙丈ヶ岳の魅力は高山植物で、見ごろは7月とのこと。その時期に行っていれば私の仙丈ヶ岳に対する評価ももう少し良くなったかも知れません。

甲斐駒ヶ岳

満足度3(1~5)
 仙丈ヶ岳に比べると少し難易度が上がります。体力的にもややキツイです。特に駒津峰から甲斐駒頂上に至る約1時間の行程がキツイです。駒津峰から一旦100m程降りていくのですが、その下り坂がかなり急なので苦労させられます。その他全般的にアップダウンする箇所があり、累積標高差は仙丈ヶ岳よりも大きいでしょう。
 山頂からの景観は仙丈ヶ岳と概ね同じです。仙丈ヶ岳に比べると南アルプスの中核部からはやや外れた位置にあるので、その分だけ少し周囲の景観がさびしいかも知れません。甲斐駒そのものの山容は花崗岩からなる独特なものです。私が登ったときにはガスがかかっていて、その奇観を堪能することはできませんでした。
 甲斐駒も北沢峠を基点とする日帰りは十分可能です。ただ仙丈ヶ岳よりもコースの難易度はやや高く、その分不測の事態が起こる可能性も高いです。無理をせず、山中1泊が望ましいのではないかと思います。

教訓

軽量3脚を持参しましたが、あまり役には立ちませんでした。でもないよりはマシかな。
あと小型のデジカメもあった方が良いと感じました。ちょっとしたスナップを写すのに一眼レフのデジカメを取り出すのは面倒なので。