
ソ連
シナリオ6に登場した日米ソの水上艦を並べてみました。最上段の赤いユニットがソ連艦です。左から軽空母「ミンスク」、打撃巡洋艦「リガ」、駆逐艦「ベズプレチュイ」(ソブレメンヌイ級)です。「ミンスク」の対潜力「15」はゲーム中最強です。搭載ヘリの能力が評価されたのでしょう。対艦ミサイル力、対空火力もそれなりのものを持っています。ちなみにミンスクの近接防空火力は「7」になっていますが、同型艦「ノボロシスク」は「8」になっていて、同型艦でも微妙にレーティングが違っています。余談の余談ですが、「ノボロシスク」の近接防空兵器は新型兵器にありがちな初期故障を克服することができず、その全生涯に渡って近接防空火力が実は「ゼロ」だったことが、近年「世界の艦船」誌上で紹介されていました。
キーロフ級打撃巡洋艦「リガ」は対艦ミサイルと対空火力に優れているのがわかります。「リガ」の広域対空火力「7」の周りが黒く縁取られているのは「長距離対空ミサイル」を意味しています。これは状況によっては2ヘクスの範囲に防空の傘を提供できるといった優れもので、「リガ」以外では米巡洋艦「ロングビーチ」、「リーブス」級、「ベルナップ」級、米駆逐艦「クーンツ」級といったSM-2ERミサイル搭載艦に適用されています。もっとも、この評価はやや過大評価であったようで、続く「第5艦隊」では、キーロフの広域対空火力はボーナスなしの「6」に下げられています。
ソブレメンヌイ級は当時新鋭のソ連駆逐艦で、その対空/対水上能力は高く評価されています。最近では中国に2隻が輸出されました。搭載する対艦ミサイル「Kh-41 Moskit」(SS-N-22サンバーン)はイージスシステムを突破するために設計されたという優秀なミサイルで、ゲームにおける本級の強力な対艦ミサイル力は納得できます。しかし射程25km程度しかないSA-N-7対空ミサイルに対して広域対空火力「5」は明らかに過大評価だと思われます。続く「第5艦隊」でも広域対空火力「5」は維持されていますが、「4」程度にするのが妥当な評価ではないかと私は思います。
アメリカ
左から「カールビンソン」「アンティータム」「ド・ワート」(ペリー級)です。「カールビンソン」の対潜力「12」は「ミンスク」級に次いで第2位です。やはり対潜ヘリの能力が評価されたのでしょう。しかし続編の「第5艦隊」では対潜力「8」に落とされています(「第5艦隊」での「キエフ」は対潜力「10」)。それよりも本級の価値は多彩な搭載機と防御力「9」でしょう。搭載機の能力はいうまでもありませんが、防御力「9」も非常に強力で、護衛艦艇が健在であれば殆ど損害を受ける心配がありません。フリート・シリーズでは「ニミッツ級空母は核兵器を使っても傷一つつけることができない」と言われる所以であります。そのシミュレーションとしての適否はさておくとして、ゲーム中の評価を見ればあながち的外れではありません。
「アンティータム」は対空/対水上/対潜/対地のいずれの能力にも優れたイージス巡洋艦です。ただ防御力が「4」と低いためにソ連潜水艦の長距離魚雷によってアッサリ撃破されることがあり、その場合米軍プレイヤーの士気に与える影響はかなり大です。この当時は「虎の子」だった本級巡洋艦も、今では米艦隊に配備された巡洋艦/駆逐艦の大半がイージス艦になり、米水上部隊の戦闘力は当時とは比較にならないレベルに達してしまいました。
ペリー級フリゲートは、米海軍では最弱級の艦艇ですが、他国の艦と比べると対空/対水上/対潜といずれも高いレベルでまとまった優秀艦です。ただ実艦と比べた場合、対水上戦闘能力はとにかくとして、対潜力「8」は「ヘリを積んでいるから「8」ってねえ、アスロック持ってないくせに・・・」とか、広域対空火力「3」は「海自のDDGは軒並み「2」なのに、同じウェポンシステムのペリー級が「3」なんてちょっと変じゃない?」とか、近接対空火力「5」も「ファランクス1門と76mm速射砲だけで「5」ですかねえ?」とか、文句のつけようはいくらでもあります。
日本
我が海上自衛隊からは「しらね」「はたかぜ」「あさぎり」に登場して頂きました。「しらね」の対潜力「11」はゲーム中第3位。やはり搭載ヘリが評価されたのでしょう。ちなみにこのゲームでは対艦ミサイル火力が与えられていますが、私の知る限り「しらね」はSSMを搭載しなかったと思います。
「はたかぜ」は「こんごう」登場以前では最新の艦隊防空艦でした。今やイージス艦が主力となった海自防空駆逐艦隊では、影の薄い存在です。広域対空火力「2」という評価は妥当だと思いますが、先ほど書いたように米ペリー級フリゲートと評価が違うのは、やや納得いかない所であります。
「あさぎり」は当時最新の汎用護衛艦です。ペリー級よりも近接防空火力が優っているのは、シースパローの分が評価されたのでしょう。でも同じ装備のスプルーアンス級駆逐艦は近接防空火力「9」ですけどね・・・。対潜力「7」は妥当な評価だとは思いますが、ペリー級と比べてしまうと違和感は拭えません。
つづく
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