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(写真1)サンベルナルディノ海峡海戦の状況設定
(写真2)シナリオシート

激闘、サンベルナルディノ海峡沖海戦

 「ソロモン夜襲戦」の詳細はこちら

久しぶりに「ソロモン夜襲戦」のシナリオを作りました。
タイトルは「サンベルナルディノ海峡沖海戦」
サマール島近海から戦場離脱を図る栗田艦隊と、北方から追撃してきたバジャー少将の高速水上打撃部隊がサンベルナルディノ海峡沖で激突した状況を再現する仮想シナリオです。

シナリオの背景

 以下はシナリオシートからの抜粋です。
 「レイテ湾突入を断念し北へ向かう栗田艦隊はサンベルナルディノ海峡を目指していた。一方、栗田艦隊の捕捉撃滅に執念を燃やすハルゼーは、高速艦のみからなる計13隻の水上打撃グループを編成し、栗田艦隊追撃に向かわせた。第34.5任務群と命名されたこの部隊は、新鋭高速戦艦「アイオワ」「ニュージャージ」を主力とし、バジャー少将が戦艦「アイオワ」艦上より指揮を執っていた。25日午後4時頃、本隊と分離したバジャー部隊は高速で南下を開始した。一方、サマール島東方を進む栗田艦隊は一路北上を続けていた。両者の目的地は共にサンベルナルディノ海峡。栗田艦隊がこの海峡を通過してフィリピン内海に逃げ込むのが早いか、あるいはバジャー部隊がサンベルナルディノ海峡前面で栗田艦隊を捕捉できるのか。両者の距離は刻一刻と近づいていった。」

状況

 夜戦シナリオです。実際に栗田艦隊がサンベル海峡を抜けたのも夜だったし、バジャー部隊が栗田艦隊の1艦である駆逐艦「野分」を撃沈したのも26日未明です。だから本シナリオは夜戦としました。

両軍の戦力

日本軍

 戦艦4(大和、長門、金剛、榛名)
 重巡2(羽黒、利根)
 軽巡2(能代、矢矧)
 駆逐艦7(島風、岸波、浜波、秋霜、浦風、磯風、雪風)

 サマール沖海戦開始前は22隻の戦力だった栗田艦隊は、同海戦で4隻の重巡を撃沈又は大破させられ、その護衛に駆逐艦3隻を割いたので、残るのは僅かに上記の15隻になってしまいました。これら諸艦は何らかの損傷を被っているものが殆どで、中には「羽黒」のように主砲残弾が殆ど残っていない艦もありました。そのあたりはどうしようかと思いましたが、取りあえずはそのあたりは無視して無傷の状態とします(その方がプレイアビリティが高いから)。ただし魚雷については予備魚雷なしとし、残量の少なさを再現することにしました。

連合軍

 戦艦2(アイオワ、ニュージャージ)
 軽巡3(ヴィンセンス、マイアミ、ビロキシー)
 駆逐艦8(艦名省略)

 米艦隊の戦力は史実で編成されたTG34.5そのままです。そのままで問題ないでしょう。

セットアップ

 日本軍はマップ東端に固定配置。中央に主力部隊、その両翼に水雷戦隊2個を配置する対潜陣形としました。
 米艦隊はフリーセットアップです。これは夜間偵察能力に関する米軍の有利を間接的に再現したものです。

指揮能力

 日本軍はCランク、連合軍はAとBの間にしました。
 日本軍のCランクというのはやや厳しすぎるという感じもするのですが、サマール島沖海戦での稚拙な指揮ぶり、そして度重なる戦闘による損傷や弾薬消耗を考慮し、最低ランクにしました。具体的な指揮値は6。戦艦4を含む艦隊で指揮値6はかなり厳しい状態かも知れません。
 連合軍については、CICの威力を考慮してAランクにしても良かったのですが、バジャー部隊が必ずしも「夜戦慣れ」している訳ではないことを考慮し、AとBの間にしました。具体的な指揮値は8。艦隊の規模を考えれば、まあ十分な指揮値だと言えるのではないでしょうか。

特別ルール

 米軍はサンベルナルディノ海峡のマップに進入することを禁止しました。これは日本側の機雷に対する警戒を再現したものです。その他はレーダー、探照灯、照明弾、盤外離脱等に関するルールです。

勝利条件

 敵艦を撃沈したり、撃破したりすることによりVPを得ます。また日本軍は麾下の艦艇を盤の西端より無事離脱させることができれば、追加のVPを得ます。艦の損傷に伴うVPの獲得は連合軍側が有利に設定されています(制空権が連合軍側にあることを再現したものです)ので、両軍の損害が同レベルであれば連合軍が多くのVPを獲得します。ただし前述したように日本軍には盤外離脱に伴うボーナスVPがあります。大雑把な計算では、麾下兵力の半数以上を盤外へ離脱させることができれば、(その他の状況にもよりますが)日本軍が勝利できるのではないかと思います。