(写真1)第2次海戦セットアップと前半の航跡
ソロモン夜襲戦、キャンペーンシナリオ
前回までのあらすじ
「ソロモン夜襲戦」のキャンペーンシナリオのリプレイです。これは計6回の海戦を連続的にプレイし、その戦果合計で勝敗を競い合うゲームです。前回は第1次海戦の結果を紹介しました。今回は第2次海戦を紹介します。ここでは初めて日本軍の戦艦が戦場に姿を現しました。第2次海戦:高速戦艦出撃す
第2次海戦で日本軍は「大規模出撃」を宣言しました。両軍の艦隊編成は以下の通りです。<日本軍>
戦艦2(金剛,榛名)
軽巡1(五十鈴)
駆逐艦12(浦波,敷波,夕霧,綾波,朝雲,夏雲,峯雲,黒潮,親潮,早潮,長波,高波)
<連合軍>
重巡1(Portland)
軽巡3(Boise, Honolulu, Helena)
駆逐艦6(Barton, Ladner, Cushing, Preston, Drayton, Perkins)
基本視界=8,指揮値(日/米)=7/5,初期CP=7/3,初期主導権値=6,初期主導権=日本軍
日本軍は前衛に軽巡「五十鈴」と「吹雪」級駆逐艦4隻、右翼に「甲型」駆逐艦8隻、後衛に「金剛」「榛名」を配置した。一方の連合軍は中央に巡洋艦4隻からなる巡洋艦戦隊、左翼に駆逐艦4隻からなる1個駆逐隊、右翼には駆逐艦2隻からなる1個駆逐隊を配する3列縦陣で展開した。
視界は良好(12km)。練度は日本軍が有利、戦闘状況も日本軍が主導権を握る形となった。大規模出撃の場合、連合軍が最初の主導権を握る場合が多いが、今回は日本軍がツキがあった。
視界は良好(12km)。練度は日本軍が有利、戦闘状況も日本軍が主導権を握る形となった。大規模出撃の場合、連合軍が最初の主導権を握る場合が多いが、今回は日本軍がツキがあった。
第1ターン
「金剛」「榛名」の2戦艦が最大戦速に加速した。米艦隊は距離12~16km離れた日本艦隊に対して射撃を開始した。射撃方式は有視界又は電探射撃。日本艦隊の周囲に水柱が立ち昇ったが、命中弾はなかった。第2ターン
米艦隊は3つに分離した。「マハン」級駆逐艦4隻からなる左翼隊は左へ、「ブリストル」級駆逐艦2隻からなる右翼隊はそのまま直進、そして巡洋艦4隻からなる主力部隊は右へ大きく回頭して日本艦隊との距離を離隔することを図った。それに対して日本艦隊は2手に分かれた。「甲型」駆逐艦8隻からなる右翼隊は右へ大きく旋回。米左翼隊を追う。残りは左へ変針し、敵巡洋艦群を追う。距離12km。視認距離に入った米巡洋艦に対して左後方から「金剛」「榛名」の2艦が主砲を開いた。「ヘレナ」「ホノルル」の周囲に巨大な水柱が立ち昇る。しかし命中弾はなかった。
第3ターン
米艦隊はなおも逃げる。しかし相手は30ktの速度を誇る高速戦艦。「金剛」「榛名」の2艦は視界内に米巡洋艦の姿をハッキリと捉えていた。戦艦の巨大な主砲が旋回し目標に狙いを定める。「主砲発射!」。合計16門の36cm砲が火を噴く。米巡洋艦の周囲に次々と水柱が立ち昇る。そして・・・。火柱!!
大型軽巡「ホノルル」に3発の36cm砲弾が次々と命中した。1発の36cm砲弾は「ホノルル」の弾薬庫に飛び込んだ。誘爆。損害11。ガックリと速度を落とした「ホノルル」が艦隊から落伍していく・・・。
第4~5ターン
日本軍右翼隊(駆逐艦8)と米左翼隊(駆逐艦4)が砲撃戦に入った。米駆逐艦の放った魚雷1本が駆逐艦「夏雲」に命中。船体を真っ二つに折られた「夏雲」は瞬時に轟沈した。距離1.5kmの至近距離から両者は猛烈な砲撃戦を展開する。日本艦隊の12.7cm砲弾が次々と米駆逐艦に命中した。米駆逐艦「プレストン」は弾薬庫に命中弾を受けた。大爆発を起こした「プレストン」は轟沈。多数の命中弾を受けた「ドライトン」も大破して速度10ktにまで低下した。日本駆逐艦は次々と魚雷を発射した。第6ターン
至近距離から放たれた魚雷に米駆逐艦は対応する間もなかった。大破した「ドライトン」には3本の酸素魚雷が命中した。「ドライトン」轟沈。先頭を走る「クッシング」は6本もの魚雷が命中。最後尾を走る「パーキンス」には2本が命中した。両艦とも轟沈。これで米左翼隊の駆逐艦4隻はすべて失われた。「金剛」「榛名」の砲火も再び米艦隊を捉えた。先頭を走る軽巡「五十鈴」の探照灯が米巡洋艦を照らし出す。その光の下、軽巡「ホノルル」に「榛名」の放った36cm砲弾3発が再び命中した。既に傷ついていた「ホノルル」は新たな打撃に耐えられずはずもなく、大きく傾いてその場に停止した。もう沈没は時間の問題である。
第7ターン以降
「ホノルル」を仕留めた「金剛」「榛名」はなおも米艦隊を追った。軽巡「五十鈴」が探照灯で敵を照らし出す。「金剛」「榛名」の主砲が火を噴く。次の獲物は「ポートランド」であった。「金剛」の放った36cm砲弾2発が「ポートランド」に命中。舵機を破壊された「ポートランド」は速度が10ktにまで低下した。その「ポートランド」に「金剛」「榛名」の主砲弾、副砲弾が次々と命中した。「ポートランド」沈没。米艦隊の反撃は「五十鈴」そして駆逐艦群に降り注いだ。数発の8in、6in砲弾が「五十鈴」に命中。しかし「五十鈴」の損害は比較的軽微であった。他には駆逐艦「夕霧」「綾波」等に数発の命中弾があった。「夕霧」は沈没。「綾波」も大破した。
「金剛」「榛名」の次の獲物は軽巡「ボイシ」である。最初に「金剛」の放った4発の36cm砲弾が「ボイシ」に命中。「ボイシ」は瞬時に大破。さらに3発の大口径砲弾が「ボイシ」に命中。「ボイシ」はその針路を鉄底海峡へと向けていった。
ここで時間切れ。米艦隊は殆ど全滅した。具体的な戦果と損害は以下を参照していただきたい。
結果
<日本軍>沈没:駆逐艦2(夏雲,夕霧)
大破:駆逐艦1(綾波)
小破:軽巡1(五十鈴),駆逐艦2(朝雲,浦波)
<連合軍>
沈没:重巡1(Portland)、軽巡2(Honolulu, Helena),駆逐艦4(Cushing, Preston, Drayton, Perkins)
中破:駆逐艦2(Barton, Ladner)
小破:軽巡1(Helena)
反省
とまあ、こんな具合で第2次海戦まで終わりました。まだ途中なので今後の展開は予断を許さないのですが、今までの所は日本軍にとって有利に展開していると思います。続きはGWにでもプレイしたいと思っています。ところで今回のテストでいくつか手直ししたい項目が見つかりました。以下にそれを列挙してみます。
ガダルカナルの陥落
最初は「任務達成6回でガダルカナル陥落」としていましたが、これはかなり非現実的な課題です。連合軍の立場から見れば、「こちらが手を抜かない限りガダルカナルは絶対に落ちない」
ということになりシナリオの緊迫感が出てきません。日本軍の立場から見ても
「どうせガダルは落ちないのだから・・・」
ということになってゲームのフォーカスがボケてしまいます。
そこでガダルカナル陥落の必要任務回数を6回から5回に変更します。任務回数5回というのは、戦艦2隻で艦砲射撃に成功(これで任務回数=3回とカウントされる)したあと、水上機母艦を含む艦隊が任務達成に成功(任務回数=2回)すると条件を満足することになりますから、連合軍としてもウカウカしていられなくなります。今回の第2海戦を見ていただいた通り、「金剛」級戦艦相手に重巡や軽巡はただの「カモ」に過ぎません。しかし「金剛」級を無視すると艦砲射撃によってガダル陥落の危機が迫ります。連合軍としては「金剛」級戦艦の処理に頭を悩ますことになるでしょう。
任務達成時のVP
今までは任務達成時のVPは設定していませんでしたが、両プレイヤーに「戦うことへの動機付け」を与える際に「任務達成」というのは美味しい餌になります。そこで任務達成時に一定量のVPを認めることにしました。具体的には「任務達成1回につき40VP」とします。そしてこれはそのまま日本艦隊に対するVP上のペナルティにもなります。中破時のVP
今までは大破又は沈没した艦のみVPの対象としていました。しかしそうなると日本戦艦相手の米巡洋艦は余りに悲しいことになってしまいます。だって戦艦の大破なんて「夢のまた夢」でしょ。それでは米艦隊はあまりに儚いじゃないですか。そこで中破の場合もVPを認めることにしました。PV値の見直し
キャンペーンをプレイしていると各艦のPV値の設定が気になってきます。「なんで米軽巡がこんなに高いの?」
「ブリストル級駆逐艦って高過ぎ・・・」
そこで各艦のPV値を見直してみました。
(1) 米軽巡は少し値下げしました。
(2) 「吹雪」「白露」級駆逐艦を値上げしました。
(3) 「ブリストル」級については色々考えましたが、決定的に弱い訳ではないのでお値段据えおき。
という訳ですが、さてさてどうなることやら・・・。続きは乞うご期待。
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