(写真)「五式戦vsヘルキャット」の一場面
Fighting Wings をプレイする
先日紹介した精密空戦ゲーム"Fighting Wings"についてですが、ようやく空対空戦闘ルールまで到達しました。早速空戦シナリオをプレイしました。以下はそのレポートです。第1回戦 "End of Samurai , 7 May 1942"
最初に挑戦したのは「入門用空戦シナリオ(Introductory Level Air Combat Scenarios)」の第2弾、"End of a Samurai, 7 May 1942です。このシナリオは、珊瑚海海戦真っ只中の1942年5月7日、軽空母「祥鳳」を守っていた1機の零戦が3機のワイルドキャットと交戦。ワイルドキャットの1機が零戦を撃ち落としたという史実を再現するシナリオです。撃墜したのはVF-42のEns Walter Haasという人。撃墜されたのは日華事変以来のベテラン今村氏です。ネットでこの両者を調べた所、Ens Walter Haas氏についてはそれらしき人物を発見しましたが(撃墜4.83機?)、今村氏は見つけることができませんでした。どなたか、珊瑚海で撃墜されて戦死した今村氏について、ご存知でしたら教えて下さい。結果は史実通り零戦が撃墜され、ワイルドキャットの1機が軽微な損害が出ました。1対1ではワイルドキャットは零戦相手に勝ち目は乏しいのですが、3対1ではさすがに零戦で勝つのは難しいみたいです。このゲームは単機の場合は非常に不利で、1対1の場合はとにかく、2対1以上になると少々の性能差は覆されてしまうようです。
第2回戦 "五式戦vsヘルキャット"
双方2機同士で戦いました。高度は約2万フィート(6千メートル)。中高度域とです。結果は五式戦1機が撃墜され、五式戦1機とヘルキャット1機が軽微な損害を被りました。ヘルキャットの強靭な機体がものをいった感はありますが、それに加えて全般的にエネルギー空戦でヘルキャットが優位に立っていた点が大きかったようです。以前に「五式戦vsヘルキャットでは機動性で五式戦有利」と書きましたが、今回のような中高度戦闘では必ずしもそのように断定できないようです。急旋回時のエネルギーロスでは互角かあるいはヘルキャットが心持ち有利なのです。無論瞬間的な機動性では機体の軽い五式戦が圧倒的に有利なのですが、このクラスの戦闘機になるとエネルギーのロスが激しいので性能限界の急旋回を長時間継続することは不可能です。敵を追い詰める一瞬とか、敵から逃げる一瞬だけに急旋回を行えれば良く、あとはその瞬間まで如何に効率よくエネルギーを管理するかが勝敗を分けるようです。
とはいってもヘルキャットの重さには参りました。速度320km/h未満では殆ど舵が効かなくなるし、失速速度も高めなので、無理な機動をするとすぐに失速してしまいます。ゲーム中にも2度ばかり失速しましたが、なんとか回復して態勢を立て直すことができました。こういった点は機体の軽い日本機は有難いです。
感想
とにかく時間がかかります。第2回戦の「五式戦vsヘルキャット」は2対2の空戦で30ターンまでプレイしましたが、所要時間は10時間近くかかってしまいました(^^;。リアルタイムで2分間の戦いに10時間もかかるとは・・・、残念ながら今回のソロプレイはボード空戦ゲームの限界を思い知らされた感もあります。対人戦でプレイしたらまた少し違った楽しさがあるのかもしれませんが。空戦ゲームの楽しみの1つとして、機体同士の性能比較があります。これだけ精密なゲームになると詳細なデータがゲーム上の性能にどのように反映されているのかが楽しみの1つになります。しかし結果的にはあまり性能差を実感できませんでした。機体の性能差は確かにあるのでしょうが、ゲーム上での時間進行が遅すぎて(まるで超スローで空中戦を見ているみたい)、性能差を感じるには至らないのです。機体間の性能差を感じるためにはある程度プレイのテンポが必要なのかも知れません。
しかしこれだけの大作だけにこのまま押入れ直行させるのは惜しい限りです。このゲームを生かすためにはどうすれば良いのでしょうか?。いくつか方法を考えてみました。
コメント