「BattleFiled Europe」(GDW)ソロプレイ
シナリオ4「Counterattack」
「BattleFiled Europe」(GDW)で新たなシナリオに挑戦しました。シナリオ4「Counter Attack」です。このシナリオはアメリカ・トルコ連合軍とソ連黒海艦隊所属の海兵旅団が激突するものです。米ソ両雄が登場する唯一のシナリオということで、本ゲームで一番「売り」になるシナリオではないでしょうか?。
注:「BattleFiled Europe」は米国GDW社が1990年に出版した非電脳型シミュレーション・ウォーゲームです。1990年代における戦術レベルの地上戦闘をテーマとしており、ヨーロッパ諸国が当時保有していた主要な陸戦兵器が登場してきます。'
背景
ソ連とトルコが戦端を開き、トルコ側を支援する米軍が増援部隊を派遣して戦う、というのが本シナリオの背景です。登場する部隊は、以下の通りです。
1.赤軍黒海艦隊所属第4海兵旅団麾下の混成1個大隊(T-55戦車x10両保有)
2.トルコ軍第16機械化歩兵旅団麾下の機械化歩兵2個中隊
3.米軍第24歩兵師団麾下の戦闘グループ「チームデルタ」(M1A1戦車x4両、M2A2歩兵戦闘車x10両保有)
2.トルコ軍第16機械化歩兵旅団麾下の機械化歩兵2個中隊
3.米軍第24歩兵師団麾下の戦闘グループ「チームデルタ」(M1A1戦車x4両、M2A2歩兵戦闘車x10両保有)
リプレイ
初期配置と両軍の作戦
セットアップ時に盤上に配置されているのはトルコ軍だけです。赤軍部隊は第1ターンにマップ北端より進入。米軍部隊は第2ターン以降ダイスを降り、D10で10の目が出たターンに登場してきます。赤軍としては米軍の増援部隊が登場する前にトルコ軍を始末して地歩を固め、米軍の増援を迎え撃ちたい所です。対するトルコ軍は当初弱体な兵力で赤軍の猛攻を支えつつ、米軍到着まで持ちこたえたい所でしょう。トルコ軍の初期配置。トルコ軍は戦線左翼の村落(写真「A」)に歩兵第1中隊を展開し、右翼の村落にはやや弱体な歩兵第2中隊(写真「B」を配置しました。高地山頂部(写真「C」)には観測点を設け、後方の高地帯(写真「D」)に迫撃砲3門、自走迫撃砲1門からなる支援火器を配置しました
第1ターン
マップ北端から赤軍部隊が次々と進入してくる。赤軍は機械化歩兵からなる第1中隊を戦線右翼の森林地帯に、歩兵1個中隊とT-55戦車10両からなる戦車中隊を戦線右翼に投入してきた。しかしT-55戦車の1両がトルコ軍の仕掛けた地雷を踏んで早くも中破。前途多難を思わせる展開である。マップに進入する赤軍海兵旅団の精鋭達。戦線右翼(A)を進むのは機械化歩兵1個中隊、戦線左翼(B)は歩兵1個中隊、戦車1個中隊、さらには支援火器中隊である。しかし戦車1両が地雷を踏んで損傷してしまった(C)。
第2ターン
トルコ軍は前進してくる赤軍に対して激しい間接射撃を加えてきた。兵力に劣るトルコ軍にとって姿を見せずに撃つことができる間接射撃は力強い味方となる。威力は小さいながらもボディブローのようにダメージを与え続けて敵の突進力を殺ぐことが狙いだ。迫撃砲弾の1発がT-55戦車を直撃。火器管制装置に損傷を受けたその戦車は戦闘力を半減された。激しい砲撃にも関わらず赤軍歩兵は前進する。左翼を進む赤軍海兵隊は、村に潜んでいたトルコ軍M113型兵員輸送車4両を発見した。素早く敵の懐に潜り込んだ赤軍歩兵は、至近距離からのロケット砲射撃によってM113x3両を瞬く間に撃破した。
写真は赤軍エリート歩兵の勇姿。今回のシナリオに登場する赤軍歩兵はすべてエリート歩兵である。エリート歩兵は一般歩兵に比べると移動力や防御力が優れている。特に移動力の大きさは大きな武器になっていて、エリート歩兵は敵に対して容易に接近戦闘を仕掛けることができる。今回のシナリオでもエリート歩兵はその機動力の優位を遺憾なく発揮、多数の兵員輸送車や偵察車両を撃破した。ゲーム終盤には無敵のM1A1戦車をも撃破している。
第3ターン
どこからともなくヘリのローター音が鳴り響いた。米軍の前衛として飛来したAH-1S「コブラ」攻撃ヘリコプターである。「コブラ」は森の中に潜んでミサイルを発射。その1発がT-55戦車に命中し、それを撃破した。戦線左翼では高地帯のトルコ軍を掃討した赤軍歩兵と戦車部隊が、いよいよ高地中央のトルコ軍観測地点へ突入を開始する。
一方戦線右翼では村を巡ってトルコ軍と赤軍歩兵の血で血を洗う戦いが続く。精鋭赤軍エリート歩兵といえども、市街戦となれば数がモノを言う。トルコ軍は歩兵戦力の大半を村に投入し、ここを死守せんとしていた。
この戦いで大活躍を見せたのが、トルコ軍の106mm無反動砲搭載ジープである。火力8、射程4のその車両は、不用意に突出したBTR兵員輸送車2両を瞬く間に撃破。さらに市街地で戦う友軍歩兵を援護すべく強力な火力支援を行い赤軍歩兵を痛めつけた。
一方戦線右翼では村を巡ってトルコ軍と赤軍歩兵の血で血を洗う戦いが続く。精鋭赤軍エリート歩兵といえども、市街戦となれば数がモノを言う。トルコ軍は歩兵戦力の大半を村に投入し、ここを死守せんとしていた。
この戦いで大活躍を見せたのが、トルコ軍の106mm無反動砲搭載ジープである。火力8、射程4のその車両は、不用意に突出したBTR兵員輸送車2両を瞬く間に撃破。さらに市街地で戦う友軍歩兵を援護すべく強力な火力支援を行い赤軍歩兵を痛めつけた。
本シナリオで大活躍を見せた106mm砲ジープ。強力な直接火器を殆ど持たないトルコ軍部隊にとって、その火力は力強い味方となった。
第7~8ターン
赤軍左翼の部隊が高地帯に突進した。観測点を撃破して制高点を支配した。さらに尾根を越えて谷間に降りていく。向こうの峰に陣取るトルコ軍迫撃砲陣地が猛烈な直接射撃を浴びせてきた。迫撃砲は威力こそ小さいものの射程距離が長いので、直接射撃兵器としてもなかなか手強い。山を越えて谷へ向かう赤軍歩兵が迫撃砲の餌食になっていった。歩兵を支援するT-55戦車は反撃の砲火を開くが、距離が遠いために今ひとつ威力不足である。わずかに4インチ自走迫撃砲を中破させたに留まった。赤軍は温存していた多連装ロケット砲による援護射撃をトルコ軍迫撃砲陣地に対して行うこととした。高地帯に肉薄する赤軍歩戦連合部隊。この直後に高地帯は赤軍の支配する所となった
第9~10ターン
多連装ロケットの雨がトルコ軍迫撃砲陣地に降り注いだ。迫撃砲は次々と制圧されていく。勢いを取り戻した赤軍戦車部隊は猛烈な砲火を迫撃砲陣地に浴びせかけた。次々と撃破されていく迫撃砲。先ほどまでトルコ軍の支柱として奮戦していた106mm砲搭載ジープも戦車砲の直撃により撃破されてしまった。第11ターン。頼みの米軍はまだ来ない。トルコ軍の大半は壊滅し、戦いは掃討戦の段階に入って行った。
最早トルコ軍に頼るべきものはなかった。M113装甲兵員輸送車1両撃破。ルクス偵察車撃破。悲報が次々とトルコ軍司令部に舞い込む。勢いに乗る赤軍は北部マップ全域をほぼ制圧下においた。そして来るべき米軍の来着を待ち構える。
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