Game Journal誌#22の付録ゲーム「東部戦線冬期戦41-42」をプレイしました。私にとっては久しぶりの「陸戦作戦級」になります。
このゲームは、独軍の「タイフーン作戦」全般と、その後の赤軍による冬季反攻作戦を扱ったもので、マップにはモスクワ周辺のかなり広い範囲が描かれています。SPIの「Typhoon」と同じく、地図の東端中央にモスクワが描かれ、地図南端にはクルスク、北端にはセルゲイ湖、西はヴィテブスクやブリヤンスクを含んでいます。
1ユニットは1個師団。スタック制限は独軍3個、赤軍5個となっていて、これは両軍の部隊規模の違いを表しているものと思われます。

前回までのあらすじ


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第3ターン開始時の状況。緑線が独軍進出線。赤が包囲された赤軍。

第3ターン(1941/10/14)

天候=通常
天候チェックはギリギリで「通常」に留まった。しかし次ターンは確実に「泥」になる。
独軍はなおも前進を続ける。第2装甲軍はオカ川を渡河。ツーラ、カルーガの線に迫りつつあった。しかしこのターン、ムツェンスク攻略戦で遂に装甲師団1個(第9装甲師団)が昇天する。合唱。
その北方、第3、第4装甲軍の戦線ではヴィヤジマを突破した独軍がボロジノに迫りつつあった。

赤軍は生き残った部隊をかき集めて戦線を再構築する。

このターンの所要時間は約30分。独軍20分、赤軍10分ぐらいです。ようやくペースアップしてきたか?

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第3ターン終了時の状況。既にヴィヤジマは陥落。独軍は一路モスクワへと急迫する。守るのは一握りの赤軍部隊。モスクワの運命は風前の灯火か?


第4ターン(1941/10/21)

天候=泥
ロシアの大地が泥に埋まった。快速を誇るドイツ装甲部隊も泥に埋もれていく。それでも攻撃しなければならない独軍。南部では要域ツーラを5個師団で総攻撃。守りについていた赤軍1個歩兵師団を撃破してツーラを占領した。
さらにその北方ではモジャイスクの北部で赤軍の第1要塞線を突破、さらにはその北方ではルジェフを包囲した。

赤軍は続々と現れる歩兵部隊を各地に再配置し、必死になって守りを固める。

このターンの所要時間は約50分。なんでそんなにかかったんだろ?
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第4ターン終了時の状況。独軍はさらにモスクワへ肉薄するが、赤軍も残存部隊をかき集めて防衛ラインを構築する。


第5ターン(1941/10/28)

第6ターン(1941/11/05)

天候=泥沼
気温はさらに低下し、ロシアの大地は泥沼状態となった。もうこうなってしまえば独軍の快速部隊は使い物にならない。歩兵部隊が前進し、第1次大戦方式で赤軍要塞線に対して肉弾攻撃を敢行する。彼らの攻撃によってモスクワ前面の第1次要塞線は突破された。赤軍部隊は撤収し、モスクワ前面の第2次防衛ラインを最終防衛線と定めた。

この2ターンの所要時間は約40分。ようやくペースアップしてきました。泥沼になると独軍は(やることがないので)サクサクと進むのですが、今度は赤軍側の駒数が急激に増大してきたため、時間がかかるようになってきました。
この段階でルール間違い発見。都市や街にいる赤軍歩兵は「3」以下で分散損耗チェックできるそうです。今までルジェフやボロジノに篭っていた赤軍兵を問答無用で裏返していましたが、もう少し粘れたかもしれませんね。

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第6ターン終了時の状況。泥沼の中、独軍はなおもモスクワに迫る。しかしモスクワ前面には鉄壁の布陣を敷いて赤軍が待ち構える。

第7ターン(1941/11/12)

天候=泥沼
もうすぐ路面は凍結する。それまでの間、少しでも前進しようと独軍歩兵は攻撃を継続する。
一方の赤軍。こちらも増援部隊がかなり揃ってきたので部分的な反撃を試みた。モスクワ湖とモジャイスクの間での独軍突出部に対し、精鋭部隊を中心に約15個師団を動員した大規模な反撃作戦を行った。作戦は部分的に成功し、モジャイスク北方では要塞線を少し奪取することに成功したものの、独軍の反撃によって数個師団が昇天。未だ大規模な反撃は困難であることを思い知らされた赤軍であった。

赤軍はスタック制限が緩い(5個師団までスタック可)ので、その気になれば結構な兵力を集中できます。しかもダブルインパルスなので、「第1インパルスで攻撃力集中」「第2インパルスで分散」という芸当もできます。そこで「いっちょやったろかい」と思って攻撃してみたのですが・・・・。
結果的には失敗でした。
確かに少し土地を奪い返すことはできたのですが、分散消耗を強いられて大出血。赤軍の場合、個々のユニットが弱いのである程度を集中してもなかなか高オッズにはなりません。だから3-1とか4-1とかのオッズで仕掛けざるを得ず、出目が悪いと恐怖の「分散消耗チェック」です。赤軍は「分散消耗チェック」の成功値が低いため、さらには総攻撃のために過剰な兵力を集めたのが裏目に出て、折角の精鋭部隊がボロボロと裏返っていきました。嗚呼。

第8ターン(1941/11/19)

天候=凍結
ロシアの大地が凍りついた。この瞬間を待ち望んでいた独軍は、赤軍の最終防衛線に牙をむいた。しかし赤軍も今までの赤軍とは違う。モスクワ前面の要塞線で二重三重の防衛線を引いて待ち構えている。独軍装甲部隊は赤い大海の中を突き進んでいった。
カリーニン南方では自動車化歩兵師団を主力とする独軍が赤軍前線を突破。カリーニンをモスクワ方面から切り離した。
その南方、モジャイスク方面では、北側から第3装甲軍、南からは第4装甲軍が突破口を開き、モジャイスクを中心とした赤軍部隊を包囲しつつモスクワまであと2ヘクスと迫っていた。しかしモジャイスク方面の赤軍は、か細い鉄道連絡線を死守しつつ抵抗を続けている。
さらにその南方、オカ川南方からは第2装甲軍が南方から大きく迂回しつつ前進してきた。しかしオカ川の防衛線は強固に防御されていて、突進力を失いつつある第2装甲軍はそれを突破することができなかった。さらに彼らの後方には要塞線に立て篭もって抵抗を続ける赤軍部隊がいる。

赤軍はモスクワ西正面に迫る独軍と、オカ川南方から突破を図る独軍に対し、それぞれ異なった対応を行った。
まずモスクワ西正面では、カリーニン方面の部隊を撤収しつつクリン、イストラ、ナミフォミンスクをつなぐ線を最終防衛線とし、そこからモスクワに至る三重の防衛線を引いて独軍を待ち構えた。
一方オカ川戦線では、戦線の伸び切ったドイツ第2装甲軍に対して、赤軍機動打撃部隊による大胆な反撃作戦が開始された。戦車と騎兵を主力とする赤軍部隊は、ウェネフを守るドイツ歩兵師団を撃破し、そのまま第2装甲軍の背後に回りこんだ。ツーラは赤軍によって再び解放された。第2装甲軍の6個師団(装甲4、自動車化歩兵1、歩兵1)は赤軍の巨大な波に飲み込まれた。

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凍りついた大地の中、独軍はモスクワへの最終攻勢を開始する。それに対して赤軍も果敢な反撃を実施。戦線左翼ではグデーリアンの第2装甲軍を包囲することに成功した。



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