最悪の海軍記念日(2)
takobaさんの自作空母戦ゲーム「帝海第3艦隊」のリプレイです。今回は標準シナリオ「最悪の海軍記念日」に挑戦します。選択ルールを除くすべてのルールを使用する本格的なゲームで、まさに「帝海第3艦隊」の真骨頂ともいうべきシナリオです。第9ターン(10月26日午後)
「ホーネット」を失った米艦隊だったが、早くも反撃の刃を向けた。F4F 2ユニット、SBD 4ユニットの計6ユニットが「エンタープライズ」から発進し、120海里彼方の日本軍主力空母部隊に襲いかかったのだ。日本軍は「翔鶴」「瑞鶴」「瑞鳳」「隼鷹」の各空母から計7ユニットの零戦が迎撃に舞い上がる。果たして米軍の攻撃を阻止できるか?。数で劣る「エンタープライズ」艦爆隊は、しかし勇敢だった。零戦の激しい妨害を突破し、日本艦隊の輪形陣上空に殺到してきた。零戦の20mm機関砲が唸りを上げてSBD艦爆に襲いかかったが、SBDの頑丈な機体はその打撃に耐えた。最初に進入して来たSBD小隊は、激しい対空砲火で狙いを逸らされながらも「瑞鶴」を狙って懸命に投弾した。3発の1000ポンド爆弾が吸い込まれるように「瑞鶴」に命中した。激しく炎上する「瑞鶴」。
さらに3番目に進入してきたSBD小隊は、輪形陣の中央にいた大型空母「翔鶴」を狙った。2発の1000ポンド爆弾が「翔鶴」に吸い込まれる。爆発。「翔鶴」もまた激しく炎上し始めた。
さらに3番目に進入してきたSBD小隊は、輪形陣の中央にいた大型空母「翔鶴」を狙った。2発の1000ポンド爆弾が「翔鶴」に吸い込まれる。爆発。「翔鶴」もまた激しく炎上し始めた。

SBD艦爆の投じた1000ポンド爆弾3発が「瑞鶴」に吸い込まれる。「ホーネット」の復讐戦が始まった。
命中弾を受けた「翔鶴」「瑞鶴」の甲板上には、米空母部隊に止めをさすべく九九艦爆や九七艦攻が爆弾や魚雷を抱えて待機していた。これらの機体が命中弾により誘爆を起こしたからたまらない。ミッドウェーの再現だ。「翔鶴」は構造物3ヒット。加えて発着艦能力の全てを失った。「瑞鶴」は構造物4ヒット。辛くも沈没を免れ、また奇跡的に発着艦能力も無事だった。日本軍は「翔鶴」「瑞鶴」の艦上で計5ユニットの艦爆、艦攻を失い、さらに空中戦で零戦1ユニットを失った(SBD艦爆の後部銃座にやられた)。米軍はF4F 1ユニットとSBD艦爆2ユニットの計3ユニットを失ったが、得られた戦果を考えれば、その損害は軽微といって良かった。残った3ユニットは「エンタープライズ」へ向けて帰路についた。
その頃、米空母の索敵機が「第4の敵空母」の存在を確認していた。それは「翔鶴」「瑞鶴」とほぼ同一海面に行動していた。改造中型空母「隼鷹」を中心とするその機動部隊に対し、「エンタープライズ」は第2次攻撃隊を放った。
F4F 2ユニット、TBF艦攻2ユニットの計4ユニットからなる攻撃隊は、夕暮れの迫る海上で「隼鷹」を中心とする機動部隊を発見した。低空に舞い降りるTBF艦攻隊。上空からは零戦2ユニットが艦攻隊を阻止すべく舞い降りてきたが、護衛のF4Fに阻まれて艦攻隊に近づけない。F4Fの反撃により零戦2ユニットは撃墜されてしまった。あとは対空砲火しかない。
激しい対空砲火の中、TBF艦攻1ユニットが日本艦隊に迫る。対空砲火によって目標を逸らされた艦攻隊は、輪形陣外周を守る重巡「筑摩」に狙いを定めた。3本の魚雷が相次いで「筑摩」に命中。「筑摩」は激しく炎上する。続いて進入して来たTBF艦攻隊は輪形陣を突破して「隼鷹」に迫る。数本の魚雷が投下されて「隼鷹」に向かっていったが、「隼鷹」は巧みな運動で魚雷をすべて回避することに成功した。安堵する一同。
結局、この攻撃では重巡「筑摩」が3本の魚雷を受けて沈没。他に上空援護の零戦2ユニットが失われた。米軍の損害は皆無である。
F4F 2ユニット、TBF艦攻2ユニットの計4ユニットからなる攻撃隊は、夕暮れの迫る海上で「隼鷹」を中心とする機動部隊を発見した。低空に舞い降りるTBF艦攻隊。上空からは零戦2ユニットが艦攻隊を阻止すべく舞い降りてきたが、護衛のF4Fに阻まれて艦攻隊に近づけない。F4Fの反撃により零戦2ユニットは撃墜されてしまった。あとは対空砲火しかない。
激しい対空砲火の中、TBF艦攻1ユニットが日本艦隊に迫る。対空砲火によって目標を逸らされた艦攻隊は、輪形陣外周を守る重巡「筑摩」に狙いを定めた。3本の魚雷が相次いで「筑摩」に命中。「筑摩」は激しく炎上する。続いて進入して来たTBF艦攻隊は輪形陣を突破して「隼鷹」に迫る。数本の魚雷が投下されて「隼鷹」に向かっていったが、「隼鷹」は巧みな運動で魚雷をすべて回避することに成功した。安堵する一同。
結局、この攻撃では重巡「筑摩」が3本の魚雷を受けて沈没。他に上空援護の零戦2ユニットが失われた。米軍の損害は皆無である。

TBF艦攻の魚雷攻撃を受ける重巡「筑摩」。この攻撃で「筑摩」は沈没した。
ようやく日本軍に反撃の手番が回ってきた。「瑞鳳」「隼鷹」の2空母から、計2ユニットの九七艦攻が発進していく。本来ならば第2次攻撃隊はもっと大規模な攻撃隊になるはずだったが、「翔鶴」「瑞鶴」の被爆によってそれだけの攻撃機しか用意できなくなってしまった。彼らは夕闇の迫る中、米機動部隊に向かう。
彼らは夕暮間近の海上で米機動部隊を捉えた。空母「エンタープライズ」を中心とする新戦艦2、重巡3、駆逐艦4からなる無傷の輪形陣である。彼らは低空に舞い降りて米機動部隊に迫るが、その前面に米戦闘機が立ちふさがる。日本の攻撃機は雷撃射点に辿り着く前に、いずれもグラマンの攻撃を受けて炎上・撃墜された。
彼らは夕暮間近の海上で米機動部隊を捉えた。空母「エンタープライズ」を中心とする新戦艦2、重巡3、駆逐艦4からなる無傷の輪形陣である。彼らは低空に舞い降りて米機動部隊に迫るが、その前面に米戦闘機が立ちふさがる。日本の攻撃機は雷撃射点に辿り着く前に、いずれもグラマンの攻撃を受けて炎上・撃墜された。
ヘンダーソン基地から2ユニットのSBD艦爆が発進、80海里北方の日本艦隊を目指す。彼らの目標は大破した敵空母「瑞鶴」を撃沈することだ。日本艦隊上空に援護戦闘機の姿は既になく、対空砲火のみが彼らを迎え撃った。
しかしここでは対空砲火が獅子奮迅の働きを見せた。急降下体勢に入った米艦爆の周囲に対空砲火が次々と炸裂し、米艦爆は必殺の1000ポンド爆弾を投下することなく次々と対空砲火の餌食となった。結局、この攻撃では日本艦隊に被害はなく、ヘンダーソン基地の米艦爆隊は悉く打ち落とされた。
しかしここでは対空砲火が獅子奮迅の働きを見せた。急降下体勢に入った米艦爆の周囲に対空砲火が次々と炸裂し、米艦爆は必殺の1000ポンド爆弾を投下することなく次々と対空砲火の餌食となった。結局、この攻撃では日本艦隊に被害はなく、ヘンダーソン基地の米艦爆隊は悉く打ち落とされた。
第10ターン(10月26日夜)
高速戦艦4、重巡5を基幹とする日本艦隊がルンガ水道に突入、ヘンダーソン基地に対して艦砲射撃を開始した。激しい砲撃が飛行場を襲う。命中弾は実に23発に達した。基地は瞬時に壊滅。2ユニット残っていたワイルドキャット戦闘機も瞬時に灰となった。第11ターン(10月27日未明)
米艦隊は新鋭戦艦2隻を中心とする第64任務部隊を編成し、リー中将に指揮を預けた。リー部隊はルンガ水道に向けて急行、戦場離脱を図る日本艦隊を追ったが、既に日本艦隊はルンガ水道から姿を消していた。第12ターン(10月27日午前)
ツラギ北方海上を北上する日本軍水上部隊を「エンタープライズ」の艦載機が襲った。艦爆2ユニット、艦攻1ユニットからなるその攻撃隊は、激しい対空砲火を冒して攻撃を敢行する。SBD艦爆隊は急降下爆撃により戦艦「金剛」に計5発の命中弾を与えた。TBF艦攻隊は対空砲火によって狙いを逸らされながらも戦艦「比叡」に対して雷撃を敢行。魚雷2本を命中させた。「金剛」は構造物3ヒットを被り、ほぼその戦闘能力を失った。「比叡」は魚雷命中により船体3ヒットの損害を被り、速力を大きく減ぜられた。
日本艦隊を強襲する米艦載機。わずか3ユニットの攻撃で日本の誇る高速戦艦2隻に甚大な被害を与えた
その後飛来した「エンタープライズ」の第2次攻撃隊(TBF艦攻1ユニット)は、今度は戦艦「榛名」に魚雷2本を命中させたが、こちらは軽微な損害に留まった。
「敵空母見ゆ」
日本空母撃滅の執念に燃える「エンタープライズ」からは、F4F艦戦2ユニット、SBD艦爆2ユニット、TBF艦攻2ユニットの計6ユニットからなる攻撃隊が発進していった。レーダーで敵機の襲来を探知した日本艦隊は、「隼鷹」から2ユニット、「瑞鳳」から2ユニットの計4ユニットの零戦が迎撃に舞い上がる。「隼鷹」甲板上で待機していた艦爆3ユニットも直ちに発進し上空に退避した。艦隊上空では艦隊に殺到する米艦載機とそれを阻止する日本戦闘機との間で激しい空中戦が繰り広げられた。対空砲火でTBF艦攻1ユニットが爆散したが、残った各機は日本軍の対空砲火を突破して攻撃を敢行した。頼みの零戦隊も、防弾性に優れた米軍機の前にその威力を封じられ、かえって米軍機の防御砲火によって2ユニットが打ち落とされる始末だった。
「隼鷹」に投じたSBD艦爆隊は最初の1隊が3発の1000ポンド爆弾を命中させた。さらに後続の部隊が3発を命中させ、計6発の命中弾を受けた「隼鷹」は、大爆発を起こして南太平洋にその姿を没した。
「隼鷹」へ突進していったTBF艦攻隊は、激しい対空砲火を浴びて目標を軽空母「瑞鳳」に変更した。対空砲火と回避運動によって魚雷の大半は回避されてしまったが、最後の1本が「瑞鳳」の艦尾に命中した。1万トン級の軽空母「瑞鳳」にとって魚雷命中による被害は決して無視できるようなものではなかった。沈没の危険こそなかったものの、最大速度は10ktまで低下し、航空機の運用は不可能になった。
米軍の損害は、空中戦でF4F 2ユニットを失い、対空砲火でTBF艦攻1ユニットを失った。

「隼鷹」に投弾するSBD艦爆。昨日の戦いでは空母「ホーネット」撃沈の一番の立役者だった同艦だが、この戦いで米艦爆の集中攻撃を受けて撃沈されてしまった
(つづく)
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