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「ソロモン夜襲戦」登場艦艇紹介

今回は「ソロモン夜襲戦」に登場する艦艇について紹介したいと思います。実際の性能や戦歴は他の史料等を見ればわかる話なので、ここでは「ソロモン夜襲戦」におけるこれらの艦(フネ)の扱いについて書いていきたいと思います。

 (注)「ソロモン夜襲戦」とは、自作の水上戦ボードゲームです。詳しくはこちら

登場艦列伝 - 日本軍重巡編 バックナンバー


「高雄」(a)

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概説

「高雄」型は、「妙高」型に引き続いて整備された条約型重巡洋艦の第2弾です。基本的な仕様は前型と同じです。主な改正点は、主砲が20cmから20.3cmに強化され(「妙高」型も後の改装で20.3cm砲に換装されている)、主砲の仰角が最大75度まで引き上げられました。また雷装や航空艤装が変更され、その結果艦上構造物が大型化されました。そのため本型の艦容は「妙高」型とかなり異なったものになっています。「高雄」(a)は、開戦前の改造によって雷撃能力が強化された状態を示しています。この型に相当するのは開戦時の「愛宕」「高雄」の2艦のみで、「鳥海」「摩耶」にはこの改装は施されていません。開戦後は「愛宕」は一貫して第2艦隊旗艦としての任務につき、また「高雄」も「愛宕」と行動を共にすることが多かったです。そのため前線に出る機会はあまり多くありませんでした。主な戦歴は1942年11月の第3次ソロモン海戦で2艦揃って参加した他、1943年11月のブーゲンビル攻防戦、1944年6月のマリアナ沖海戦、同年10月のレイテ沖海戦に参加しています。

ゲームでの性能

性能は「妙高」型と完全に同一です。

シナリオでの扱い

シナリオ3,7に「愛宕」「高雄」が揃って登場します。いずれの場合も相手は新鋭戦艦。砲力でこれを打ち破ることは難しいので、魚雷の使い方が鍵になりそうです。キャンペーンシナリオでも2艦揃って登場します。他に本型が登場するシナリオはありません。仮想設定で本型が活躍できる場を想定すると、例えば1943年11月のブーゲンビル攻防戦があります。史実では米機動部隊の奇襲攻撃によって敵艦と戦うことなく退却を余儀なくされた「愛宕」「高雄」以下の第2艦隊ですが、もしこれがなければ我が第2艦隊と米新鋭軽巡部隊との交戦があったかもしれません。

「高雄」(b)

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概説

先にも記した通り、「高雄」型に属する4艦のうち、「愛宕」「高雄」の2艦は開戦前の改装によって雷撃能力が大幅に強化されました。しかし残った2艦「鳥海」「摩耶」にはそのような改装の機会がなく、比較的小規模な改装で開戦に臨みました。それが「高雄」(b)型です。「高雄」(a)との違いは雷撃装備で、発射管の数が片舷4門づつ。これは「高雄」(a)の半分です。開戦後「鳥海」「摩耶」は太平洋全域で活躍しました。「鳥海」は開戦後南遣艦隊旗艦としてマレー方面作戦を支援した後、第8艦隊旗艦として第1次ソロモン海戦に参加。その後もソロモン方面での中核艦として活躍しました。1944年10月のレイテ沖海戦では僚艦が次々と脱落していく中で奮戦し、最後はサマール島沖で米護衛空母群と激しい戦闘を繰り広げた後、力尽きて沈没しました。「摩耶」は南方作戦に参加、英駆逐艦を砲撃で撃沈。その後ソロモン方面で活躍した後、1943年にはアッツ島沖海戦にも参加しています。

ゲームでの性能

「高雄」(a)と同じですが、雷撃力が片舷4門づつになっています。

シナリオでの扱い

シナリオ2で「摩耶」が、シナリオ3,4,13,16で「鳥海」が登場します。特に第1次ソロモン海戦を扱ったシナリオ4では、「鳥海」は日本側最有力艦として登場し、その活躍が勝敗に大きく影響するのでしょう。

「高雄」(c)

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概説

1943年11月。ラバウル港に進出していた「摩耶」は、米空母機の攻撃で大きな損傷を被りました。その損傷復旧の際、高角砲、対空機関砲の増設、高射指揮装置の新設等が行われています。「高雄」(c)は本改装後の「摩耶」を示しています。主砲は20cm砲8門に減らされた他、雷撃兵装が「高雄」(a)と同レベルに変更されています。

ゲームでの性能

「高雄」(a)と同じですが、砲撃力は4-8-4になっています。世界有数であった主砲火力が、改造によって標準レベルになってしまいました。

シナリオでの扱い

シナリオでの登場機会はありません。史実でも活躍の機会が殆どなかったので、致し方ない所でしょう。

(つづく)