イメージ 1

南アルプス登山記

一昨年の夏に南アルプス北部、昨年の夏には南アルプス南部を踏破してきました。そのことはかつてこのブログでも紹介させて頂いた通りです。


これまでの登山で南アルプスの3000m級峰はその大半を制することができました。残る3000m峰は塩見岳、聖岳の2つだけです。そこでこの夏、残った2つのうちの1つ、聖岳へ登頂することにしました。

登山口へ向かう

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/b/5/b5911040.png

前夜泊を含めて3泊3日で南アルプス南部を歩こうと思ったのが8月下旬のとある日のことであった。会社を定時に引き上げて急いで帰宅。既に準備してあった登山道具1式を車に積み込み、家を出たのが1930。相模湖ICまで一般道を北上し、相模湖ICからは中央高速を西に向けてひた走る。大型トラックをかわしつつ駒ヶ根のSAに着いたのは2300過ぎであった。ここで仮眠を取って翌朝に備える。

翌朝は0340に起床。朝食、トイレを済ませて出発。飯田ICで高速を降り、南アルプスの登山口である易老渡を目指す。東に向けて走り続けて山間部に入り、国道152号線に突き当たると、国道に沿って南下する。「日本のチロル」と呼ばれる下栗の里が近づいてきた所で国道を離れてさらに山奥に入っていく。下栗の里を越えて狭い山道を走ること数十分。易老渡に着いたのは0630頃だった。

昨年の南アルプス登山では、静岡側から東海フォレストのバスを使って入山しました。今回は南アルプスの北側を迂回して西側から入山しました。昨年のコースに比べて今回のコースは登山口までの距離が遠いのがやや難点ですが、その代り登山口からすぐに登山に入れる(静岡ルートの場合、バスの時間等の関係で登山開始は0900以降になるのが普通)のが強みです。トータルの所要時間で考えれば、今回のコースの方がメリットが大きいように感じました。


聖平を目指して

最初は易老渡の登山口から山に入るつもりだったが、ちょっとした手違いがあって入山口を2kmほど山奥に入った聖光小屋に変更することになった。聖光小屋の登山口を出発したのが0730。ここから西沢渡まではなだらかで歩きやすい斜面が続く。
30分ほど歩いて西沢渡に着く。ここには荷物運搬用の人力ロープウェイがある。この西沢渡は荷物運搬用の人力ロープウェイがある。本来は荷物専用のロープウェイなのだが、今日は先日来の雨のために川が増水していて、徒歩で渡渉できる地点が見つからない。そこでロープウェイを使って川を渡った。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/b/6/b63a6f44.jpg
西沢渡の荷物運搬用ロープウェイ。人間が乗るときには下の写真のようになります。
https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/1/a/1a2cc9a2.jpg


西沢渡を過ぎると本格的な山登りに入っていく。廃屋のような山小屋を通り過ぎて山に入っていく。体調は比較的良好。300mに1回ぐらいのペースで休憩した。途中で20名ぐらいのグループを追い抜く。急登でグループを追い抜くのは辛い。標高2000mを越えるか越えないかまで到達した時、さすがに疲れてきた。喘ぎ喘ぎしながら登っていくと、前方に視界が広がってきた。眼前の視界が大きく広がり、上河内岳の雄大な姿が眼前見える。聖岳への分岐に辿り着いた。時刻は1130。所要時間は計4時間。昭文社の地図によるとコースタイムは6.5hなので、我ながら健脚ぶり健在である。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/7/7/771a92aa.jpg
眼前に見える上河内岳(2803m)。さすがに南アルプスの3000m級峰になると、普段見ている山とは全然違って見えます。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/a/3/a3649786.jpg
聖平から見た聖岳(3013m)の景観です。日本で一番南にある3000m級峰です。

さて、これからどうしようか。時刻はまだ正午前。ここから標高3013mの聖岳まで登っていくという手もある。昭文社の地図によると、聖岳まで往復するコースタイムは約6時間。まあ6時間は大げさとしても、それでも降りてくるのは夕方になってしまう。ここまででかなり体力も消耗していることだし、今日は(少し早いが)山小屋に入り、午後はノンビリすることにしよう。
ここから山小屋のある聖平まで降りていく。約100mの標高差。その間に黄色い花、紫の花が美しい。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/6/f/6f8b1c74.jpg
聖平に降りていく途中に見える花畑。黄色い花は「マルハダケブキ」(キク科)かな?

聖平小屋に着いたのは1200過ぎだった。小屋は聖平分岐のすぐ近くにある。持参してきた昼食を食べる。それから聖平小屋の受付を済ませる。夕食は1630からとのことだった。今は1300前なので、夕食まで4時間近くある。持参してきた本「空母エンタープライズ」(下巻)を読む。
1630から夕食。あまり美味くはない。山小屋の飯だからこんなものか、とも思う。1800頃には寝床に入る。寝室はそれなりに混雑していたが、目茶苦茶な混み具合ではなかったのは幸いであった。

https://livedoor.blogimg.jp/mk2kpfb/imgs/3/5/3543b1cc.jpg
初日の宿泊場所、聖平小屋。綺麗な山小屋でした。



ヤマケイアルペンガイド 南アルプス 南アルプス詳細ルートガイド 日本百名山 グレートトラバース 日本百名山ひと筆書き