「ソロモン夜襲戦」の新シナリオ「バリクパパン海戦」のリプレイです。
(注)「ソロモン夜襲戦」とは、太平洋戦争における日本海軍と連合軍海軍との間で繰り広げられた水上戦闘を扱った自作ボードゲームです。詳しくはこちら
セットアップ
本シナリオの主役は連合軍である。連合軍プレイヤーは、自らの意思で攻撃経路を設定し、攻撃を実施し、戦場を離脱することができる。連合軍プレイヤーの自由度の高さに比べて日本軍プレイヤーが主導的に実施できることは多くない。連合軍プレイヤーの出方やチットの引き具合等を見ながら、その場その場で臨機応変な対応が求められよう。セットアップは下図にようになる。
日本軍が盤上に配置するのは13隻の輸送船のみ。それも配置ヘクスや艦首方向は明確に定義されているので日本軍プレイヤーに選択の余地はない。シナリオの指示に従って黙々と駒を並べるだけである。
一方の連合軍。使える兵力は第1次大戦型の旧式駆逐艦が4隻のみ。配置はある程度の自由度が認められている。この時連合軍プレイヤーは、襲撃実施までの具体的な経路を考慮した上でセットアップするのが望ましい。

セットアップ時の状況。なおマップはSSGの「聯合艦隊」を流用させて頂いた。

セットアップ時の状況(詳細)
第1~3ターン
米艦隊は一旦北上し、日本船団の北東部まで回りこんでから左60度回頭。日本船団を左舷3~5kmに見る地点にまで進出した。その地点から米駆逐艦4隻は合計24本の魚雷を左舷に向けて発射した。暗黒の海を引き裂いて魚雷が日本船団に迫る。
第1~3ターンの動き
その頃、日本船団は東方から近づく怪しい艦影を発見。「怪しい艦影あり」という警報を発してた。船団から約6km離れた海域には第1護衛隊の旗艦である軽巡「那珂」が航行していた。「那珂」は怪しい艦影を確かめようとしたが、敵情が不明なためしばらく様子を見ることにした。
第3ターン終了時に日本軍は戦力チットを引くことができる。その時引いてきたのが軽巡「那珂」である。米駆逐艦を艦尾に見るような位置に登場した。反転するだけのCPはないので、敵の退路を遮る方向に低速で進みつつしばらく様子を見ることにした。
第4ターン
米駆逐艦の放った魚雷が日本輸送船に次々と命中した。「愛媛丸」「藤影丸」「朝日山丸」にはそれぞれ2本、「辰神丸」には1本が命中した。「愛媛丸」「藤影丸」は沈没、「朝日山丸」は大破、「辰神丸」は中破した。日本船団北方で180度回頭を終えた米駆逐艦隊は、距離約6kmで主砲射撃を開始した。3発が「辰神丸」に命中。既に傷ついていた「辰神丸」は砲撃によって沈没した。
船団付近を警戒中であった日本海軍哨戒艇「第37号」は、左舷後方約5kmの海上を接近する国籍不明の駆逐艦4隻を発見した。同艦は直ちに味方に警告を発すると共に、速度を20ktに上げて怪しい駆逐艦群を追った。

第4ターンにおける両軍の動き。日本軍が引いてきた戦力チットは「哨戒艇」。戦力としては大きな期待できないが、友軍到着までの時間稼ぎには使える。
第5ターン
襲撃を終えて戦果を確認した米駆逐艦隊は戦場離脱を開始した。東方に向けて最大戦速で逃げる米駆逐艦に対し、「哨戒艇37号」が懸命に追った。距離約5kmで同航する米駆逐艦隊と哨戒艇「第37号」。追跡者を撃破しようと米駆逐艦4隻が砲火を開いた。1発が哨戒艇「第37号」に命中。それは同艦の速度を15ktにまで低下させると同時に、射撃装置に損傷を与えて同艦の射撃能力を著しく低下させた。
連合軍がこのシナリオで勝利するためには、一定以上の戦果を獲得する必要がある。それは概ね輸送船3~4隻の撃沈に相当する。今回はその戦果を達成したため、あとは逃げの一手になる。もし戦果不十分な場合、連合軍プレイヤーは危険を覚悟で再襲撃を行うか、あるいは勝利を諦めて引き分け狙いで逃げに入るか、難しい決断を強いられることになる。
その頃、船団外周を警戒していた日本海軍第2駆逐隊の駆逐艦3隻が行動を開始した。米駆逐艦群の南南東約18kmを航行中であった第2駆逐隊は、米駆逐艦群の現在位置、速度、針路、そして彼ら自身の現在位置に基づいて会合予測点を算出。速度を30ktに上げつつ針路を北に変じて会合予測点を目指した。
第6ターン
逃げる米駆逐艦群に対し、哨戒艇「第37号」は次第に後落し始めた。次第に遠ざかる米駆逐艦に対し、距離約6kmから放った哨戒艇「第37号」の射撃は、もとより効果を期待してのことではなく、味方に警告を発するという意味しかなかった。しかしこの苦し紛れの一撃が意外な効果を発揮した。その1弾が米駆逐艦「ジョン・D・フォード」に命中。同艦の速度を25ktまで低下させたのである。やむを得ず米駆逐艦群は速度を25ktに落としたが、これは速やかな戦場離脱を図りたい米駆逐艦群にとって思わぬ足枷となった。
第6ターンにおける両軍の動き。哨戒艇の放った一撃は米駆逐艦群に思わぬ痛手となった。
第7~9ターン
日本軍哨戒艇と小競り合いを続けながらも米駆逐艦群は次第に東へ向けて進んでいた。それに対して新たな強敵が彼らを追っていた。日本海軍第2駆逐隊である。両者は次第に接近しつつあった。さらにその後方から軽巡「那珂」も速度を上げて近づいてくる。米駆逐艦群に対する包囲の輪は、次第に狭められていった。
第7~9ターンにおける両軍の動き。日本駆逐艦を振り切ることを諦めた米駆逐艦群は強行突破を決意。針路を南に変じて日本駆逐艦との反航戦に挑む。対する日本駆逐艦は接近戦に持ち込むべく敵に艦首を向ける。

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